5541 大平洋金属(Pacific Metals Co., Ltd.)分析レポート
最終更新: 2025-11-27 11:39
1. 企業情報
- 事業内容
- フェロニッケルおよびフェロニッケルスラグの製造・販売。主としてステンレス鋼向け原料(フェロニッケル)を供給。
- スラグは土木資材などに活用。産業廃棄物リサイクル、ガス(酸素・アルゴン・窒素)の製造販売、運送受託、不動産も展開。
- 事業区分: ニッケル94%、ガス5%、他1%。海外売上比率13%(2025/3期)。
- 日本製鉄グループ系。フェロニッケル製錬で国内首位級・世界上位。業績はニッケル価格の影響を強く受ける。
- 主力製品・サービス
- フェロニッケル(ステンレス原料)
- フェロニッケルスラグ(土木資材)
- 産廃リサイクル、産業ガス(O2/Ar/N2)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- フェロニッケル国内首位、世界でも上位。供給安定性と国内製錬の強み。
- 競争優位性・課題
- 優位性: 製錬技術、国内顧客基盤、日本製鉄系の取引関係、スラグ・リサイクル等の副産物活用。
- 課題: ニッケル市況と為替の変動感応度が高い。直近は売上大幅減・赤字継続(収益性の改善が課題)。
- 市場動向・対応状況
- 市況連動型の事業で、市場低迷局面では売上・粗利が圧迫。直近データでも売上減(TTM 9.8B円、前年比-40.8%)と赤字が続く。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略: —(データなし)
- 中期経営計画・重点分野: —(データなし)
- 新製品・新サービス(決算短信参照): —(データなし)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデルと適応力
- 市況連動(ニッケル価格・為替・エネルギーコスト)。スラグ販売やリサイクル・ガス等で補完。
- 足元は営業CFプラス(+6.55億円)だが、フリーCFはマイナス(-20.5億円)で投資負担が収益化を上回る状況。
- 売上計上時期の偏りと影響: —(データなし)
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向・独自性: 製錬技術・スラグの資材化・リサイクルなど多角化。詳細は—(データなし)。
- 収益牽引
- 主力はニッケル事業(売上構成比94%)。収益はニッケル価格と操業度に大きく依存。
6. 株価の評価(ファンダメンタルズ)
- 指標(連結)
- 株価: 2,386円
- EPS(会社予想): -102.77円 → PER算出不可
- BPS(実績): 3,418.64円 → PBR 0.70倍(実績)
- 比較
- 業界平均PER: 8.0 → 同社は赤字のため比較不可
- 業界平均PBR: 0.6 → 同社 0.70(平均比+約16.7%)
- 評価メモ
- PBR基準では業界平均よりやや高い水準。
- 目標株価(業種平均PBR=0.6適用): 約2,051円(提示データ)
7. テクニカル分析
- トレンド・位置
- 年初来高値: 2,386円(本日到達)/年初来安値: 1,437円
- 52週高値: 2,386円/52週安値: 1,362円
- 現在値は52週高値圏(高値近辺)。
- 移動平均
- 50日線: 2,076.88円、200日線: 1,852.50円 → いずれも上回る上昇トレンド。
- 出来高・売買代金
- 本日出来高 21.46万株は3カ月平均(約37.66万株)、10日平均(約49.50万株)を下回る。
- 直近は価格上昇に対して出来高はやや細り、短期の勢いは強含みながらも過熱感と出来高のミスマッチに留意。
8. 財務諸表分析(年度)
- 売上高推移(百万円)
- 2022: 57,129 → 2023: 34,852 → 2024: 15,521 → 2025計: 13,175 → 過去12か月: 9,803
- 大幅な減収トレンドが継続。
- 利益
- 営業損益: 2022 +4,808 → 2023 -12,587 → 2024 -9,112 → 2025計 -7,368 → TTM -6,941(赤字継続)
- 当期純利益: 2022 +11,368 → 2023 -5,026 → 2024 -1,074 → 2025計 -1,667 → TTM -885
- 収益性指標(TTM)
- 粗利益: -49.79億円、営業利益率: -37.51%、純利益率: -9.03%
- 四半期進捗(通期予想比): —(データなし)
9. 財務健全性分析
- 自己資本比率(連): 93.9%(非常に高い)
- 流動比率(直近): 24.21(非常に高い)
- 現金同等物(直近): 176.6億円(時価総額の約38%)
- 金利負担: 利息費用 0(提示データ)
