9692 シーイーシー 分析レポート(2025-10-31時点)
注記:本資料は提供データに基づく企業分析であり、投資助言ではありません。数値は連結ベース(特記除く)。一過性損益は可能な範囲で除外・補足に留めています。
1. 企業情報
- 概要:独立系のシステムインテグレーター(SI)。基幹・業務アプリの開発〜運用、インフラ構築、クラウド移行、ICT導入支援をワンストップで提供。セキュリティ監視(SOC)やデータセンター、パッケージ導入支援も手掛ける。組込みソフトやスマートファクトリー/モビリティ領域に強み。
- 顧客基盤:トヨタグループ等の製造業を中心に、官公庁・物流・医療など。
- 事業構成(2026/1期 中間期以降の新セグメント):
- インテグレーション:企画・アプリ開発・インフラ構築・運用、マイグレーション、Power Platform 等
- コネクティッド:モビリティ、スマートファクトリー、IoT/組込み、データ利活用
- ソリューション:セキュリティ製品・監視サービス、データセンター、業界特化ソリューション
 
- 連結売上構成(参考・旧区分):デジタルインダストリー36%、サービスインテグレーション64%(営業利益率は括弧内、2025.1期)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:国内中堅の独立系SI。メーカー系・大手SIerと比べ機動性と領域特化(組込み・スマートファクトリー、マイグレーション、SOC等)に特徴。
- 競争優位性(示唆)
- 製造業向けの実績(トヨタグループ等)
- レガシー刷新・クラウド移行(マイグレーション)ノウハウ
- セキュリティ監視や運用保守などストック性の高いサービス
 
- 課題(一般論):人材獲得・単価確保、プロジェクト採算管理、ハイパースケーラーや大手SIとの競合、顧客業種集中リスク(自動車等)
※市場シェアの公表データは未入手のため定量比較は割愛。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期計画(2025–2027)方針(要旨)
- 事業ポートフォリオの最適化(3セグメント体制への再編)
- 成長領域の強化:クラウド移行・マイグレーション、Power Platform、データ利活用、スマートファクトリー/モビリティ、セキュリティ監視(SOC)
- 体質強化:全社横断の生産性向上(標準化・ツール活用)、採用・育成、パートナー協業
- 資本政策:安定配当+機動的な自己株式取得・消却
 
- 実行状況(2026/1期上期)
- 受注高 +47.6%、受注残 +63.6%(大型案件やSOC等が寄与)
- 通期業績予想を上方修正(売上高 6,200億円→620億円規模の表記換算に注意:提供データは「62,000百万円」)
- 自己株式取得(約20億円)→2026/1/16に全株消却予定
 
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:
- 受託開発・構築(スポット)+保守・運用・監視(ストック)+自社・他社ソリューション提供のミックス
- SOCや運用保守はストック性が高く、景気変動耐性の向上に寄与
 
- 需要適応力:
- DX・クラウド移行・セキュリティ・データ利活用など構造的需要が継続
- 組込み/モビリティ・スマートファクトリーは中長期の変革テーマ
 
- 主なリスク:人材確保と単価・稼働率、プロジェクトリスク、顧客業種の設備投資動向、価格転嫁、為替/マクロ環境
5. 技術革新と主力製品
- 技術・提供領域:
- クラウド移行(マイグレーション)、Microsoft Power Platform、データ分析・可視化
- SOC/EDR等のセキュリティ監視・運用、ゼロトラスト関連
- 組込みソフト、IoT、スマートファクトリー、モビリティ向けシステム
 
- 研究開発費(上期):1.85億円(前年同期比 +12.5%)
- 収益牽引(上期セグメント別、売上/利益)
- インテグレーション:売上1,967億円→正しくは196.75億円、セグ利益41.67億円(利益率約21% 計算値)
- コネクティッド:売上59.45億円、セグ利益11.67億円(約19.6%)
- ソリューション:売上52.23億円、セグ利益9.01億円(約17.3%)
 
(注:セグ利益は全社費用配賦前。連結営業利益率は約11%)
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 足元株価:2,174円
- 指標(会社予想・実績)
- PER:13.74倍(業界平均23.2)
- PBR:1.70倍(業界平均2.3)
- EPS(会社予想):158.28円 → 益利回り約7.3%
- BPS(実績):1,276.62円
- EV/売上(LTM):約0.89倍(EV≒時価総額783.9億−正味現金255.9億=528.0億、売上594.8億)
- EV/EBITDA(LTM):約6.9倍(EBITDA約76.9億)
 
