ニーズウェル(3992)企業分析レポート(プライム)

株価(終値):531円(2025-11-10)
時価総額:216億円
業種:情報・通信業(ソフトウェア・インフラ)

1. 企業情報

  • 事業内容
    • システム開発(業務系アプリ開発・保守)を主力に、IT基盤構築、各種ソリューション販売・導入支援を展開。
    • 金融分野のシステム開発に強み。常駐体制・保守に強く、エンドユーザー(最終顧客)との直接取引が売上の約6割。
    • 取扱ソリューションは多岐(仮想デスクトップ・IDaaS・EDR/隔離・MDM・WMS・RPA・経費精算クラウド・ローンWeb受付・コンタクトセンタープラットフォーム等)。
    • 自社/共同のAI・自動化プロダクト群(Work AI、各種Prophetシリーズ、チャットドキュメント、音声解析等)、ローコード開発基盤「Web Performer/NX」などを提供。
  • 事業構成(2024/9期 連結):業務系システム開発66%、IT基盤18%、ソリューション16%
  • 従業員:604名、平均年齢34.8歳
  • 本社:東京都千代田区紀尾井町

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 独立系SI/SESの中堅クラス。金融向けの要件定義~開発・運用保守の一気通貫が武器。
    • 直請け比率が高め(約6割)で、多重下請け依存の低減により利益率確保に寄与。
  • 競争優位・課題
    • 優位:金融ドメイン知見、保守・運用の継続性、ローコードやセキュリティを含む幅広いソリューション取り扱い。
    • 課題:エンジニア採用・定着競争、賃金上昇と単価改定のバランス、金融IT投資サイクルに左右されるリスク。大手SIとの大型案件競争。

3. 経営戦略と重点分野

  • 戦略の方向性(公開情報ベースの要旨)
    • ソリューション事業の強化(クラウド/セキュリティ/MDM/RPA/コンタクトセンター等の導入・運用支援)。
    • 「2025年の崖」対応を含むレガシー刷新・金融システムのDX推進支援。
    • 直請け比率の維持・拡大と、運用保守・BPO的領域による安定収益基盤の拡充。
    • ローコード(Web Performer/NX)×AIの内製化・省力化提案強化。
  • 中期施策(推定含む)
    • 金融・流通ロジ(WMS)・公共/サービス向けの領域深耕。
    • 人材育成・リスキリング、協業によるソリューション拡充、ナレッジの横展開。

※公表の詳細KPIや数値目標が見当たらないため、定性的整理。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益源は「案件開発(スポット)+保守・運用(ストック)+ソリューション販売/導入(準ストック)」の組合せ。
  • 直請け比率が高く、価格決定力と継続性を確保しやすい構造。金融向け運用保守は解約リスクが相対的に低い一方、IT投資サイクル鈍化時の新規開発は影響を受けやすい。
  • ローコード/自動化やAI適用の進展は生産性向上と差別化に資する一方、単価下押し圧力への対抗が鍵。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性
    • ローコード基盤「Web Performer/NX」による短納期開発、AI/機械学習を用いた検査・異常検知・品質改善、チャット検索等。
    • セキュリティ(ESET、VOTIRO、Web Isolation)やIDaaS(Okta)、MDM(MobiControl)などの実装ノウハウ。
  • 収益牽引製品/領域
    • 金融向け開発・運用保守、クラウド/セキュリティ導入、WMSやRPAなど業務効率化商材、コンタクトセンター基盤(CXone)等。
    • ソリューション売上は連結の16%と拡大余地。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提:株価531円、予想EPS 23.36円、実績BPS 121.19円、時価総額216.1億円、現金約25.9億円、負債約0.3億円、LTM売上約97.6億円、LTM EBITDA約13.76億円
  • 指標
    • PER(予想):約22.7倍(業界平均23.2倍付近)
    • PBR(実績):約4.38倍(業界平均2.3倍より高い)
    • EV:≈190.5億円(216.1 +0.3 −25.9)
    • EV/Sales(LTM):≈1.95倍
    • EV/EBITDA(LTM):≈13.8倍
    • 配当利回り(会社予想):約2.26%(年12円)
    • 予想ベース配当性向の概算:12円/23.36円 ≈ 51%
  • 所感(相対評価)
    • PERは業界平均近辺、PBRは高位(高ROEを反映)。EV/S/EV/EBITDAは中小型SI水準として妥当〜やや高めのレンジに位置する可能性。

