アルゴグラフィックス(7595)企業分析レポート

株価:1,369円(2025-10-31終値)/時価総額:約1,095億円/市場:東証プライム
本資料は情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。数値は提供データに基づき整理しています(株式分割・自己株式関連で一部の株式数・EPS等に揺れがある点に留意)。

1. 企業情報

  • 概要:PLM(製品ライフサイクル管理)/CAE/EDA/HPCなど製造業向けの技術ソリューションを提供。ダッソー・システムズ製CAD/PLM(CATIA、ENOVIA、3DEXPERIENCE等)の販売・導入・保守、自動車・半導体向けIBM系の製造工程管理(MES)等、IT基盤の設計・構築、CAE解析支援、教育・運用支援まで一気通貫で展開。
  • セグメント構成(2025.3):PLM 97%(営業利益率15%)、EDA 3%(同12%)。
  • 顧客領域:自動車・半導体を中心に、官公庁・製造業全般へ展開。
  • 特色:SCSKが約21%保有(主要株主)。自社による技術者教育・サポート体制の厚さが強み。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:国内製造業向けCAD/PLMの有力SI/リセラー。ダッソー・システムズのパートナーとして、自動車OEM/一次サプライヤー案件の実績が厚い。HPC/CAEインフラ・クラウドも抱合的に提供可能。
  • 競争優位性
    • ベンダーエコシステム(ダッソー・IBM等)との長期関係と導入実績。
    • ライセンス販売に加え、保守・教育・運用支援など継続課金に繋がる付加価値サービス。
    • HPC/仮想化/ストレージ統合などIT基盤に跨る知見の内製化。
  • 課題
    • 自動車・半導体の設備投資サイクルや大型案件の反動で四半期業績が振れやすい。
    • 特定ベンダー(ダッソー・IBM等)への依存度、価格体系のサブスク化対応による収益認識の変化。
    • 人材投資の継続(人件費・採用/教育コスト)の短期的な利益圧迫。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/戦略(推測含む、会社開示の要旨に基づく)
    • 3DEXPERIENCE等のPLM高度化(MBD/MBSE、シミュレーション駆動設計)需要の深耕。
    • HPC/CAE基盤のクラウド対応、仮想化・ストレージ統合によるTCO最適化提案の強化。
    • 半導体領域でのMES/EDA体制の拡充(EDAは国内販売促進で堅調)。
    • 継続収益(保守・運用、サブスク、教育)の比率向上。
  • 2026年3月期会社計画(通期)
    • 売上 +6.0%、営業利益 +5.4%、最終利益 +1.1%(第1四半期実績を踏まえつつ計画は維持)。
  • 第1四半期の示唆
    • PLMは前年官公庁大型案件の反動で減収、販管費(人材投資)増で減益。
    • EDAは販売促進が奏功し増収増益。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:製品ライセンス/サブスク+保守・運用支援の継続収益+SI/構築/教育。案件売上の波と、保守・サブスクの安定収益がポートフォリオを構成。
  • 適応力:
    • ベンダーのサブスク移行に伴い、売上認識の平準化・継続課金化が進展する可能性。
    • IT基盤~アプリ(PLM/EDA/CAE)までの包括対応でクロスセル余地。
  • リスク:顧客業界の投資減速、ベンダー条件変更、為替・貿易政策(米国関税)の不確実性。

5. 技術革新と主力製品

  • 主力:ダッソー製CAD/PLM(CATIA/ENOVIA/3DEXPERIENCE)、IBM系MES、CAE解析支援、HPCクラスター、仮想化/ストレージ統合、EDA(子会社ジーダット中心)。
  • 技術動向:MBD/MBSE、シミュレーション高度化、HPCのクラウド活用、複合材/電磁界解析などの高精度化が需要を牽引。
  • 収益牽引:PLMが中心(売上比97%)、ただしEDAは足元で2桁成長と収益寄与が拡大。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 現在値:1,369円
  • 予想EPS:88.35円(提供データ)→ 予想PER:約15.5倍
  • 実績BPS:691.10円 → PBR:約1.98倍
  • 配当利回り(会社予想):約2.92%(DPS 40円、配当性向約31%)
  • 業界平均との比較(Software – Application、参考)
    • PER:同社約15.5倍 vs 業界平均23.2倍 → 低位(ディスカウント)
    • PBR:同社約1.98倍 vs 業界平均2.3倍 → やや低位
  • 補足:四半期短信では1株数値に分割・自己株影響を織り込んだ別数値(EPSの表記揺れ)あり。本評価は提供の予想EPS(88.35円)を採用。

