3837 アドソル日進 企業分析レポート(個人投資家向け)
以下は提供データに基づく客観的な事実整理です。投資判断を目的とした助言ではありません。
1. 企業情報
- 事業概要:社会インフラ(電力・ガス、交通、公共、通信)向けのミッションクリティカルなICTシステム開発に強み。IoT、セキュリティ、地理情報(GIS)、決済・カード、エネルギー監視などに展開。コンサル〜開発〜保守のライフサイクルで提供。
- 製品・技術例:ZigBee無線、電力線通信(PLC)評価ツール、Ruby関連プラットフォーム、電界通信TouchTag、ハンズフリー認証、エネルギーモニタリング、空間情報ソリューション。
- 顧客領域:電力・ガス、鉄道・道路、金融・決済など。
- 組織規模:従業員623名、平均年齢39.5歳。
- 市場:東証プライム、情報・通信業。
- 事業構成(2025.3):社会インフラ63%、先進インダストリー37%。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:社会インフラ領域に特化した独立系SIer。電力・交通などの高信頼性領域にドメイン知見と実績があり、参入障壁は相対的に高い。
- 優位性:
- ミッションクリティカル領域での品質・安全性要求に対応する開発力。
- 長期取引と保守・運用を含む継続収益の基盤。
- DX/AI・セキュリティ・空間情報など高付加価値領域への比率上昇。
- 課題:
- 人材獲得・育成コスト上昇と単価改善のバランス。
- 大規模プロジェクトの品質・納期・コスト管理(SI特有のプロジェクトリスク)。
- 市場シェアの公表値はなし(定量的比較は不明)。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期方針:「New Canvas 2026」を継続。DX、AI、データ利活用、セキュリティ、カード・決済、社会インフラ刷新を重点に高収益案件の比率を高める。
- KPI・目標:ROE 22%(2029年3月期目標)に向け、単価改善とコンサル導入、収益性の高い案件の拡大。
- 進捗(2026/3期上期):売上・利益・受注・受注残が中間期で過去最高。売上総利益率は29.8%へ改善(+1.0pt)。
- 施策:高付加価値(コンサル・上流)比率の拡大、グローバル協業、社会インフラの更新投資・DX需要の取り込み。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:受託開発+保守運用でリカーリング収益を確保。社会インフラ案件は長期性が高く、景気変動耐性が相対的に強い。
- 需要動向:インフラ更新、サイバーセキュリティ対策、決済のデジタル化、データ利活用など、継続的なIT投資テーマが存在。
- 適応力:単価改善・高付加価値化の進展、案件ポートフォリオの選別が進む一方、人材需給やコスト上昇への対応が継続課題。
5. 技術革新と主力製品
- 技術動向:ZigBee/PLC等の通信系評価ソフト、GIS・空間情報、セキュリティ、認証、エネルギー監視など、インフラ×デジタルの実装力。
- 収益牽引:
- 社会インフラ(電力・交通・公共)向けDX・更新案件が堅調。
- 決済・カード関連、企業向けDX(先進インダストリー)も利益貢献。
- 中間期セグメント利益率(参考、全社費用控除前):
- 社会インフラ:23.4%(売上5,490百万円、利益1,283百万円)
- 先進インダストリー:25.5%(売上3,016百万円、利益769百万円)
6. 株価の評価(バリュエーションの計算比較)
- 前提:株価1,499円、EPS(会社予想)80.16円、BPS(実績)427.38円。
- 現状指標:PER 18.70倍、PBR 3.51倍、時価総額 268億円。
- 参考計算(業界平均との単純比較):
- 業界平均PER 23.2倍を適用:80.16×23.2 ≈ 1,860円(計算値)
- 業界平均PBR 2.3倍を適用:427.38×2.3 ≈ 983円(計算値)
- P/S(LTM)= 26.8/16.32 ≈ 1.64倍
- EV/S(LTM、有利子負債ほぼ無し前提)≈ (268-29.7)/163.2 ≈ 1.46倍(単位:億円換算)
- 解釈の留意点:PERは業界平均比で低位、PBRは高位。収益性(ROE)が高いことがPBRのプレミアム要因になりやすい一方、評価は収益成長・資本効率の持続性に依存。
7. テクニカル分析
- トレンド:50日線1,380円、200日線1,202円の上に位置(+8.6%、+24.7%)。中期〜長期で上昇トレンド。
- 位置:年初来高値1,555円に対して96.4%水準(やや高値圏寄り)。
- モメンタム(直近10営業日):終値ベースで約+6.6%。出来高は3カ月平均と同程度。
- 信用動向:信用倍率4.91倍、買残は前週比やや減、売残はやや増。短期の需給はやや過熱寄りのシグナルが混在。
