1. 企業情報

  • 事業内容などのわかりやすい説明
    昭和産業は、製粉、食用油製造を二本柱とする大手食品メーカーです。小麦粉、プレミックス(調理済み粉)、パスタなどの製粉製品、サラダ油や大豆たん白などの油脂製品を主力としています。これらに加え、糖化品(コーンスターチ、甘味料)、飼料(家畜・養魚用配合飼料)の製造販売、さらには倉庫、不動産、保険代理、自動車リース、運輸、アグリビジネスなど、多岐にわたる事業を展開する複合企業体です。
  • 主力製品・サービスの特徴
    • 食品事業(製粉、油脂など): 消費者の食卓に欠かせない小麦粉や食用油、加工食品の原料など、BtoBおよびBtoCの両面で製品を提供。特に製粉と油脂は国内市場で大手の一角を占めています。
    • 飼料事業: 養鶏、養豚、酪農、養魚向けの配合飼料を提供し、畜産業をサポートしています。
    • その他事業: 輸入穀物の保管・管理を行う倉庫事業や不動産事業、植物工場など、独自の技術やインフラを活用した事業を展開しています。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内での競争優位性や課題について
    昭和産業は製粉、油脂といった基幹食品原料において国内大手の一角を占めており、長年にわたる事業運営で培った安定した供給網とブランド力が競争優位性と考えられます。多角的な事業展開により、特定の事業に依存しないリスク分散が図られています。
    一方、原材料である小麦、食用油原料などの国際市況や為替変動、エネルギー・物流コストの高騰は常に収益に影響を与える課題です。また、国内市場では人口減少や消費者の節約志向、健康志向の変化にも対応していく必要があります。
  • 市場動向と企業の対応状況
    食品業界全体では、原材料価格、エネルギー価格、物流コスト、人件費の上昇が続いており、企業はコスト転嫁や生産効率化が求められています。昭和産業は製品価格の改定によるコスト転嫁を進めています。また、M&Aにより冷凍食品分野を強化するなど、事業ポートフォリオの見直しや成長分野への投資を進めることで、変化する市場ニーズへの適応を図っています。

3. 経営戦略と重点分野

  • 経営陣が掲げるビジョンや戦略
    決算短信によると、「中期経営計画23-25」を継続推進しており、事業領域の拡大に注力しています。特に、東葛食品株式会社の完全子会社化を通じて冷凍食品分野の強化を図り、食の多様化に対応する製品展開を目指しています。
  • 中期経営計画の具体的な施策や重点分野
    具体的な個別KPIの進捗は記載されていませんが、連結対象範囲の拡大や生産拠点の効率化を進めることで、事業基盤の強化と収益性の向上を目指していることが示唆されています。冷凍食品分野への拡大は、消費者の利便性向上ニーズに応える戦略的な動きと見られます。
  • 新製品・新サービスの展開状況(決算短信参照)
    決算短信には、東葛食品株式会社の完全子会社化による冷凍食品分野への進出が特筆されています。これにより同社グループの冷凍食品事業は強化される見込みです。その他の具体的な新製品・サービスに関する詳細な記述はデータにありません。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルや市場ニーズの変化への適応力
    昭和産業の収益モデルは、製粉、油脂、糖質、飼料といった基本的な食品原料および関連製品の供給にあります。これらは生活必需品であり、一定の安定した需要が見込めます。しかし、原材料市況の変動や為替の動向に収益が左右されるリスクがあります。同社は、コスト転嫁や効率改善、そして冷凍食品分野への事業拡大などを通じて、市場ニーズの変化や外部環境リスクへの適応を図っています。特に飼料事業は鶏卵価格の上昇により収益が改善しており、複数事業を持つことによるポートフォリオ効果が見られます。
  • 売上計上時期の偏りとその影響
    データなし。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向や独自性
    データに具体的な技術開発の動向や独自性に関する詳細な記述はありませんが、食品メーカーとして品質向上やコスト効率化に繋がる研究開発は継続的に行われていると推測されます。
  • 収益を牽引している製品やサービス
    食品事業(製粉、製油、糖質)が連結売上高の82%を占める主要な収益源ですが、直近の中間期決算では前年同期比で減益となっています。一方で飼料事業は売上高は全体の17%ですが、鶏卵価格の上昇等により増収増益となっており、収益の下支えとなっています。

