決算短信：日本精蝋（5010）

2025年12月期第3四半期決算短信〔日本基準〕（連結）

エグゼクティブサマリー

• 決算サプライズ：会社は通期予想（2025年12月期）を修正しておらず、今回の第3四半期累計（1-9月）は会社の通期予想との整合性を保っているため「特段のサプライズなし」。ただし前年同期比では大幅減収減益。
• 業績の方向性：減収減益（売上高14,430百万円：前年同期比△12.3%、営業利益932百万円：同△46.6%）。
• 注目すべき変化：販売数量の縮小（国内・輸出ワックスとも数量減、特に輸出ワックス数量は前期14,381t→11,233tで△3,148t）、重油販売数量は大幅減（12,464kL→6,000kL、△51.9%）。これが売上・利益の低下の主要因。
• 今後の見通し：会社は通期業績予想（売上21,300百万円、営業利益1,400百万円、当期純利益790百万円）を据え置き。第3四半期累計の進捗は売上で約67.8%、営業利益で約66.6%、当期純利益で約73.7%と比較的進捗は高めで、会社予想の達成は現時点で「依然可能」と想定しているが、輸出・数量回復および固定費負担の動向が鍵。
• 投資家への示唆（中立的事実整理）：販売数量（特に輸出）と重油の取扱い（逆ザヤ回避のための原料・工程運用）が業績に直結している点、資本性劣後ローンの期限前弁済で負債構成を改善する施策を進めている点を注視。流動性や自己資本比率がやや低い点も留意事項。

基本情報

• 企業概要:
  • 企業名：日本精蠟株式会社
  • 主要事業分野：ワックス及び関連製品の製造販売（国内ワックス、輸出ワックス、重油販売等）
  • 代表者名：代表取締役社長 社長執行役員 瀧本 丈平
  • 問合せ先：取締役 常務執行役員 伊藤 宜広（TEL 03-3538-3061）
• 報告概要:
  • 提出日：2025年11月14日
  • 対象会計期間：2025年12月期 第3四半期連結累計（2025年1月1日〜2025年9月30日）
• セグメント:
  • 単一セグメント：「ワックス及び関連製品の製造販売」（従来の「石油精製及び石油製品」から名称変更、内容に影響なし）
• 発行済株式:
  • 期末発行済株式数（自己株式含む）：22,400,000株
  • 期中平均株式数（第3四半期累計）：19,749,253株
  • 時価総額：–（資料に記載なし）
• 今後の予定:
  • 決算発表（当該）：第3四半期決算短信公表済（2025/11/14）
  • IRイベント：決算説明会の有無は資料に記載なし（決算補足説明資料作成の有無は不明）

決算サプライズ分析

• 予想 vs 実績（会社予想は通期のみ公表）
  • 売上高（第3四半期累計）：14,430百万円（対通期予想21,300百万円に対する進捗率 67.8%）
  • 営業利益：932百万円（対通期予想1,400百万円に対する進捗率 66.6%）
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益：582百万円（対通期予想790百万円に対する進捗率 73.7%）
• サプライズの要因：前年同期比での下振れは主に販売数量減（輸出ワックス・重油の減販）および徳山工場での定期修理実施による固定費負担増。為替や一時的な要因は限定的（為替差益38百万円計上もあり）。
• 通期への影響：会社は通期予想を据え置き。第3四半期累計の進捗は高めだが、残り期における輸出回復や販売数量の回復、固定費発生の抑制が達成要因。現時点で「予想修正なし」。

