京セラ(6971)企業分析レポート

株価:2,112円(2025-11-26終値)/市場:東証プライム/時価総額:約3.19兆円

1. 企業情報

  • 事業内容の説明
    • ファインセラミックス技術を核に、以下の3セグメントで事業を展開
    • コアコンポーネント:半導体製造装置向けファインセラミックス、車載カメラモジュール、セラミック・有機パッケージ/基板、光学部品、医療機器(人工関節・歯科インプラント)など
    • 電子部品:センサ・制御部品、コンデンサ、水晶デバイス、コネクタ、パワー半導体など
    • ソリューション:切削工具、空圧・電動工具、業務用プリンター/MFP/商業用インクジェット、通信端末・通信モジュール、ICT/エンジニアリング/ドキュメント管理、スマートエネルギー関連
    • 海外売上比率:71%(2025年3月期)
  • 主力製品・サービスの特徴
    • ファインセラミックスとパッケージング技術に強み。高耐熱・高強度・高絶縁などの材料特性を活かし、半導体・自動車・産業機器分野に展開
    • ソリューション分野ではプリンティング、工具、通信端末/モジュール、各種ICTサービスまで垂直統合に近い多角化モデル

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 競争優位性・課題
    • 優位性:ファインセラミックスを核とした素材・部材からモジュール、最終製品・サービスまでの広い垂直統合。多角化により景気変動の影響を分散
    • 課題:直近の利益率・ROEが低位で、資本効率の改善が継続的なテーマ
  • 市場動向と対応
    • 海外売上が7割超でグローバル需要への対応が前提
    • 市場シェアの定量データ:データなし

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略(公開情報ベース)
    • 素材(セラミックス)から電子部品、ソリューションまでの多角化・シナジー活用
  • 中期経営計画の施策・重点分野:データなし
  • 新製品・新サービスの展開(決算短信):データなし

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルと適応力
    • エレクトロニクス・装置投資・自動車・産業分野向けのB2B比率が高く、長期の取引関係と技術蓄積が強み
    • 一方、LTM営業利益率4.56%、純利益率2.17%と低水準で、収益性の底上げが必要
  • 売上計上時期の偏り:データなし
  • フリーキャッシュフロー:−234億円(過去12か月)。営業CFは2,123億円でプラスだが、投資CF等の支出が上回る状況

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向・独自性
    • ファインセラミックス素材・加工・パッケージング技術に独自性
  • 収益牽引製品・サービス
    • セグメント構成比(連結事業):コアコンポーネント28()、電子部品18()、ソリューション54(7)、他1(-275)
    • 括弧内の数値の定義は出典表記のまま。ソリューション比率が最大

6. 株価の評価(ファンダメンタル)

  • EPS/BPSと株価の関係
    • 予想EPS:67.76円、BPS:2,333.63円
    • 予想PER:31.17倍、実績PBR:0.91倍
  • 業界平均比較(電機・精密:PER 24.2、PBR 1.6)
    • PERは業界平均を上回る(高いバリュエーション)
    • PBRは業界平均を下回る(資産面では割安水準)

7. テクニカル分析

  • トレンド位置
    • 年初来高値/安値:2,195円 / 1,484円。現在値2,112円は高値から約-3.8%、安値比+42%付近
    • 52週高値/安値:2,195円 / 1,463円
    • 50日線:2,046.53円、200日線:1,815.96円。株価は両移動平均線を上回る上方トレンド
  • 出来高・売買代金
    • 本日出来高445.6万株は3カ月平均(約483万株)と概ね同水準、売買代金約94億円
  • 直近10日:2,000〜2,120円台で推移し、年初来高値圏に接近

8. 財務諸表分析(通期・LTM)

  • 売上高:約2.0兆円で横ばい(2022/3:1.84兆円 → 2023/3:2.03兆円 → 2024/3:2.00兆円 → 2025/3:2.01兆円)
  • 営業利益:2024/3の929億円から2025/3は273億円へ減少、LTM 314億円
  • 純利益:2024/3の1,011億円から2025/3は241億円へ減少、LTM 436億円
  • 収益性
    • LTM粗利率:約28.1%、営業利益率:4.56%、純利益率:2.17%
  • 四半期進捗(通期予想比):データなし

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率:71.3%(連結)
  • 流動比率:3.20倍
  • D/E(Debt/Equity):約10.4%
  • 現金同等物:5,483億円、総有利子負債:3,381億円
  • 評価:安全性は高水準、資金繰りに大きな懸念は見当たらず
  • 借入金・金利負担:利息費用は増加傾向の年もあるが、ネットで収支プラス期が継続(LTM受取利息6,168億円、支払利息1,593億円)※金額単位は集計体系差に留意

