トーセイ(8923)企業分析レポート
株価:3,390円(2025-11-21終値)/市場区分:プライム
1. 企業情報
- 概要
- 首都圏中心に、不動産の再生(バリューアップ・売却)、不動産開発(オフィス・商業・住宅・物流・ホテル等)、不動産賃貸、ファンド運用(AM)・コンサルティング、プロパティマネジメント(PM)、ホテル運営(TOSEI HOTEL COCONE)を展開。
- デジタル領域ではクラウドファンディング、セキュリティ・トークン(ST)、デジタルマッチング等も提供。
- 名古屋鉄道と資本・業務提携。東京とシンガポール(SGX)に上場。
- 事業構成(売上構成/セグメント利益のイメージ)
- 不動産再生が柱。ストック型(賃貸・AM/PM・ホテル)も拡大。
- 参考(2024.11期の連結事業構成:会社開示):
- 不動産再生45%、不動産開発20%、賃貸10%、ファンド8%、管理9%、ホテル8%(括弧内はセグメント利益率の目安)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 首都圏の中堅~準大手クラスの総合不動産プレーヤー。AUM(受託資産残高)約2.64兆円(2025年8月末)と、AM領域でのスケールが拡大。
- 競争優位性
- 一気通貫(仕入→再生/開発→賃貸・売却→AM/PM)の垂直統合モデル。
- 再生案件の目利きと実行力、機関投資家向け出口のパイプ、ホテル運営の回復と多角化。
- 名鉄との連携やデジタル活用(ST/CF)による資金調達や投資家基盤の多様化。
- 課題
- 金利上昇・建築費高止まりの影響、在庫(棚卸資産)の積み上がりに伴う資金需要・レバレッジ管理。
- 物流・郊外賃貸など一部サブセクターの需給調整。
3. 経営戦略と重点分野
- 方針・ビジョン(会社公表より要旨)
- 不動産再生の比率を高め、採算性を確保。
- 建築費上昇を踏まえた木造などのコスト抑制設計・商品戦略。
- ストック型ビジネス(AM/PM・賃貸・ホテル)の収益拡大で安定性を強化。
- デジタル(CF、ST)を活用した資金循環の効率化。
- 具体施策・進捗(2025年11月期3Q)
- 仕入計画1,000億円に対し793億円進捗。
- AUM期末約2.64兆円へ拡大、ホテルの稼働・単価回復。
- 通期見通し(売上981億円、営業利益216億円、EPS約291円)を維持。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益源の多様化:再生・開発の売買系に加え、AM/PM、賃貸、ホテルなどストック収益が拡大。セグメント利益率が高いストック領域の伸長は収益の安定化に寄与。
- 市況適応力:在庫・仕入れの機動的調整、木造シフト等で建築費高止まりに対応。投資家需要が堅調なオフィス・レジ・ホテルを中心に出口戦略を確保。
- リスク:金利上昇、建設コスト、マクロ景気による投資家姿勢の変化。レバレッジ管理が引き続き重要。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- 不動産×デジタル(クラウドファンディング、セキュリティ・トークン、デジタルマッチング)により資金調達・販売チャネルを拡張。
- 収益牽引
- 不動産再生・開発(大型物件・中古高額レジ・投資家向け新築)で売上牽引。
- AM(AUM拡大)とホテル(需要回復)が利益面を下支え。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価3,390円、EPS(会社予想)298.79円、BPS 2,102.99円
- PER(予想):約11.4倍(会社公表値)
- PBR:1.62倍(会社公表値)
- 配当予想:100円/株(会社予想、利回り約2.9〜3.1%)
- 業界平均との比較(参考)
- 業界平均PER:13.6倍 → 当社は平均より低位
- 業界平均PBR:1.6倍 → 当社は概ね同水準
- 参考指標
- EV(概算):時価総額1,658億円 + 純有利子負債(有利子負債1,739億円 − 現金401億円)≒ 約2,996億円
- EV/S(通期売上予想981億円基準):約3.1倍
7. テクニカル分析
- 位置
- 52週高値3,535円・安値2,010円のレンジで、現状は高値圏に接近。
- 50日移動平均3,309円、200日移動平均2,778円の上方に位置。
- モメンタム
- 10日ベースでじり高から本日上放れ(出来高27.1万株と3カ月平均11.3万株を上回る)。
