1. 企業情報
企業名: 株式会社リニカル
概要: リニカルは主にがん、中枢神経系、免疫系、再生医療などの分野における新薬開発サービスを提供する企業です。主要事業は臨床試験の受託（CRO）であり、育薬支援も行っています。市販後調査も強化しており、がん、中枢神経、免疫系から再生医療まで幅広い分野に展開しています。
事業内容: 主にCRO事業と育薬支援を行っています。
設立年月日: 2005年6月7日
住所: 〒532-0003 大阪市淀川区宮原1-6-1 新大阪ブリックビル
代表者名: 秦野 和浩
従業員数: 595人
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性: リニカルはCRO事業において専門性を持ち、特にがん、中枢神経系、免疫系、再生医療に強みを持っています。グローバルな事業展開も行っており、台湾、中国、米国、欧州、韓国など複数の地域で事業を展開しています。
課題: 地域ごとの市場動向や競合他社との競争、大型案件の終了による売上減少などが課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略: 中期経営計画は明示されていませんが、組織変更（CRO単一セグメント化）は経営資源配分と業績評価の観点からの変更で、中期目標達成に向けた意思決定プロセスの整備を目的としています。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野: 中期経営計画の具体的数値・目標は本資料に明示されていませんが、グローバル案件獲得が重要と説明されており、受注残高（11,900百万円）は今後1～5年に発生する売上高の基礎指標として提示されています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力: リニカルの収益モデルはCRO事業に依存しており、新規受注と大型案件の継続が収益の柱となっています。市場ニーズの変化に対応するため、グローバル案件獲得と地域バランスの強化に注力しています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性: 技術革新については詳細な情報が提供されていませんが、CRO事業における専門性とグローバルな事業展開が技術革新への対応力を示しています。
収益を牽引している製品やサービス: 主力製品やサービスはCRO事業であり、がん、中枢神経系、免疫系、再生医療に特化した臨床試験サービスが中心です。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較: 現在株価は301円で、EPSは-75.27円、BPSは267.76円です。業界平均PERは15.0、PBRは1.2です。現在の株価はEPSと比較すると割高に見えますが、BPSと比較すると割安です。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か: 直近10日間の株価は301円から353円まで変動しており、50日移動平均は343.12円、200日移動平均は327.63円です。現在の株価は50日移動平均より高値圏にあり、上昇傾向にあります。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上: 過去12か月で9.87B円、前年比-10.70%
- 利益: 営業利益-583.5百万円、経常利益-543百万円、親会社株主に帰属する中間純損失-927百万円
- キャッシュフロー: 営業活動によるCF-1,071百万円、投資活動によるCF+22百万円、財務活動によるCF-611百万円
- ROE: -17.67%
- ROA: -3.56%
過去数年分の傾向がわかる場合、比較する: 過去数年で売上は減少傾向にあり、利益も赤字が続いています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析: 配当利回りは5.28%、配当性向は100.13%と高く、自社株買いも行っています。
自社株買いなどの株主還元策: 自己株式数は2,153,569株で、保有割合は8.7%です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）: 直近10日間で株価は301円から353円まで上昇しており、上昇傾向にあります。
株価への影響を与える要因: 主要な要因は新規受注と大型案件の継続、地域別の市場動向、為替差損などです。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理: リニカルはCRO事業に特化した企業で、がん、中枢神経系、免疫系、再生医療に強みを持っています。グローバルな事業展開を行っており、特に台湾、中国、米国、欧州、韓国で事業を展開しています。しかし、大型案件の終了による売上減少や競合他社との競争が課題となっています。株価は割高に見え、上昇傾向にありますが、業績の見通しは慎重に見る必要があります。
12. 企業スコア
成長性: 売上は減少傾向にあり、成長性はB評価。
収益性: 営業利益率は-18.22%と低いため、収益性はC評価。
財務健全性: 自己資本比率は43.2%で健全と評価できるため、財務健全性はA評価。
株価バリュエーション: PERは高く、PBRは平均より低いため、株価バリュエーションはB評価。
評価:
- 成長性: B
- 収益性: C
- 財務健全性: A
- 株価バリュエーション: B
企業情報
| 銘柄コード | 2183 |
| 企業名 | リニカル |
| URL | http://www.linical.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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