- 参考:ROE実績 約10%水準。PBRとの整合は概ね妥当レンジに見えるが、同業平均と比べると指標は低位に位置。
7. テクニカル分析
- トレンド:終値2,174円は50日線2,319.7円を下回り、200日線2,171.5円近辺。短期は調整基調、長期は中立〜やや上向き維持の境目。
- 位置:年初来高値2,476円(−約12%)、安値1,757円(+約24%)の中位圏。
- 出来高:直近10日平均4.7万株、3カ月平均6.1万株。やや薄商い。
- 信用動向:信用倍率118.6倍と売り残が極小(偏りに留意)。
8. 財務諸表分析(トレンド)
- 売上高(百万円):45,221(2022)→48,206(2023)→53,124(2024)→56,208(2025)→59,481(LTM)
- 3年CAGR(2022→LTM):約+9.5%
- 直近四半期YoY:+22.1%
 
- 利益・マージン(LTM)
- 営業利益 6,899、営業利益率 約10.1〜11.6%(資料差異あり)
- 当期純利益 4,211、純利益率 約7.1%
- EBITDA 7,690、EBITDAマージン 約12.9%
 
- 効率性
- ROE 約10%(実績9.96%〜LTM10.34%)、ROA 8.15%
 
- キャッシュフロー(LTM)
- 営業CF 66.1億、レバードFCF 63.2億と潤沢
 
- 財務健全性
- 自己資本比率 76.7%(中間末 74.7%)、D/E 約0.9%、流動比率 3.4倍
- 現金同等物 259.7億、純手元資金大
 
- 一過性項目:LTMで特別項目(−9.43億)が計上。ノーマライズEBITDAは77.7億(計算値)。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:年間予想65円(中間30円+期末35円)、予想利回り約3.0%、配当性向約45.5%。5年平均利回り2.87%。
- 自己株式:2025年に約20億円の自己株買い実施、2026/1/16に全株消却予定。自己株比率は13.45%。
- 権利落ち予定:2026/1/29(予定)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近10日:2,300円台から2,170円台へ緩やかに下落。50日線割れ、200日線付近での攻防。
- 1年騰落:+19.7%(S&P500 +20.8%)。ベータ0.03と低位でボラティリティは抑制的。
- 需給:信用買い残が増加、売り残は小。インサイダー保有約25%、機関保有約25%で浮動株は限定的。
11. 総評
- 受注・受注残の大幅増により、2026/1期は増収増益計画を維持。インテグレーション、コネクティッド、ソリューションの3本柱がバランス良く拡大。
- 収益性は営業利益率10%前後と国内SIとして良好な水準。強固な財務(自己資本比率75%前後、純現金)と安定的なFCFが継続。
- バリュエーションはPER・PBRとも業界平均より低位、EV/EBITDAも一桁台後半で落ち着いた水準。
- 短期テクニカルは50日線を下回る一方、200日線近辺で中立圏。需給は信用買い優位で偏りに留意。
- リスクは人材・単価、プロジェクト採算、顧客業種依存。セキュリティや運用監視等のストック強化で耐性向上が期待される一方、競争環境や案件大型化に伴う進捗管理が鍵。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上+5.8%(対前期)、3年CAGR約+9.5%、直近期YoY+22.1%、受注・受注残の高水準。
 
- 収益性:A
- 根拠:営業利益率約10%前後、EBITDAマージン約13%、ROE約10%。国内SIの一般的水準と比して良好。
 
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率約75%、実質無借金(D/E約0.9%)、流動比率3.4倍、純現金・安定的FCF。
 
- 株価バリュエーション:A
- 根拠:PER13.7倍(業界平均23.2)、PBR1.70倍(同2.3)、EV/EBITDA約6.9倍、EV/S約0.9倍。
 
参考データ(抜粋)
– 株価レンジ:年初来高値 2,476/安値 1,757
– 移動平均:50日 2,319.7/200日 2,171.5
– 予想配当:65円(利回り約2.99%)
– 予想EPS:158.28円、予想PER 13.74倍
– BPS:1,276.62円、PBR 1.70倍
ご留意:本資料は情報提供のみを目的としており、投資判断はご自身でご確認ください。
企業情報
| 銘柄コード | 9692 | 
| 企業名 | シーイーシー | 
| URL | http://www.cec-ltd.co.jp/ | 
| 市場区分 | プライム市場 | 
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 | 
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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