CCIグループ(7381)企業分析レポート

株価: 625円(2025-11-19終値)/時価総額: 約1,431億円

1. 企業情報

  • 概要
    • 旧北國フィナンシャルホールディングス。2025年10月に「CCIグループ」へ商号変更。
    • 中核は北國銀行。石川県を地盤に、富山県を重点エリアとして展開。県内融資シェアは4割台半ば。
    • セグメントは「銀行業」「リース業」。
    • 銀行業には、銀行業務のほか、信用保証、クレジットカード、EC運営、サービサー、システム開発/運用/管理、投資助言、コンサル、バックオフィス、ファンド管理等を包含。
    • リース業はグループのリース会社によるリース提供。
  • バランスシート(2025/9末 連結の主要項目)
    • 現金預け金: 約1.0兆円、有価証券: 約1.99兆円、貸出金: 約2.92兆円、預金: 約4.70兆円、総資産: 約6.21兆円、純資産: 約2,536億円
  • 特色
    • 地銀中位規模。地域密着の与信と、決済・システム・運用等の非金利ビジネスを併営。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 石川県での圧倒的プレゼンス(融資シェア約45%)。北陸新幹線延伸や観光回復など地域要因の恩恵も受ける一方、人口減少・人手不足など構造課題の影響も受けやすい。
  • 競争優位性と課題
    • 優位性:地元密着と顧客基盤、非金利収益(システム・運用・保証等)の多角化。
    • 課題:総資金利鞘(0.13%:2025/9期、北國銀行単体)が極めて薄く、金利・市場環境の影響を受けやすい。地域の与信需要・人口動態の制約。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・基本方針
    • 中期経営戦略2025のアップデート(2025/4/30)に基づき、「銀行事業」と「新事業」の2本柱で収益ポートフォリオを再構築。
  • 重点分野・施策
    • 新事業の拡大:市場運用(純投資株式・マルチアセット等)やファンド運営、BPO/システム運用など。2025/9末の新事業収益は約109億円(うち市場運用約92億円)。
    • 金融仲介高度化:中小企業向けソリューション、コンサル機能の強化。
    • 収益構造改革:非金利収益の拡大とコスト規律の徹底。グループ横断のバックオフィス・システム機能の内製化・外販。
    • 配当方針:通期予想の修正および配当増額を2025/10/24に公表(詳細は会社開示参照)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 金融収益(貸出・有価証券)が基盤。加えて、保証・カード・BPO/システム・運用・リース等の非金利収益で補完。
  • 適応力
    • 金利上昇局面での預貸利ざや改善余地はある一方、預金調達コスト上昇との綱引き。市場運用比率が上がるほど、市況ボラティリティの影響度が高まる。
    • 非金利ビジネスの拡大は構造的な安定化要因になり得るが、運用・評価差額の変動や信用コストの発生に留意が必要。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性
    • 銀行IT(システム開発・運用・管理)やバックオフィス受託、ファンド管理などをグループ内機能として展開。外販可能なプラットフォーム性を持つ点が特徴。
  • 収益牽引
    • 資金運用収益(貸出金利息・有価証券利息配当)と市場運用収益が拡大。2025年中間期の経常収益は前年同期比+19.5%。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 主要指標(連結、会社予想・実績ベース)
    • PER: 10.90倍(EPS予想 57.33円)
    • PBR: 0.58倍(BPS 1,082.58円)
    • 配当利回り(予想): 3.68%(1株配当 23円)
  • 同業平均との比較(参考)
    • 業界平均 PER: 10.7倍 → EPS×業界PER=約614円(57.33×10.7)
    • 業界平均 PBR: 0.4倍 → BPS×業界PBR=約433円(1,082.58×0.4)
    • 現在株価625円は、PER水準では業界並み~やや上、PBR水準では業界平均より高め。自社PBR0.58×BPSの理論値は約628円で現状株価と近接。
  • 補足
    • 銀行にEV/売上などは適用しにくい。金利・クレジットコスト・有価証券の評価影響がバリュエーションに与える度合いが大きい。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 直近10日で高値圏(650円台)から625円へ押し戻し。50日線(約649円)を下回り、200日線(約561円)は上回る中間帯。
  • 位置づけ
    • 年初来高値694円・安値428円のレンジ内で中位〜やや上位(約74%位置)。短期モメンタムはやや弱含み。
  • 需給
    • 信用倍率1.52倍。信用買残は減少、売残は増加で、短期は上値の重さが意識されやすい構図。

