2026年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ: 会社は通期の連結業績予想(2026年3月期)を5月公表値から変更せず。四半期決算の内容自体に対する会社側の通期見通し修正はなし。
  • 業績の方向性: 増収減益ではなく「減収減益」。第1四半期(2025/4–6)は売上収益が前年同期比△4.3%、営業利益が同△27.5%と大幅な減益。
  • 注目すべき変化: 親会社帰属四半期利益は11,219百万円(前年同期比△29.3%)、既存事業コア営業利益も173億57百万円(同△25.5%)と既存事業の採算悪化が顕著。
  • 今後の見通し: 会社は通期予想を維持。Q1の通期進捗率(売上・営業利益・純利益とも約21%)は四半期均等(25%)の目安を下回るため、季節要因や下期集中の想定がない限り通期達成には実行力のある改善が必要。
  • 投資家への示唆: 原材料・物流コスト上昇や為替影響(特に米州)により利益が圧迫。セグメント差(明星、中国の好調 vs 米州の大幅悪化)に注目し、為替や原料動向・米州販売動向が通期予想のキードライバーとなる。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名: 日清食品ホールディングス株式会社
    • 主要事業分野: 即席めんを中心とする食品事業(国内:日清食品、明星食品、低温・飲料、菓子事業等/海外:米州・中国等)
    • 代表者名: 安藤 宏基(代表取締役社長・CEO)、問合せ責任者:矢野 崇(執行役員・CFO)
    • 上場市場・コード: 東証・2897
  • 報告概要:
    • 提出日: 2025年8月4日(決算短信日付)
    • 対象会計期間: 2026年3月期 第1四半期連結累計期間(2025年4月1日〜2025年6月30日)
  • セグメント:
    • 日清食品(国内主力):カップ麺、袋麺、カップライス等
    • 明星食品:即席めん(カップ・袋めん等)
    • 低温・飲料事業:チルド、冷凍、飲料
    • 菓子事業:湖池屋等の菓子、シリアル等
    • 米州地域:中国以外の海外地域として米州の販売・製造
    • 中国地域:中国本土・香港等の事業
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株式含む): 297,584,500 株(2026年3月期第1Q)
    • 期末自己株式数: 6,676,916 株
    • 四半期平均株式数(1Q累計): 292,385,652 株
  • 今後の予定:
    • 通期業績予想の公表: 既に2025年5月8日に公表(今回修正なし)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績:
    • 会社予想との比較: 会社は通期見通しを変更せず(今回の決算発表で修正なし)。
    • 市場予想(コンセンサス)との比較: –(提示情報なし)
    • 四半期実績(対通期予想の進捗)
    • 売上高: 177,031 百万円。通期予想810,000 百万円に対する進捗率 21.8%(四半期均等の25%を下回る)
    • 営業利益: 15,844 百万円。通期予想75,600 百万円に対する進捗率 20.9%
    • 親会社帰属四半期利益: 11,219 百万円。通期予想53,000 百万円に対する進捗率 21.2%
  • サプライズの要因:
    • 主因は売上の減少(全体で△4.3%)および原材料・物流コストの上昇。米州地域は為替影響と米国の流通で販売数量減が重なり大幅減収減益。
    • 部分的に明星食品や中国地域、国内冷凍/チルドで増収効果があったが、全体の利益改善には至らず。
  • 通期への影響:
    • 会社は通期予想を据え置き。Q1の進捗(約21%)はやや遅れ気味のため、下期での回復(コスト改善や販売増)を前提にしている可能性が高い。為替・原料価格の動向次第でリスクあり。

財務指標

  • 貸借対照表(要点、単位:百万円):
    • 総資産: 859,241(前期末848,461、増加 +10,779)
    • 流動資産: 287,259(ほぼ横ばい)、現金及び現金同等物: 82,237(前期末73,036、増加 +9,201)
    • 有形固定資産: 361,049(前期末351,790、増加 +9,259)
    • 負債合計: 356,256(前期末336,559、増加 +19,696)
    • 親会社所有者帰属持分: 467,764(前期末475,528、減少 △7,764)
    • 親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率): 54.4%(前期末56.0%)→ 54.4%(安定水準:目安40%以上で安定)
  • 損益計算書(要点、単位:百万円):
    • 売上収益: 177,031(前年同期185,036、△8,004、△4.3%)
    • 売上総利益: 60,461(前年67,055、△6,594)
    • 販管費等: 47,460(前年48,178、ほぼ横ばい)
    • 営業利益: 15,844(前年21,856、△6,011、△27.5%)
    • 税引前四半期利益: 16,609(前年22,924、△6,314、△27.5%)
    • 親会社の所有者に帰属する四半期利益: 11,219(前年15,873、△4,654、△29.3%)
    • 1株当たり四半期利益(EPS): 基本 38.37円(前年52.46円、△26.9%)
  • 進捗率分析(通期予想比、四半期ベース):
    • 売上高進捗率: 21.8%(通期目安25%に対しやや遅れ)
    • 営業利益進捗率: 20.9%(同)
    • 純利益進捗率: 21.2%(同)
    • 過去同期間との比較: Q1は前年より悪化(売上・利益とも前年割れ)
  • キャッシュ・フロー(単位:百万円):
    • 営業活動CF: +13,244(前年同期+1,681)→ 営業CFは改善(税引前利益が主因)
    • 投資活動CF: △18,514(前年△17,573)→ 固定資産取得支出が増加(有形固定資産取得 20,734)
    • 財務活動CF: +13,550(前年△4,669)→ コマーシャル・ペーパーの純増(+40,000)等
    • 現金及び現金同等物増減額: +9,201(期末現金82,237)
  • 財務安全性:
    • 自己資本比率: 54.4%(安定水準)
    • 流動比率: 流動資産287,259 / 流動負債239,225 = 1.20(120%)(目安100%以上で問題ないが業種により評価)
    • 負債比率(総負債/自己資本): 356,256 / 502,984 = 約0.71(高くはない)
  • 効率性:
    • 減価償却費(四半期): 8,220(設備投資継続)
    • 資本的支出(四半期): 18,215(積極投資フェーズ)
  • セグメント別(主な数値、対前年同期%)
    • 日清食品: 売上 52,940 → 52,940百万円(当期 52,940? 表示は52,940→今回52,940?)※データ:当期売上 52,940→今回 52,940?(混同箇所あり)→ 決算短信より:当セグメント 売上収益 52,940→52,940(前年差異小)。(要点:売上微減△0.8%、営業利益△9.4%)
    • 明星食品: 売上 11,635(+8.2%)、営業利益 +25.8%
    • 低温・飲料: 売上 26,154(+2.7%)、営業利益 △6.0%
    • 菓子事業: 売上 23,743(+2.9%)、営業利益 △10.7%
    • 米州地域: 売上 33,380(△20.5%)、営業利益 △57.4%(為替影響と米国販売数量減)
    • 中国地域: 売上 16,689(+1.4%)、営業利益 △1.5%(為替調整除くと増収増益)
    • 「その他」: 売上 12,487(△10.5%)、コア営業利益△33.5%

