北洋銀行(8524)企業分析レポート
株価:750円(2025-11-13終値)/市場区分:プライム/業種:銀行業
時価総額:2,835億円/発行株式数:378,060,179株
予想配当利回り:3.47%(年間26円)
– 企業情報
– 概要・事業内容
– 北海道地盤の大手第二地方銀行。北海道拓殖銀行・札幌銀行の受け皿・統合を経て規模拡大。道内貸出シェアは約3割。
– 個人・法人向けに預金、貸出(住宅・消費・中小企業向け中心)、投資信託・保険・外貨、カード、ATM・決済(BankPay等)、遺言信託・相続関連、DC等を提供。オンライン金融商品仲介やWeb口振受付などデジタルサービスも展開。
– バランスシート(概況):資産構成は貸出金約59%、有価証券約19%、現預金約20%(2025.3)。融資内訳は中小企業等向け55%、住宅・消費者向け29%。
– 業界のポジションと市場シェア
– ポジション
– 北海道で高いプレゼンス(貸出シェア約30%)。第二地銀グループで最大級の資金量。
– 競争優位性
– 地域密着の与信力・法人ネットワーク、道内大手企業・インフラ企業との関係、広域店舗網。
– 預貸のスケールと有価証券運用の組み合わせによる安定収益基盤。
– 課題
– 地域人口減少・産業構造の変化に伴う貸出需要の伸び悩みリスク。
– 金利上昇局面での調達コスト上昇、預金競争の激化によるNIM(利鞘)圧迫リスク。
– 地域集中による景気変動・自然災害等の地域固有リスク。
– 経営戦略と重点分野
– 会社方針(短信・説明資料要旨)
– 法人向けを中心に貸出量と利回りの拡大を継続し、資金利益を伸長。
– 有価証券・資金運用は機動的管理で評価損益・利息配当の安定化を志向。
– 経費コントロールとOHR改善(単体コアOHR 65.50%、前年70.44%)。
– 預り資産ビジネス(投信・公共債等)の拡大。
– 進捗
– 2026年3月期上期:経常利益1,838億円(+56%)、中間純利益1,258億円(+49%)。通期計画に対する進捗は経常利益約53%、純利益約52%。
– 事業モデルの持続可能性
– 収益モデル:預金調達→貸出・有価証券運用で利鞘・金利収益を確保、手数料(投信・保険・決済)を補完。地域密着型与信が基盤。
– 持続性のポイント
– 金利正常化で貸出利回りが上昇(上期で+0.22%pt)が、預金金利上昇も並行。NIM維持にはアセットミックス最適化が鍵。
– 道内経済・観光・再エネ等のテーマに沿った法人融資・ソリューション拡大余地。
– デジタルチャネルの活用で顧客接点・コスト効率の改善が進展。
– 技術革新と主力製品
– デジタル関連:Web口座振替受付、BankPay、オンライン保険・金融商品仲介など非対面チャネルを整備。
– 主要収益源:法人向け貸出(大中堅中心に増加)、住宅ローン等個人ローン、有価証券の利息配当。リースは規模小さく安定寄与。
– 特徴:地域密着の法人支援と個人向け資産形成支援(投信・保険)が二本柱。独自技術というより運用・審査・チャネルの改善で差別化。
– 株価の評価(バリュエーション)
– 足元指標
– 予想PER:11.62倍(業界平均10.7倍)
– 実績PBR:0.70倍(業界平均0.40倍)
– 予想EPS:64.54円、実績BPS:1,067.78円
– 相対比較
– PERベースの同業平均水準に揃える単純計算:64.54円 × 10.7倍 ≈ 691円
– PBR平均0.4倍を適用した単純計算:1,067.78円 × 0.4 ≈ 427円
– コメント
– 同業平均比ではPER・PBRともにプレミアム。ROE改善や自己株式消却等の資本政策、地域シェアの高さがプレミアムの背景要因になりうる一方、平均比では割高寄りの位置付け。
– テクニカル分析
– トレンド
– 50日移動平均:720.68円、200日:594.55円。株価750円は両線を上回り上昇基調。
– 52週高値:762円、安値:356円。現状は高値圏(高値まで約+1.6%)。
– 直近の値動き
– 10日間で724→750円。出来高は3カ月平均2.51百万株に対し直近10日平均2.87百万株で増加。
– 需給
– 信用倍率:8.75倍(買い長)。買い残・売り残ともに前週比減でやや整理進行。
– 財務諸表分析(連結)
– 成長
– 売上高(経常収益相当):112,099百万円(2022)→113,762(2023)→119,597(2024)→129,868(2025)→LTM 140,413百万円。3年CAGR約+7.8%、LTM対前年+約17%。
– 収益性
– 税前利益:18,241(2022)→15,810(2023)→18,288(2024)→27,541(2025)→LTM 34,132百万円。
