2922 なとり 分析レポート(個人投資家向け)

  • 企業情報
  • 概要・事業内容
    • 国内最大手の総合おつまみメーカー。水産(いか等)・畜肉(サラミ、ジャーキー)・酪農(チーズ、チータラ)・農産(ナッツ等)・素材菓子・揚げ物・チルドなど多品種を展開。主要販路はCVS・量販・ドラッグ等。
    • 連結事業構成(2026年3月期見込み):食品製造販売 99%(営業利益率約3%)、不動産賃貸 1%(同約70%)。
    • 強いブランド(「チータラ®」「チーズinかまぼこ」等)と全国販売網を保有。
    • 本社:東京都北区。従業員:841名。
  • 業界のポジションと市場シェア
  • ポジション
    • 「総合おつまみ」領域で国内最大手。水産系“乾きもの”からチーズ、サラミまで幅広いカテゴリで棚取りが可能な総合力が特長。
  • 競争優位性
    • ブランド力(チータラ等の指名買い)
    • カテゴリの幅広さによる提案力とPB・NBの両立
    • 原料調達・品質管理の蓄積
  • 課題
    • 原材料(特にいか等海産物)の価格・需給変動に業績が左右されやすい
    • 価格改定や内容量調整時の一時的な需要減
    • 菓子・スナック大手や小売PBとの競合圧力
  • 市場シェア
    • 定量的なシェアは非開示。おつまみ領域での棚シェアは高位とみられるが、カテゴリ・チャネルで差がある。
  • 経営戦略と重点分野
  • 方針・ビジョン(短信・公表情報の要旨)
    • コスト上昇に対する適正価格化(段階的価格改定/内容量見直し)
    • プロダクトミックスの改善(高付加価値商品・主力ブランド強化)
    • 全社的なコストコントロールと生産効率化
    • 調達の安定化(原材料在庫の適正化、マルチソーシング)
  • 2026年3月期の重点
    • 6月実施の価格・内容量改定の浸透、11月の徳用製品価格改定の効果最大化
    • 主力の「チータラ®」と畜肉系新商品(厚切ビーフジャーキー等)の育成
    • 販促強化(増量キャンペーン等)とカテゴリ拡張(ナッツ、小袋需要)
  • 事業モデルの持続可能性
  • 収益モデル
    • ブランドNB中心に量販・CVSで広域展開。定番売場と季節・販促の両輪で回す安定型。
  • 適応力
    • 価格・内容量調整やミックス改善でコスト上昇に対応する運用力は確認済み。原料高の長期化・急変時は短期的に利益が圧迫されるため、継続的な効率化・商品力強化がカギ。
  • 技術革新と主力製品
  • 技術・独自性
    • 水産・畜肉・乳製品加工の品質管理と一貫生産、包装・保存技術、嗜好分析を背景にした商品開発。
    • 「チータラ®」など固有ブランド資産の積み上げ。
  • 収益牽引製品
    • 水産加工(いか系)、チーズ系(チータラ®・チーズinかまぼこ)、畜肉(サラミ・ジャーキー)、ナッツ・素材菓子。直近では酪農加工・農産加工が増収寄与。
  • 株価の評価(バリュエーション)
  • 前提:株価 1,933円、EPS(会社予想)100.93円、BPS 2,107.06円
  • 指標比較
    • PER:19.15倍(業界平均 19.5倍と同水準)
    • PBR:0.92倍(業界平均 1.3倍を下回る)
    • EV/S:約0.58倍(EV ≒ 2,906億円−純現金約4億円 ≒ 2,863億円、売上 4,889億円換算)→同業平均と比べ低水準になりやすいレンジ
    • EV/EBITDA:約8.9倍(EBITDA 323億円換算)
  • 簡易妥当レンジの目安(参考計算)
    • PER基準(業界平均19.5倍×EPS 100.93)≈ 1,970円
    • PBR基準(業界平均1.3倍×BPS 2,107)≈ 2,739円
    • 異なる基準で示唆レンジが広い点に留意。
  • テクニカル分析
  • トレンド
    • 株価 1,933円は50日線 1,987円、200日線 2,045円を下回る。中期・長期とも下向きバイアス。
    • 52週レンジ:1,857~2,237円の下方寄り(安値圏寄り)。
  • 需給
    • 信用倍率 0.57倍(売り残>買い残)。短期は上値に供給が出やすい構図。
    • 直近10日出来高は3カ月平均を上回り、決算後の売買活発化がうかがえる。
  • 財務諸表分析(LTM=過去12か月、単位ほぼ百万円)
  • 売上・利益
    • 売上高:48,893(前期 47,579 → +2.8%)
    • 粗利:10,311、粗利率:約21.1%
    • 営業利益:1,969、営業利益率:約4.0%(2024/3期 2,125 → やや減)
    • 当期純利益:1,352、純利益率:約2.8%
    • 2026/3期上期(4-9月):売上 23,720(-1.0%)、営業利益 212(-78.1%)と減益。価格改定浸透途上と原材料高が影響。
  • キャッシュフロー・投資
    • 営業CF:+1,460、FCF:+796。CFOマージン約3.0%、FCFマージン約1.6%。
    • 減価償却:1,207(前年 1,382→逓減)。
  • 効率・資本
    • ROE:5.27%、ROA:1.83%(いずれも業界上位水準ではない)
    • 自己資本比率:63.1%(9/末 63.8%)
    • 流動比率:1.79倍、D/E:約15%(有利子負債:39.7億、現金:44億で実質ネットキャッシュ)
  • トレンド(過去数年)
    • 売上は緩やかに増加(2022→LTMで+8%程度)、利益は原料環境で振れが大きい(2023期に一時低下→回復途上)。
  • 株主還元と配当方針
  • 配当
    • 会社予想:年26円(うち記念配2円含む)。配当利回り約1.35%(株価1,933円)。
    • 予想配当性向:約26%(26円/EPS 100.93円)。資料のトレーリング指標では約22%。
  • 自己株式

