2025年12月期 第3四半期決算説明資料
エグゼクティブサマリー
- 経営陣のメッセージ: 組込みソフトウェア事業(特にエンジニアリングサービス)を中心に増収を見込む一方、2024年にあった持分法適用関連会社の解消に伴う一時的利益が剥落するため今期の利益は減少見込み。中期計画「eSOL Reborn 2030」に沿って投資と配当方針の見直しを検討中。
- 業績ハイライト: 第3四半期累計売上高は8,627百万円で前年同期比▲2.0%(8,802百万円→8,627百万円)と小幅減。内訳ではエンジニアリングサービスが+13.2%で拡大、製品(ライセンス等)は▲43.4%と大幅減。営業利益は357百万円で前年同期比▲57.9%(848百万円→357百万円)。
- 戦略の方向性: エンジニアリングサービスの拡大を成長軸とし、OS製品の機能安全(eMCOS POSIX ver3.0 が ISO 26262 ASIL D 認証取得)等で自動車向け高付加価値領域を強化。中期計画に基づく投資(R&D)と段階的な配当強化を目指す。
- 注目材料:
- 主力OS「eMCOS POSIX ver3.0」がISO 26262:2018 ASIL D認証を取得(2025/9/9発表)→車載分野での競争力強化材料。
- 2025/10/1付で京都マイクロコンピュータを完全子会社化→期末に業績に取り込む予定。
- 一言評価: 売上は概ね計画どおりだが、利益は前期の一時要因剥落と一部低採算案件で進捗が低く、短期的には利益回復が課題。
基本情報
- 企業概要: イーソル株式会社(eSOL Co., Ltd.)
- 主要事業分野: 組込みソフトウェア事業(組込みOS製品・ライセンス、エンジニアリングサービス)、センシングソリューション事業
- 代表者名: 権藤 正樹(代表取締役社長 CEO 兼 CTO)
- 説明者: 代表取締役社長 CEO 兼 CTO 権藤 正樹(Top message・中期計画説明等を担当)
- セグメント:
- 組込みソフトウェア事業:OS製品(eMCOS等)・組込みソフト製品の販売、及びエンジニアリングサービス(受託開発、ファンディング型開発)
- センシングソリューション事業:センシング関連製品/ソリューション
- 連結調整等
業績サマリー
- 主要指標(第3四半期累計、単位=百万円)
- 売上高: 8,627(前年同期比▲2.0%) → 目安: 通期計画12,707に対する進捗率 67.9%(良しとされる目安約75%と比較するとやや遅れ)
- 営業利益: 357(前年同期比▲57.9%) 営業利益率 ≒ 4.14%(357/8,627)※目安: 低下(悪い)
- 経常利益: 397(前年同期比▲55.5%)
- 当期純利益: 265(前年同期比▲60.7%)
- 予想との比較:
- 会社計画(通期)に対する達成率(第3四半期累計比)
- 売上高達成率: 8,627 / 12,707 = 67.9%(やや遅れ)
- 営業利益進捗率: 357 / 918 = 38.9%(目安75%より大幅に遅れ、悪い)
- 経常利益進捗率: 397 / 946 = 41.9%(悪い)
- 当期純利益進捗率: 265 / 681 = 38.9%(悪い)
- サプライズの有無: 通期予想は据え置きで、決算説明時点での予想修正は無し。特段のポジティブな上振れサプライズは無し。
- 進捗状況:
- 通期予想に対する進捗: 売上は計画に概ね沿うが、利益は研究開発費の上期偏重・一部低採算案件発生のため3Q時点で進捗率が低め。
- 中期経営計画(eSOL Reborn 2030)に対する達成率: 中期計画は2025/4/30発表で長期目標・11の戦略を提示しているが、現時点での進捗評価は一部投資抑制(開発投資減)により未評価。
- 過去同時期との比較: 売上は微減、営業利益・純利益はいずれも大幅減。
- セグメント別状況(第3四半期)
- 組込みソフトウェア事業 売上高: 8,240(前年同期比 +0.1%)