7. テクニカル分析

  • 52週レンジ:278円〜625円。現在は年初来高値比-15%程度、安値比+91%。
  • 50日移動平均:546円、200日移動平均:486円
    • 株価は50日線をやや下回り、200日線を上回る位置。中長期は上向き基調、短期はもみ合い〜押し目圏。
  • 出来高:直近10日平均(約28.8万株)< 3カ月平均(約45.9万株)とやや低下。
  • 値幅制限:426〜626円(当日のボラティリティは限定的)。

8. 財務諸表分析(LTMベース中心)

  • 売上推移
    • 2021: 57.5億円 → 2022: 67.3億円 → 2023: 87.6億円 → 2024: 95.5億円 → LTM: 97.6億円
    • 3年CAGR(2022→LTM):約+13%前後、直近LTMのYoY:+約2%
  • 収益性
    • 粗利率:約22.8%(2,223/9,757)
    • 営業利益率:データ欄LTM 8.5%(参考)/損益計算書換算では約12.5%相当と解釈差あり
    • 当期純利益率:約8.1%(利益7.9億/売上97.6億)
    • ROE(実績):20.4%、ROA(LTM):12.9%
  • キャッシュフロー・安全性
    • 現金等:約25.9億円、負債:約0.3億円と実質無借金に近い。
    • 流動比率:3.38倍、自己資本比率:74.7%と強固。
  • 利益の質
    • 運用保守・請負がベースで安定的。ソリューション拡大で売上単価・粗利率の改善余地。

9. 株主還元と配当方針

  • 会社予想配当:年12円、予想利回り約2.26%
  • 配当性向(概算):約51%(予想EPS23.36円ベース)
  • 自己株式:6.9%保有(過去の買い戻し含意)。今後の機動的な資本政策余地がある一方、流動性はインサイダー比率が高く低め。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 52週騰落:+77.7%(β:0.31と低ベータ)
  • 直近の値動き:500円台後半〜前半での持ち合い推移。50日線下での保ち合いはエネルギー蓄積局面の可能性も示唆。
  • 信用動向:信用買残55.9万株・売残30.6万株、倍率1.83倍。前週比で買い残/売り残とも減少=過熱感はやや後退。
  • 流動性:フリーフロート約1,751万株、インサイダー保有50%超で需給に影響。

11. 総評

  • 中期的には金融向けの強み、直請け比率、保守・運用の安定性、ソリューション/ローコード/AIの拡張が収益基盤を下支え。
  • 直近の成長は減速(LTM YoY微増)も、3年CAGRは二桁と底堅い。
  • 収益性はROE/純利益率とも良好。財務基盤は極めて健全。
  • バリュエーションはPERが業界並み、PBRはROEの高さを反映して上位水準。
  • テクニカルは中長期上向きのなか、短期は50日線下でもみ合い。需給は信用残が整理方向。

※本資料は一般的な企業分析であり、投資勧誘・助言ではありません。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 理由:3年CAGR約+13%と高め。一方でLTM YoYは+約2%と鈍化のためSは控え。
  • 収益性:A
    • 理由:ROE約20%、純利益率約8%台、粗利率2割超。業界標準を上回る水準が多い。
  • 財務健全性:S
    • 理由:自己資本比率約75%、実質無借金、流動比率3.38倍。
  • 株価バリュエーション:B
    • 理由:PERは業界平均近辺、PBRは高位。総合では中立評価。

参考データ
– 年初来高値/安値:625円 / 278円
– 50日移動平均/200日移動平均:546円 / 486円
– 今後のイベント:決算発表予定 2025-08-12、権利落ち日 2025-09-29


企業情報

銘柄コード 3992
企業名 ニーズウェル
URL https://www.needswell.com/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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