プロシップ(3763)企業分析レポート
以下は、提供データに基づく客観的な企業分析です。投資助言は行いません。
1. 企業情報
- 概要:会計領域に特化したパッケージソフトの開発・販売・導入コンサル・カスタマイズを展開。主力は固定資産・リース資産管理の統合ソリューション「ProPlus Fixed Assets Suite」、棚卸・資産点検の「ProPlusPit」。バックオフィスの個別開発や運用受託も実施。
- 特徴:大手向け固定資産・リース会計のニッチで長年の導入実績。独立系で顧客要件に柔軟対応。良好な財務体質。
- 体制:連結従業員275名、平均年齢34.5歳。プライム市場上場。
- 事業構成(2025.3):パッケージソリューション98%(営業利益率約31%)、その他2%(営業利益率約14%)。
- 製品・サービス:オンプレ/クラウドのハイブリッド展開。SaaS「ProPlus+」を開発・強化中。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:国内の企業向け固定資産・リース資産管理パッケージで高いプレゼンス。ERP(SAP、Oracle等)のモジュールや国内会計ソフト(OBC、OBIC、PCA等)と競合・補完関係。
- 競争優位性:
- ミッションクリティカル領域(固定資産・リース)での業務深耕と導入ノウハウ。
- 既存顧客のバージョンアップ・法改正対応需要(IFRS/収益認識/リース会計等)による継続的な更新需要。
- 高いスイッチングコストと長期取引関係。
- 課題:
- 人材獲得競争とクラウドコスト増。
- ERP標準機能の高度化や外資大手の国内浸透。
- SaaS移行期の収益認識(売上の分散化)による短期的な利益率の変動可能性。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期計画:「Be Hybrid 2028」(2024〜2028)
- 既存顧客深耕(バージョンアップ・大型案件)
- SaaS「ProPlus+」の機能拡充・基盤強化
- 品質管理・生産性向上(原価抑制)
- 人材採用・育成、先端技術対応(生成AI含む)
- 株主還元:5年間で約40億円を予定(方針継続)
- 2026年3月期見通し(会社計画・据置)
- 売上高 82億円(前期比+8.4%)
- 営業利益 23.1億円(横ばい)
- 純利益 18.0億円(同-6.8%:投資・費用計画等を反映)
- 配当方針:累進配当の継続に変更(配当性向の数値目標明記から転換)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:ライセンス/導入・カスタマイズ/保守更新の組合せ+SaaS(サブスク)を拡大。大口案件の受注残と既存顧客の更新で可視性が高い。
- 需要適応力:法制度対応・DX投資・クラウド移行と親和性が高い。SaaS化により中長期のARPU安定化が期待される一方、移行初期は売上・利益の期ズレに留意。
5. 技術革新と主力製品
- 主力:「ProPlus Fixed Assets Suite」「ProPlusPit」。大規模・複雑な固定資産/リース会計要件への適合、監査対応、内部統制・棚卸機能が強み。
- 技術動向:クラウド/ハイブリッド構成、API連携、データ移行・棚卸の自動化、品質管理強化。SaaS「ProPlus+」を重点投資領域に位置付け。
- 収益牽引:既存顧客のバージョンアップと大型案件(インフラ業界等)で売上・利益が伸長。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価1,500円、会社予想EPS 72.62円、BPS 336.57円、時価総額約474.6億円。
- 指標比較
- PER:約20.66倍(業界平均23.2倍)。業界平均比で低位。
- PBR:約4.46倍(業界平均2.3倍)。業界平均比で高位。
- 参考EV/S:EV≒時価総額474.6億−現金約79.8億=約394.8億円、売上約75.6億円 → EV/S約5.2倍(負債詳細不明のため概算)。
- 目安価格(単純比較)
- 業界平均PER適用:72.62円×23.2=約1,686円
- 業界平均PBR適用:336.57円×2.3=約774円
- コメント:収益力・ROEを背景にPBRは高位、PERは平均より低位というミックス。評価は指標により見え方が異なる。
7. テクニカル分析
- トレンド位置:現在1,500円は
- 50日移動平均1,557.82円を下回る
- 200日移動平均1,256.41円を上回る
- 52週レンジ:703〜1,825円の中上域(高値比-約18%、安値比+約113%)。
- 直近10日:1,600円台からの調整後、1,480〜1,520円での持ち合い気味。出来高は3カ月平均(約7.4万株)をやや下回る日が多い。
