7172 ジャパンインベストメントアドバイザー(JIA)企業分析レポート
株価(直近終値):1,873円(2025-10-27)
1. 企業情報
- 概要:オペレーティング・リースを中核とするアレンジャー。主力は航空機向け(JOL/JOLCO等のGK-TKスキーム)で、船舶・コンテナも取り扱い。加えて、不動産小口化(信託受益権販売)、環境エネルギー(太陽光等)、プライベート・エクイティ(PE)、証券・M&Aアドバイザリー、保険仲介、IR支援、金融専門紙(日本証券新聞)運営なども展開。
- 事業構成(2024.12 連結):オペレーティング・リース91%、環境エネルギー3%、不動産1%、PE0%、その他5%(海外4%)
- 特徴:投資家(法人・富裕層・地域金融機関等)への税務上の課税繰延べメリットを伴うリース商品組成・販売力が収益の柱。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:国内でオペレーティング・リースの組成・販売に強みを持つ専門プレイヤー。直接の競合としてはFPGなどのアレンジャー系、広義にはオリックス等のアセットオーナー系が想定される。
- 強み
- 商品組成力・販売網:2025年上期の商品組成額は2,176億円(前年同期比+86.5%)、商品出資金販売額769.6億円(+25.4%)とパイプラインが拡大。
- 高い利益率:LTM営業利益率45%台、純利益率23%程度と高水準(組成フィー中心のモデル)。
- 課題・リスク
- 税制・会計変更(BEPS2.0/グローバル最少税、国内税制改正等)による商品性低下リスク。
- マクロ・航空機市況(リースレート・残存価値)や為替変動の影響。2025年上期は為替差損102億円計上。
- 市場シェア:定量的なシェアは開示なし(–)。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方針(短信等の記載要旨)
- 主力のオペレーティング・リースでの組成・販売力強化と収益基盤の拡大。
- 不動産小口化、環境エネルギー、PE、証券・IB等の多角化で収益源の分散。
- 財務基盤の強化(自己資本比率:前期末27.3% → 2025年中間29.5%)。
- 中期施策(示唆)
- 組成・販売KPIの継続的な拡大、投資家層の拡充、案件多様化(航空機に加え、船舶・コンテナ・不動産等)。
- 為替・金利リスク対応の高度化、非リース領域の収益化(PEのエグジット、不動産手数料、証券/IB収益の拡充)。
- 具体的な数値KPIは資料上は明確な開示なし(–)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:案件組成時のフィー・出資金販売収益+運用・期中管理等の継続収益。ファンドのエグジット(PEのIPO等)による収益も寄与。
- 持続性の要点
- 案件パイプラインの厚み(上期の高い組成額)と販売チャネルの強さは追い風。
- 一方、税制・規制変更の影響を受けやすく、マクロや為替・航空機残存価値等の外部環境に左右されやすい。
- ノンリコース中心の構造でバランスシートリスクは一定抑制されるが、ブリッジ資金や短期借入の運用・資金繰り管理は重要。
5. 技術革新と主力製品
- 主力製品:航空機JOL/JOLCO(GK-TK)、船舶・コンテナのオペレーティング・リース、不動産信託受益権の小口化商品、太陽光発電関連、PEファンド等。航空機のパーツアウト(解体再生)関連も手掛ける。
- 技術・独自性:製造業的なR&Dではなく、金融ストラクチャリング、税務・会計の専門性、投資家ネットワークがコアコンピタンス。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価1,873円、会社予想EPS 173.44円、BPS 1,168.71円
- 指標
- PER:10.8倍(業界平均13.3倍比でディスカウント)
- PBR:1.60倍(業界平均1.0倍比でプレミアム)
- 予想配当利回り:4.64%(配当87円、Payout Ratio約41%)
- 参考EV/S:おおよそ5.3倍(時価総額約1,142.9億円、Net Debtベース試算。注:手数料型モデルのため単純比較に注意)
- 補足比較
- 業界平均PERを適用した理論株価の単純試算:173.44×13.3 ≒ 2,307円
- 業界平均PBRを適用した単純試算:1,168.71×1.0 ≒ 1,169円
- 解釈のポイント:収益構造の違い(フィー中心、資産回転)によりPBRは高めになりやすい一方、PERは同業平均比で低め水準。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 50日移動平均:1,931.7円(株価は下回る)
- 200日移動平均:1,728.1円(株価は上回る)
