鎌倉新書(6184)分析レポート(2025-10-26時点)
株価・規模
– 株価: 571円
– 時価総額: 約223.1億円
– 最低購入代金: 57,100円(100株単位)
1. 企業情報
- 概要: 終活領域に特化した情報プラットフォームを運営。「いい葬儀」「いいお墓」「いい仏壇」「いい相続」「いい介護」等を展開。送客(紹介手数料)と広告が主な収益源。出版事業も併営。
- 事業区分: 単一セグメント(終活事業)。売上構成は終活事業約99%、出版約1%(2025.1)。
- トピック: 2025年6月にエイチームライフデザインの「Life.(ライフドット)」事業を吸収分割で承継(対価3.1億円、のれん約2.10億円・5年償却)。官民協働事業や保険・不動産等への接続も推進。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 国内終活(葬儀・墓・仏壇・相続・介護)における主要オンラインプラットフォームの一角。複数ドメインの集客力と送客実績が強み。
- 市場環境: 高齢化と単身世帯の増加に伴い終活需要は構造的に拡大。オンライン比較・相談の浸透が進展。
- 競争・課題
- 競争優位: 複数サイトの相互送客、蓄積データによるマッチング精度、官民協働を含む接点の多様性。
- 課題: 集客コスト(SEO/SEM)の上昇リスク、紹介手数料率や広告単価の変動、M&A後の統合・のれん償却負担。
- 市場シェア: 定量開示はなし(不明)。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方針: 終活領域の総合プラットフォーム化。周辺領域(保険・不動産・相続・介護)に拡張し、LTV最大化と収益多角化を図る。
- 重点施策
- 事業ポートフォリオ強化:Life.の取得によるプラットフォーム強化、官民協働事業の伸長(中間期 売上+46.7%)、葬祭事業の堅調(同+14.7%)。
- 収益性の改善:規模拡大で販管費率を低下させ、営業利益率を押し上げ。
- 投資配分:ソフトウェア・無形資産への投資継続。中間期の投資CFは事業譲受等で-5.13億円。
- 中期計画: 具体的な数値目標は短信に記載なし。通期見通し(売上86億円、営業利益11.5億円、純利益7.7億円)は据え置き。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 需要側(生活者)と供給側(葬儀社等)をつなぐマッチング・広告モデル。スケールによりネットワーク効果が働きやすい。
- 強み: 高齢化トレンドに沿った安定需要、複数サイトのクロスユース、官民協働による新規接点。
- リスク適応力: SEO/SEM依存度の管理、オウンドメディア強化、アプリ・CRMによるリピート/紹介獲得、M&A統合でのシステム統合・ブランド整理が鍵。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性: 複数領域のデータを活用したマッチング・オペレーション最適化、内製/外部リソースを組み合わせたシステム基盤強化(Life.承継で加速)。
- 主力サービス: 「いい葬儀」「いいお墓」「いい仏壇」「いい相続」「いい介護」等の送客・広告。官民協働事業が成長ドライバー。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 予想PER: 約27.5倍(株価571円 / 予想EPS 20.77円)
- LTM PER参考: 約25.1倍(571円 / LTM EPS 22.73円)
- PBR: 約6.36倍(BPS 89.84円)
- EV/EBITDA(LTM, 概算): 約15.1倍(EV ≒ 223.1 – 14.8 + 0.6 ≒ 208.9億円、EBITDA ≒ 13.81億円)
- EV/Sales(LTM): 約2.65倍(EV ≒ 208.9億円 / 売上 ≒ 78.87億円)
- 配当利回り: 約3.50%(年間20円)
- 業界平均との比較(参考): PER平均約17倍、PBR平均約1.8倍 → 同社はプレミアム水準。
7. テクニカル分析
- トレンド位置: 終値571円は50日線(約601円)を下回り、200日線(約528円)を上回る水準。52週レンジ(382〜698円)の中位付近。
- 直近10日: 560〜590円台でのもみ合いが継続。出来高は3ヶ月平均(約15.4万株)をやや下回る日が多い。