- 信用倍率0.66倍、売残増(+133.9千株):ショート増加は上値/下押し双方の要因となり得る(買い戻し・踏み上げ/上値抑制)。
- 目先の水準感(参考)
- 抵抗:年初来高値3,535円近辺
- サポート:3,300円前後(50日線近辺)、3,245円(直近の安値帯)
8. 財務諸表分析
- 成長性(売上・利益)
- 売上高推移(百万円):61,726(2021)→70,953(2022)→79,446(2023)→82,192(2024)→LTM約90,632〜96,730(資料により幅)
- 3年CAGR(2021→2024):約+10%前後
- 営業利益:10,966(2021)→13,514(2022)→16,255(2023)→18,489(2024)→LTM約21,187
- 収益性
- 粗利率:LTMで約42%(目安)
- 営業利益率:2021約17.8%→2024約22.5%→LTM約23%台(改善傾向)
- ROE:実績13.89%、ROA:実績約5.0%
- キャッシュフロー・資本構成
- 営業CF:LTMは▲50億円だが、2025年3Q累計は+68.9億円(在庫・タイミング影響)
- 現金同等物:約401億円、流動比率6.96倍(流動性は厚め)
- 有利子負債:約1,739億円、D/E約170%/自己資本比率32.7%(3Q末34.6%)
- コメント
- 売上・利益は堅調に伸長、収益性も改善。レバレッジは不動産業特有の水準で、在庫増減に伴いCFは変動。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 会社予想:年間100円(配当性向約26%)
- 5年平均利回り:約3.0%(参考)
- 自己株式・その他
- 自社株買いの新規開示は資料内で確認できず(該当情報なし)。
- 株式分割(予定)
- 基準日:2025/11/30、効力:2025/12/1、1→2分割
- 配当は分割前基準で実施(会社説明による)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週騰落率:約+38%と堅調。年初来高値圏に接近。
- 出来高:直近で増加(本日27.1万株、3カ月平均11.3万株超)と関心上昇の兆し。
- イベント
- 権利落ち日:2025/11/27(予定)
- 需給
- インサイダー保有比率約42%、機関投資家保有約25%(安定株主が多い構成)。
- 信用売り残の積み上がりが短期の値動きに影響しやすい環境。
11. 総評
- 収益ドライバーである再生・開発は投資家需要に支えられ好調。ストック型(AM/PM・賃貸・ホテル)の拡大で収益の安定性も補強。
- 収益性は上昇基調、ROE二桁。レバレッジは高めだが流動性は厚く、3Q累計の営業CFは黒字化。
- バリュエーションはPERが業界平均を下回り、PBRはほぼ平均。株価は高値圏でモメンタムは良好だが、信用売り残の増加や金利・建設コスト動向が短期リスクとなり得る。
- 中期的には、AUM積み上げとホテル回復、木造等のコスト戦略、デジタル活用による資金循環の高度化が注目点。
(注)本資料は公開情報の整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。
12. 企業スコア
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上成長率が高水準、3年CAGRも+約10%前後。EPSも増勢。
- 収益性:A
- 根拠:粗利率約40%強、営業利益率20%超、ROE約14%。
- 財務健全性:B
- 根拠:自己資本比率32.7〜34.6%(40%未満)、D/E約170%と高め。一方で流動比率6.96倍、現金保有は厚め。
- 株価バリュエーション:A
- 根拠:PERが業界平均(13.6倍)より低位、PBRは同水準、EV/Sは約3.1倍(参考)。
参考データ
– 時価総額:約1,658億円/発行済株式数:48,683,800株
– 年初来高値:3,535円/年初来安値:2,010円
– 次回イベント:権利落ち日 2025/11/27(予定)
企業情報
| 銘柄コード | 8923 |
| 企業名 | トーセイ |
| URL | http://www.toseicorp.co.jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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