4792 山田コンサルティンググループ 企業分析レポート

更新日: 2025-10-27

1. 企業情報

  • 概要: 経営コンサルティングを中核に、事業再生・事業承継、M&Aアドバイザリー、海外展開支援、組織人事、コーポレートガバナンス、IT戦略・デジタル、さらには不動産や未上場株式への投資事業を展開。日本・アジア・米国で事業を行う。
  • 起源/特徴:
    • フィナンシャル・プランニング研修から出発。
    • 事業再生・承継に強み。M&Aアドバイザリーを強化中。
    • 投資事業(未上場株・不動産)とコンサルのシナジーを志向。
  • 事業構成(2025/3 通期 事業別構成・営業利益率):
    • コンサルティング: 売上比率 89%、営業利益率 16%
    • 投資: 売上比率 11%、営業利益率 40%
  • 規模等:
    • 従業員数: 1,085人、平均年齢 38.2歳、平均年収 948万円
    • 所在地: 東京都千代田区丸の内
    • 市場: 東証プライム

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:
    • 独立系の総合コンサル企業として、中堅〜中小企業向けの事業再生・承継、M&A、ガバナンス・人事・IT支援をワンストップで提供。
    • 投資(未上場株・不動産)を併営し、価値向上支援とエグジット収益の両輪を狙う点が特徴。
  • 競争環境(定性):
    • 経営・ITコンサル分野は総合系/専業系との競争、M&Aアドバイザリーは独立系各社との競争が想定される。
  • 強み/課題:
    • 強み: 事業再生・承継/M&Aの専門性、コンサル×投資のシナジー、国内拠点とアジア・米国展開。
    • 課題: 成功報酬(M&A)・投資売却益のタイミング依存で四半期変動が大きい、人件費上昇(採用・昇給)への耐性、案件パイプラインの安定確保。
  • 市場シェア: 公表データなし(定量的シェアは未開示)。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/基本戦略:
    • コンサルと投資の両事業を柱に、企業価値向上を支援しつつ投資回収で収益化するモデルを拡張。
    • M&Aアドバイザリーの大型案件獲得、事業承継・再生の需要取り込み、海外案件(クロスボーダー)強化。
    • IT戦略・デジタル領域(DX)やガバナンス/人事の付加価値サービスを拡充。
  • 重点施策(足元の動き)
    • 2026/3期1Qで米系Takenaka Partnersを取得し連結化(のれん約6.98億円)し、クロスボーダーM&A体制を強化。
    • 人員増・昇給に伴う販管費増を前提に、案件パイプライン拡充で吸収を目指す。
  • ガイダンス(2026/3期 計画)
    • 売上高 260億円(前年比 +14.2%)、営業利益 38億円(同 -8.0%)、純利益 27.5億円(同 -4.5%)
    • 配当予想 年間77円(据え置き)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益源:
    • フィービジネス(コンサル)の継続性と、成功報酬(M&A)・投資売却益の不定期性が混在。
  • 持続可能性の観点:
    • コンサルはストック性が相対的に高く安定寄り。一方、M&A成功報酬と投資売却益は期ズレ・ボラティリティが大きい。
    • 人件費上昇や採用競争への対応、案件ポートフォリオの分散・平準化がカギ。
    • 海外・DX/ガバナンス等の需要拡大分野を取り込める体制を整備中。

5. 技術革新と主力サービス

  • 主力サービス:
    • 事業再生・承継、M&Aアドバイザリー(1Q成約27件)、経営/組織人事/ガバナンス、不動産コンサル、IT戦略・デジタル。
  • 技術/独自性:
    • DX/IT戦略支援、データ活用・ガバナンス対応等の高度化ニーズに合わせたアドバイザリー。
    • 投資先や不動産でのハンズオン支援とコンサルの相互補完。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前日終値: 1,822円、時価総額: 362.5億円
  • 指標(提供値)
    • 予想EPS: 143.99円、予想PER: 12.65倍
    • 実績BPS: 936.52円、実績PBR: 1.95倍
    • 予想配当: 77円、配当利回り: 4.23%
  • 補足計算
    • トレーリングEPS(LTM): 183.29円 → トレーリングPER ≈ 9.9倍
    • 簡易EV/Sales(概算):
    • EV ≈ 時価総額362.5億 + 短期借入34.96億 − 現金等88.98億 ≈ 308.5億円
    • LTM売上 227.6億円 → EV/S ≈ 1.36倍
  • 業界平均との比較(提供平均: PER 17.0倍、PBR 1.8倍)
    • PERは業界平均を下回る水準(予想ベース)。PBRはやや上回る。
    • EV/Sは概ね1倍台前半のレンジ(参考値、期末残高を用いた概算)。

