ニホンフラッシュ(7820)企業分析レポート
(作成日:2025-11-13、株価:820円)
本資料は公開情報に基づく情報整理です。投資助言ではありません。
1. 企業情報
- 概要
- マンション向け内装ドアで国内首位。完全オーダーメイドに特色。
- 中国事業が売上・利益の柱(連結売上構成:日本40%、中国60%)。
- 取扱:フラッシュドア、引戸、折戸、開き戸、L字ドア、収納システム、内装建材 等。
- 事業区分
- 報告セグメント:日本、中国
- 直近は日本は黒字、中国は不動産市況停滞で赤字(26/3期1Q)。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- マンション向け内装ドアで国内首位。分譲・賃貸向け大型案件への対応力とオーダーメイド生産が強み。
- 競争優位性
- 完全オーダーメイドによる物件別最適設計、品質・納期対応の実績。
- 大手デベロッパー向けの納入実績と量産・多品種少量の両立。
- 課題
- 需要面:国内は新設住宅着工の減少、分譲マンションの大幅減少が逆風。
- 地域面:中国不動産市況の停滞継続(資金繰り・工期遅延)に伴う収益ボラティリティ。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方針(会社開示より要旨)
- 国内:賃貸向けの受注強化で分譲減少を補完。受注額は前年同期比+15.3%(26/3期1Q)。
- 海外:台湾の業務提携開始、中国は商業施設向け拡販、ドバイ出張所開設で新市場を開拓。
- 26/3期通期計画(据え置き)
- 売上高 260億円、営業利益 17.8億円、経常利益 19.3億円、純利益 12.4億円。
- 目標営業利益率:約6.8%(17.8/260)。
- 重点施策
- 受注獲得:賃貸向け・海外案件のパイプライン拡大。
- 収益改善:中国案件の選別、納期・回収管理の強化、コスト抑制。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- B2B(デベロッパー・ゼネコン等)向けのオーダーメイド建材供給。物件単位の大量受注が中心。
- 適応力
- 国内需要のシフト(分譲→賃貸)へ対応。海外では国・用途の分散(商業施設、新規地域)を進行。
- リスク
- 住宅サイクル、建設着工動向、中国不動産の信用・工期リスク、為替、原材料・物流費の変動。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- 完全オーダーメイドの設計・生産体制。多品種対応と品質・納期管理に強み。
- 収益牽引領域
- マンション向け内装ドア(国内首位)、中国市場向け建具・内装材。今後は商業施設向け・新地域案件の寄与に期待。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価 820円、時価総額 約205億円、発行株式 2,506万株(自己株含む)
- 会社予想EPS 54.49円、BPS 1,258.62円、配当予想36円
- 指標
- PER:約15.05倍(業界平均:約14.5倍)
- PBR:約0.65倍(業界平均:約1.3倍)
- 予想配当利回り:約4.39%(5年平均3.52%)
- PSR(時価総額/売上):約0.86倍(LTM売上 約240億円)
- EV/S:約0.59倍(EV ≒205億 – 65億[純現金]= 約141億円)
- 予想配当性向:約66%(36円/54.49円)
- コメント
- PERは業界平均付近、PBRとEV/Sは低水準。純現金約65億円(1株当たり約397円)と財務余力がある一方、直近LTMは特別要因計上で最終赤字。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 直近終値 820円は50日線(約813円)、200日線(約812円)をやや上回る。
- 年初来レンジ:741〜854円。現在値はレンジ上限から約4%下。
- モメンタム
- 直近10日で緩やかに上向き。出来高は平常時3万株前後(10/30に一時急増)。
- 位置づけ
- 年初来レンジの上寄りだがブレイクには至らず。信用倍率1.75倍、買残増加(+3,100株)で短期需給はやや買い優位。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(連結、概数)
- 売上高:33.1期(22/3)→273億(23/3)→259億(24/3)→LTM約240億円(減少傾向)
- 粗利:LTM約57億円、粗利率約23.8%
- 営業利益:LTM約7.7億円(営業利益率約3.2%)
- 当期純利益:LTM▲27.9億円(特別項目▲36.6億円の影響)
- 正常化EBITDA:LTM約18.9億円(マージン約7.9%)
- 26/3期1Q(4-6月)
- 売上 40.9億円(前年同期比▲2.2%)
- 営業損失 0.03億円、経常益 0.79億円、四半期純利益 0.25億円
- セグメント:日本+2.78億円の黒字、中国▲2.81億円の赤字
- 効率・収益性
- ROE:実績▲9.0%前後、ROA:0.9%(LTM、特別要因影響含む)
- 営業利益率は低位、特に中国の採算悪化が足かせ。
- 財政状態・CF
- 自己資本比率:71.4%(1Q末72.2%)
- 現金同等物:約90億円、総有利子負債:約25億円、純現金約65億円
- 流動比率:約246%(1Q)、D/E:約0.09倍相当(Total Debt/Equity 8.6%)
- 傾向
- 売上は3期連続減。国内は賃貸向け受注で底打ちの兆し、海外は地域分散を進行。
(注)一過性損益は可能な範囲で識別。公式開示とデータベース間で営業利益率に乖離がみられるため、ここでは決算短信・LTMの主要数値を基準に記載。
9. 株主還元と配当方針
- 予想配当:年間36円(中間18円・期末18円)、予想利回り約4.39%
- 予想配当性向:約66%
- 自己株式:保有比率9.19%(2,303,242株)
- 自社株買い:直近の新規実施は未確認(公表ベース)
- 権利落ち予定:2026/3/30(予定)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価推移:52週で▲8.7%程度、低ベータ(0.18)でディフェンシブ性が高い値動き。
- 投資家構成:機関投資家保有比率約31%、インサイダー約17%。
- 需給:信用買残が増加、売残減少で買い越し幅が拡大。
11. 総評
- 国内首位のオーダーメイド内装ドアという強みを持つ一方、直近の業績は中国不動産市況の停滞影響が大きい。国内は賃貸向け受注増で改善傾向、海外は台湾・中東など新規市場開拓を進行。
- 財務体質は堅健(高自己資本比率・純現金)。LTMでは特別要因計上で最終赤字となったが、会社計画は据え置きで下期の巻き返しを見込む姿勢。
- バリュエーションはPERが業界平均並み、PBR・EV/Sは低位。配当利回りは過去平均を上回る水準。収益性回復の進捗と中国事業の安定化が主要な観点。
12. 企業スコア
- 成長性:C
- 根拠:LTM売上成長率マイナス、3年で売上縮小(33→27→26→約24百億円)。
- 収益性:C
- 根拠:LTM営業利益率は低位、最終赤字(特別要因含む)。正常化EBITDAマージンも1桁台。
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率72%前後、流動比率約246%、純現金約65億円、D/E低位。
- 株価バリュエーション:A
- 根拠:PERは平均並みだが、PBR約0.65倍、EV/S約0.59倍と低水準。赤字期はPER以外も勘案。
参考データ出所:会社決算短信(26/3期1Q)、提示財務・株価データ、業界平均指標。
企業情報
| 銘柄コード | 7820 |
| 企業名 | ニホンフラッシュ |
| URL | http://www.nfnf.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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