10. 収益性分析

  • ROE:1.45%(LTM)、実績0.75%(別開示)。一般的ベンチマーク(10%)に未達
  • ROA:1.01%(ベンチマーク5%に未達)
  • 利益率:営業4.56%、純利益2.17%と低位。改善余地あり

11. 市場リスク評価

  • ベータ(5年):0.15(市場連動性は低め)
  • 52週レンジ:1,463円〜2,195円。現在値はレンジ上限付近
  • ボラティリティ・リスク指標
    • 年間ボラティリティ:29.5%
    • 最大ドローダウン:-33.0%
    • シャープレシオ:0.22
  • 決算短信のリスク要因:データなし

12. バリュエーション分析

  • 業種平均倍率との比較
    • PER(予想)31.17倍 vs 業界平均24.2倍
    • PBR 0.91倍 vs 業界平均1.6倍
  • 目標株価レンジ(参考計算)
    • 業種平均PER基準(TTM EPS 31.13円 × 24.2倍):約753円
    • 業種平均PBR基準(BPS 2,333.63円 × 1.6倍):約3,734円
    • 現在株価2,112円は、PER基準では上振れ、PBR基準では下振れの中間帯

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引
    • 信用買残:125.6万株(前週比+6.2万株)、信用売残:27.5万株(前週比-11.1万株)
    • 信用倍率:4.57倍(買い長)
  • 株主構成
    • 信託銀行等の安定株主が上位。自己株式8.46%
    • インサイダー保有比率:4.69%、機関投資家保有比率:51.23%
  • 大株主の動向:大きな変化の記載なし(データなし)

14. 株主還元と配当方針

  • 予想配当:50円、配当利回り:約2.37%
  • TTM配当性向:約160.7%(利益水準が低い影響)
  • 自己株買い・ストックオプション等:データなし
  • 過去5年平均利回り:2.58%

15. 最近のトピックスと材料

  • 直近イベント
    • 決算発表予定:2025-10-30
    • 権利落ち予定:2026-03-30
  • 新規受注・拠点展開・新製品:データなし

16. 総評

  • まとめ
    • 多角化とファインセラミックス技術に強みがある一方、直近期は利益率・ROEが低位。財務の健全性は高く、PBRは1倍を下回る水準
    • 株価は年初来高値圏で、移動平均線上に位置。信用需給は買い長
    • バリュエーションはPER面で割高、PBR面で割安というミックス
    • 収益性改善(利益率・ROE)、FCFの安定化
    • ソリューション/電子部品領域での高付加価値化と価格転嫁動向
    • 海外売上高比率の高止まりに伴う為替・グローバル需要動向の影響
  • SWOT
    • 強み:ファインセラミックスの独自性、事業多角化、財務健全性
    • 弱み:ROE/ROA・利益率の低位、FCFのマイナス
    • 機会:半導体・車載・産業装置の中長期需要、ソリューションのストック型収益化
    • 脅威:景気減速・設備投資サイクル、価格競争、為替変動

17. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:B(売上は横ばい〜微増、受注・新製品データは欠損のため中立)
  • 収益性:C(ROE/ROA・利益率が一般的ベンチマーク未達)
  • 財務健全性:S(自己資本比率71%、流動比率3.2倍、D/E低位、現金水準も厚い)
  • 株価バリュエーション:B(PERは高め、PBRは低めで総合中立)

注記
– 本資料は公開データの整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。
– データの欠損・更新により一部項目は「データなし」または推計・概算表記としています。


企業情報

銘柄コード 6971
企業名 京セラ
URL http://www.kyocera.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

バリュー投資分析(5年予測・参考情報)

現在の指標

株価 2,112円
EPS(1株利益) 67.76円
年間配当 2.37円

予測の前提条件

予想EPS成長率 8.0%
5年後の想定PER 15.0倍

5年後の予測値

予想EPS 99.56円
理論株価 1,493円
累計配当 15円
トータル価値 1,508円

現在価格での試算リターン

試算年率リターン(CAGR) -6.51% (参考:低水準)

目標年率ごとの理論株価(参考値)

目標年率 理論株価 安全域価格 現在株価との比較
15% 750円 375円 × 算出価格を上回る
12% 856円 428円 × 算出価格を上回る
10% 937円 468円 × 算出価格を上回る

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.3)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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