大同メタル工業(7245)企業分析レポート
免責:本資料は提供データに基づく情報整理であり、投資の勧誘や助言を目的としません。不明な項目は記載を省略しています。
1. 企業情報
- 概要:すべり軸受(メタル・メタルポリマー)を中心とする専業大手。自動車エンジン用軸受で世界高シェア(約4割)、大型船舶・産業機械・発電設備向け流体軸受も強み。用途は自動車、二輪、建機、農機、船舶、発電タービン、コンプレッサ、ポンプ、インフラなど多岐。
- 事業区分(短信の新セグメント名):
- パワートレイン(自動車エンジン軸受等)
- マリン・エネルギー(船舶・発電・産業用軸受)
- ライフ(自動車周辺・家電・空調向け等)
- フロンティア(ダイカスト・精密金属加工ほか)
- その他(無潤滑軸受、ポンプ、電気二重層キャパシタ材など)
- 地域:日本、北米、欧州、アジア、中国などグローバル展開(海外売上比率61%)
- 従業員:7,323人(平均年齢41.3歳、平均年収642万円)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:すべり軸受の専業最大手。自動車エンジン用は世界首位級(約40%)。船舶・産機・発電向け流体軸受も強い。
- 競争優位性:
- トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)に関する材料・表面処理ノウハウ
- OEMの認定プロセスに基づく高い切替コストと長期取引関係
- グローバル供給網と価格転嫁の実績(原材料高騰局面でも粗利率回復)
- 主な課題:
- 自動車の電動化に伴う内燃機関(ICE)比率低下リスク
- 銅・アルミ・錫など原材料価格、為替の変動
- 欧州需要の弱さ、船舶市況・大型案件のタイミング依存
3. 経営戦略と重点分野
- 方針・ビジョン(短信・会社計画より):
- セグメント改称により領域ごとの戦略を明確化
- 価格改定・コスト最適化で収益性の底上げ(1Qで営業利益率改善)
- 非ICE分野の拡大:マリン・エネルギー、産機、家電/空調、ターボ・コンプレッサ等
- フロンティア事業の構造改善(生産終了影響への対応、設備信頼性改善)
- 通期業績予想(25/4–26/3、会社計画):
- 売上高 1,340億円(+1.7%)/ 営業利益 80億円(+12.8%)/ 経常利益 70億円(+2.6%)/ 当期純利益 35億円(+28.7%)
- 想定為替:USD 143円、EUR 165円
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益源:機械要素としての軸受は保守・補用品需要が継続。船舶・発電など長寿命設備の更新/保全で安定的。
- 適応力:
- EV時代における周辺領域(電動コンプレッサ、e-アクスル周辺、産機、インフラ)へ適用拡大
- 鉛フリー材・複合材・コーティング等の環境対応技術
- 価格転嫁・グローバル最適生産でコスト変動に耐性
- リスク分散:自動車エンジン偏重から非自動車・非ICE比率の引上げを図る構え
5. 技術革新と主力製品
- 主力:ハーフシェル型エンジン軸受、タービン・コンプレッサ用流体軸受、メタルポリマーすべり軸受、ターボチャージャ軸受。
- 技術開発:
- 高荷重・高温に耐える合金・複合材、表面処理・コーティング
- 鉛フリー化、低摩擦化による効率向上と環境負荷低減
- 解析・シミュレーション活用の設計最適化
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価:1,235円、時価総額:約586.9億円
- EPS(会社予想):74.43円 → PER 16.59倍(提供指標)
- 参考:業界平均PER 13.3倍 → 同業平均×EPSの水準は約989円
- BPS(実績):1,533.37円 → PBR 0.81倍
- 参考:業界平均PBR 0.8倍と同水準
- EV/売上:EV ≒ 946億円(有利子負債645億−現金289億)→ EV/S ≒ 0.69倍
- EV/EBITDA:≒ 5.3倍(EBITDA 179億円)
- 収益/配当指標:
- アーニングス・イールド ≒ 6.0%(EPS/株価)
- 予想配当利回り 1.94%、配当性向 31.2%
7. テクニカル分析(参考)
- トレンド:終値1,235円は年初来高値1,265円に接近。50日線920.9円、200日線651.6円を大幅上回る上昇トレンド。
- 出来高:直近出来高は5,419,800株と3カ月平均(約39万株)を大幅上回るブレイク伴う増加。