6. 株価の評価

  • EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較
    • 株価: 3,105.0円
    • EPS(会社予想): 292.47円
    • PBR(実績): 0.71倍
    • BPS(実績): 4,378.98円
      現在の株価(3105円)は、1株当たり純資産(BPS 4378.98円)を下回っており、純資産価値から見ると割安な水準にあります。
  • 業界平均PER/PBRとの比較
    • PER(会社予想): 10.62倍
    • 業界平均PER: 19.5倍
    • PBR(実績): 0.71倍
    • 業界平均PBR: 1.3倍
      昭和産業のPERは業界平均の約半分、PBRも業界平均の半分程度であり、業界平均と比較して株価は割安に評価されていると判断できます。

7. テクニカル分析

  • 直近の株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か
    直近10日間の株価は3000円から3100円台で推移しており、やや上昇傾向にあります。
  • 年初来高値・安値との位置関係
    • 年初来高値: 3,165円
    • 年初来安値: 2,570円
      現在の株価3,105円は、年初来高値3,165円に近く、高値圏に位置しています。
  • 出来高・売買代金から見る市場関心度
    本日出来高は29,100株、売買代金は90,338千円です。3ヶ月平均出来高27.85k株、10日平均出来高30.63k株と比較すると、平均的な水準であり、特に市場の大きな関心を集めている状況ではないと見られます。

8. 財務諸表分析

  • 売上、利益、ROE、ROAなどの指標を評価
    • 売上高: 2022年3月期から2023年3月期にかけて増加しましたが、2024年3月期からは減少に転じ、2025年3月期予想も微減です。過去12か月実績も前年同期比で減収傾向 (-0.70%)。
    • 営業利益: 2023年3月期に大きく落ち込んだ後、2024年3月期は回復しました。しかし、2025年3月期予想、過去12か月実績、直近の中間期決算(△11.8%)では減少傾向を示しており、収益性には課題が見られます。
    • 純利益: 営業利益と同様に、2023年3月期に落ち込んだ後、2024年3月期は回復しましたが、2025年3月期予想、過去12か月実績、直近の中間期決算(△24.0%)では減少傾向です。
    • ROE(実績): 8.77% (過去12か月: 7.05%)。
    • ROA(過去12か月): 2.47%。
  • 過去数年分の傾向を比較
    過去数年では売上高は伸長しましたが、直近では原材料高やコスト増の影響を受け、減収減益傾向にあります。特に営業利益・純利益は変動が大きく、外部環境への感応度が高いことがうかがえます。
  • 四半期決算の進捗状況(通期予想との比較)
    2026年3月期第2四半期の中間期実績では、売上高は通期予想に対し49.0%とやや低めの進捗ですが、営業利益は55.0%、親会社株主に帰属する中間純利益は60.7%と、利益面では通期予想に対して良好な進捗を見せています。これは、コスト転嫁や飼料事業の収益改善が寄与したと考えられます。

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率、流動比率、負債比率の評価
    • 自己資本比率(実績): 52.8% (直近中間期: 54.4%)。非常に安定した高い水準であり、財務基盤が強固であることを示しています。
    • 流動比率(直近四半期): 1.48 (148%)。流動負債に対する流動資産の比率が高く、短期的な支払い能力に余裕があることを示しています。
    • 負債比率(Total Debt/Equity): 35.59% (直近中間期で計算した負債/純資産は約79.3%)。総負債が自己資本に対して過度に高い水準ではなく、健全な財務状況と言えます。
  • 財務安全性と資金繰りの状況
    自己資本比率の高さ、流動比率の余裕から、財務安全性は非常に高いと評価できます。営業キャッシュフローは19.91B円と安定しており、通常の事業活動から継続的に資金を生み出しています。しかし、直近中間期では投資活動によるキャッシュフローが大幅に拡大した結果、フリーキャッシュフローはマイナスに転じ、現金及び現金同等物も減少しており、投資戦略による資金運用の変化が見られます。
  • 借入金の動向と金利負担
    総負債は51.95B円ありますが、負債比率は健全です。金利負担を伴う純非営業利息費用は年間でマイナス(支払い超過)ですが、全体の利益に対する影響は限定的と見られます。

10. 収益性分析

  • ROE、ROA、各種利益率の評価
    • ROE(実績): 8.77% (過去12か月: 7.05%)。
    • ROA(過去12か月): 2.47%。
    • 営業利益率(過去12か月): 3.07%。
    • 純利益率(過去12か月): 2.94%。
  • 一般的なベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%等)との比較
    ROEはベンチマークの10%にはやや届かず、ROAはベンチマークの5%を下回っています。利益率も相対的に見て高い水準とは言えず、資本効率や収益性には改善の余地があると言えます。
  • 収益性の推移と改善余地
    直近の営業利益率・純利益率は前年比で低下傾向にあり、コスト上昇圧力や販売環境の厳しさを示しています。今後はコスト転嫁のさらなる推進、生産効率の改善、高付加価値製品への注力、事業ポートフォリオの最適化などが収益性改善のカギとなると考えられます。

