アイフル(8515)企業分析レポート

株価:474円(2025-10-24終値)/市場区分:プライム/業種:その他金融業(消費者金融・信用保証・クレジット)

1. 企業情報

  • 概要
    • 独立系の消費者金融大手。個人向け無担保ローン、事業者ローン、有担保ローン、信用保証、クレジット(ライフカード)、債権回収、決済(ビットキャッシュ等)、後払い決済、分割・割賦、ファクタリング、少額ペット保険などを展開。
    • 1967年創業、京都本社。2026年4月に持株会社体制へ移行予定。
  • 連結事業構成(2025年3月期)
    • 無担保ローン50%、有担保ローン2%、事業者ローン5%、信用購入あっせん収益16%、信用保証収益11%、その他16%
  • 主要セグメント
    • アイフル(ローン・保証)
    • ライフカード(クレジット)
    • その他(回収、決済、システム、子会社群)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 独立系の大手消費者金融の一角。メガバンク系グループに属さない機動的な経営が特長。
    • ローン、保証、クレジットなど収益源の多角化を進め、事業ポートフォリオを拡充。
  • 競争優位性
    • ブランド認知・全国展開に加え、デジタル内製化やUI/UX改善による与信・顧客獲得効率の向上。
    • 信用保証・決済など、金利収入に依存し過ぎないフィー収益の拡大。
  • 課題
    • 規制・訴訟(利息返還請求等)への継続対応。
    • 調達金利の上昇や資金市場環境の変動への耐性確保。
    • 高レバレッジ構造に伴う財務健全性のバッファ確保。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/中期方針(最終年:2027年3月期)
    • 主要事業(ローン/保証/クレジット)の残高拡大と収益性改善
    • コスト構造改革(デジタル内製化、審査効率化、広告効果の最適化)
    • 成長分野・M&A・海外展開への投資
  • 最近の施策・進捗
    • 2026年3月期1Q:営業収益+15.7% YoY、営業利益+92.1% YoY(利益率改善)
    • 連結範囲の拡大(新規4社追加)による事業領域の強化
    • 海外:インドネシアの中古車オートローン事業PT Multindo Auto Financeの85%取得予定(承認前)
    • 組織:2026年4月の持株会社移行でガバナンス・資本政策の柔軟性向上を志向

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 主に金利収入(無担保ローン)とフィー収入(信用保証・クレジット・決済)。保証は資産ライトでROA改善に寄与しやすい一方、信用コスト管理が鍵。
  • 持続性評価のポイント
    • 規制・金利・景気(雇用・消費)など外部環境への感応度が高い業態。データドリブンな与信・回収と資金調達の多様化で変動に適応。
    • 事業多角化(決済・保険・回収・システム等)により景気循環への耐性を補完。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・運用面
    • デジタル内製化、UI/UX改善、与信プロセスの効率化に注力。顧客獲得コストと審査精度の両立を図る。
  • 主力領域
    • 収益牽引:個人向け無担保ローン、信用保証、クレジット(ライフカード)
    • 補完・成長:後払い決済、分割・割賦、決済(ビットキャッシュ)、海外オートローン、新規連結子会社群

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 指標(連結、会社予想・実績)
    • 株価:474円
    • EPS(会社予想):49.70円 → PER:9.54倍
    • BPS(実績):461.61円 → PBR:1.03倍
    • 配当予想:年12円 → 予想配当利回り:約2.53%、配当性向目安:約24%(=12/49.70)
  • 同業平均との比較(参考)
    • 業界平均PER:10.3倍 → 同社はやや低位
    • 業界平均PBR:0.9倍 → 同社はやや高位
    • 参考レンジ試算(単純比較)
    • PER平均適用価格:49.70×10.3 ≒ 512円
    • PBR平均適用価格:461.61×0.9 ≒ 415円
    • 現在株価は上記レンジの中間帯に位置
  • EV/S(参考、金融業には適用上の注意)
    • EV ≒ 時価総額2297億 +(有利子負債8012億 − 現金459億)≈ 9850億円
    • LTM売上 ≈ 1960億円 → EV/S ≈ 5.0倍(金融業は貸借対照の性質が異なるため参考値)

