南都銀行(8367)企業分析レポート
注記:本資料は公開情報の整理であり、投資助言を行うものではありません。不明点はスキップし、数値は提示データに基づきます。
1. 企業情報
- 概要:奈良県を地盤とする地域金融グループ。銀行業が中核で、証券、リース、信用保証、不動産賃貸・管理、ソフトウェア開発、クレジットカード等を展開。
 - 特徴:奈良県内で預金・貸出ともに約5割のシェア。中小企業向け融資に積極、隣接府県(大阪・京都など)への展開を強化。効率経営に定評。
 - バランスシート(構成の目安、2025.3)
- 資金:普通預金66%、定期28%、当座4%
 - 資産:貸出金66%、有価証券23%、現預金10%
 - 融資先:中小企業等62%、住宅・消費者28%
 
 - セグメント構成(2026年3月期1Q):銀行業が経常収益の約85%、リース約11%、その他約3%
 
2. 業界のポジションと市場シェア
- 地域ポジション:奈良県唯一の地銀。県内シェア約50%で圧倒的な預貸基盤。
 - 競争環境:近隣ではメガ/地銀グループや信用金庫等と競合。人口減少・高齢化の進行、高金利環境への移行に伴う資金調達コスト上昇が課題。
 - 競争優位性:強固な地場顧客基盤、低コスト運営、非金利収益(役務収益・リース等)の拡充。
 - 課題:預金ベータの上昇(預金金利の引き上げ圧力)、与信費用の増減、有価証券の評価変動リスク。
 
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/方向性(要旨)
- 地域密着での中小企業支援と個人向け住宅・消費ローンの安定運用
 - 隣接府県での営業展開強化(広域での顧客獲得)
 - 非金利収益の拡大(役務・リース・コンサル等)
 - デジタルチャネル活用による効率化と顧客接点の強化
 
 - 2026年3月期会社計画(連結)
- 経常利益:215億円(前年比+9.2%)
 - 親会社株主に帰属する当期純利益:150億円(+11.0%)
 - 1株益(EPS)予想:476.31円
 - 配当予想:年間190円(中間95円/期末95円)
 
 - 進捗(1Q):経常利益56.4億円(前年同期比-15.6%)、純利益37.7億円(-9.4%)。預金利息増による資金調達費用上昇が影響する一方、包括利益は改善。
 
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:預貸利ざや+有価証券運用+役務・リース等の非金利収益。県内での安定的預金基盤が強み。
 - 変化対応力:
- 金利上昇局面では貸出利回り改善の一方、預金コスト上昇が逆風。価格付け(貸出・預金金利)と資金調達ミックスの最適化が鍵。
 - 非金利収益比率の拡大、隣接府県での分散、デジタルによるコスト抑制が持続性の支え。
 
 - リスク:与信費用のサイクル、証券評価のボラティリティ、地域人口動態の影響。
 
5. 技術革新と主力製品
- 主力:中小企業向け融資、住宅ローン、決済・役務サービス、リース。
 - 技術/独自性:デジタルチャネル活用や業務効率化に注力(詳細定量は未開示)。地場顧客データに基づく与信・コンサルが差別化要素。
 
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価5,190円(2025-11-04終値ベース)、会社予想EPS 477.62円、BPS 9,206.50円
 - 指標比較
- PER:10.9倍(業界平均10.7倍と同程度)
 - PBR:0.56倍(業界平均0.40倍を上回るが1倍未満)
 - 配当利回り:3.66%(190円/株)
 - 配当性向(予想):約39.8%(190円/477.62円)
 
 - 評価コメント:PERは業界平均並み、PBRは平均より高いが依然PBR1倍未満のレンジ。
 
7. テクニカル分析(短期)
- 直近10営業日終値推移:上昇基調。10/29の4,995円から本日5,190円へ。年初来高値5,260円に接近。
 - 移動平均(概算):5日線約5,109円、10日線約5,068円。終値は両線上でモメンタムは改善傾向。
 - 出来高:直近やや増加(本日108.8千株)。
 - 位置づけ:年初来高値圏に近い水準。5,260円付近は短期の上値抵抗、5,100~5,130円が直近サポート候補。
 - 信用需給:信用買残202千株、倍率13.12倍。買い残の積み上がりはモメンタムの裏付けとなる一方、反転時の解消売りリスクにも留意。
 