8. 財務諸表分析
- 売上成長(連結、百万円):
- 2022: 12,248 → 2023: 12,842 → 2024: 14,078 → 2025: 15,463 → LTM: 16,319
- 3年CAGR(2022→LTM):約+9.9%
- 収益性(LTM):
- 売上総利益率:約28.4%(上期は29.8%に改善)
- 営業利益率:12.7%(提供指標)
- ROE:約17.7%、ROA:約11.6%
- キャッシュフロー(LTM):
- 営業CF:149億円相当→1.49十億円(1.49B円)
- レバードFCF:約12億円(1.2B円)
- OCFマージン:約9.1%、FCF/純利益 ≈ 88%(資金創出は良好)
- 財務安全性(2025/9/30):
- 自己資本比率:約71%(開示値)
- 流動比率:約331%
- 現金同等物:29.7億円、有利子負債はコミットメント未実行(実質無借金に近い)
- 収益トレンド:営業利益 2022: 10.9→2023: 12.1→2024: 14.4→2025: 17.1→LTM: 19.3(億円換算)で拡大。
9. 株主還元と配当方針
- 配当(会社予想):年41円(中間18円+期末23円)、利回り約2.74%(株価1,499円ベース)。
- 配当性向:約47%(提供指標)。
- 株式分割:2025/3/28に1→2の分割実施。
- 自己株式:発行済の約2.34%保有(自己株口)。新規の自己株買い方針は開示情報内では不明。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週騰落:+44.97%、β(5年):0.50(市場連動性は相対的に低い傾向)。
- 関心材料:
- 2026/3期 上期で過去最高の売上・利益・受注。
- 2025/10/22に通期業績予想を上方修正、期末配当増配公表。
- 社会インフラ更新・DX、決済・カード、セキュリティ等のテーマ性。
- 留意材料:人件費上昇、プロジェクト品質・採算管理、需給面の信用買い過多、期初からの上昇後の価格変動。
11. 総評
- 事業:社会インフラ×DXの強みを軸に、上流・高付加価値化で利益率を引き上げ。受注・受注残は過去最高で案件環境は堅調。
- 財務:高ROE・高自己資本比率・良好なCFで安定性が高い。
- バリュエーション:PERは業界平均比で低位、PBRは高位というミックス。高ROEがPBRを押し上げる構図。評価の持続性は成長・収益性の継続に依存。
- テクニカル:中長期の上昇トレンドで高値圏に近い位置。短期は上昇モメンタムが続く一方、信用需給には注視余地。
- リスク:人材コスト増、プロジェクトリスク、公共・エネルギー分野の制度変更など。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- LTM売上YoY約+5.5%、3年CAGR約+9.9%。
- 収益性:A
- 営業利益率約12–13%、ROE約17–18%で同業平均を上回る水準。
- 財務健全性:S
- 自己資本比率約70%台、流動比率約331%、実質無借金。
- 株価バリュエーション:B
- PERは業界平均比で低位、PBRは高位、EV/Sは中庸レンジ。総合して中立評価。
(補足データ)
– 予想EPS:80.16円、予想PER:18.70倍
– 実績BPS:427.38円、実績PBR:3.51倍
– 配当:年41円(予想)、配当利回り約2.74%
– 今後の予定:権利落ち日 2026/3/30(予定)
以上。
企業情報
| 銘柄コード | 3837 |
| 企業名 | アドソル日進 |
| URL | http://www.adniss.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
バリュー投資分析(5年予測・参考情報)
現在の指標
| 株価 | 1,499円 |
| EPS(1株利益) | 80.16円 |
| 年間配当 | 2.74円 |
予測の前提条件
| 予想EPS成長率 | 5.0% |
| 5年後の想定PER | 15.0倍 |
5年後の予測値
| 予想EPS | 102.31円 |
| 理論株価 | 1,535円 |
| 累計配当 | 16円 |
| トータル価値 | 1,550円 |
現在価格での試算リターン
| 試算年率リターン(CAGR) | 0.68% (参考:低水準) |
目標年率ごとの理論株価(参考値)
| 目標年率 | 理論株価 | 安全域価格 | 現在株価との比較 |
|---|---|---|---|
| 15% | 771円 | 385円 | × 算出価格を上回る |
| 12% | 880円 | 440円 | × 算出価格を上回る |
| 10% | 963円 | 481円 | × 算出価格を上回る |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。