(注)比較は単純モデルであり、会計・事業特性差の影響に留意。

7. テクニカル分析

  • トレンド位置
    • 50日移動平均:≈ 481.7円、200日移動平均:≈ 402.3円
    • 現在株価(474円)は50日線をやや下回り、200日線を上回る水準。
  • 価格レンジ・出来高
    • 52週レンジ:288円〜506円(現状はレンジ上中位)
    • 直近10日:470円前後での持ち合い気味。出来高は3カ月平均(約195万株)比でやや低調〜中立。
  • 信用動向
    • 信用倍率:8.85倍。信用買残は前週比で減少(-92.8万株)しつつ高水準。需給はやや買い長。

8. 財務諸表分析(連結)

  • 成長
    • 売上高(営業収益):1321億円(2022)→ 1441億円(2023)→ 1631億円(2024)→ 1891億円(LTM)
    • LTM売上成長率:+15.9% YoY、3年CAGR:約+12.6%
  • 収益性(LTM、決算データより算出)
    • 粗利率:約94.8%(金融業特性)
    • 営業利益:253億円、営業利益率:約13.4%(22年8.5% → 23年16.5% → 24年12.9% → LTM13.4%)
    • 当期純利益:225億円、純利益率:約11.9%
    • ROE:10.83%、ROA:1.33%
  • キャッシュフロー・バランスシート
    • 営業CF(LTM):-695億円(貸付金・割賦債権の増加に伴う運転資金需要)
    • 現金同等物:459億円、有利子負債:8,012億円
    • 自己資本比率:15.0%、流動比率:約1.32
    • 高レバレッジは業態特性だが、調達多様化・信用コスト管理が重要。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025年3月期実績:年1.0円
    • 2026年3月期予想:年12.0円(中間6円・期末6円)
    • 予想利回り:約2.53%/予想配当性向:約24%
  • 自社株
    • 自己株式:1.19%保有(過去の取得残とみられる)。新規の自己株買い方針は提供情報に記載なし。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週騰落:+50.5%。年初来高値(506円)からは調整、レンジ上中位での推移。
    • 直近は50日線を巡る攻防で方向感は中立寄り。
  • 投資家構成
    • インサイダー保有比率:約37.5%(創業家等)、機関投資家:約26.5%。安定株主構成が一定の下支え要因に。
  • 予定イベント
    • 2025-11-11:決算発表予定
    • 2026-03-30:権利落ち(予想)

11. 総評

  • 収益面では、ローン・保証・クレジットのバランスでLTM売上+15.9%と好調。1Qも増収増益で利益率改善が確認できる。
  • バリュエーションはPERで同業平均比やや低位、PBRではやや高位と相殺的で中立圏。配当は前期比大幅増配予想で利回りは約2.5%。
  • 財務は業態特性としてレバレッジが高く、自己資本比率15%台。資金調達環境や信用コストの動向を注視。
  • 事業ポートフォリオの多角化とデジタル内製化、海外オートローンの拡張などで成長余地を確保。一方、規制・訴訟・金利の外部環境への感応度は引き続き留意事項。

(本レポートは提供データに基づく分析であり、投資勧誘や助言を目的としたものではありません。)

12. 企業スコア

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上+15.9% YoY、3年CAGR約+12.6%と増収基調。
  • 収益性:B
    • 根拠:営業利益率約13〜16%レンジ、ROE約10.8%。業界特性を踏まえ中立〜良好。
  • 財務健全性:C
    • 根拠:自己資本比率15.0%、D/E高水準(約236%)。流動比率は1倍超だがレバレッジ高め。
  • 株価バリュエーション:B
    • 根拠:PERは同業平均比でやや低位、PBRはやや高位。総合で中立評価。

企業情報

銘柄コード 8515
企業名 アイフル
URL http://www.aiful.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – その他金融業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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