- 年初来高値:2,050円(現状は高値から約-8.6%)
- 年初来安値:1,108円(現状は大幅に上方)
- 直近10日:1,840~1,900円台でのもみ合いが継続。短期は50日線下での保ち合い、長期は200日線上で上昇基調を維持。
- 信用需給:信用倍率104.6倍と買い長。反落時の投げや需給悪化には留意。
8. 財務諸表分析
- 成長
- 売上高(百万円):2021/14,105 → 2022/18,045 → 2023/21,818 → 2024/31,129 → LTM/36,922
- LTM YoY:約+18.6%、2021→LTMのCAGRは約+27%
- 収益性(LTM)
- 粗利率:約72.6%(26,790/36,922)
- 営業利益率:約46.9%(17,323/36,922)※指標値45.2%
- 純利益率:約23.0%(8,501/36,922)
- EBITDAマージン:約41%(15,116/36,922)
- ROE:12.0%(参考:実績14.0%)
- ROA:4.46%
- 金利負担:利息費用1,875、EBIT 14,579 → インタレストカバレッジ約7.8倍
- 財政状態(直近)
- 自己資本比率:27.3%(中間29.5%)
- D/E(総負債/自己資本):約182.5%
- 流動比率:1.49倍
- キャッシュフロー(2025年上期・百万円)
- 営業CF:+5,435(前年△10,946から改善)
- 投資CF:△2,524
- 財務CF:△4,635(短期借入の返済等)
- LTM営業CF:62.7億円、LTMレバードFCF:83.1億円
- コメント:高利益率・成長継続。レバレッジは事業特性上高めで、為替・短期資金の運用に注意が必要。
9. 株主還元と配当方針
- 予想年間配当:87円(中間43円+期末44円)
- 配当利回り:4.64%(株価1,873円ベース)
- 配当性向:41.3%
- 5年平均利回り:2.33%(足元は高水準)
- 自社株:自己株式比率0.78%(現時点で大規模な自己株買いの開示は–)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週騰落:+83.4%(ベータ0.25と低ボラティリティながら上昇)
- 流動性:3カ月平均出来高約30万株、フリーフロート約2,630万株。インサイダー保有56.5%と高く、需給の影響を受けやすい構造。
- 需給面:信用買い残の積み上がりが大きく、イベント時の値動きには注意。
- 近接イベント:配当権利落ち(2025-12-29予定)。業績開示は7月末に実施済み。
11. 総評
- 主力のオペレーティング・リースで組成・販売ともに拡大し、高利益率を確保。LTM売上・利益は大幅増加、営業CFも黒字化。
- 税制・為替・航空機市況など外部要因への感応度は高い一方、ノンリコース中心のストラクチャーと多角化で一定の分散を図る。
- バリュエーションはPERで業界平均比ディスカウント、PBRはプレミアム。配当利回りは会社予想で約4.6%。
- テクニカルは50日線下・200日線上のレンジ推移。信用買い長の需給に留意。
(本レポートは提供データに基づく事実整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。)
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
理由:LTM売上YoY+18.6%、2021→LTM CAGR約+27%と高成長。
– 収益性:A
理由:粗利率約73%、営業利益率45%台、純利益率23%と高水準(業界平均を上回る構造)。
– 財務健全性:C
理由:自己資本比率27~30%台、D/E約182%とレバレッジは高め。流動比率1.49倍は一定の安全圏。
– 株価バリュエーション:B
理由:PERは業界平均比ディスカウント、PBRはプレミアム。総合すると中立域。
参考データ(抜粋)
– 会社予想(2025/12期):売上3,687億円、営業益181.2億円、純利益105.0億円、EPS 173.41円、年間配当87円
– LTM:売上369.2億円、営業益173.2億円、純利益85.0億円、EPS 140.48円
– 指標:PER 10.8倍、PBR 1.60倍、ROE 12.0%(参考:実績14.0%)、自己資本比率27.3%(中間29.5%)
企業情報
| 銘柄コード | 7172 |
| 企業名 | ジャパンインベストメントアドバイザー |
| URL | https://www.jia-ltd.com |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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