11. 市場リスク評価

  • ベータ値による市場感応度の評価
    ベータ値(5Y Monthly)は-0.05と非常に低く、市場全体の動きに対する感応度がほとんどなく、むしろ逆相関に近い動きをすることを示唆しています。これは食品セクターの特性上、景気変動に左右されにくいディフェンシブ銘柄としての性質が強いことを意味します。
  • 52週高値・安値のレンジと現在位置
    52週高値は3,165円、52週安値は2,570円です。現在の株価3,105円は52週レンジの上限に近い位置にあります。
  • 決算短信に記載のリスク要因(外部環境、為替、地政学等)
    決算短信には以下のリスク要因が挙げられています。
    • 原材料価格の上昇
    • エネルギー高騰
    • 物流コストおよび人件費の上昇
    • 為替変動(特に円安による輸入コスト増)
    • 国際情勢の変化(関税政策など地政学リスク)
    • 消費の節約志向による需要下振れ
      これらの要因は収益性を圧迫する可能性があり、今後の業績に影響を与える可能性があります。

12. バリュエーション分析

  • 業種平均PER/PBRとの比較
    • 現在のPER(会社予想): 10.62倍 (業種平均PER: 19.5倍)
    • 現在のPBR(実績): 0.71倍 (業種平均PBR: 1.3倍)
      同社のPER、PBRともに業種平均と比較してかなり低く、割安な水準にあります。
  • 目標株価レンジの算出(業界平均倍率適用)
    • 目標株価(業種平均PER基準): 5,879円
    • 目標株価(業種平均PBR基準): 5,693円
      これらの試算目標株価は現在の株価3,105円を大きく上回っており、株価上昇余地があることを示唆しています。
  • 割安・割高の総合判断
    業界平均との比較、および目標株価の算出結果から、現在の株価は割安と判断されます。

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引の状況(信用買残、信用倍率、需給バランス)
    • 信用買残: 10,100株
    • 信用売残: 2,200株
    • 信用倍率: 4.59倍
      信用買残が信用売残を上回っており、現在の需給バランスは買い方がやや優勢です。信用倍率が4.59倍であるため、今後の株価上昇局面では買い残の整理(売却)が上値の重しになる可能性も考慮する必要があります。
  • 株主構成(経営陣持株比率、安定株主の状況)
    大株主には伊藤忠商事、日本マスタートラスト信託銀行、千葉銀行、三井物産など、事業協定先や機関投資家が名を連ねています。これは安定した株主構成であると言えます。インサイダー保有比率32.66%と比較的高い水準であり、経営陣が株価に対する意識が高いと推測されます。
  • 大株主の動向
    データに特筆すべき大株主の動向は記載されていません。

14. 株主還元と配当方針

  • 配当利回りや配当性向の分析
    • 配当利回り(会社予想): 3.22%
    • 1株配当(会社予想): 100.00円
    • 配当性向(会社予想ベース): 36.48% (※中間短信計算では約34.2%)
    • 22%という配当利回りは、現在の低金利環境下では魅力的な水準と言えます。配当性向も30%台と持続可能な範囲にあり、安定した株主還元の方針がうかがえます。
  • 自社株買いなどの株主還元策
    直近の開示情報に自社株買いに関する記述はありません。
  • 株式報酬型ストックオプション等のインセンティブ施策
    データなし。

15. 最近のトピックスと材料

  • 適時開示情報の分析(大型受注、新製品、拠点展開等)
    2026年3月期第2四半期決算短信において、連結子会社である株式会社東葛食品を段階的に取得し、完全子会社化したことが重要なトピックとして挙げられています。これにより、同社グループの冷凍食品分野が強化される見通しです。
  • これらが業績に与える影響の評価
    東葛食品の完全子会社化は、冷凍食品市場という成長が見込まれる分野への事業強化を意味し、中期的な売上拡大や収益貢献が期待されます。ただし、中間決算では連結の範囲拡大による業績への寄与は限定的であるとの注記があり、短期的な業績へのインパクトはまだ小さいと見られます。連結ベースでは、段階取得に係る差益911百万円が特別利益として計上されています。