- 信用動向:信用買残8.09万株、倍率73.55倍と買いに偏重。短期の値動きに影響する可能性に留意。
8. 財務諸表分析(通期・LTM中心)
- 売上高:66.0億円(2023.3)→68.1億円(2024.3)→75.6億円(2025.3、LTM)で伸長。LTM YoY約+11%・3年CAGR約+4.2%。
- 利益:
- 売上総利益:42.3億円、粗利率約55.9%
- 営業利益:23.1億円、営業利益率約30.5%(参考:会社資料ベース約30.9%)
- 当期純利益:19.3億円、純利益率25%台
- 効率:
- ROE(実績):24.06%
- ROA(参考LTM):約15.8%
- 財政状態:
- 自己資本比率:76.8%(実績)
- 流動比率:約384%(四半期時点)
- 現金・預金:79.8億円(四半期時点)
- 四半期動向(2026年3月期1Q):
- 売上180.6億円? → 注:単位百万円=18.06億円
- 営業利益5.59億円(前年同期比+188.9%)
- 受注残570.7億円? → 注:単位百万円=57.07億円
- 原価抑制と生産性向上が寄与
- 現金フロー:四半期CF計算書は作成なし。期中で現金増加を確認。
9. 株主還元と配当方針
- 配当方針:累進配当を継続(2026年3月期より)。直近実績は年63円(分割前換算)、今期予想は年32円(分割後ベース)。
- 配当指標:予想配当利回り約2.13%、配当性向約40%(会社資料ベース)。
- 自己株式:保有比率20.92%(3,278千株)。株式分割(1→2、2025/10/1)実施済。RS(譲渡制限付株式)付与あり。
- 中期株主還元:2025年3月期からの5年間で約40億円を予定(資料記載)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週騰落:+約99%。ベータ0.30と市場連動性は低位。
- 需給:インサイダー保有36.46%、フロート約1,371万株と流通株は相対的に限定的。信用買いの増加(前週比+1.4万株)。
- 予定イベント:
- 決算発表サイクル:次回は会社開示に従う
- 権利落ち日(予定):2026/3/30
- 影響要因:大型案件の進捗、SaaSへの移行投資額、受注残の消化速度、人材コスト・クラウドコスト、競合動向、法制度対応需要など。
11. 総評
- 固定資産・リース会計の専門性と既存顧客深耕により、売上・利益ともに安定成長基調。営業利益率30%前後、ROE24%と収益性は高水準。
- 財務健全性(自己資本比率76.8%、高流動性、豊富な現金)は良好。SaaS投資と人材強化を進めつつ、累進配当と中期的な株主還元方針を併記。
- バリュエーションはPERが業界平均比で低位、PBRは高位と混在。テクニカルでは50日線を下回る一方で200日線は上回り、上中位レンジでの推移。
- 中期はSaaS移行と大型案件、バージョンアップ需要が鍵。短期は受注消化のタイミングや人員計画、コスト動向が業績・株価の変動要因となる。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上YoY約+11%、1Q売上+21.6%。3年CAGR約+4.2%。
- 収益性:S
- 根拠:営業利益率約30%台、粗利率約56%、ROE約24%。
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率約77%、流動比率約384%、潤沢な現金。
- 株価バリュエーション:B
- 根拠:PERは業界平均比で低位、PBRは高位。総合すると中立寄り。
参考データ
– 株価:1,500円
– 時価総額:474.6億円
– PER(予想):20.66倍
– PBR(実績):4.46倍
– EPS(予想):72.62円
– BPS(実績):336.57円
– 配当利回り(予想):2.13%
– 52週高値/安値:1,825円 / 703円
– 受注残(1Q末):57.07億円(前年同期比+12.0%)
注記
– 数値は提示資料・データに基づき整理。単位の違いに留意(百万円=1億円)。一部LTMや四半期数値は情報源により差異があるため、本分析では各出所の値を明示して使用。
– 本資料は情報提供のみを目的とし、投資判断を目的とした助言は行いません。
企業情報
| 銘柄コード | 3763 |
| 企業名 | プロシップ |
| URL | http://www.proship.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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