JCRファーマ(4552)企業分析レポート

株価: 657円(2025-11-25終値)/市場: 東証プライム/業種: 医薬品

1. 企業情報

  • 事業内容
    • 医療用医薬品・再生医療等製品・原薬の研究開発、製造、輸出入・販売(連結事業:医薬品100%、海外売上比率2%)
    • 希少疾患領域とバイオ後続品(バイオシミラー)に注力
  • 主力製品・サービス
    • GROWJECT(ヒト成長ホルモン製剤)
    • IZCARGO(ムコ多糖症II型[MPS II]治療薬)
    • アガルシダーゼ ベータBS点滴静注(ファブリー病治療・バイオ後続品)
    • TEMCELL HS Inj(急性移植片対宿主病[aGVHD]治療用の細胞医薬)
    • 開発中:エポエチン アルファBS、ダルベポエチン アルファBS(腎性貧血)
  • 提携・共同研究
    • Angelini Pharma(バイオ新薬開発)
    • Modalis Therapeutics(CNS向け遺伝子治療のドラッグデリバリー評価)
    • ペプチドリーム(キャリアペプチド創製)
  • 会社基礎情報
    • 設立:1975年/所在地:兵庫県芦屋市/代表者:芦田 信/従業員:997人(平均年齢41.1歳、平均年収870万円)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 競争優位性・課題
    • 強み:成長ホルモン製剤や希少疾患薬、再生医療等製品(細胞医薬)を有する製品ポートフォリオ。バイオ後続品の開発・供給能力。
    • 課題:海外売上比率2%と国内依存度が高い点。LTMでの赤字・マイナスCFなど事業収益のボラティリティ。
  • 市場動向と対応
    • 希少疾患・バイオ後続品は構造的需要が見込まれる分野。
    • 同社は提携(Angelini、Modalis、ペプチドリーム)やバイオ後続品拡充で対応。

(注)定量的シェアデータ:データなし

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略
    • 希少疾病領域のバイオ新薬・再生医療等製品の強化、バイオ後続品の拡充。
  • 中期施策・重点分野(公表分ベース)
    • 希少疾患薬・成長ホルモン・バイオ後続品のラインアップ拡大。
    • 外部提携による技術獲得(遺伝子治療のDDS、キャリアペプチドなど)。
  • 新製品・新サービスの展開状況(決算短信ベース)
    • 具体的な発売・承認・適応拡大の最新時期:データなし

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルと適応力
    • 収益源は医療用医薬品売上(希少疾患薬・再生医療等製品・バイオ後続品)。
    • 海外売上比率2%のため為替影響は限定的だが、地理的分散は限定的。
  • 売上計上時期の偏りと影響
    • データなし

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向・独自性
    • 再生医療等製品(TEMCELL)や、遺伝子治療の中枢神経系向けDDSに関する共同研究など。
    • ペプチド創薬との連携(キャリアペプチド)による送達技術の強化。
  • 収益牽引製品
    • GROWJECT、IZCARGO、TEMCELL、各種バイオ後続品(定量的内訳:データなし)

6. 株価の評価

  • 指標比較
    • 株価:657円
    • EPS(会社予想):24.61円 → 予想PER:26.70倍
    • BPS(実績):394.15円 → PBR:1.67倍
    • 業界平均:PER 27.8倍、PBR 1.4倍
  • 相対評価
    • PERは業界平均比でやや低位(=相対的に割安方向)
    • PBRは業界平均比でやや高位(=相対的に割高方向)

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 直近終値657円は、50日移動平均628円、200日移動平均563円を上回る。
  • 高値・安値との位置
    • 年初来高値724円・安値386円に対し、現在値はレンジ上側(年初来レンジ内で約80%位置)。
    • 52週高値763円・安値386円に対し、現在値は高値の約86%。
  • 市場関心度
    • 本日出来高117.2万株は3カ月平均82.2万株の約1.4倍、10日平均71.2万株の約1.6倍。
    • 売買代金約7.76億円。フロート7,201万株に対して出来高は約1.6%。

8. 財務諸表分析

  • 収益(百万円)
    • 売上高:LTM 37,777(FY24 42,871/FY23 34,343/FY22 51,082)
    • 営業利益:LTM -3,532(FY24 7,532/FY23 4,976/FY22 19,934)
    • 当期純利益:LTM -2,358(FY24 5,507/FY23 3,772/FY22 14,507)
    • 粗利:LTM 26,450、販管費等の増加で営業赤字転化(LTMの営業利益率約-9.3%)
  • 収益性指標(実績・LTM)
    • ROE(実績):-9.30%、ROA(LTM):-2.16%
  • キャッシュフロー
    • 営業CF:-20.5億円、フリーCF:-81.0億円(LTM)
  • 通期予想との比較・進捗
    • データなし

9. 財務健全性分析

  • 安全性指標
    • 自己資本比率:44.8%
    • 流動比率:1.17
    • 総有利子負債:401億円、現金等:156億円、D/E(総):82.67%
  • 金利負担
    • 受取利息83百万円、支払利息249百万円(LTM)。支払利息は年々増加傾向(45→44→86→155→249百万円)。
  • 総評
    • 自己資本比率は相応に高い一方、短期安全性(流動比率)やCF面は慎重な点が見られる。

