NEXYZ.Group (4346) 企業分析レポート
個人投資家の皆様へ、NEXYZ.Group(証券コード: 4346)の企業分析レポートをお届けします。
1. 企業情報
NEXYZ.Groupは、主に中小企業向けに省エネルギー設備(LED照明、空調、業務用冷蔵庫など)を初期投資ゼロで導入できる「ネクシーズZEROシリーズ」を提供している企業です。これは「エンベデッド・ファイナンス事業」として全体収益の大部分を占めています。
その他にも、電子雑誌「旅色」の発行や、タレント・著名人を活用した企業プロモーション支援「アクセルジャパン」などの「メディア・プロモーション事業」、定額制セルフエステスタジオ「BODY ARCHI」の運営、医療情報アプリ「AIMED」など、多岐にわたる事業を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
同社の主力である「ネクシーズZERO」は、初期投資が不要というビジネスモデルで中小企業の設備投資ニーズに応えています。これは、設備更新コストに課題を抱える企業にとって魅力的な提案であり、特に省エネ意識の高まりや環境規制の強化を背景に、市場ニーズは拡大傾向にあります。
地方金融機関との連携を強化することで、地域の顧客基盤を広げ、競争優位性を築いています。決算短信によると、商材拡大(商業・農業に加え工業設備)も進めており、これにより対応可能な市場を広げています。ただし、特定の市場シェアに関する具体的なデータは確認できません。
3. 経営戦略と重点分野
経営戦略の重点は、主要事業のさらなる拡大にあります。
* エンベデッド・ファイナンス事業: 「ネクシーズZERO」の商材をさらに拡大し、地方金融機関との連携を深めることでチャネルを広げ、受注の増加を目指しています。
* メディア・プロモーション事業: タレント起用プロジェクト「アクセルジャパン」で新規顧客獲得と既存契約の更新率向上を図ります。また、電子雑誌「旅色」では、インバウンド需要の取り込みと広告収入の多角化を進めています。ECサポートなどのソリューションも国内外での拡大を計画しています。
中期経営計画の具体的な数値目標は開示されていませんが、これら主要事業の成長を通じて、企業価値の向上を図る方針です。
4. 事業モデルの持続可能性
「ネクシーズZERO」の「初期投資ゼロ」モデルは、中小企業が抱える設備投資のハードルを下げるという点で、強い市場ニーズを捉えています。省エネルギー化は社会的な要請でもあり、今後も安定した需要が見込めます。
メディア・プロモーション事業では、電子媒体やDXサポートといった時流に合わせたサービスを提供しており、市場ニーズの変化への適応力も持ち合わせています。美容、医療といった多角的な事業展開も、特定の市場変動リスクを分散する効果があると考えられます。一方、金融機関との提携やファイナンス事業としての与信リスク管理は重要となります。
5. 技術革新と主力製品
同社は特定の先進技術を大規模に開発しているというよりは、既存の技術やサービスを組み合わせ、独自のビジネスモデルを構築することで収益を上げています。
* ネクシーズZEROシリーズ: LED照明、商業用空調設備、業務用冷蔵庫など、省エネ性能の高い設備を初期費用なしで提供するリース・レンタルサービスが収益の柱です。
* 電子雑誌「旅色」: 地域活性化にも貢献する電子メディアとして知られ、広告収入やコンテンツ提供で収益を上げています。
* アクセルジャパン: 著名タレントを起用し、企業のプロモーションを支援するサービスで、広告やブランディングのニーズに応えています。
* BODY ARCHI: 定額制セルフエステサロンとして、美容市場での新しい消費形態を提案しています。
6. 株価の評価
- 現在株価: 1016.0円
- PER(会社予想): 15.55倍
- PBR(実績): 3.96倍
- 業界平均PER: 14.1倍
- 業界平均PBR: 1.0倍
現在の株価は、会社予想PERが業界平均PERと比較してやや高く、PBRにおいては業界平均PBRを大幅に上回っています。これは、収益性(ROE 28.90%)や成長期待が背景にある可能性もありますが、現状の数字だけを見ると、株価には割高感があるとも言えます。
7. テクニカル分析
