1. 企業情報
- 概要
- 土木・建築の総合建設会社。鉄道土木(高架・橋梁・トンネル・ホーム・留置線等)に強み。道路・トンネル、河川、上下水道、集合住宅・学校・医療福祉施設の建築も展開。
- 不動産(開発・バリューアップ)、付帯(保険代理等)、農業・再エネ等も取り組み。
- 1944年設立、東京本社。連結従業員1,930人、平均年齢41.9歳、平均年収916万円。
 
- セグメントと売上構成(目安)
- 土木工事:約48%
- 建築工事:約49%
- 不動産:約2%
- 付帯・その他:微少
- 海外売上比率:約3%
 
- 特徴
- 鉄道分野でトップクラスの実績。東日本旅客鉄道(JR東日本)が主要株主で、追加出資により持分法適用関連会社化(関係強化)。安定的な鉄道関連需要にアクセス。
 
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 中堅ゼネコンに位置づけ。鉄道土木・駅改良の専門性とJRグループ向け案件で強み。
 
- 競争優位
- 鉄道構造物の施工・維持更新ノウハウ、夜間・線路内工事の安全管理力、駅周辺再開発の実績。
- JR東日本との資本・業務関係に基づく安定受注パイプ。
 
- 課題
- 建設業界共通の低マージン構造、技能労働者不足、資材価格の高止まり。
- 建築分野の採算確保(1Qの建築営業利益率は低位)。
- 海外・新規事業は規模が小さく、収益寄与は限定的。
 
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方向性(推察を含む開示要旨)
- 鉄道・公共インフラの保全・更新需要を基盤に、選別受注と収益性重視の案件運営。
- 建築はリニューアル・用途変更等のバリューアップや安全・防災関連を強化。
- 不動産はリスクを抑えた開発・ストック型収益の拡大を志向。
- DX(BIM/CIM、施工最適化)、省力化・協力会社との連携強化、人材確保を重点。
 
- 直近計画
- 2026/3期会社計画:売上1,780億円、営業利益34億円、純利益36億円(通期予想据え置き)。
- 中間(2Q)予想は上方修正済み(売上8,860億円、営業・経常210億円、純利益240億円)。
- 季節性により4Q偏重の収益構造。
 
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益源
- 受注産業(工事進行・引渡時計上)。鉄道保全・更新や防災・国土強靭化は中期的に安定需要。
- 不動産は高採算だが規模小さく、案件の期ズレに注意。
 
- 適応力
- 1Q受注高+36.2%(前年同期比)と受注環境は堅調。価格転嫁・原価管理・設計段階からのVE/VEが鍵。
- 労務・資材の上昇リスクは継続。夜間・線路内工事の効率化やプレキャスト化等で吸収を図る。
 
5. 技術革新と主力領域
- 技術・ノウハウ
- 鉄道高架化・駅改良・耐震補強、橋梁更新、トンネル(NATM等)、線路内夜間施工の工程・安全管理。
- BIM/CIM、ドローン・3D計測、センシングによるアセットマネジメント、プレキャスト・省力化施工。
 
- 収益牽引(2026/3期1Q)
- 土木:売上2,175.6億円、セグメント利益103.6億円(利益率約4.8%)。
- 建築:売上2,046.6億円、同14.1億円(約0.7%)。
- 不動産:売上203.4億円、同44.4億円(約21.8%)。
- 連結営業利益率:3.86%。不動産の高採算が全体を下支え。
 
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 現在株価:3,690円、時価総額:約552億円
- 指標比較
- PER(予想)14.28倍 vs 業界平均14.0倍 → 概ね同水準。
- PBR(実績)0.72倍 vs 業界平均1.1倍 → 約35%低位(PBR面で割安感)。
- EV/Sales:約0.65倍(EV=552億+822億−169億=1,206億円、売上=1,854億円)→ 参考値。
 
- 試算
- 業界平均PER適用:258.43円×14.0=約3,618円(現株価は+約2%)。
- 業界平均PBR適用:5,107.88円×1.1=約5,619円(現株価は下回る)。
 
