株式会社アクシーズ (1381) 企業分析レポート

個人投資家向けに、株式会社アクシーズの企業分析を以下の通り実施しました。

1. 企業情報

株式会社アクシーズは1962年に設立された企業で、鹿児島県に本社を置いています。「食品」「外食」「エネルギー」の3つのセグメントで事業を展開しており、特に鶏肉に関する事業を主力としています。飼料の製造から鶏の飼育、鶏肉の生産・加工、そして加工食品の販売までを一貫して手掛ける国内大手鶏肉加工メーカーの一つです。主要な取引先の一つにケンタッキーフライドチキン(KFC)があります。外食事業では、KFCおよびピザハットのフランチャイズ店舗を運営しています。エネルギー事業も手掛けていますが、売上構成比は小さいです。主な事業は食品(84%)、外食(14%)、エネルギー(2%)であり、食品事業が収益の大部分を占めています(2025年6月期連結見込み)。

2. 業界のポジションと市場シェア

アクシーズは「鶏肉国内大手」とされており、飼料製造から加工までの一貫生産体制を構築している点が強みと考えられます。これにより、品質管理やコスト競争力において優位性を持つ可能性があります。ケンタッキーフライドチキン(KFC)への安定供給は、業務用鶏肉市場における同社の重要なポジションを示唆しています。一方で、飼料原料価格の変動や人件費の上昇といった外部環境の変化は、業界共通の課題として同社の収益性にも影響を及ぼす可能性があります。具体的な市場シェアの数値は提供されたデータには含まれていませんが、一貫体制と大手顧客への供給実績が同社の競争優位性の源泉と考えられます。

3. 経営戦略と重点分野

同社の経営戦略に関する具体的なビジョンや中期経営計画の全体像は、提供されたデータからは明確に読み取れません。しかし、直近の決算短信では、食品事業において「将来の生産能力増強のための肥育施設改修投資を実施中」であると述べられており、中長期的な生産体制強化に注力していることが伺えます。また、外食事業では2025年3月と5月にKFCの新規出店があったと報告されており、店舗展開も継続しています。これらの動きは、既存事業の強化と拡大を主要な経営戦略としていることを示唆しています。

4. 事業モデルの持続可能性

アクシーズの事業モデルは、鶏肉の生産・加工から販売までを一貫して行う垂直統合型であり、これにより安定的な供給と品質管理を実現しています。主要顧客であるKFCへの供給ルートとフランチャイズ運営は、一定の事業基盤と収益の安定性をもたらしていると考えられます。また、食品事業における加工食品の販売好調や生産能力増強への投資姿勢は、市場ニーズの変化への適応と事業の成長に対する意欲を示唆しています。ただし、飼料の原材料価格(穀物相場など)や為替レートの変動、人件費の上昇はコストに影響を及ぼす可能性があり、これらが事業収益に与える影響は監視が必要です。

5. 技術革新と主力製品

提供された情報からは、同社の特定の技術革新に関する具体的な言及は見られません。しかし、鶏肉の生産・加工における効率化や品質向上、食品安全への取り組みが重要であると推測されます。主力製品は「鶏肉」および「加工食品」であり、これらは主に卸売市場や外食フランチャイズ(KFC)への供給を通じて収益を牽引しています。また、ゼオライト製品やシラスバルーンといったユニークな製品も手掛けていますが、現在のところ売上構成において大きな割合を占める主要な収益源ではありません。

6. 株価の評価

現在の株価は3,920.0円です。
会社の予想EPS(1株当たり利益)は249.30円であり、これに基づくPER(株価収益率)は 15.72倍 です(3,920円 ÷ 249.30円)。
実績BPS(1株当たり純資産)は3,884.99円であり、これに基づくPBR(株価純資産倍率)は 1.01倍 です(3,920円 ÷ 3,884.99円)。
業界平均PERが17.7倍、業界平均PBRが1.1倍であることと比較すると、アクシーズの株価は業界平均に対してPER、PBRともに低い水準にあります。このことから、現在の株価は業界平均と比較して割安であると評価できます。

7. テクニカル分析

直近10日間の株価推移を見ると、本日(2025年11月4日)の株価3,920円は、前日終値3,220円から大幅に窓を開けて上昇し、年初来高値3,920円に到達しています。出来高も18,000株と直近の他の日と比較して多いことから、強い買い圧力がかかったことが示唆されます。
50日移動平均線(3,073.40円)および200日移動平均線(2,939.09円)を現在の株価が大きく上回っており、株価は上昇トレンドにあると考えられます。しかし、年初来高値に位置することから、相対的には高値圏にあると判断できます。

売上高

過去数年間の売上高は着実に増加傾向にあります。
* 2022年6月期: 21,725百万円
* 2023年6月期: 24,101百万円 (+10.9%)
* 2024年6月期: 25,836百万円 (+7.2%)
* 2025年6月期(予): 26,426百万円 (+2.3%)