7. テクニカル分析

  • トレンド:株価は50日移動平均(約1,263円)・200日(約1,262円)を上回る上昇基調。
  • 位置づけ:52週高値1,422円に対し約3.8%下、安値1,080円に対しては約26.8%上 → 52週レンジの上方ゾーン(高値圏寄り)。
  • モメンタム:直近10日で下押しを挟みつつジリ高。10/30は出来高増で一時反落、10/31は戻し。

8. 財務諸表分析

  • 成長(売上・利益)
    • 売上(億円):2022/03 462 → 2023/03 533 → 2024/03 595 → 2025/03 695(LTMベース)
    • 3年CAGR:約+14.6%。LTM対前年:+16.9%。
    • 2026/03 1Qは前年比 売上▲6.9%、純利▲17.4%(大型案件反動・人件費増)。
  • 収益性(LTM)
    • 粗利率:約25.7%
    • 営業利益率:約14.7%
    • 当期純利益率:約10.7%
    • ROE(実績):約13.9%、ROA:約7.6%
  • キャッシュ・財務健全性
    • 自己資本比率:66.1%、流動比率:3.57倍。保守的な財務。
    • 1Qで現金減少・仮払金増(TOB関連や資産構成の一時的要因)。負債合計は減少、純資産は増加。
  • 費用動向:人材投資等に伴い販管費は増加基調だが、長期の競争力強化に資する可能性。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:予想DPS 40円、利回り約2.9%、配当性向約31%(5年平均利回り1.97%を上回る水準)。
  • 自己株式:2025年5–6月に公開買付で取得、2025年6月に消却決議。株式分割(1→4、2025/10/1)実施。
  • 方針示唆:安定配当+機動的な自己株取得・消却を活用。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 信用動向:信用倍率約9.7倍(買い長)。短期的な需給は上方向のバイアスがある一方、上値では需給調整に注意。
  • ボラティリティ:β約0.25(市場対比で低ボラ)。出来高は3カ月平均27万株、直近10日平均21万株。
  • 需給イベント:自己株TOB・消却、株式分割を経て投資家関心が継続。

11. 総評

  • 事業面:PLMを中核にHPC/EDAを抱合する技術SIで、製造業DXの中核領域に位置。保守・運用・教育による継続収益と大型案件が組み合わさるモデル。
  • 業績面:中長期は増収・増益基調。足元は前期大型案件の反動と人材投資で減速も、通期計画は維持。
  • 財務面:高い自己資本比率と潤沢な流動性で耐性あり。
  • バリュエーション:PER/PBRとも業界平均比で割安圏。株価は移動平均上で推移し、52週高値圏に近い。
  • 留意点:四半期ごとの案件偏重による振れ、ベンダー依存・価格体系変更リスク、マクロ(関税政策)影響。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 理由:3年CAGR約+14.6%、LTM売上+16.9%。直近四半期は反動で減速も中期は拡大基調。
  • 収益性:A
    • 理由:営業利益率約14.7%、ROE約13.9%。国内SI平均を上回る水準とみられる。
  • 財務健全性:S
    • 理由:自己資本比率66%、流動比率3.6倍、低レバレッジ。
  • 株価バリュエーション:A
    • 理由:PER約15.5倍・PBR約2.0倍は業界平均(23.2倍、2.3倍)対比でディスカウント。

【補足データ】
– 年初来高値:1,422円/年初来安値:1,070円
– 直近出来高:15.4万株(10/31)
– 今後の主な予定:決算発表 2025/7/31–8/4予定、権利落ち日 2026/3/30予定

不明点・表記揺れ(株式分割・自己株取得/消却に伴うEPS/BPS・発行株式数)のため、一部指標は提供データに準拠して評価しています。


企業情報

銘柄コード 7595
企業名 アルゴグラフィックス
URL http://www.argo-graph.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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