東京都競馬(9672)企業分析レポート
株価: 5,230円(2025-11-21終値)
市場区分: 東証プライム/サービス業(情報通信・サービスその他)
時価総額: 150,440百万円
1. 企業情報
- 事業内容の説明
- 大井競馬場(公営競技)および伊勢崎オートレース場の施設賃貸を中核とし、インターネット投票「SPAT4」の歩合収入が主力。
- 遊園地「東京サマーランド」の運営、倉庫・商業・物流施設の賃貸、ショッピングモール・オフィス運営、レストラン・駐車場運営、建設マネジメント、空調設備保守など多角的に展開。
- 主力製品・サービス
- 公営競技(大井競馬・伊勢崎オート):施設賃貸・IT投票システム(SPAT4)に伴う歩合収入
- 遊園地(東京サマーランド)
- 倉庫賃貸(高稼働率)
- サービス(工事・保守等)
- 連結事業構成(2024.12)
- 公営競技 71%(営業利益率 39%)、遊園地 9%(14%)、倉庫賃貸 14%(60%)、サービス 6%(10%)
2. 業界のポジションと市場シェア
- 競争優位性・課題
- 大井競馬場の施設提供者としての独自ポジションと、ネット投票SPAT4の拡大による安定的な歩合収入が強み。
- 遊園地事業は季節・気象要因の影響を受けやすい点が課題。
- 市場動向と対応
- 訪日客増加や賃上げ動向等による内需回復期待(会社開示)。SPAT4機能強化、会員拡大、施設改修(馬場排水機能強化)などで対応。
- 市場シェア
- データなし
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略(決算短信より)
- 公営競技:SPAT4の機能性向上と会員数増加、競馬開催の質向上(馬場排水機能強化工事)
- 遊園地:イベント開催や地域連携による集客強化
- 倉庫賃貸:高稼働率の維持、機能維持投資
- サービス:堅調収益の確保
- 具体施策
- 昨年竣工の新施設の順調稼働、SPAT4のUI/機能改善、集客イベントの実施
- 新製品・新サービス
- SPAT4機能拡充(詳細定量は未記載)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 公営競技における施設賃貸・ネット投票の歩合収入は需要が底堅く、倉庫賃貸は安定収益源。事業ポートフォリオによる分散が効いている。
- 市場ニーズ変化への適応
- IT投票の機能強化・会員拡大、施設アップグレードで対応。
- 売上計上時期の偏り
- 第1四半期は遊園地事業でセグメント損失(売上173百万円、損失300百万円)。季節影響がうかがえるが、通期の偏りに関する詳細データはなし。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発・独自性
- SPAT4の機能性向上(オンライン投票プラットフォームの継続改善)。
- 競馬場の馬場排水機能強化などインフラ改善。
- 収益牽引
- 公営競技(SPAT4含む)が収益を牽引。2025年1Qセグメント利益:公営競技2,832百万円、倉庫賃貸1,006百万円。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(連結)
- PER(会社予想)13.76倍、PBR 1.46倍、EPS(会社予想)380.20円、BPS 3,592.75円
- 業界平均:PER 17.0倍、PBR 1.8倍
- 相対評価
- PER・PBRとも業界平均を下回る水準。
- 目標株価の試算
- PER基準(業種平均適用・LTM EPS基準): 6,393円
- PBR基準(業種平均適用): 6,467円
- 現在株価との比較: 5,230円は上記水準を下回る
7. テクニカル分析
- トレンド
- 現在値 5,230円
- 50日移動平均 5,426円(現値は約-3.6%下)
- 200日移動平均 4,822円(現値は約+8.5%上)
- 高値圏/安値圏
- 年初来高値 5,780円(現値は約-9.5%)、年初来安値 3,885円(現値は約+34.7%)
- 中長期では上昇トレンド上にあるが、直近は50日線を下回る推移。
- 出来高・売買代金
- 本日出来高 81,100株(3カ月平均 54.7千株、10日平均 59.9千株を上回る)
- 売買代金 約4.22億円。市場関心は直近でやや上昇。
8. 財務諸表分析
- 通期推移(連結)
- 売上高:31,801(2021)→35,450(2022)→37,545(2023)→40,444百万円(2024)→過去12か月 41,080百万円
- 営業利益:12,803(2021)→14,164(2022)→13,363(2023)→13,926(2024)→過去12か月 14,474百万円
- 当期純利益:9,084(2021)→9,386(2022)→8,452(2023)→9,706(2024)→過去12か月 10,045百万円
- 収益性:営業利益率 約39.8%、純利益率 約24.1%
- 四半期進捗(2025年1Q)
- 売上高 9,264百万円(通期予想 41,293百万円対比 22.4%)
- 営業利益 3,276百万円(同 56.5%)
- 純利益 2,270百万円(同 57.5%)
- 進捗率は利益項目で高水準。
- ROE/ROA(過去12か月)
- ROE 10.86%、ROA 7.52%
9. 財務健全性分析
- 自己資本比率
- 実績 74.4%、2025年1Q 73.2%
- 流動比率
- 2.46(直近四半期)
- 負債・資金繰り
- 総現金 25.24十億円、総有利子負債 17.92十億円、ネットキャッシュ約+7.32十億円
- D/E 18.65%、金利負担は軽微(2024年利息費用 49〜66百万円規模)
10. 収益性分析
- 利益率
