日本曹達(4041)企業分析レポート

株価: 3,400円(2025-11-21終値)
市場: 東証プライム(素材・化学/化学)

1. 企業情報

  • 事業内容の説明
    • 精密化学を軸に、アグリビジネス(農薬)、ケミカルマテリアル(機能化学品・電子材料・塩素アルカリ等)、トレード&ロジ、エンジニアリング、エコソリューションを展開。医薬添加剤や半導体フォトレジスト材料など高付加価値分野に強み。海外売上比率は36%(2025.3)。
    • 下期偏重の収益構造。
  • 主力製品・サービスの特徴
    • 農薬:殺菌剤・殺虫剤・殺ダニ剤・除草剤等(収益の柱)。
    • 医薬添加剤:HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)国内首位、ほかステアリン酸フマル酸ナトリウム等。
    • 半導体・電子材料:フォトレジスト基材樹脂、エポキシ触媒、有機チタン化合物、ポリシラン等。
    • 水処理・エコ化学:次亜塩素酸カルシウム、重金属キレート剤、殺藻剤、PCB処理関連。
    • 塩素アルカリ:苛性ソーダ、塩酸、塩素、シアン化物、リン化合物など。
    • ほか:合成樹脂成形品、脱酸素剤・乾燥剤、物流・倉庫・エンジニアリング受託など。

事業構成(売上構成比[営業利益率]/2025.3):
– ケミカルマテリアル 23%(12%)、アグリビジ 35%(10%)、トレード&ロジ 28%(5%)、エンジニア 8%(11%)、エコソリューション 6%(1%)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 競争優位性・課題
    • HPC(医薬添加剤)国内首位、フォトレジスト基材などニッチ高付加価値領域に強み。
    • 農薬はグローバル競争・規制動向の影響を受けやすい分野(シェア詳細:データなし)。
  • 市場動向と企業の対応状況
    • 市場動向の定量情報/企業の具体的対応:データなし。

3. 経営戦略と重点分野

  • 経営陣のビジョン・戦略:データなし
  • 中期経営計画の施策・重点分野:データなし
  • 新製品・新サービスの展開状況(決算短信):データなし

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルと適応力
    • 農薬(アグリ)を柱に、医薬添加剤・電子材料など高付加価値品でポートフォリオを補強。トレード&ロジやエンジ等の周辺事業も収益源を分散。
  • 売上計上時期の偏りと影響
    • 下期偏重。四半期ベースの業績変動に留意が必要。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向・独自性
    • フォトレジスト基材樹脂や有機金属化合物、ポリシラン等、電子材料での材料設計力。HPCなど医薬添加剤の品質管理・製剤適合性に強み。
  • 収益牽引製品・サービス
    • 農薬、医薬添加剤(HPC)、電子材料(フォトレジスト基材など)。

6. 株価の評価(バリュエーションの基礎計算)

  • 現在株価: 3,400円
  • EPS・BPS
    • 会社予想EPS(連結): 242.95円
    • 過去12か月EPS: 281.52円
    • BPS(実績・連結): 3,542.69円
  • 指標比較
    • 予想PER: 13.99倍(業界平均PER 20.4倍)
    • PBR: 0.96倍(業界平均PBR 1.1倍)
  • 参考目標株価(単純倍率適用)
    • PER(業界平均20.4倍)× 過去12か月EPS 281.52円 ≈ 5,743円
    • PER(業界平均20.4倍)× 会社予想EPS 242.95円 ≈ 4,958円
    • PBR(業界平均1.1倍)× BPS 3,542.69円 ≈ 3,897円

注)単純比較であり、業績見通し・資本効率格差等は未調整。

7. テクニカル分析

  • トレンドと位置づけ
    • 年初来高値 3,620円・安値 2,420円に対し、現在値は高値比約-6.1%、安値比約+40.5%。
    • 50日移動平均 3,431円をやや下回り、200日移動平均 3,115.94円は上回る。中期はもみ合い〜やや調整局面、長期は上昇基調。
  • 直近推移
    • 10日間で3,605円→3,400円へ緩やかに反落。11/21の出来高28.39万株は3カ月平均10.96万株の約2.6倍、関心度は上昇。
  • 需給・出来高
    • 信用買残 22,200株、信用売残 20,000株、信用倍率 1.11倍(需給は中立的)。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(通期)
    • 売上高:2024/3 154,429百万円 → 2025/3 155,199百万円(+0.5%)
    • 営業利益:13,872 → 16,063百万円(増益)
    • 当期純利益:16,612 → 15,011百万円(減益)
  • 収益性の推移
    • 営業利益率:2024/3 約8.98% → 2025/3 約10.35%(改善)
    • 過去12か月の営業利益率:11.32%、純利益率:9.96%
  • EPSの推移
    • 2024/3:298.71円 → 2025/3:272.56円、過去12か月:281.52円
  • 四半期進捗(通期予想比)
    • 通期売上・利益の会社予想:データなし

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率:64.8%(連結)
  • 流動比率:2.34(直近四半期)
  • 有利子負債:518.5億円、現金等:226.7億円
  • D/E:26.79%(直近四半期)
  • 金利負担・カバレッジ
    • LTM EBIT 約212.8億円、利息費用 約5.24億円 → 利子カバレッジ約40.6倍
  • 資金繰り
    • 営業CF 214.2億円、フリーCF 23.7億円(LTMはプラス)