    • 自己株式保有16.3%と大きく、浮動株は相対的に小さい。追加の自己株買いの有無は開示なし。
  • 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週騰落率:-9.38%。年初来高値からの調整局面。
    • 直近10日:1,930~1,950円の狭いレンジでのもみ合い。決算通過後は出来高やや増。
  • 影響要因

    • 原材料価格(特にいか)と為替動向
    • 価格改定の浸透度・数量回復の速度
    • 主力ブランドの販促・新製品のヒット
    • 小売各社のPB動向、需要の季節性
  • 総評

  • 需要の底堅いおつまみ市場で、ブランド力と総合カテゴリー対応力を背景に売上は緩やかに成長。一方、原材料価格の上昇と価格・内容量改定の移行期における数量調整で、利益は短期で振れやすい。
  • 財務体質は堅健(自己資本比率60%超、実質ネットキャッシュ)。バリュエーションはPERで業界並み、PBR・EV/Sで低位。テクニカル面では中長期移動平均を下回り、足元は安値圏寄りのレンジ推移。
  • 今後は、11月の価格改定やプロダクトミックス改善の利益寄与、主力ブランド(チータラ等)の販売動向、原材料環境の落ち着きが注目点。

  • 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:B
    • LTM売上成長率 +2.8%、3年CAGRも小幅プラス。足元の四半期は-4.4%で伸び緩慢。
  • 収益性:C
    • 粗利率約21%、営業利益率約4%。業界平均(食品・菓子)と比べると控えめ。ROEも5%台。
  • 財務健全性:A
    • 自己資本比率63%、流動比率1.79倍、D/E約15%、実質ネットキャッシュ。
  • 株価バリュエーション:B
    • PERは業界並み、PBR・EV/Sは低位。総合して中立~やや低位レンジ。

参考データ(主な数値の再掲)
– 株価:1,933円、時価総額:約290.6億円、発行株式数:15,032,209株(うち自己株16.3%)
– 予想EPS:100.93円、予想PER:19.1倍、実績BPS:2,107.06円、PBR:0.92倍
– 配当予想:26円、配当利回り:約1.35%、予想配当性向:約26%
– 売上(LTM):4,889億円、営業利益(LTM):19.7億円、純利益(LTM):13.5億円
– 50日線:1,987円、200日線:2,045円、52週高値:2,232円、52週安値:1,857円
– 信用倍率:0.57倍(買残9千株/売残1.57万株)

注記
– 一過性損益の影響を除くよう留意しています。不明・未開示項目は記載を省略しています。


企業情報

銘柄コード 2922
企業名 なとり
URL http://www.natori.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 食料品

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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