1. 企業情報
グローブライドは、スポーツ・レジャー製品の製造・販売を行う企業です。「ダイワ(DAIWA)」ブランドの釣り具で世界トップシェアを誇り、その他にもゴルフ用品(ONOFF, Roddio, Fourteen)、テニス用品(Prince, DiaDem)、自転車(Corratec, FOCUS)などを展開する総合的なライフタイム・スポーツ・カンパニーです。事業は日本、米州、欧州、アジア・オセアニアとグローバルに展開しており、2025年3月期における連結事業の売上構成比は日本53%、米州11%、欧州13%、アジア・オセアニア23%となっています。
2. 業界のポジションと市場シェア
グローブライドは、釣り具市場において「ダイワ」ブランドで世界トップのポジションを確立しています。この強固なブランド力と技術力は同社の競争優位性の源泉となっています。しかし、主力であるレジャー・スポーツ用品業界は、国内外の景気動向や個人消費に大きく左右される特性があります。特に、米欧における高金利政策や中国経済の景気低迷、地政学的リスクといったマクロ経済環境の変化が、今後の売上や利益に影響を与える課題として認識されています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は「ライフタイム・スポーツ・カンパニー」としての事業展開をビジョンとして掲げています。中期経営計画の具体的な施策に関する詳細な情報は提供データからは読み取れませんが、最新の決算短信からは以下の取り組みが重点分野として示されています。
– 新製品の積極的な投入: 日本事業においては、「SALTIGA」「LUVIAS」「EMERALDAS」「ONOFF LADY」といった新製品の投入により、販売促進および収益性の改善を図っています。
– グローバル市場ニーズへの対応: 米州ではバスフィッシング用品「TATULA」などで販売拡大を目指し、アジア・オセアニア、特に中国では個人消費低迷の中でも高付加価値製品や現地専用品の投入に注力しています。欧州では消費が弱含みであるものの、地域ニーズに合わせた製品投入で対応しています。
– 粗利率の改善: 日本事業での粗利率改善が利益増に寄与しており、全体的な収益性向上に向けたコスト管理も重要な戦略として位置付けられます。
4. 事業モデルの持続可能性
グローブライドの事業モデルは、長年にわたるブランド力と製品開発力に支えられたスポーツ・レジャー製品の製造・販売です。多様なスポーツ分野に展開することで、特定分野の変動リスクを分散しています。市場ニーズへの適応力としては、各地域市場の特性に応じた製品開発・投入や、高付加価値品への注力が見られます。一方で、事業は個人消費や為替変動、原材料価格といった外部環境の影響を受けやすい特性も持っています。これらの変動要因に対して、グローバルでの生産・販売体制と製品ラインナップの多様性が、事業の持続可能性を支える要素となります。
5. 技術革新と主力製品
同社の主力製品は「ダイワ」ブランドの釣り具であり、特に「SALTIGA」「LUVIAS」「EMERALDAS」などが収益を牽引する製品として挙げられます。また、ゴルフ用品の「ONOFF」も有力ブランドです。技術革新については具体的な技術開発内容の詳細は提供データからは読み取れませんが、新製品の継続的な投入は、市場のトレンドや顧客のニーズに応じた製品開発力があることを示唆しています。
6. 株価の評価
現在の株価2,475.0円に対し、各種指標を評価します。
– PER(会社予想): 11.85倍
– 業界平均PER: 14.5倍と比較すると、現在の株価は業界平均から見て割安な水準にあります。
– PBR(実績): 0.95倍
– 業界平均PBR: 1.3倍と比較すると、現在の株価は業界平均から見て割安な水準にあります。
– EPS(会社予想): 208.80円
– BPS(実績): 2,596.21円
これらの指標から見ると、現在の株価は業績予想に対して評価が低い、または資産価値と比較して割安な水準にあると言えます。
7. テクニカル分析
現在の株価2,475.0円は、年初来高値2,504円に近く、52週高値2,504円とも同水準です。年初来安値1,620円からは大きく上昇しています。50日移動平均線(2,385.50円)と200日移動平均線(2,089.74円)をいずれも上回っており、短期から中期の株価トレンドは上昇基調にあります。直近10日間の株価推移を見ても、2,390円から2,475円へと緩やかに上昇しており、高値圏で底堅い動きが見られます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2023年3月期をピークに2024年3月期は減少し、過去12か月(2025年3月期予想)も横ばい〜微減傾向にあります(134,583百万円 → 126,008百万円 → 123,983百万円)。しかし、2026年3月期の通期予想では130,000百万円と増収を見込んでいます。
- 利益: 営業利益は2022年3月期の12,349百万円から、過去12か月では6,509百万円、2026年3月期通期予想では7,000百万円と、近年は減少傾向でありましたが、今期は回復を見込んでいます。純利益も同様に減少傾向から回復する見込みです。
- ROE(実績): 8.30%(過去12か月8.42%)
- 自己資本比率(実績): 53.5%(直近四半期52.8%)と財務基盤は非常に健全です。
- 流動比率(直近四半期): 2.48倍と、短期的な支払い能力も高い水準にあります。
- キャッシュフロー: 第1四半期の連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていません。
9. 株主還元と配当方針
会社予想によれば、配当利回りは3.64%、1株当たり配当は90.00円(中間45円、期末45円)です。配当性向は38.44%であり、安定的な配当を維持できる水準と考えられます。5年平均配当利回りが2.74%であることと比較すると、現在の配当利回り予想は平均を上回っており、株主還元に積極的な姿勢が見られます。自社株買いに関する直近の具体的な公開情報はこの資料にはありません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
過去10日間の株価は上昇トレンドにあり、50日移動平均線、200日移動平均線も上回って推移しています。これは短期から中期のモメンタムがポジティブであることを示唆しています。
信用買残が73,700株に対し、信用売残が13,000株で、信用倍率は5.67倍と買残が多い状態です。出来高は特別多くないものの、安定して取引が行われています。
株価への影響を与える要因としては、釣り具の需要を左右する個人消費動向、円安による輸入コストの増加、海外市場における景気変動などが挙げられます。
11. 総評
グローブライドは、「ダイワ」ブランドを擁する釣り具で世界トップシェアを誇り、健全な財務体質を持つ企業です。現在の株価はPER、PBRともに業界平均と比較して割安な水準にあり、配当利回りも魅力的な水準にあります。
一方で、近年は売上・利益の減少傾向が見られましたが、2026年3月期には増収増益に転じる予想です。マクロ経済環境(金利、為替、海外の景況感)の不透明性は事業運営における課題ですが、新製品投入やグローバル市場への適応戦略により、収益力の回復と成長を目指しています。株価は高値圏で推移しており、市場からの評価が改善している可能性があります。
12. 企業スコア
- 成長性: B
- 過去数年の売上は横ばい〜微減傾向にありましたが、足元では底堅く推移し、今期の増収予想はされています。
- 収益性: B
- 過去数年の営業利益率は低下傾向にありましたが、直近四半期では改善が見られ、通期予想も回復を見込んでいます。業界平均を大きく上回る水準ではありません。
- 財務健全性: S
- 自己資本比率52.8%、流動比率2.48倍、D/E比率47.92%と、すべての指標において非常に健全な水準です。
- 株価バリュエーション: S
- PER(会社予想)11.85倍は業界平均14.5倍を下回り、PBR(実績)0.95倍も業界平均1.3倍を下回っており、割安感があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7990 |
| 企業名 | グローブライド |
| URL | http://www.globeride.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.3)」によって自動生成されました。
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