サイバーエージェント(4751)企業分析レポート
免責:本資料は公開・提供データに基づく客観的な情報整理であり、投資助言や価値判断を行うものではありません。数値は百万円・円など混在します。不明点は—または記載なしとしています。
1. 企業情報
- 概要:インターネット広告を祖業に、メディア&IP(ABEMA、WINTICKET 等)、ゲーム(Cygames ほか)、投資育成を展開する総合デジタル企業。1998年創業、渋谷区本社。
- 主要サービス/領域
- メディア&IP:ABEMA(ニュース/ドラマ/恋愛/アニメ/スポーツ等)、WINTICKET(公営競技ネット投票)、ファンコミュニティ、IP企画・マーチャンダイジング など
- インターネット広告:運用広告/クリエイティブ/AIソリューション/DX/海外マーケティング 等
- ゲーム:スマホゲーム企画・運営(Cygames等)
- 投資育成:CVC、ファンド組成・運営、クラウドファンディング 等
- 連結事業構成(2024.9):メディア20%(利益率-1%)、ゲーム24%(16%)、インターネット広告52%(5%)、投資育成1%(7%)、他3%(1%)
- 従業員8,206人、平均年齢33.7歳、平均年収882万円
- 最近/今後のイベント:権利落ち日 2025/9/29、決算発表予定 2025/11/14
2. 業界のポジションと市場シェア
- 位置づけ
- インターネット広告:国内大手デジタルエージェンシー群の一角。運用広告・クリエイティブ・AI活用に強み。
- ゲーム:ヒットタイトルの蓄積とIP展開力(Cygames等)。
- メディア:ABEMAは広告×課金×PPV等の複合収益モデルで規模拡大中。
- 競争優位/課題
- 優位性:自社メディア(ABEMA)とIPアセット、広告×ゲーム×メディアの循環、多面的なデータ/クリエイティブ/AI活用。
- 課題:広告は大口顧客動向の影響を受けやすい点、ABEMA等のコンテンツ投資負担、ゲームのヒット依存とタイトルライフサイクル。
3. 経営戦略と重点分野
- 方針:メディア&IPの強化(ABEMAとIP拡張)、広告のAI/DX深化、ゲームの新規・運営の両輪、投資育成の継続。
- セグメント再編:従来の「メディア」「その他」を統合し「メディア&IP」へ。IP横断の価値最大化を明確化。
- 2025年9月期 通期予想(修正後)
- 売上高 850,000(+6.1%)
- 営業利益 66,000(+64.7%)
- 当期純利益 31,000(+94.0%)
- 1株利益(EPS)61.20円
- 重点:ABEMAの収益多角化(広告/サブスクリプション/PPV/スポーツ等)、WINTICKET拡大、広告AI/自動化、ゲームは新作と長期運営のバランス。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益源の多様化:広告(景気・顧客依存)+ゲーム(ヒット依存)+メディア(投資先行から収益化へ)+投資育成(変動的)で分散。
- 適応力:AI・データの内製力、クリエイティブ/運用の高速PDCA、メディア×IPの統合運用により需要変化への対応余地。
- 留意点:大型顧客の離脱、コンテンツ減損、ゲームタイトルの売上変動などのブレ。
5. 技術革新と主力製品
- 技術動向:広告運用のAI最適化、クリエイティブ自動生成/効率化、配信基盤(ABEMA)、ゲームの高品質化・運営最適化。
- 収益牽引
- インターネット広告:最大セグメント(売上比率52%)
- ゲーム:2025年3Q累計はセグメント利益寄与が最大(約62%)
- メディア&IP:ABEMAやWINTICKETの伸長で黒字化・採算改善方向(2025年3Q累計でセグ利益計上)
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価 1,504.5円、時価総額 7,624.5億円、EPS(会社予想)61.21円、BPS(実績)340.24円
- 指標比較
- PER(予想):24.58倍(業界平均17.0倍比で高位)
- PBR(実績):4.42倍(業界平均1.8倍比で高位)
- EV/売上(TTM):約0.75倍=EV約6,311億円(7,624.5+968.4-2,281.4)/ 売上約8,375億円
- EV/EBITDA(TTM):約9.4倍(EV約6,311億円 / EBITDA約673.9億円)
- EPS・BPSを用いた目安比較(単純計算)
- 業界平均PER 17倍適用:理論価格 ≒ 61.21×17 ≒ 1,040円
- 業界平均PBR 1.8倍適用:理論価格 ≒ 340.24×1.8 ≒ 612円
- 現在値は上記単純目安より上方に位置(事業ポートフォリオや成長期待を織り込む可能性)。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 50日移動平均:1,685円、200日移動平均:1,433.9円
- 現在値は50日線を下回り、200日線を上回る位置(中期は上向き維持、短期は調整基調)。
- 価格帯
- 年初来高値 1,933円、安値 1,000円
- 現在値は高値比約-22%、安値比約+50%付近。
- 直近10日:戻り売り優勢で下押し(10日平均出来高は約341万株、値動きはやや重い)。