7. テクニカル分析

  • 直近10日: 10/14に1,739円まで調整後、1,822円で引け。戻り基調(短期で切り返し)。
  • 年初来レンジ: 高値1,988円、安値1,425円。現在値はレンジ上中段〜高値寄り(約70%地点)。
  • 需給:
    • 信用買残 167.8千株、信用倍率 15.54倍(買い長)。短期的な値動きが振れやすい局面に留意。
  • 抵抗/支持(目安):
    • 抵抗: 1,880〜1,988円ゾーン
    • 支持: 1,730円台(直近の下値圏)

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(百万円、LTMは概算で百万円換算)
    • 売上高: 227,611(LTM)/ 221,775(2024)/ 164,507(2023)/ 146,454(2022)
    • LTM YoY: +2.6%、3年CAGR(2022→LTM): 約+15%
    • 営業利益: 41,327(LTM)/ 36,628(2024)/ 28,716(2023)/ 25,016(2022)
  • 収益性(LTM)
    • 粗利率 ≈ 85.3%(19,424/22,761)
    • 営業利益率 ≈ 18.1%(4,133/22,761)
    • EBITDAマージン ≈ 19.4%(4,417/22,761)
    • ROE(実績): 16.63%
  • 安全性
    • 自己資本比率(実績): 76.9%(1Q時点 74.4%)
    • 短期借入金: 34.96億円(2025/6末)、現金等: 88.98億円
  • キャッシュフロー(2026/3期1Q)
    • 営業CF: -5.65億円(前年+19.44億円)
    • 投資CF: -4.98億円、財務CF: +11.60億円(短期借入増・配当支払等)
  • セグメント(2026/3期1Q)
    • コンサル: 売上 49.13億円(-4.1%)、営業益 6.80億円(-31.2%)
    • 投資: 売上 16.58億円(-22.6%)、営業益 3.60億円(-63.6%)
    • 前年同期はM&A成功報酬・未上場株売却が高水準で、今期は反動・期ズレの影響。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:
    • 実績(2025/3期): 年間77円
    • 予想(2026/3期): 年間77円(変更なし)
    • 予想配当性向(概算): 約53.5%(77円/予想EPS 143.99円)、参考: トレーリングでは約42%
  • 自己株式: 発行済の約4.01%を保有(795,422株)。足元での新規自己株買いの開示は確認情報なし。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム: 直近は下落後に反発。出来高は2万株前後で推移しつつ、1,800円台前半を回復。
  • 関心材料:
    • 期ズレが大きいビジネス特性(M&A成功報酬・投資売却)と、通期見通しの進捗。
    • 海外M&A体制強化(Takenaka Partnersの連結化)によるパイプライン拡充。
    • 人件費上昇の吸収度合い。
  • 今後のイベント:
    • 次回決算発表(2026/3期通期、日程未定)
    • 権利落ち日(予定): 2026-03-30

11. 総評

  • コアのコンサル事業は安定性が相対的に高く、事業再生・承継/M&Aに強み。投資事業との相乗効果により案件価値の最大化を狙う構造。
  • 一方で、成功報酬・投資売却益の期ズレで四半期業績の変動が大きく、2026/3期1Qは前年高水準の反動で減益となった。通期は売上成長見込みだが、人件費増を織り込み営業利益は減益計画。
  • 財務は自己資本比率が高く安全性は良好。ROEは16%台で資本効率も高い水準。
  • バリュエーションは予想PERで業界平均を下回る一方、PBRはやや上振れ。配当利回りは4%台。
  • 需給面では信用買い長で短期ボラティリティに留意。年初来レンジ上中段の水準で、1,880〜1,988円の上値帯と1,730円台の下値帯が意識されやすい。

(注)本資料は公開データに基づく客観的な企業分析であり、投資勧誘・投資助言を目的とするものではありません。数値は四半期・LTMの混在により概算を含みます。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性: A
    • 根拠: 3年CAGR約+15%と中期の伸長が確認できる一方、LTM YoYは+2.6%と足元は伸びが落ち着く。
  • 収益性: A
    • 根拠: LTM営業利益率約18%、EBITDAマージン約19%と高水準。ROE16.6%。
  • 財務健全性: S
    • 根拠: 自己資本比率約77%、現金超過基調、借入依存度は低位。
  • 株価バリュエーション: A
    • 根拠: 予想PER12.65倍は業界平均(17倍)を下回る。PBRは1.95倍で平均(1.8倍)をやや上回るが、総合では割安寄りと評価可能。EV/S ≈1.36倍(概算)。

企業情報

銘柄コード 4792
企業名 山田コンサルティンググループ
URL http://www.yamada-cg.co.jp
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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