1. 企業情報
企業名: ファーマライズホールディングス株式会社
概要: ファーマライズホールディングスは、日本の調剤薬局を運営する企業です。調剤薬局は医師の処方箋に基づいて薬を調剤するサービスを提供しています。また、物販事業、医学資料保管・管理事業、医療モール経営事業、人材派遣・ITサービスなども手がけています。1984年に設立され、東京に本社を置いています。
事業内容:
- 調剤薬局事業：83店舗
- 物販事業：14店舗
- 医学資料保管・管理事業：1店舗
- 医療モール経営事業：1店舗
- その他：2店舗
市場区分: スタンダード（内国株式）
17業種区分: 小売
33業種区分: 小売業
Industry: Pharmaceutical Retailers
Sector: Healthcare
住所: 〒164-0011 東京都中野区中央1-38-1 住友中野坂上ビル
代表者名: 秋山 昌之
設立年月日: 1984年6月28日
従業員数: 2,039人
平均年齢: 42.8歳
平均年収: 5,710千円
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性や課題について:
- 競争優位性: 調剤薬局事業において中堅ながら、ファミリーマートとの提携やスズケンとの資本業務提携により店舗網の拡大を図っています。M&Aによる店舗増加と新規出店による処方箋枚数増加が売上の主要要因となっています。
- 課題: 物販事業では不採算店舗の整理やコンビニ部門の本部フィー料率変更による手数料負担増が影響しており、利益がマイナスに転じています。また、医療モール事業では人件費上昇や医療機器の更新による費用増が一時的に利益圧迫となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略:
- 中期経営計画（Make a Leap 2027）: M&A後の統合プロセスの完遂、かかりつけ薬剤師機能の強化、患者中心の薬局運営、処方箋応需増加対応、M&A対応の高度化、既存事業の再構築、サステナビリティ推進。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野:
- 売上高700億円、営業利益16億円、ROIC 4.5%（令和10年5月期）を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力など:
- 調剤薬局事業が主力であり、処方箋枚数の増加とM&Aによる店舗拡大が収益の柱となっています。市場ニーズの変化に適応し、かかりつけ薬剤師機能の強化や患者中心の薬局運営により持続可能性を高めています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性:
- 技術革新については、医療関連ITサービスの開発投資を行っています。
収益を牽引している製品やサービス:
- 主力は調剤薬局事業です。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較など:
- EPS（会社予想）: 23.41円
- BPS（実績）: 564.04円
- PER（会社予想）: 22.90倍
- PBR（実績）: 0.95倍
現在の株価（536円）と比較すると、PERは22.90倍と業界平均（21.1倍）よりやや高めです。PBRは0.95倍と割安評価と言えるでしょう。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
- 直近10日間の株価は、534円から539円の範囲で推移しており、52週高値（619円）から52週安値（456円）の間の中間地点にあります。50日移動平均線（522.10円）と200日移動平均線（497.14円）を上回っており、上昇トレンドにあります。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上（過去12か月）: 65.03B円
- 利益（過去12か月）: 営業利益 9.06B円、経常利益 1.97B円、純利益 -254M円
- ROE（過去12か月）: -3.91%
- ROA（過去12か月）: 0.86%
- キャッシュフロー（直近四半期）: 現金及び預金 2.12B円、商品及び製品（在庫） 4.89B円
過去数年分の傾向がわかる場合、比較する:
- 売上高は増加傾向にあり、営業利益も増加していますが、純利益は赤字となっています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 2.61%
- 配当性向: 52.87%
自社株買いなどの株主還元策:
- 自社株買いの情報は提供されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
- 直近10日間の株価は、534円から539円の範囲で推移しており、上昇トレンドにあります。
株価への影響を与える要因など:
- M&Aによる店舗拡大、処方箋枚数の増加、人材・紹介の案件成約、医療IT開発投資などが影響を与えています。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:
- ファーマライズホールディングスは、調剤薬局事業を中核とした事業を展開しており、M&Aによる店舗拡大と処方箋枚数の増加が売上の主要要因となっています。技術革新は医療関連ITサービスの開発に焦点を当てており、持続可能性は高まっています。株価は上昇トレンドにあり、PERは業界平均より高め、PBRは割安と評価できます。財務面では売上と営業利益は増加傾向にありますが、純利益は赤字となっています。株主還元は配当利回り2.61%で、配当性向は52.87%と適切な水準です。
12. 企業スコア
以下の3観点で S, A, B, C, D の5段階評価を行うこと。欠損データは「B（中立）」とし、一過性損益は除外。
- 成長性: LTM売上成長率（YoY）が10%と高い成長を示しており、S評価。
- 収益性: ROE（-3.91%）は業界平均を下回っており、C評価。
- 財務健全性: 自己資本比率（20.9%）は健全水準を維持しており、B評価。
- 株価バリュエーション: PER（22.90倍）は業界平均より高め、PBR（0.95倍）は割安と評価できるため、B評価。
総合評価:
- 成長性: S
- 収益性: C
- 財務健全性: B
- 株価バリュエーション: B
総合評価: B
企業情報
| 銘柄コード | 2796 |
| 企業名 | ファーマライズホールディングス |
| URL | http://www.pharmarise.com/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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