財務指標

• 要点（百万円）
  • 資産合計：29,126（前期末29,725、△598）
  • 負債合計：22,939（前期末24,051、△1,112）
  • 純資産合計：6,187（前期末5,673、+513）
  • 自己資本比率：21.2%（安定目安40%未満＝やや低い水準）
• 収益性（第3四半期累計：2025/1-9）
  • 売上高：14,430百万円（前年同期16,448百万円、△2,018百万円、△12.3%）
  • 売上総利益：2,693百万円（前年3,464、△22.3%）
  • 販管費：1,761百万円（前年1,718、+2.5%）
  • 営業利益：932百万円（前年1,745、△46.6%）、営業利益率 6.5%（前年 10.6%：収益性悪化）
  • 経常利益：556百万円（前年1,324、△58.0%）
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益：582百万円（前年1,303、△55.3%）
  • 1株当たり四半期純利益（EPS）：29.48円（前年65.99円、△55.3%）
• キャッシュ・流動性等
  • 現金及び預金：3,163百万円（前期末2,297、+866）
  • 流動資産合計：14,256 / 流動負債合計：14,829 → 流動比率 ≒ 96.2%（100%未満はやや注意）
  • 短期借入金：12,113百万円（前期13,156、△1,043）
  • 長期借入金：4,407百万円（前期5,079、△672）
  • 負債比率（総負債/総資産）：78.8%（高め）、負債／自己資本比（D/E） ≒ 371%（高水準）
  • 減価償却費：644百万円（第3Q累計）
• セグメント別：単一セグメント（ワックス及び関連製品）。主要内訳（第3Q累計対前年）
  • 国内ワックス販売 売上 9,790百万円（前年10,023、△233）、数量 18,125t（前年18,905、△780t）
  • 輸出ワックス販売 売上 4,050百万円（前年5,099、△1,049）、数量 11,233t（前年14,381、△3,148t）
  • 重油販売 売上 500百万円（前年1,217、△716）、数量 6,000kL（前年12,464、△6,464kL）
• 財務の解説：売上減（数量減・輸出縮小）が利益圧迫の主因。固定費負担は徳山工場定修で増加。現金は増加しており、短長期借入金は期中に減少しているが、流動比率・自己資本比率は改善余地あり。

配当

• 配当実績・予想：
  • 2024年12月期：中間 0.00円、期末 0.00円（年間 0.00円）
  • 2025年12月期（会社予想）：中間 0.00円、期末 0.00円（通期 0.00円）
• 配当利回り：–（株価情報がないため算出不可）
• 配当性向：0%（配当なし）
• 特別配当／自社株買い：なし（資料に記載なし）

セグメント別情報

• セグメント：単一（ワックス及び関連製品）
• 売上構成（第3Q累計）
  • 国内ワックス：9,790百万円（約67.9%の寄与）
  • 輸出ワックス：4,050百万円（約28.1%）
  • 重油・その他：合計約590百万円（約4.0%）
• 前年同期比較：
  • 国内ワックス売上：△233百万円（△2.3%）、数量△780t（△4.1%）
  • 輸出ワックス売上：△1,049百万円（△20.6%）、数量△3,148t（△21.9%）
  • 重油売上：△716百万円（△58.8%）、数量△6,464kL（△51.9%）
• セグメント戦略：高付加価値品販売の追求、ライスワックスの製品開発、在庫削減を継続。

中長期計画との整合性

• 中期経営計画：資料では「基盤強化期（2025年の未来につながる足場固め）」を掲げ、高付加価値品や製品開発、在庫削減に注力。具体的数値目標（中期KPI）は資料に詳細なし（–）。
• KPI達成状況：明確なKPIは開示なしのため進捗は記載不可（–）。

競合状況や市場動向

• 市場動向：世界経済の先行き不透明感を背景に顧客が慎重な在庫運用を行っており、輸出需要と数量に影響。原油価格は比較的安定。
• 競合比較：同業他社との比較データは資料になし（–）。ただし輸出依存度の高さと数量変動が相対的リスク。

今後の見通し

• 業績予想：
  • 通期予想（2025年12月期）：売上 21,300百万円（前期比+3.4%）、営業利益 1,400百万円（+37.7%）、経常利益 860百万円（+48.9%）、親会社株主に帰属する当期純利益 790百万円（+55.5%）、1株当たり当期純利益 40.00円
  • 予想の修正：なし（2月14日公表の予想を据え置き）
  • 前提条件：資料中の詳細前提は添付資料参照（決算短信3ページの該当箇所を参照するよう案内）。
• 予想の信頼性：第3四半期までの進捗は高めであるが、輸出回復・販売数量・固定費（工場定修等）動向が通期達成の鍵。過去の達成傾向についての記載はなし（–）。
• リスク要因：販売数量の下振れ（特に輸出）、原料調達・工程稼働の変化、為替変動、世界景気の悪化、固定費増（定修など）、資金調達環境の変化。

重要な注記

• 会計方針：法人税等に関する会計基準を第1四半期より適用（当第3四半期に与える影響はなし）。
• その他重要事項：
  • 資本性劣後ローンの期限前弁済を実施（2025/5/21に7.1億円相当、2025/10/31に11.3億円相当を期限前弁済）。残額の早期弁済を目指すと表明。
  • 四半期連結財務諸表について任意の期中レビューを実施、監査法人の期中レビュー報告書で重要な疑義は指摘されていない。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。

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