- 信用動向:信用倍率12.98倍、買残増・売残減。短期の需給は買い長に傾斜。
8. 財務諸表分析
- 成長(売上)
- 2021→2024:666,460→802,996(3年CAGR約+6〜7%)
- 2024→TTM:802,996→816,766(+1.7% 前後)/別データTTM 837.5B(+4.3%)とするソースもあり
- 2025年3Q累計:売上+5.8%(前年同期比)
- 収益性
- 営業利益:2021 104,382 → 2023 24,557 → 2024 41,844 → TTM(2024期基準)44,419。回復傾向。
- 営業利益率:2024実績約5.2%、2025年3Q累計約7.7%、TTM指標値9.41%(データソースにより差異)
- 純利益率:TTM 3.06%(2024実績は約2.0%)
- 粗利率:TTM約28%前後(2024実績約27〜28%)
- 効率性・資本収益
- ROE:実績10.77%(TTM 12.10%)
- ROA:TTM 6.72%
- 財務健全性・流動性
- 自己資本比率:30.1%(2025/6末 32.5%)
- 流動比率:2.39倍
- 総現金:2,281億円、総借入:968億円(ネットキャッシュ基調)
- キャッシュフロー
- EBITDA TTM 673.9億円。減価償却は安定。四半期CFは未開示期あり(短信注記)。
- セグメント(2025年3Q累計)
- メディア&IP:売上+14.1%、セグ利益7,008
- インターネット広告:売上+7.1%、セグ利益15,697(大型顧客離脱影響・費用増で利益率低下)
- ゲーム:売上-7.1%、セグ利益35,162(新作寄与・外部決済移行等で利益率改善)
- 投資育成:売上1,435、セグ損失△860
- 特別損失/減損:当期累計減損計上あり(合計約38.9億円)
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 実績(2024):年16円
- 予想(2025):年17円、配当利回り約1.13%、配当性向約37.7%
- 自社株買い:開示データでは特段の実施記載なし(自己株式 1,098株)
- 方針:安定配当を基本としつつ業績・投資機会とのバランス(公表データの範囲)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:短期は50日線割れで調整、200日線上で中長期上昇トレンドは維持。
- 投資家属性:機関保有約35.8%、インサイダー約18.4%。平均出来高(3カ月)約366万株で流動性は良好。
- 価格感応要因
- 11/14決算(ガイダンス更新/セグメント動向)
- 広告需要・大型顧客動向、ABEMAの収益化進捗、ゲーム新作パイプライン
- 減損・コンテンツ費用の発生有無
11. 総評
- 売上は中期的に拡大基調。2024年に底打ち後、2025年は利益回復の進捗が見られる(3Q累計で営業・純利益が大幅増)。
- 事業ポートフォリオの分散とAI/クリエイティブの内製力が変動吸収に寄与。ABEMAの収益多角化とゲームの利益体質改善が全社の収益性押し上げ要因。
- 一方で、広告の大口顧客依存、メディア投資や減損、ゲームのヒット有無による収益変動には留意が必要。
- バリュエーションは業界平均比でプレミアム水準(PER/PBR)。EV倍率は事業構成を踏まえ中位レンジ。今後は通期ガイダンス進捗、メディア&IPの採算改善の持続性、広告の顧客ポートフォリオ安定度が注目点。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上の増加、3年CAGR約+6〜7%、2025年3Q累計で+5.8%増収、四半期ベースでも+10.7%増収。
- 収益性:B
- 根拠:営業利益率は回復基調(約5〜9%レンジ、ソース差あり)。粗利率約28%。ゲームが利益を牽引。広告は人件費増や顧客動向で伸び悩み局面あり。
- 財務健全性:B
- 根拠:自己資本比率30〜33%台、流動比率2.39倍、ネットキャッシュ。一般的な健全圏だが自己資本比率40%超には届かず。
- 株価バリュエーション:C
- 根拠:PER24.6倍・PBR4.42倍は業界平均(PER17倍・PBR1.8倍)比で高位。EV/売上0.75倍、EV/EBITDA約9.4倍は中位。
参考データ
– 株価:1,504.5円(本日高値1,514、安値1,494)
– 50日/200日移動平均:1,685円 / 1,433.9円
– 予想配当:年17円(利回り約1.13%)
– 次回決算予定:2025/11/14
– 主な株主:創業者(16.6%)、信託銀行(合計24%超)、海外機関 等
必要に応じて、セグメント別KPIや四半期推移の詳細、感応度分析(為替・広告単価・コンテンツ費)などを追加で作成します。
企業情報
| 銘柄コード | 4751 |
| 企業名 | サイバーエージェント |
| URL | http://www.cyberagent.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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