セルソース(4880)企業分析レポート
株価:522円(2025-10-27終値)/市場区分:プライム(医薬品)
本資料は提供データに基づく事実整理です。投資判断を目的とした助言は行いません。
1. 企業情報
- 概要:自家組織由来(脂肪・血液・滑膜等)の加工受託(PRP、脂肪由来幹細胞等)を中核に、医療機関支援、医療機器販売、化粧品(Signalift等)を展開。卵子凍結保管やFatBank(保管)などの保管サービスも取り扱い。
- 事業構成(売上構成の目安、2024.10 単独):加工受託サービス63%、医療機器販売21%、化粧品他12%、コンサルティング4%。
- 提携医療機関:2,057院(2025年10月期3Q末、前年末比+102院)。
- 拠点・体制:GMP準拠の加工体制、法規対応支援等のノウハウに強み。
- 代表者:澤田 貴司/本社:東京都渋谷区。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:国内の自家細胞加工受託と医療機関ネットワークを持つ再生医療関連プレイヤー。提携医療機関数を拡大しつつ、受託件数の回復・拡大が課題。
- 競争優位の要素
- 医療機関網(2,000院超)と法規対応支援の運用実績
- 加工・保管・支援・機器・化粧品までの一気通貫型のサービス構成
- 高い自己資本比率と潤沢な現金水準(現預金約46億円、3Q末)
- 課題
- 受託件数の増減に対する業績感応度が高い
- 医療機器・BtoB化粧品の需要変動
- 制度・規制・診療報酬の動向に左右されやすい
- 市場シェアの定量データは非開示(算定不可)
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン:「膝の痛みに悩む人をゼロへ」。2025年10月期を「Year 0」と位置付け。
- コミットメント(短信より)
1) 経営リソース配分の最適化
2) 整形外科向け既存事業(変形性膝関節症など)の拡充
3) ビジョン実現に向けた先行投資(組織拡充・連結範囲拡大等)
– 重点施策
– 提携医療機関の質的拡充と1院当たり受託件数の増加
– 医療機関連携・経営支援強化(ハイブリッドメディカルの子会社化)
– 販管費の適正化と収益性の改善
– 保管ビジネス(FatBank、卵子凍結)の継続収益化
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:主力は手術・処置に連動する加工受託(ボリューム依存)。保管サービスは継続課金性があり安定化要因。機器・化粧品は景気・需要影響を受けやすい。
- 適応力:提携医療機関網と法規支援の内製化により、新適応・新商材の導入余地はある一方、受託件数の変動や制度リスク管理が重要。
- 直近の動向:提携先は増加も、受託件数は前年同期比で減少→四半期ベースでは直近で持ち直しの兆し(短信の件数推移)。
5. 技術革新と主力製品
- 技術領域:PRP、脂肪由来幹細胞(SVF等)、滑膜由来幹細胞の加工・製造受託。GMP準拠の品質管理。
- 主力収益源:加工受託(血液・脂肪等)が売上の過半。加えて医療機器(脂肪吸引機器等)と化粧品(Signalift、BtoC/BtoB/OEM)。
- 足元の変化:医療機器・BtoB化粧品の売上減が全体を下押し(短信記載)。
6. 株価の評価(バリュエーションの参考比較)
- 指標(会社予想・実績)
- PER(予想):92.39倍(業界平均 27.8倍)
- PBR(実績):1.73倍(業界平均 1.4倍)
- EPS(予想):5.65円、BPS(実績):301.67円
- EV/S(概算):約1.5倍(EV≈約59億円=時価総額約103億−現金約46億+有利子負債約2億、売上LTM約39〜40億円ベース)
- 参考比較計算
- 業界平均PER適用の参考価格:5.65円×27.8≈約157円
- 業界平均PBR適用の参考価格:301.67円×1.4≈約422円
- 現在株価:522円
- 上記は単純比較の参考値であり、事業特性・成長性・収益性の差異は反映していません。
7. テクニカル分析(短期)
- トレンド:株価は50日線(約587円)・200日線(約692円)を下回る。年初来安値・52週安値(520円)近辺で推移。
- モメンタム:直近10営業日は520〜535円レンジの小動き・出来高は3カ月平均と同程度。短期はボックス圏。
- 信用動向:信用買残43.2万株、信用倍率10.62倍。信用売残が前週から増加。需給は買い長に傾斜。