- 信用動向: 信用倍率5.99倍、買残増・売残減。短期の需給は買い優位寄り。
8. 財務諸表分析
- 成長
- 売上高(億円): 2022/1:38.26 → 2023/1:50.04 → 2024/1:58.60 → 2025/1:70.61 → LTM:78.87
- 3年CAGR(2022→LTM): 約+27%(概算)
- 直近期(中間): 売上+25.9% YoY、営業利益+58.0% YoY
- 収益性(LTMベース)
- 粗利率: 約53.8%(4,243.9/7,886.7)
- 営業利益率: 約14.3%(1,127.8/7,886.7)
- EBITDAマージン: 約17.5%(正規化EBITDA 1,381/7,887)
- 当期純利益率: 約10.7%
- 備考: 開示の「Operating Margin 17.44%」はEBITDAに近い水準であり、営業利益率は当社計算値を記載。
- 効率性・資本収益
- ROE: 20.1%(実績)〜25.6%(LTM指標)レンジ
- ROA: 約15.4%(LTM)
- コスト構造の変化
- 粗利率はやや低下傾向(集客・原価上昇を反映)。一方で販管費率の低下により営業利益率は維持〜改善。
- キャッシュフロー・財政状態
- 営業CF(LTM): 約9.66億円、フリーCF: 約6.86億円
- 現金等: 約14.75億円、総有利子負債: 約0.59億円
- 流動比率: 約2.29倍、自己資本比率: 66〜69%
- のれん: 約2.10億円(5年均等償却)
9. 株主還元と配当方針
- 配当: 年20円(予想)、配当利回り約3.5%
- 配当性向: 直近トレーリング約88%、予想ベースはEPS水準に依存
- 自社株: 自己株式比率約5.09%(履歴としての買付実施の示唆)。足元で新規の自己株買い開示は確認できず(短信記載ベース)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム: 52週変化率+11.3%。短期では50日線下、200日線上のレンジ推移。
- ボラティリティ: ベータ0.24(5年月次)と相対的に低い。
- 投資家属性: インサイダー保有約45.5%、浮動株は約2,216万株。機関投資家保有約24.4%。
11. 総評
- 需要構造(高齢化)に沿ったプラットフォーム型事業で、売上は継続成長。粗利率の低下傾向はあるが、販管費効率化で営業利益率は維持〜改善。
- 官民協働や周辺領域拡張、Life.取得などで成長ドライバーを複線化。統合効果の早期発現とのれん償却負担の吸収が今後の論点。
- バランスシートは強固(高自己資本比率・実質無借金・潤沢な現金)。配当は高い水準の性向。
- バリュエーションは業界平均比でプレミアム(PER/PBRともに上位)。成長・収益性・財務健全性と整合するかが注目点。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性: A
- 根拠: LTM売上+11.7%程度、3年CAGR約+27%、中間期も+25.9% YoY。
- 収益性: A
- 根拠: 営業利益率約14%、EBITDAマージン約17.5%、ROE 20%台。業界平均比較データはないが、一般的水準を上回る構造的収益性。
- 財務健全性: S
- 根拠: 自己資本比率66〜69%、流動比率2.29倍、D/E約1.7%、実質無借金、正のフリーCF。
- 株価バリュエーション: C
- 根拠: 予想PER約27.5倍、PBR約6.36倍、EV/EBITDA約15倍と業界平均(PER 17倍、PBR 1.8倍)比で高位。
参考データ
– 通期会社予想(2026年1月期): 売上86億円、営業利益11.5億円、純利益7.7億円、EPS 20.78円、配当20円
– 年初来高値/安値: 698円 / 382円
– 今後のイベント: 2026/1/29 権利落ち日
注意事項
– 本資料は公開情報に基づく企業分析であり、投資勧誘や個別の投資助言を目的とするものではありません。
– 数値は千円/百万円/億円の併用に留意。未開示・不明項目は記載を省略しています。
企業情報
| 銘柄コード | 6184 |
| 企業名 | 鎌倉新書 |
| URL | http://www.kamakura-net.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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