現在の株価1016.0円は、年初来高値1171円を下回っており、直近の株価推移を見ると若干の下落傾向にあります(過去10日間で1050円台から1016円まで推移)。50日移動平均線(1065.36円)を下回っている一方で、200日移動平均線(896.53円)は上回っています。このことから、短期的な調整局面にあるものの、中長期的な上昇トレンドは維持されている可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去数年間にわたり増加傾向にあり、2021年の18,763百万円から2024年(過去12か月)には24,497百万円へと順調に成長しています。直近の四半期売上成長率も前年同期比で26.10%と高い伸びを示しています。
- 利益: 営業利益、経常利益、純利益ともに2021年の赤字から、段階的に改善しており、成長に伴う収益性の向上が見て取れます。特に、2025年9月期第3四半期累計では、営業利益、経常利益ともに前年同期比で大幅な増益を達成しています。
- ROE: 直近で28.90%と非常に高い水準にあり、株主資本を効率的に活用して利益を生み出していることを示しています。
- ROA: 過去12か月で6.47%と良好な水準です。
- 自己資本比率: 13.9%(実績)、直近四半期で15.1%と、財務健全性の観点からは低い水準にあります。
- 流動比率: 直近四半期で1.45倍(145%)であり、短期的な支払い能力は確保されていると言えます。
- 借入金: 総負債は増加傾向にありますが、現金及び預金が有利子負債を上回っており、ネットではキャッシュポジションにあるため、資金繰り自体は安定していると考えられます。
- キャッシュフロー: 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていません。
9. 株主還元と配当方針
会社予想の配当利回りは2.95%であり、1株当たり配当予想は30.00円です。これは普通配当20円に加えて、上場20周年記念配当として10円が含まれています。過去12か月の配当性向は29.56%と、無理のない範囲で株主還元を行っていると見られます。記念配当を実施するあたり、株主への還元意識は高いと評価できます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価はやや軟調な動きを示していますが、年初来で32.68%の上昇(S&P500の14.21%を上回る)を見せていることから、中長期的な上昇モメンタムは維持されていると考えられます。
信用買い残が998,000株と多く、信用倍率が77.97倍と高水準であるため、将来的な売り圧力が懸念される可能性があります。
今後の業績発表(Next Earnings Date: 2025年8月7日~8月12日)などが、株価に影響を与える要因となります。
11. 総評
NEXYZ.Groupは、「ネクシーズZERO」を中心としたエンベデッド・ファイナンス事業の好調と、メディア・プロモーション事業の拡大により、売上、利益ともに安定した成長を続けている企業です。高いROEは資本効率の良さを示しており、積極的な事業展開の成果が表れています。
一方で、自己資本比率の低さは財務健全性における課題として認識しておくべきでしょう。株価バリュエーションはPER、PBRともに業界平均と比較して割高感があり、市場からの成長期待が高いことがうかがえます。信用買い残が多い点も、今後の株価動向を注視する要因となります。
12. 企業スコア
- 成長性: S
- LTM売上成長率(YoY)約11.59%、3年CAGR約9.29%、直近四半期売上成長率26.10%と、非常に高い成長傾向にあります。
- 収益性: A
- 直近のROE実績28.90%は極めて高く、営業利益率も改善傾向にあります。
- 財務健全性: D
- 自己資本比率15.1%と著しく低く、財務健全性には課題が見られます。流動比率は145%で短期支払能力は確保されていますが、自己資本の薄さが目立ちます。
- 株価バリュエーション: D
- PER(会社予想)15.55倍は業界平均14.1倍よりやや高く、PBR(実績)3.96倍は業界平均1.0倍と比較してかなり割高感があります。市場の成長期待を織り込んでいると見られますが、現時点の指標では割高と判断されます。
企業情報
| 銘柄コード | 4346 |
| 企業名 | NEXYZ.Group |
| URL | https://www.nexyzgroup.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 金融(除く銀行) – その他金融業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.3)」によって自動生成されました。
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