配当

  • 配当実績と予想:
    • 第1四半期末配当: -
    • 第2四半期(中間)予想: 35円(通期予想の一部)
    • 期末(予想): 35円
    • 年間配当予想: 70円(変更なし)
    • 配当利回り: –(株価情報がないため算出不可)
    • 配当性向: 通期予想ベースでの配当性向は会社公表値参照だが、Q1単体では算出困難(通期目標とEPS照合が必要)
  • 特別配当の有無: 無し
  • 株主還元方針: 自己株式取得実施(四半期で自己株式取得支出9,045百万円、自己株式消却あり)—継続的な自社株買い・消却の動きあり。

セグメント別情報(詳細)

  • 日清食品(国内): 新製品(例:「だし仕込 カップヌードル」など)が寄与するも、カップ/袋めんとも前年割れ。原材料・物流費上昇で利益減。
  • 明星食品: 「汁なし麺」を中心にマーケティング奏功、増収増益(売上 +8.2%、営業利益 +25.8%)。
  • 低温・飲料: チルド・冷凍の一部好調で増収、飲料は一部商品の落ち込みで減収減益。冷凍は価格改定等で増収だが原料高で冷凍は減益。
  • 菓子事業: 主要ブランド好調で増収、だが製造原価上昇で全体は増収減益。
  • 米州地域: 為替影響と米国での販売数量減により大幅な減収減益(売上△20.5%、営業利益△57.4%)。
  • 中国地域: 販路拡大と高付加価値品等で増収。現地通貨ベースでは増益だが為替で円換算減益。為替調整除くと堅調。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画: 「中長期成長戦略2030」を継続して表明。重点テーマは①既存事業のキャッシュ創出力強化、②EARTH FOOD CHALLENGE 2030、③新規事業推進。
  • 進捗: Q1は既存事業でのコア営業利益が前年割れ(△24.3% 為替除外ベースでも△24.3%)で、既存事業の収益強化が課題。資本的支出は継続(Q1で18,215百万円)。

競合状況や市場動向

  • 競合比較: 同業他社との相対比較データは提示なし(–)。ただし、原材料高・物流費上昇は業界共通の逆風。
  • 市場動向: 国内は新製品や高付加価値商品の投入で部分的に堅調。米州は為替と流通の影響で弱含み。中国は販路拡大で成長継続。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 会社は2026年3月期通期予想を据え置き(公表値:売上収益 810,000 百万円、既存事業コア営業利益 83,600 百万円、営業利益 75,600 百万円等。予想の詳細は会社発表参照)。
    • Q1進捗は通期目標比で約21%のため、下期での回復やコスト改善が前提。
  • 予想の信頼性: 会社は保守〜中立的なスタンス(過去に積極投資を継続している旨の注記あり)。為替・原料価格の変動が実績に直接影響するため外的要因に依存。
  • リスク要因:
    • 為替変動(米州の業績に大きく影響)
    • 原材料価格・物流費の上昇
    • 米国での流通・販売数量の不確実性
    • 消費動向(製品別のトレンド、飲料の需要変化等)

重要な注記

  • 会計方針の変更: なし(IFRS適用の下での記載。セグメントのグループ関連費用配賦方法は変更・比較は変更後算定方法で表示)。
  • 継続企業の前提に関する注記: 該当事項なし。
  • 四半期連結財務諸表に対する監査・レビュー: 添付資料の四半期連結財務諸表に対する公認会計士等によるレビューは「無」と記載。
  • その他: 為替調整値(前年為替レート換算)により比較する注記あり。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 2897
企業名 日清食品ホールディングス
URL http://www.nissinfoods-holdings.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 食料品

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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