- 参考イベント:権利落ち日(予定)2025/10/30。
8. 財務諸表分析
- 売上高推移
- 2021年:29.2億円
- 2022年:42.7億円
- 2023年:45.1億円
- 2024年:43.6億円
- 過去12か月(LTM):39.5億円(出所データに差異あり。ここでは損益計算書のLTMを採用)
- 収益性(単純計算)
- 粗利率:2023年約70.6% → 2024年約55.5% → LTM約51.0%
- 営業利益:2023年12.2億円 → 2024年1.3億円 → LTM▲1.35億円
- 営業利益率:2023年約27.1% → 2024年約3.0% → LTM約▲3.4%
- 当期純利益:2024年2.38億円、LTMは▲0.51億円
- 2025年10月期3Q(累計、連結)
- 売上高28.18億円、営業利益1.23億円、純利益0.86億円
- サービス別売上:加工受託18.75億、機器5.73億、化粧品2.48億、医療機関支援1.22億
- 安定性・流動性
- 自己資本比率:81.8%(3Q末、単体実績では84.7%)
- 流動比率:約10.8倍(3Q末)
- 有利子負債:約2億円、D/E約3.3%
- 現金同等物:約46億円(純現金)
- キャッシュフロー:四半期CFは未開示(短信注記)。現金水準は厚い。
- 注記:外部指標に一部不整合(LTM数値など)があり、上記は短信・損益計算書のデータを優先。
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績・予想:年間5円(前期実績・今期予想とも)。配当利回り約0.96%。
- 配当性向の目安:会社予想EPS 5.65円ベースで約88.5%(5÷5.65)。外部データの配当性向(41.8%)とは算定基準が異なる可能性。
- 自社株買い:短信開示ベースで特段の記載なし(自己株580株)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価推移:52週で▲55.7%(提供データ)。βは0.11(ボラティリティは相対的に低位)。
- 需給・保有構造:インサイダー保有約53.7%、フロート約921万株と限定的。信用買い長が継続。
- 業績要因:受託件数の減少、機器・BtoB化粧品の需要減が下押し。一方、コスト見直しで損益は改善傾向(四半期ベース)。
11. 総評
- 事業:再生医療の社会実装に資する加工受託・保管・支援の一体運営に特徴。提携医療機関網は拡大。
- 業績:23年以降は粗利率・営業利益率の低下が顕在化。24年は黒字縮小、LTMは赤字域。一方で足元四半期は黒字回復傾向。
- 財務:自己資本比率・流動性は高く、純現金を確保。
- 株価:業界平均と比較したPER・PBRは高位。株価はテクニカル的に安値圏でのもみ合い。
- 重点注目点:受託件数の回復軌道、1院当たり件数の改善、機器・化粧品の需要動向、コスト最適化の進捗、制度・規制の変化。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:C
- 根拠:LTM売上成長率が前年割れ(約▲9%)。一方で3年CAGRはプラスだが、直近は減速。
- 収益性:C
- 根拠:粗利率・営業利益率が低下し、LTMは営業赤字。業界平均比較データはないが足元の絶対水準は低下。
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率80%超、流動比率約10.8倍、D/E約3%の純現金体質。
- 株価バリュエーション:C
- 根拠:PER(予想)・PBRとも業界平均を上回る。EV/Sは約1.5倍(参考)。
補足・出所
– 決算短信(2025年10月期 第3四半期、2025/9/11開示)
– 提供された損益計算書・各種指標・株価データ
– 一部指標に相互不整合が見られるため、短信・損益計算書の数値を優先し、外部指標は補助的に使用しました。数値は千円・円単位併記のため丸め誤差が生じる場合があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4880 |
| 企業名 | セルソース |
| URL | https://www.cellsource.co.jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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