8. 財務諸表分析(連結)

  • 売上・利益(百万円)
    • 経常収益(通期ベース相当):2022/3 80,296 → 2023/3 76,812 → 2024/3 79,191 → 過去12か月 75,394
    • 税引前利益:2022/3 15,946 → 2023/3 14,562 → 2024/3 12,862 → 過去12か月 11,638
    • 親会社株主帰属純利益:2022/3 9,387 → 2023/3 8,741 → 2024/3 9,055 → 過去12か月 8,120
    • 2026年3月期上期(中間)は経常収益+19.5%、経常利益+38.1%、中間純利益+43.2%と増収増益。
  • 収益性・効率性
    • 営業(過去12か月): 営業利益率約16.6%、純利益率約13.8%
    • ROE: 4.31%(実績別途3.56%表示あり)、ROA: 0.18% — 地銀平均と比べても低位〜中位水準。
    • 総資金利鞘(北國銀行単体):0.13%(2025/9期)と薄利。
  • 財務安全性
    • 自己資本比率(短信ベース)3.9%、連結自己資本比率(国内基準)9.49%(2025/9末)。
    • 不良債権関連指標は保全・引当水準が示され、引当率約90%、保全率約93%。
  • キャッシュフロー
    • 詳細数値は短信抄録上割愛。減価償却費は安定(過去12か月 約45億円規模)。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 会社予想配当:1株あたり23円(予想利回り約3.68%)。配当性向目安:36%前後。
    • 2025/10/01に1→10の株式分割を実施。過年度実績・予想の表示は分割調整後で解釈要。
  • 自己株式・その他
    • 自己株式保有あり(約2.6%)。自社株買いの新規実施は本データでは確認不可。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • パフォーマンス
    • 52週変化率:約+22.9%。ベータ(5年):-0.58(市場連動性は相対的に低い統計)。
  • 流動性
    • 3カ月平均出来高約60万株、10日平均約50万株で東証プライムとしては一定の流動性。
  • 需給・関心
    • 機関投資家保有比率:約28%。地域有力企業・地元メディア等との資本関係も一定。

11. 総評

  • 地域密着の与信に加え、システム・運用・BPOなど非金利収益を積み上げるモデル。2026年3月期上期は市場運用や金利収益の改善で増収増益。
  • 他方、総資金利鞘は薄く、ROE/ROAはなお低位。市場運用比率が上がる局面では、金利・価格変動や評価差額に対する感応度が高まる。
  • バリュエーションはPERで業界平均並み、PBRは平均よりやや高め。株価は50日線を下回り、200日線上での調整局面。短期はモメンタム低下、長期は地域経済・金利動向・信用コストの推移が焦点。

(注)本資料は公開情報に基づく客観的な整理であり、投資勧誘や特定銘柄の推奨を目的としたものではありません。投資判断はご自身でご確認ください。

12. 企業スコア

  • 成長性:C
    • 根拠:過去12か月の経常収益は前年比で減少傾向(3年CAGRも微減)。一方で直近期は増収を確認。
  • 収益性:C
    • 根拠:ROE 4%台、総資金利鞘0.13%と低位。経常利益率は改善も、地銀平均比で高いとは言い難い。
  • 財務健全性:B
    • 根拠:連結自己資本比率(国内基準)9.49%で規制上は妥当水準。自己資本比率(簿価ベース)は低いが、業態特性を勘案し中立評価。
  • 株価バリュエーション:B
    • 根拠:PERは業界平均並み、PBRは平均よりやや高め。総合して中立。

企業情報

銘柄コード 7381
企業名 CCIグループ
URL https://www.ccig.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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