- レンジ認識:52週レンジ405–1,265円の上限圏。前日比でギャップアップ後に高値更新。
8. 財務諸表分析
- 売上成長:
- 2022/3: 1,040億 → 2023/3: 1,155億(+11.0%)
- 2024/3: 1,287億(+11.5%)
- LTM: 1,363億(+5.9%)/1Q売上YoY +0.9%
- 3年CAGR:約9–10%
- 収益性(LTMベース):
- 粗利率 24.8%(33,762/136,303)
- 営業利益率 5.2%(営業利益 71億円)/EBITDAマージン 約13.8%
- 当期純利益率 約2.0%
- 効率・資本性:
- ROA 2.43%、ROE 実績3.84%(LTM参考4.67%)
- インタレストカバレッジ ≒ 5.1倍(EBIT/支払利息)
- 財務安全性:
- 自己資本比率 37.0%、D/E(Debt/Equity)約80%
- 流動比率 1.51倍、現金同等物 約289億円
- ネット有利子負債 ≒ 356億円
- キャッシュフロー(LTM):
- 営業CF 108億円(売上対比約7.9%)
- レバードFCF 26億円(同約1.9%)
- 1Q業績(25/4–6):売上3,352億円(+0.9%)、営業利益18.3億円(+31.9%)と採算改善。フロンティアは赤字も改善傾向。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:前年実績18円→今期予想24円(中間12/期末12)、想定配当性向約31%
- 予想配当利回り:1.94%(足元株価ベース)
- 自社株買い:開示データでは明記なし
- 参考:過去5年平均利回り3.34%(足元は株価上昇で低下)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:10月24日に高出来高を伴う年初来高値更新。52週騰落+146%と再評価の動き。
- 信用動向:信用倍率13.19倍(買い残64.1万株、前週比減)と買い長。売り残も減少。
- 影響要因:
- 1Qでの利益率改善・価格転嫁進捗
- 非ICE領域(マリン・エネルギー、ライフ)の堅調
- ガイダンス据え置きによる不確実性の低下
- 原材料・為替・地政学動向
11. 総評
- エンジン軸受での世界的地位と、船舶・発電・産機を含む用途多様化が強み。原材料高や為替の逆風下でも価格改定を進め、粗利・営業利益率は回復基調。
- 中期的にはICE縮小の構造変化が課題だが、マリン・エネルギーや産機・家電等の非ICE領域拡大、ターボ/コンプレッサなど高付加価値分野、保全・補用品需要により需要の裾野は維持。
- 財務は自己資本比率37%、D/E約80%と中庸。営業CFは着実、FCFは投資とのバランスで小幅ながら黒字。ROEは一桁台で改善余地。
- バリュエーションはPERで同業平均比ややプレミアム、PBRは同水準、EV/EBITDAは5倍台。株価は52週レンジ上限圏で出来高増を伴う上昇トレンド。
12. 企業スコア
- 成長性:A
- 根拠:3年CAGR約9–10%、LTM売上+5.9%、1Q増収(+0.9%)
- 収益性:B
- 根拠:粗利率約25%、営業利益率約5%・EBITDA約14%(業界並〜やや下回る領域も)
- 財務健全性:B
- 根拠:自己資本比率37%、流動比率1.51、D/E約80%(概ね中立)
- 株価バリュエーション:B
- 根拠:PERは同業平均を上回るが、PBRは同水準、EV/EBITDAは5倍台と中立圏
参考データ(抜粋)
– 株価:1,235円、時価総額:約586.9億円、発行株式数:47,520,253株
– PER(予):16.59倍、PBR(実):0.81倍、EV/S:0.69倍、EV/EBITDA:5.3倍
– 配当:年24円(予)、利回り1.94%、配当性向31%
– 52週レンジ:405–1,265円、β:0.38、自己資本比率:37%(連結)
企業情報
| 銘柄コード | 7245 |
| 企業名 | 大同メタル工業 |
| URL | http://www.daidometal.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 自動車・輸送機 – 輸送用機器 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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