- 営業利益率 39.79%、純利益率 24.06%
- ベンチマーク比較
- ROE 10.86%(10%目安を上回る)
- ROA 7.52%(5%目安を上回る)
- 推移
- 売上・利益ともに中期で増加傾向。2025年通期は会社計画で減益(営業利益-11.2%予想)。
11. 市場リスク評価
- ベータ値
- 0.20(市場感応度は低位)
- 52週レンジ
- 高値 5,780円/安値 3,885円/現在 5,230円(レンジ中位〜やや上)
- リスク要因(開示より)
- 世界経済の減速懸念(米国政策動向等)。気象・季節要因(遊園地)など。
- ボラティリティ等
- 年間ボラティリティ 23.65%、最大ドローダウン -38.29%、シャープレシオ -0.21
12. バリュエーション分析
- 業種平均比
- PER:13.76倍(会社) vs 17.0倍(業種)
- PBR:1.46倍(会社) vs 1.8倍(業種)
- 目標株価レンジ(参考)
- PER法(業種平均17倍×LTM EPS): 6,393円
- PBR法(業種平均1.8倍×BPS): 6,467円
- 総合
- 業界平均倍率比では割安水準。
13. 市場センチメント分析
- 信用取引・需給
- 信用買残 64,000株(前週比 +14,100)、信用売残 50,900株(+1,200)、信用倍率 1.26倍
- 需給は中立〜やや買い越し。残高は増加傾向。
- 株主構成
- 東京都 27.78%、特別区競馬組合 12.78%、自己株 7.21%
- インサイダー持株比率 42.97%、機関保有 18.33%、浮動株 8.14百万株
- 安定株主比率が高い構成。
- 大株主動向
- データは保有比率のみ。売買動向:データなし
14. 株主還元と配当方針
- 配当実績・予想(会社開示)
- 2024年:年間113円(期末73円、記念配当5円含む)
- 2025年予想:年間110円(中間45円、期末65円)
- 配当利回り・性向
- 直近配当利回り 2.18%(データ提供値)
- 配当性向 30.06%(参考)
- 自社株買い・株式報酬
- データなし
注:外部提供データに「会社予想配当114円」「Forward 138円」の数値もあるが、決算短信の開示値(年間110円)を優先。
15. 最近のトピックスと材料(適時開示・短信要旨)
- SPAT4の売上増加、会員基盤拡大の取り組み
- 昨年竣工の新施設が順調に稼働
- 馬場排水機能強化工事の実施
- 東京サマーランド:イベントによる集客強化(1Qはセグメント損失)
- 倉庫賃貸:安定需要、高稼働率を維持
業績影響:1Qは増収増益(売上+5.5%、営業利益+16.1%、純利益+16.8%)。通期予想は増収・減益計画。
16. 総評
- まとめ
- 公営競技(SPAT4含む)が高収益を牽引し、倉庫賃貸が安定収益を下支え。財務体質は強固(自己資本比率70%超、ネットキャッシュ)。
- 1Q時点の利益進捗は高い一方、会社通期計画は保守的(減益計画)。遊園地の季節性と外部環境に留意。
- バリュエーションは業界平均倍率比で抑制的。
- SPAT4の会員・売上推移、競馬場施設改修の収益貢献
- 遊園地の繁忙期(夏期)実績と天候影響
- 倉庫賃貸の稼働率・賃料動向
- 通期計画に対する2Q以降の進捗
- SWOT
- 強み:高利益率の公営競技収益、堅固な財務、安定賃貸収入
- 弱み:遊園地の季節・天候依存、事業構成の一部集中
- 機会:オンライン投票の機能強化・会員拡大、インバウンド需要、施設更新効果
- 脅威:世界経済減速、規制・制度変更、気象要因
17. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:B(売上成長は堅調だが、会社計画は増収・減益)
- 収益性:A(営業利益率約40%、ROE約11%、ROA約7.5%)
- 財務健全性:S(自己資本比率73〜74%、流動比率2.46、D/E 18.65%、ネットキャッシュ)
- 株価バリュエーション:A(PER・PBRとも業界平均を下回る)
データソース:ご提供の株価・指標データ、2025年12月期第1四半期決算短信(連結)抜粋
企業情報
| 銘柄コード | 9672 |
| 企業名 | 東京都競馬 |
| URL | http://www.tokyotokeiba.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
バリュー投資分析(5年予測・参考情報)
現在の指標
| 株価 | 5,230円 |
| EPS(1株利益) | 380.20円 |
| 年間配当 | 2.18円 |
予測の前提条件
| 予想EPS成長率 | 3.0% |
| 5年後の想定PER | 13.8倍 |
5年後の予測値
| 予想EPS | 440.76円 |
| 理論株価 | 6,065円 |
| 累計配当 | 12円 |
| トータル価値 | 6,077円 |
現在価格での試算リターン
| 試算年率リターン(CAGR) | 3.05% (参考:低水準) |
目標年率ごとの理論株価(参考値)
| 目標年率 | 理論株価 | 安全域価格 | 現在株価との比較 |
|---|---|---|---|
| 15% | 3,021円 | 1,511円 | × 算出価格を上回る |
| 12% | 3,448円 | 1,724円 | × 算出価格を上回る |
| 10% | 3,773円 | 1,887円 | × 算出価格を上回る |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.3)」によって自動生成されました。
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