- 借入金動向: —(データなし)
- 総評: 資本構成・流動性は極めて堅固。一方、FCFはマイナスで投資回収・収益化のフォローが重要。
10. 収益性分析
- ROE(TTM): -1.37%(ベンチマーク10%を下回る)
- ROA(TTM): -6.37%(ベンチマーク5%を下回る)
- 各種利益率: 営業利益率 -37.51%、純利益率 -9.03%
- 推移: 2022年度をピークに赤字化・継続。粗利段階でのマイナスが続いており、コスト構造・操業度・市況の改善が鍵。
11. 市場リスク評価
- ベータ(5年・月次): 0.79(市場感応度は市場平均より低め)
- 52週レンジ: 1,362~2,386円、現在位置は上限付近
- 会社特有の主なリスク要因(開示記載に依拠)
- ニッケル価格の変動影響(収益へ直結)
- —(為替、エネルギーコスト、地政学等の詳細記載はデータなし)
- リスク統計
- 年間ボラティリティ 41.07%、最大ドローダウン -51.06%、シャープレシオ -0.68
12. バリュエーション分析
- 業種平均比較
- PER: 比較不可(同社赤字)
- PBR: 業種平均0.6倍に対し同社0.70倍
- 目標株価(業種平均倍率適用)
- PBR=0.6倍×BPS 3,418.64円 ≒ 2,051円(提示データ)
- 総合判断(倍率水準の比較)
- PBRは業種平均をやや上回る。PERは赤字のため評価が難しい。
13. 市場センチメント分析
- 信用取引
- 信用買残 1,418,100株(前週比 -96,200)、信用売残 92,900株(前週比 -10,700)
- 信用倍率 15.26倍(買い長)。需給は買い偏重で変動性に留意。
- 株主構成
- 自己株式 11.18%(安定株主性)
- 信託銀行等の保有が大きい。インサイダー保有 4.56%、機関保有 28.12%(提示データ)
- 大株主動向: —(追加データなし)
14. 株主還元と配当方針
- 配当(会社予想)
- 年間配当 120円、配当利回り 約5.03%
- 配当性向: 当期赤字のため算出困難(提示データでは0%表記)
- 自社株買い等: —(データなし)
- ストックオプション等: —(データなし)
- 権利落ち日: 2026-03-30(予定)
15. 最近のトピックスと材料
- 年初来・52週高値更新(2,386円)
- 適時開示(大型受注、新製品、拠点展開等): —(データなし)
- 業績影響評価: —(データなし)
16. 総評
- まとめ
- 事業構造はニッケル市況に強く連動。直近は大幅減収・赤字継続で収益性が課題。
- 一方、自己資本比率・流動比率・キャッシュ水準は非常に高く、財務耐久力は強い。
- 株価は52週高値圏で上昇トレンドだが、出来高は短期平均を下回りつつあり、需給(信用買い長)に要注意。
- バリュエーションはPBRで業界平均比やや上。PER評価は不可。
- 参考ポイント
- ニッケル価格・為替・エネルギーコストの動向
- 操業度・コスト改善、投資の収益化(FCFの転換)
- 配当の持続可能性(赤字下での方針)
- 信用需給と出来高動向
- SWOT
- 強み: 国内首位の製錬技術・顧客基盤、財務健全性、キャッシュ厚め
- 弱み: 市況感応度の高さ、粗利段階のマイナス、赤字継続
- 機会: 市況改善、リサイクル・スラグ用途拡大、ガス事業の補完
- 脅威: ニッケル価格下落・円高・エネルギーコスト上昇、需要サイクルの悪化
17. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性: C
- 売上成長率はマイナス、四半期前年比 -40.8%。新製品データなし。
- 収益性: D
- 粗利・営業利益マイナス、ROE/ROAがベンチマークを下回る。
- 財務健全性: S
- 自己資本比率93.9%、流動比率24.21、利息費用0。現金潤沢。
- 株価バリュエーション: C
- PBRが業界平均(0.6倍)を上回る。PERは赤字で評価不可。
【基本データ】
– 市場: プライム(鉄鋼)
– 株価: 2,386円(本日高値=年初来・52週高値)
– 時価総額: 466.9億円
– 発行株式数: 19,577,071株
– 最低購入代金: 約23.85万円
– 次回決算予定: 2026-02-06(予定)
企業情報
| 銘柄コード | 5541 |
| 企業名 | 大平洋金属 |
| URL | http://www.pacific-metals.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 鉄鋼・非鉄 – 鉄鋼 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.3)」によって自動生成されました。
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