大王製紙(証券コード: 3880)企業分析レポート

株価: 880円(2025-11-25終値)/市場: 東証プライム/業種: パルプ・紙(素材・化学)
本レポートは公開データに基づく客観的な整理であり、投資助言を目的とするものではありません。データ不備の箇所は「データなし」と表記しています。

1. 企業情報

  • 概要
    • 総合製紙大手。セグメントは「紙・板紙」「ホーム&パーソナルケア(HPC)」の2本柱。家庭紙ブランド「エリエール」で首位級。紙おむつ等の吸収体製品も展開。
    • 海外売上比率19%(2025/3期)。日本、東アジア、東南アジア、ブラジルなどで事業展開。
    • 北越コーポレーションの持分会社。関連事業として物流、発電、不動産賃貸、セルロースナノファイバー等も手掛ける。
  • 主力製品・サービス
    • 紙・板紙:新聞用紙、出版・印刷用紙、包装・情報用紙、板紙、段ボール原紙等。
    • 機能材:食品包装・工業・電気電子向け機能材料、機能性フィルム、粘着シートなど。
    • HPC:ティッシュ、トイレット、キッチンペーパー、ウエットティッシュ、マスク、ベビー・大人用紙おむつ、フェミニンケア、介護・業務用紙製品、ペット用品等。
  • 事業構成(連結、2025/3期)
    • 紙・板紙 52%(営業利益率目安: 2%台)
    • ホーム&パーソナルケア 44%(営業利益率目安: 0%台)
    • その他 3%(営業利益率目安: 2%)
  • 基本情報
    • 時価総額: 1,487億円、発行済株式数: 1.690億株、従業員: 12,191人
    • 本社: 東京都千代田区富士見2-10-2、代表者: 若林頼房、設立: 1943年

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 業界4位規模。家庭紙は「エリエール」で首位級。紙・板紙にも強み。
  • 競争優位性・課題
    • 優位性: 国内ブランド力(エリエール)、多角的な製品群、海外展開比率の拡大。
    • 課題: 収益性の低さ(ROEマイナス、営業利益率の低水準)、負債水準の高さ。
  • 市場動向と対応
    • 売上成長は足元で鈍化(過去12か月売上 6,546億円、前年比成長率 -3.7%)。
    • 海外強化の方針が明示(海外売上比率19%)。

3. 経営戦略と重点分野

  • 経営ビジョン・戦略: 海外展開の強化(概要より)
  • 中期経営計画の施策・重点分野: データなし
  • 新製品・新サービス(決算短信参照): データなし

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • B2B(紙・板紙・機能材)とB2C(HPC)のポートフォリオ。営業CFはプラス(過去12か月 445.6億円)。
  • 市場ニーズ変化への適応力: データなし
  • 売上計上時期の偏りと影響: データなし
  • 投資負担
    • フリーCFはマイナス(-36.2億円)で、投資負担(設備投資等)が営業CFを上回る局面。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向・独自性: データなし
  • 収益牽引製品・サービス: データなし(HPC・紙板紙の構成比は開示)

6. 株価の評価(バリュエーションの素朴比較)

  • 現在値: 880円
  • 会社予想EPS: 30.04円 → PER約29.3倍(業界平均PER 9.5倍より高い)
  • 実績BPS: 1,403.10円 → PBR約0.63倍(業界平均PBR 0.5倍よりやや高い)
  • 参考水準
    • 業種平均PER適用: 30.04円 × 9.5倍 ≈ 285円
    • 業種平均PBR適用: 1,403.10円 × 0.5倍 ≈ 702円
    • 参考目標株価(PBR基準): 702円

7. テクニカル分析

  • トレンド位置
    • 年初来高値 953円/安値 732円に対し、現在 880円(レンジ中位〜やや上)。
    • 50日移動平均 875.8円、200日移動平均 852.5円。現在値は両移動平均を上回る。
  • 市場センチメント(出来高・代金)
    • 本日出来高 21.4万株、売買代金 約1.90億円。
    • 3か月平均 26.5万株、直近10日平均 43.0万株。直近ピーク(11/14: 121.5万株)後は落ち着きつつある。

8. 財務諸表分析

  • 収益推移(売上・利益)
    • 売上(億円): 2022/3: 6,123 → 2023/3: 6,462 → 2024/3: 6,717 → 2025/3: 6,689 → 過去12か月: 6,546(伸びは鈍化)
    • 営業利益(億円): 2022/3: 375.7 → 2023/3: -214.4 → 2024/3: 143.7 → 2025/3: 98.1 → 過去12か月: 146.6(回復基調だが水準は低い)
    • 当期純利益(億円): 2022/3: 237.2 → 2023/3: -347.1 → 2024/3: 44.7 → 2025/3: -111.9 → 過去12か月: -33.5(赤字継続)
  • 収益性
    • 過去12か月 営業利益率: 4.01%(指標データ)
    • 過去12か月 当期純利益率: -0.51%
  • ROE・ROA
    • ROE(実績): -4.63%/ROA(過去12か月): 1.02%
  • 四半期進捗(通期予想比): データなし