16. 総評

昭和産業は、製粉・油脂を中核に多角的な事業を展開する食品メーカーです。生活必需品を扱う事業構造から景気変動に強く、ベータ値が低いディフェンシブな特性を持つ銘柄と言えます。

全体的な見解:

同社は強固な財務基盤(高い自己資本比率、健全な流動性)を持ち、安定した株主還元(配当利回り3.22%)を行っています。現在の株価は業界平均と比較してPER、PBRともに割安であり、バリュエーション面では魅力的な水準にあります。
しかし、直近の業績は原材料高やコスト増の影響を受け、売上高・利益ともに減少傾向にあります。特に食品事業は厳しい環境下にあり、コスト転嫁や効率化、事業ポートフォリオの転換が引き続き課題です。冷凍食品分野への強化は中期的な成長戦略の一環として注目されますが、その効果が本格的に業績に現れるまでには時間を要する可能性があります。

  • 強固な財務体質: 高い自己資本比率と流動比率は、経営の安定性を示します。
  • 割安なバリュエーション: 業界平均と比較してPER、PBRともに割安感があり、中長期的な株価上昇余地がある可能性を示唆しています。
  • 安定した株主還元: 3%を超える配当利回りがあり、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。
  • ディフェンシブ特性: ベータ値が低く、市場全体の変動リスクを軽減したい投資家に向いている可能性があります。
  • 事業ポートフォリオの変化: 冷凍食品分野への参入強化は、今後の成長ドライバーとなる可能性を秘めています。

強み・弱み・機会・脅威:

  • 強み (Strengths)
    • 製粉・油脂等の基幹食品原料における大手としての地位とブランド力
    • 多角的な事業展開によるリスク分散
    • 高い自己資本比率に裏打ちされた強固な財務基盤
    • 安定した株主還元(高配当利回り)
  • 弱み (Weaknesses)
    • 原材料・エネルギー価格や為替変動による収益性への影響
    • 直近の売上・利益の減少傾向、特に主力食品事業の低迷
    • 資本効率(ROE、ROA)が業界ベンチマークを下回る
  • 機会 (Opportunities)
    • M&Aによる冷凍食品分野強化など、成長市場への事業拡大
    • 消費者の健康志向や利便性向上ニーズへの対応
    • コスト効率化や生産性向上による収益構造改善
  • 脅威 (Threats)
    • 原材料価格、物流コスト、人件費等の継続的な高騰
    • 消費者の節約志向による需要の低迷
    • 地政学リスクや貿易政策の変更によるサプライチェーンへの影響
    • 競争激化による価格下落圧力

17. 企業スコア

  • 成長性: C
    • 売上高は直近で減少傾向にあり、2025年3月期予想も微減。中間決算の売上進捗もやや低めです。冷凍食品分野強化は中期的な期待材料ですが、現時点での明確な成長加速は見られません。
  • 収益性: C
    • ROE(実績7.05%)、ROA(実績2.47%)は一般的なベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%)を下回っています。営業利益率も低水準であり、収益性には改善の余地が大きいと評価します。
  • 財務健全性: S
    • 自己資本比率は52.8%(直近中間期54.4%)と非常に高く、流動比率も148%と良好です。負債比率も健全な水準にあり、財務安全性は極めて優れていると評価します。
  • 株価バリュエーション: S
    • PER(10.62倍)およびPBR(0.71倍)は、業界平均PER(19.5倍)およびPBR(1.3倍)と比較して大幅に割安であり、株価評価は割安と判断します。

企業情報

銘柄コード 2004
企業名 昭和産業
URL http://www.showa-sangyo.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 食料品

バリュー投資分析(5年予測・参考情報)

将来のEPS成長と配当を予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 3,105円
EPS(1株利益) 292.47円
年間配当 3.22円

予測の前提条件

予想EPS成長率 3.0%
5年後の想定PER 10.6倍

5年後の予測値

EPS成長率と想定PERを基に算出した5年後の理論株価と累計配当です。

予想EPS 339.05円
理論株価 3,601円
累計配当 18円
トータル価値 3,618円

現在価格での試算リターン

現在の株価で購入した場合に期待できる年率換算リターン(CAGR)の試算値です。

試算年率リターン(CAGR) 3.11% (参考:低水準)

目標年率ごとの理論株価(参考値)

目標とする年率リターンを達成するための理論上の買値と、さらに50%の安全域を確保した価格です。

目標年率 理論株価 安全域価格 現在株価との比較
15% 1,799円 899円 × 算出価格を上回る
10% 2,247円 1,123円 × 算出価格を上回る
5% 2,835円 1,418円 × 算出価格を上回る

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.5)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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