過去12か月の売上高は26,426百万円であり、前年同期比では+2.3%の成長です。
直近の2026年6月期第1四半期の売上高は7,217百万円で、前年同期比+16.2%と高い成長を示しています。

利益

営業利益については、2022年6月期の2,454百万円から2024年6月期の1,570百万円へ一時的に減少しましたが、過去12か月では2,121百万円に回復しています。
特に、2026年6月期第1四半期の営業利益は1,047百万円と、前年同期比で+256.7%と大幅な改善を見せています。これは、食品事業における加工食品の好調な販売と、飼料コストの下落が主な要因とされています。
純利益も同様に、2024年に一時的に減少しましたが、過去12か月で1,720百万円に回復し、直近第1四半期で777百万円(前年同期比+68.9%)と顕著な伸びを示しています。

収益性指標

  • 売上総利益率(過去12か月):約25.2%(6,663百万円 ÷ 26,426百万円)
  • 営業利益率(過去12か月):14.52% (企業財務指標より)
  • ROE(実績):8.13%、過去12か月では9.66%
  • ROA(過去12か月):7.38%

営業利益率14.52%は、前期(2024年6月期は1,570/25,836 = 6.08%)と比較して大幅に改善しており、飼料価格の変動が収益性に大きく影響することが伺えます。

財務健全性

  • 自己資本比率:86.1%(実績)、直近第1四半期末で86.2%と極めて高い水準を維持しており、財務基盤が非常に安定していることを示します。
  • 流動比率:4.49(直近四半期末)。短期的な支払い能力に全く問題がない非常に高い水準です。
  • D/Eレシオ(負債資本倍率):0.22%(直近四半期末)。総負債が極めて少なく、健全なバランスシートです。

過去の財務推移を見ても、継続して高い自己資本比率を維持しており、盤石な財務体質であることが確認できます。

9. 株主還元と配当方針

同社の配当方針は、安定的な配当を継続する姿勢が見られます。
* 配当利回り(会社予想):2.87% (株価3,920円、配当112.50円で計算)
* 1株配当(会社予想):112.50円
* 配当性向:36.71%(実績)。これは、企業が獲得した利益のうちどの程度を配当として株主に還元しているかを示す指標であり、無理のない範囲で配当を実施していると考えられます。

2025年6月期の実績配当は年間112.50円であり、2026年6月期も同額の112.50円を予想しています。自社株買いなどの追加的な株主還元策に関する情報は提供されていません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

直近の株価は、本日(11月4日)に年初来高値を更新する形で前日終値から大幅に上昇し、強い上昇モメンタムを示しています。出来高も通常より増加しており、投資家の関心が高まっている可能性があります。この上昇は、2026年6月期第1四半期の好調な決算発表(特に営業利益の大幅な増益)が強く影響していると考えられます。信用買残は増加傾向にありますが、信用売残は0株であり、信用倍率0.00倍という特殊な状況です。今後の株価は、引き続き飼料価格の動向や人件費の推移、および食品事業・外食事業の業績動向、特にクリスマス商戦などの年末商戦の結果が影響を与える要因となるでしょう。

11. 総評

株式会社アクシーズは、飼料から加工まで一貫生産体制を持つ鶏肉国内大手であり、KFCへの供給を主要な柱としています。過去数年間の売上は着実に増加しており、直近発表された2026年6月期第1四半期決算では、飼料価格の下落と加工食品の好調により営業利益が前年同期比で大幅に増加しました。財務健全性は自己資本比率が86%を超えるなど極めて高く、安定した経営基盤を持っています。株価は直近の好決算を受け年初来高値を更新し、強い上昇モメンタムを示していますが、バリュエーション指標(PER、PBR)は業界平均と比較して割安な水準にあります。食品事業の生産能力増強投資など、事業基盤強化への取り組みも進められています。飼料価格変動や人件費上昇といった外部環境リスクはありますが、一貫体制と大手顧客基盤、堅実な株主還元策が同社の特徴です。

12. 企業スコア

  • 成長性: A
    • 過去数年間の売上高は着実に増加しており、2026年6月期第1四半期では売上が前年同期比16.2%増、営業利益が同256.7%増と高い成長率を記録しています。LTM売上成長率(YoY)は2.28%ですが、直近四半期の力強い伸びを考慮しました。
  • 収益性: A
    • 過去12ヶ月の営業利益率は14.52%と、食品関連業界において良好な水準です。直近の好決算により、飼料コストの低減と売上増加が収益性向上に寄与しています。
  • 財務健全性: S
    • 自己資本比率86.1%、流動比率4.49、D/Eレシオ0.22%と、非常に高い水準で推移しており、極めて安定した財務基盤を有しています。
  • 株価バリュエーション: A
    • PER(会社予想15.72倍)やPBR(実績1.01倍)が、業界平均(PER17.7倍、PBR1.1倍)と比較して割安な水準にあります。

企業情報

銘柄コード 1381
企業名 アクシーズ
URL http://www.axyz-grp.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 食品 – 水産・農林業

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.3)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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