8. 財務諸表分析(連結)
- 売上・利益(LTM→2025/3期)
- 売上(経常収益相当):76,348百万円(前年比+22.5%)
 - 税前利益:19,483百万円(+17.2%)
 - 当期純利益:13,510百万円(+12.2%)
 - 純利益率(LTM):約17.7%
 
 - 効率・収益性
- ROE(実績):4.69%(銀行としては中程度)
 - 2026期1Qの経常利益率は約20.2%(前年同期27.0%から低下、預金利息増が影響)
 
 - キャッシュフロー:四半期CFは未作成(短信注記)。減価償却費1,019百万円(1Q)。
 - 財務安全性
- 自己資本比率(連結):4.0%(1Q末4.2%)。銀行は規制自己資本(BIS規制)での評価が一般的だが、当該数値は資料中に明示なし。
 - 預金・貸出のバランスは安定的。リスク管理債権比率1.36%(単体、短信開示)など、与信関連費用は足元で増加傾向。
 
 
推移(売上/純利益)
– 2022/3:63,997 / 11,867
– 2023/3:60,683 / 4,731
– 2024/3:62,332 / 12,037
– 過去12か月:76,348 / 13,510
→ 3年CAGR(売上):約+6%。業績は2023年の谷を経て回復基調。
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績/予想:170円(2025/3期)→ 190円(2026/3期予想)
 - 予想配当性向:約40%(一過性を除くベースで概算)
 - 自社株:自己株式比率約4.5%(株主名簿ベース)。1Q末自己株数は1,616千株と増加しており、機動的な自己株取得の活用が示唆される(詳細枠は別資料参照)。
 
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 年初来高値:5,260円(本日更新)。年初来安値:2,960円。年初来レンジ上限近辺。
 - モメンタム要因:国内金利の正常化観測、有価証券評価の改善、業績計画の堅調進捗。短期では高値圏での利食いと信用残の動向が変動要因。
 
11. 総評
- 地場シェアの高さと効率的運営を基盤に、金利環境の変化や非金利収益拡大で増収・増益基調。預金金利上昇に伴う資金調達コストの増加や与信費用の増加が足元の収益率を圧迫する局面もみられるが、広域展開・役務収益拡大が下支え。
 - バリュエーションは業界平均並みの水準。PBRは0.56倍で1倍未満。配当利回りは約3.7%水準、配当性向は約40%。
 - テクニカル面では高値圏に接近し短期は強含み。信用買い残の積み上がりには留意が必要。
 
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上+22.5%、3年CAGR約+6%。純利益も増加。
 
 - 収益性:B
- 根拠:ROE 4.69%は中位。1Qの利益率はやや低下。
 
 - 財務健全性:B
- 根拠:自己資本比率(連結)4%は銀行固有の会計指標で単純比較困難。規制自己資本比率(BIS)の未開示により中立評価。
 
 - 株価バリュエーション:B
- 根拠:PERは業界平均並み、PBRは平均超だが1倍未満。総合して中立。
 
 
参考データ
– 株価・出来高(2025-11-04):始値5,100 高値5,260 安値5,080 終値5,190 出来高108,800株
– 時価総額:約1,714億円、発行済株式数:33,025,656株
– 配当利回り(予想):3.66%、予想EPS:477.62円、BPS:9,206.50円
– 業界平均:PER 10.7倍、PBR 0.4倍
– 今後の予定:2026-03-30 権利落ち日(予定)
企業情報
| 銘柄コード | 8367 | 
| 企業名 | 南都銀行 | 
| URL | http://www.nantobank.co.jp/ | 
| 市場区分 | プライム市場 | 
| 業種 | 銀行 – 銀行業 | 
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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