総じて財務安全性は高水準。

10. 収益性分析

  • ROE:8.01%(実績)、LTM 8.12%(ベンチマーク10%比ではやや低め)
  • ROA:3.51%(ベンチマーク5%比ではやや低め)
  • 利益率:営業11.32%、純9.96%(LTM)
  • 推移
    • 営業利益率は改善傾向。ROE/ROAは中位水準で改善余地あり。

11. 市場リスク評価

  • ベータ(5年・月次):-0.12(市場との連動性は低め)
  • 52週レンジ:2,420〜3,620円、現在値はレンジ上寄り
  • 決算短信記載のリスク要因:データなし
  • 補足指標
    • 年間ボラティリティ 23.25%、最大ドローダウン -36.20%、年間平均リターン -7.21%、シャープレシオ -0.33

12. バリュエーション分析

  • 業種平均との比較
    • PER:13.99倍(業種平均20.4倍)→ 低位
    • PBR:0.96倍(業種平均1.1倍)→ やや低位
  • 目標株価レンジ(倍率適用の参考値)
    • PER基準:4,958〜5,743円(前述の前期・LTM・予想EPSの境界による参考幅)
    • PBR基準:3,897円
  • 総合判断(倍率比較ベース)
    • 同業平均比では割安圏に位置。

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引
    • 信用買残 22,200株(前週比+1,700)、信用売残 20,000株(+200)、信用倍率 1.11倍。需給は中立〜やや積み上がり。
  • 株主構成
    • 自己株式 4.29%。インサイダー保有 15.20%、機関投資家保有 39.38%。
    • 安定株主(金融機関・事業会社)の保有が確認できる(例:三井物産、農林中金、みずほ銀行など)。
  • 大株主動向:データなし(名簿の変動情報は未入手)

14. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 会社予想1株配当:140円、配当利回り:4.12%、配当性向:53.3%
    • トレーリング配当:80円(直近で増配実績)
  • 自社株買い等:データなし(自己株保有4.29%は保有状況)
  • ストックオプション等:データなし

15. 最近のトピックスと材料

  • 適時開示(大型受注、新製品、拠点展開等):データなし
  • 影響評価:データなし

16. 総評

  • まとめ
    • 農薬を柱に、医薬添加剤(HPC)・電子材料などの高付加価値分野で技術的強み。海外売上36%の分散もあり、財務は健全(自己資本比率64.8%、D/E 26.79%、強いカバレッジ)。
    • 収益性は営業利益率の改善が進む一方、ROE/ROAは中位。FCFはプラス確保だが規模は限定的。
    • バリュエーションはPER・PBRとも業種平均比で低位。配当利回りは4%台。
    • 株価は年初来レンジの上寄りにあり、直近は50日線をやや割り込みつつ出来高増での調整局面。
    • 収益の下期偏重と四半期ボラティリティ
    • 農薬・電子材料の市況や需要変動の影響度
    • 収益性(ROE/ROA)の改善と資本効率向上の進捗
    • 配当・自己株式等の株主還元方針の継続性
  • SWOT
    • 強み:HPC国内首位、フォトレジスト基材等の高付加価値材料、安定した財務基盤
    • 弱み:ROE/ROAがベンチマーク比で中位、FCF規模が限定的
    • 機会:電子材料・医薬添加剤の拡販、ポートフォリオ高度化
    • 脅威:海外比率36%に伴う外部環境・為替の変動影響(具体的リスク記載はデータなし)

17. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:B
    • 売上は横ばい、営業利益率は改善。新製品・受注の具体情報はデータなし(中立評価)。
  • 収益性:B
    • 営業利益率11.3%、ROE約8%・ROA約3.5%は中位。
  • 財務健全性:S
    • 自己資本比率64.8%、流動比率2.34、D/E 26.79%、利子カバレッジ約40倍。
  • 株価バリュエーション:A
    • PER・PBRとも業界平均比で低位。配当利回り4%台。

参考データ
– 時価総額:1,930.78億円
– 発行済株式数:56,787,734株
– 50日移動平均:3,431円、200日移動平均:3,115.94円
– 直近出来高:283,900株(3カ月平均 109,550株)
– 次回イベント(予定):決算発表 2026-02-12、配当権利落ち 2026-03-30

注記
– 本レポートは公開データの整理であり、投資勧誘・助言を目的としません。
– 記載のない項目は「データなし」としています。
– 一過性損益は評価から除外するよう留意しています。


企業情報

銘柄コード 4041
企業名 日本曹達
URL http://www.nippon-soda.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 素材・化学 – 化学

バリュー投資分析(5年予測・参考情報)

現在の指標

株価 3,400円
EPS(1株利益) 242.95円
年間配当 4.12円

予測の前提条件

予想EPS成長率 3.0%
5年後の想定PER 14.0倍

5年後の予測値

予想EPS 281.65円
理論株価 3,940円
累計配当 23円
トータル価値 3,963円

現在価格での試算リターン

試算年率リターン(CAGR) 3.11% (参考:低水準)

目標年率ごとの理論株価(参考値)

目標年率 理論株価 安全域価格 現在株価との比較
15% 1,970円 985円 × 算出価格を上回る
12% 2,249円 1,124円 × 算出価格を上回る
10% 2,461円 1,230円 × 算出価格を上回る

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.3)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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