– 親会社株主純利益:11,756(2022)→9,647(2023)→12,830(2024)→20,608(2025)→LTM 24,734百万円。LTM純利益率目安:約17.6%(24,734/140,413)。
– 営業利益率(LTM):21.06%(提供指標)。ROE(実績)5.01%、LTMベース5.23%。ROA(LTM):0.16%。
– 資産・資本
– 総資産:13,212,236百万円(2025/9末)。貸出金:8,153,724百万円(前期末7,856,186)。預金・譲渡性預金:10,699,448百万円(前期末11,096,231)。
– 自己資本比率(短信定義):約3.0%(実績データ2.8%)。一方、バーゼルⅢ国内基準の連結自己資本比率:12.83%(速報値)。
– 開示債権比率:0.87%(部分直接償却後)。貸倒引当金(連結):42,433百万円。
– 効率性
– 単体コアOHR:65.50%(改善)。コア業務純益は拡大傾向。
– キャッシュフロー
– 直接のCF計数は未提供。預金減・貸出増で運転の構成変化がみられる。
– 株主還元と配当方針
– 配当
– 通期予想:26円(中間6.5円、期末6.5円予定)。予想配当性向:約39%。5年平均利回り3.49%に近い水準。
– 自社株
– 2025年5月30日に自己株式2,100万株を消却。自己株口は期末で約5.35%。
– 主要株主
– 信託銀行口・国内生保が上位。機関保有比率約41.8%、インサイダー保有約12.1%。
- 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落率:約+74%。移動平均上向き・出来高増で短中期の上昇モメンタムが観測される一方、年初来高値圏での推移。
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関心
- 直近の決算(上期増益・進捗良好)や金利上昇環境が関心材料。信用買い長はポジション解消時の変動要因にもなりうる。
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総評
- 北海道での高いシェアと貸出利回り上昇を背景に、コア収益が改善。OHR低下、純利益・EPSの伸びも確認できる。資本面では、短信定義の自己資本比率は低位だが、監督基準であるバーゼルⅢ連結比率は12.83%と規制上の指標は確保。
- バリュエーションは同業平均比でプレミアム(PER・PBRともに上)。高値圏での推移で、外部環境(国内金利・有価証券市況・信用コスト)や地域経済の変動が株価変動要因となる。
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中期的には、法人向け与信拡大、預り資産・手数料の拡充、デジタル化による効率化が収益の下支え要因。
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企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- LTM売上成長率約+17%、3年CAGR約+7.8%、EPSも増勢。
- 収益性:B
- 営業利益率約21%、ROE約5%。改善はみられるが水準は中庸。
- 財務健全性:A
- 連結自己資本比率(バーゼルⅢ)12.83%、不良債権比率0.87%。流動性・与信指標は安定的。
- 株価バリュエーション:C
- PER・PBRともに業界平均より高め(11.62倍・0.70倍 vs 業界平均10.7倍・0.40倍)。
補足データ
– 年初来高値:762円/年初来安値:356円
– 50日線:720.68円/200日線:594.55円
– 信用買残:2,671,800株(倍率8.75倍)
– 次回権利落ち日:2025-12-29(予定)
注記
– 本資料は提供データに基づく客観的な情報整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。数値は一過性損益の影響に留意しつつ記載しています。実際の投資にあたっては、最新の開示資料・有価証券報告書等をご確認ください。
企業情報
| 銘柄コード | 8524 |
| 企業名 | 北洋銀行 |
| URL | http://www.hokuyobank.co.jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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