10. 収益性分析

  • 利益率
    • 売上総利益率:LTMで約70.0%(26,450/37,777)
    • 営業利益率:LTM約-9.3%、純利益率:-6.24%
  • ROE/ROAとベンチマーク比較
    • ROE:-9.30%(基準10%)→基準未達
    • ROA:-2.16%(基準5%)→基準未達
  • 推移
    • FY22〜24は黒字だが、FY25(3/期)で営業赤字・LTMも赤字。改善余地あり。

11. 市場リスク評価

  • ベータ値(5年月次):-0.08(市場連動性は低位)
  • 52週レンジと現在位置
    • 386〜763円のレンジで、現在657円は下限から約72%地点。
  • 決算短信記載のリスク要因
    • データなし

12. バリュエーション分析

  • 業種平均倍率との比較
    • PER:26.7倍(業界27.8倍比でやや低位)
    • PBR:1.67倍(業界1.4倍比でやや高位)
  • 目標株価レンジ(参考計算)
    • PBR基準:BPS 394.15 × 業界平均PBR 1.4 ≈ 553円
    • PER基準:EPS予想 24.61 × 業界平均PER 27.8 ≈ 685円
    • 参考レンジ:553〜685円
  • 現在株価との比較
    • 現在657円は、PBR基準比で+約18.8%、PER基準比で-約4.1%の水準

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引
    • 信用買残:283.98万株(前週比 -49.12万株)、信用売残:17.44万株、信用倍率:16.28倍
    • 買い長で需給は偏り気味だが、買残減少は整理進展のサイン。
  • 株主構成
    • インサイダー保有:40.54%、機関保有:10.52%
    • 主要株主:メディパルHD 22.46%、自社(自己株)5.77%、キッセイ薬品・持田製薬など安定株主が上位に位置

14. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 会社予想配当:20円、配当利回り:約3.04%、想定配当性向:61.2%
    • 5年平均配当利回り:1.81%(現状は平均上回る水準)
  • 自社株買い・インセンティブ
    • データなし
  • 権利落ち日
    • 2026/3/30(予定)

15. 最近のトピックスと材料

  • 提携・研究
    • Angelini Pharmaとの新規バイオ治療薬開発提携
    • Modalis TherapeuticsとのCNS向け遺伝子治療DDS評価
    • ペプチドリームとのキャリアペプチド創製
  • 大型受注・新製品・拠点展開
    • データなし
  • 業績影響
    • 研究・開発パイプライン強化に資する可能性(定量効果:データなし)

16. 総評

  • まとめ
    • 希少疾患薬・再生医療等製品・バイオ後続品というニッチかつ参入障壁のある領域に強み。外部提携で技術補完。
    • 直近は営業赤字・マイナスCFで収益性が課題。自己資本比率は44.8%と一定の耐性がある一方、流動比率1.17や債務水準、Fスコア1/9は慎重材料。
    • バリュエーションはPER面では業界比でやや低位、PBR面ではやや高位。株価は中長期移動平均線上で推移し、出来高も増勢。
    • 収益性回復のタイミング(主力品の売上動向、価格・償還環境)
    • 開発進捗・承認・適応拡大・提携案件のマイルストン
    • キャッシュフロー改善(運転資金・投資の最適化)と負債・金利負担の動向
    • 海外展開の進展(売上地域分散)
  • SWOT
    • 強み:希少疾患・細胞医薬・バイオ後続品に強み、外部提携ネットワーク
    • 弱み:国内依存度高、LTM赤字・マイナスCF、流動比率1.17
    • 機会:遺伝子治療/DDS・ペプチド技術活用、パイプライン拡充
    • 脅威:薬価改定、競合バイオ後続品、臨床・製造リスク(具体的記載:データなし)

17. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:B
    • 根拠:四半期売上成長率+50.3%と改善が見える一方、LTM売上はFY24比で減少、海外比率2%
  • 収益性:C
    • 根拠:LTMで営業赤字・純損失、ROE/ROAが基準未達
  • 財務健全性:A
    • 根拠:自己資本比率44.8%(基準によりS〜A評価)。ただし流動比率1.17、D/E約83%、マイナスCFは留意点
  • 株価バリュエーション:B
    • 根拠:PERは業界平均比でやや低位、PBRはやや高位。参考レンジ553〜685円に対し現行657円は中間帯

(注)本レポートは公開データに基づく客観的整理であり、投資勧誘・助言ではありません。記載のない事項は「データなし」としています。データの矛盾がある場合は一次情報(決算短信・適時開示)をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 4552
企業名 JCRファーマ
URL http://www.jcrpharm.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 医薬品 – 医薬品

バリュー投資分析(5年予測・参考情報)

現在の指標

株価 657円
EPS(1株利益) 24.61円
年間配当 3.04円

予測の前提条件

予想EPS成長率 8.0%
5年後の想定PER 15.0倍

5年後の予測値

予想EPS 36.16円
理論株価 542円
累計配当 19円
トータル価値 562円

現在価格での試算リターン

試算年率リターン(CAGR) -3.09% (参考:低水準)

目標年率ごとの理論株価(参考値)

目標年率 理論株価 安全域価格 現在株価との比較
15% 279円 140円 × 算出価格を上回る
12% 319円 159円 × 算出価格を上回る
10% 349円 174円 × 算出価格を上回る

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.3)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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