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率(実績): 26.7%(30%未満)
  • 流動比率: 1.56(短期安全性は一定の水準)
  • 負債・資金繰り
    • 総現金 1,270.7億円、総有利子負債 4,501.1億円、D/E 182.3%。
    • 営業CFプラス、フリーCFはマイナス。利払い負担は継続(利息費用 約593億円/年ベース、2025/3期 589億円)。
  • 借入金動向・金利負担: 借入規模大・金利負担は重い状態が継続。

10. 収益性分析

  • ROE: -4.63%(ベンチマーク10%を下回る)
  • ROA: 1.02%(ベンチマーク5%を下回る)
  • 利益率: 営業利益率 4.01%、純利益率 -0.51%(改善余地)
  • 収益性の推移: 2023/3に大幅赤字、2024/3〜過去12か月で改善も純損継続。

11. 市場リスク評価

  • ベータ(5年・月次): 0.42(市場感応度は低め)
  • 52週レンジ: 732円〜953円、現在 880円(レンジ中位)
  • ボラティリティ/リスクリターン
    • 年間ボラティリティ 29.36%、シャープレシオ 0.59、最大DD -21.06%、52週騰落 +9.06%
  • 決算短信記載のリスク要因: データなし

12. バリュエーション分析

  • 業種平均比較
    • PER: 同社 29.3倍 > 業界平均 9.5倍
    • PBR: 同社 0.63倍 > 業界平均 0.5倍
  • 参考目標株価レンジ(業界倍率適用の機械的試算)
    • PER基準: 約285円
    • PBR基準: 約702円
    • 備考: 収益水準・資本構成の差異を考慮しない単純比較値

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引
    • 信用買残 13.99万株(前週比 -1.39万株)、信用売残 7.46万株(前週比 +3.13万株)
    • 信用倍率 1.88倍(やや需給拮抗。直近は買い残減・売り残増で上値はやや重い供給要因)
  • 株主構成
    • インサイダー保有比率 42.61%、機関保有比率 18.94%、浮動株 1.00億株
    • 主要株主: 北越コーポ(24.61%)、大王海運、地銀(伊予・愛媛)等。安定株主が多くフロートは限定的。
    • 自己株式 0.82%
  • 大株主の動向: データなし(構成比のみ把握)

14. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 年間配当予想: 14円、配当利回り: 約1.57%〜1.59%
    • トレーリング配当性向: 2,318.84%(純損のため参考値としては歪み)
  • 自社株買い等: データなし
  • ストックオプション等: データなし
  • 権利落ち予定日: 2026-03-30

15. 最近のトピックスと材料

  • 適時開示(大型受注、新製品、拠点展開等): データなし
  • 今後のイベント
    • 2026-02-13: 決算発表予定
    • 2026-03-30: 権利落ち日

16. 総評(強み・弱み・機会・脅威の整理)

  • 強み
    • 国内家庭紙での高いブランド力(エリエール)
    • 事業ポートフォリオの分散(紙・板紙/HPC/機能材、海外売上19%)
    • 営業CFは黒字継続
  • 弱み
    • 収益性の低さ(ROEマイナス、純損継続)
    • レバレッジの高さ(D/E 182%、自己資本比率 26.7%)
    • フリーCFがマイナスで投資負担が重い局面
  • 機会
    • 海外強化に伴う市場拡大余地(海外比率19%)
    • 機能材・HPC領域の拡販
  • 脅威
    • 金利負担の継続(利息費用が利益を圧迫)
    • 需給面での短期的な上値圧力(信用買残減少・売残増)
  • 参考ポイント
    • 足元の業績は営業段階で回復傾向だが、純損継続・資本効率は低水準。
    • バリュエーションはPER・PBRとも業界平均を上回る。財務レバレッジと収益水準の改善が注目点。

17. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性: C
    • 売上成長率が鈍化(LTM -3.7%)、海外比率は一定水準(19%)。新製品・受注の定量データは不足。
  • 収益性: C
    • 営業利益率 4.01%、純利益率 -0.51%、ROE -4.63%、ROA 1.02%。
  • 財務健全性: C
    • 自己資本比率 26.7%(30%未満)、D/E 182%、流動比率 1.56、現金残高は厚めだが総負債が大きい。
  • 株価バリュエーション: C
    • PER・PBRとも業界平均より高め(PER 29.3倍、PBR 0.63倍)。

(注)本資料は公開数値のみを用いた定量・定性の整理であり、将来見通しや投資判断を示すものではありません。


企業情報

銘柄コード 3880
企業名 大王製紙
URL http://www.daio-paper.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 素材・化学 – パルプ・紙

バリュー投資分析(5年予測・参考情報)

現在の指標

株価 880円
EPS(1株利益) 30.04円
年間配当 1.59円

予測の前提条件

予想EPS成長率 8.0%
5年後の想定PER 15.0倍

5年後の予測値

予想EPS 44.14円
理論株価 662円
累計配当 10円
トータル価値 672円

現在価格での試算リターン

試算年率リターン(CAGR) -5.25% (参考:低水準)

目標年率ごとの理論株価(参考値)

目標年率 理論株価 安全域価格 現在株価との比較
15% 334円 167円 × 算出価格を上回る
12% 381円 191円 × 算出価格を上回る
10% 417円 209円 × 算出価格を上回る

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.3)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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