- 配当
- 予想配当130円、予想配当利回り約3.52%、配当性向約50%(予想EPS基準)。
- 5年平均利回り4.18%に比べ、現在は株価上昇で利回り低下。
 
7. テクニカル分析
- トレンド
- 50日線:3,500円、200日線:2,925円 → 株価は両線上で上昇基調。
- 年初来高値:3,750円(10/27)。現値は高値から約−1.6%の高値圏。
 
- モメンタム
- 直近10日:3,575→3,690へ切り返し。52週騰落+55%で強含み。
- 信用動向:信用買残12.93万株、信用倍率17.24倍(買い長)。短期的な値動きが振れやすい点に留意。
- 出来高:当日4.35万株(3カ月平均4.90万株、10日平均5.76万株)とやや低調。
 
8. 財務諸表分析
- 収益性(LTMベース)
- 売上高:1,854億円、粗利:162.6億円(粗利率約8.8%)
- EBITDA:60.9億円、営業利益率:約3.8%、純利益率:約1.4%
- ROE:3.8%(LTM)、実績開示値:4.84%(期基準差あり)/ROA:1.34%
 
- 成長
- 四半期売上成長率(前年比):+0.7%(横ばい)。1Q受注は+36.2%。
- 四半期純利益成長率(前年比):−38.4%(前年の特別利益剥落影響。営業・経常は増益)。
 
- 安全性
- 自己資本比率:約31%(1Q短信:29.5%)、流動比率:約1.13倍。
- 総有利子負債:約822億円、現金約169億円、D/E約115%(ネット有利子負債は厚め)。
 
- キャッシュフロー
- 四半期CFは未作成(短信注記)。運転資金需要により短期借入金増加の期中変動。
 
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025/3期:年間122円。2026/3期計画:年間130円(中間無・期末一括)。
- 予想配当性向:約50%(安定配当志向)。
 
- 自社株
- 自己株式比率:6.64%。新規の自己株買い開示は確認情報なし。
 
- 株主構成
- JR東日本18.44%、信託銀行等が上位。安定株主が多く、フリーフロートは約988万株。
 
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 200日線上で上昇トレンド継続。直近は年初来高値圏で推移。
 
- 関心材料・カタリスト
- JRグループの設備投資計画、国土強靭化・防災関連の公共投資、資材価格・労務費動向、受注動向(鉄道・建築)、原価管理の進捗。
- 会社の2Q予想上方修正はポジティブ材料。季節性で4Q偏重。
 
- 近々のイベント
- 次回配当基準日(権利落ち):2026/3/30予定。
 
11. 総評
- 鉄道土木の専門性とJR東日本との強固な関係により、受注の安定感がある。一方、業界共通の原価上昇・人手不足の中で、建築の採算確保が課題。
- 収益性は業界平均的(営業利益率3〜4%台、ROE中位)。財務レバレッジはやや高く、自己資本比率は30%前後。
- バリュエーションはPERで業界並み、PBRでは低位(0.72倍)。配当は利回り約3.5%、性向約50%と安定。
- 株価は上昇トレンドで高値圏。信用買い長の需給は短期ボラティリティ要因となり得る。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:B
- 根拠:LTM/四半期売上は横ばい(+0.7%)。受注は増加も、実績売上の伸びは限定的。
 
- 収益性:B
- 根拠:粗利率約8.8%、営業利益率約3.8%はゼネコン平均的。1Qは不動産が下支え。
 
- 財務健全性:C
- 根拠:自己資本比率約31%、流動比率1.13倍、D/E約115%とやや弱め。
 
- 株価バリュエーション:A
- 根拠:PERは平均並みだが、PBR0.72倍(業界平均1.1倍比で低位)。EV/Sも低め水準。
 
企業情報
| 銘柄コード | 1815 | 
| 企業名 | 鉄建建設 | 
| URL | http://www.tekken.co.jp/ | 
| 市場区分 | プライム市場 | 
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 | 
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