- 組込みソフトウェア製品: 1,074(前年同期比▲43.4%) ← ライセンス等の減少が主因(悪い)
- エンジニアリングサービス: 7,166(前年同期比+13.2%) ← 増収(良い)
- センシングソリューション事業 売上高: 386(前年同期比▲5.7%)
- セグメント別営業利益: 組込みソフトウェア事業 374(前年同期比▲44.5%)、センシング事業 ▲17(前年 5)
業績の背景分析
- 業績概要: エンジニアリングサービスの伸長により製品ライセンス等の前期一時利益要因をほぼカバーし、実質増収基調。ただし売上原価増(+12.5%)や一時的要因剥落により売上総利益・営業利益は大幅減。
- 増減要因:
- 増収要因: エンジニアリングサービスの受注増(+13.2%)および戦略的ユーザーからのファンディング的エンジニアリング増加。
- 減収要因: 組込みソフト製品(ライセンス)売上の減少(▲43.4%)およびセンシングソリューションの小幅減。
- 増益/減益要因: 研究開発費の上期偏重で費用配分、売上原価増加、前期に計上された持分法適用関連会社解消に伴う一時的利益が剥落(これが利益減の主要因の一つ)。一方でファンディング型エンジニアリングにより研究開発費は減少(費用化が減少)。
- 競争環境: 自動車分野(顧客)向けOS・安全対応ソフトの競争が激しく、ISO/ASIL等の認証取得が差別化要素。eMCOSのASIL D認証は競争優位性を高める材料。
- リスク要因:
- 顧客集中リスク: 自動車セクターで約47~48%を占める(依存度高め)。
- 製品売上(ライセンス)荒波: ライセンス収入の変動が業績に与える影響大。
- 低採算案件やコスト増(売上原価の上昇)による利益押下げ。
- 為替や需給・サプライチェーン/規制変化等の外的要因(開示文中の一般リスク)。
戦略と施策
- 現在の戦略: 中期経営計画「eSOL Reborn 2030」で11のコア戦略を設定。2030年までの財務目標、投資効果を踏まえた段階的な配当強化方針。
- 進行中の施策: エンジニアリングサービス拡大(受託・ファンディング型)、OS製品の機能安全対応強化(ISO 26262 ASIL D取得)、海外拠点(eSOL Europe)による支援強化、グループ拡大(京都マイクロコンピュータ完全子会社化)。
- セグメント別施策:
- 組込みソフトウェア事業: eMCOS等OS製品の安全認証取得・AUTOSAR/ROS等標準技術への対応、顧客向けプラットフォーム提供。
- センシングソリューション事業: –(詳細施策の記載なし)
- 新たな取り組み: 京都マイクロコンピュータの完全子会社化(2025/10/1)を通じた製品・開発環境領域の拡充。中期計画に基づく配当方針見直し検討。
将来予測と見通し
- 業績予想(会社計画:2025通期、単位=百万円)
- 売上高: 12,707
- 営業利益: 918
- 経常利益: 946
- 当期純利益: 681
- 予想の前提条件: 研究開発費が上期偏重である点、エンジニアリングサービス中心の増収を想定。京都マイクロコンピュータの業績は期末に取り込み予定。
- 予想の根拠と経営陣の自信度: 売上は概ね計画通りの進捗と説明。ただし利益は前期一時要因の剥落と一部低採算案件の影響で慎重な見方。経営陣は通期計画を維持している。
- 予想修正: 決算説明時点で通期予想の修正は無し。
- 中長期計画: eSOL Reborn 2030 により2030年までの財務目標と11のコア戦略を掲示。段階的に配当強化を目指すと明示。
- 予想の信頼性: 直近の通期予想に変更はないが、過去期の一時要因(持分法関連の解消等)が業績に影響しており、ライセンス収入などの変動要因があるため短期の不確実性は存在。
- マクロ経済の影響: 自動車市場動向、為替、サプライチェーン/半導体需給、規制・安全基準の変化等が業績に影響。
配当と株主還元
- 配当方針: 財務基盤の安定化、安定的配当、内部留保による企業価値向上施策への投資を基本。中期計画を踏まえ見直し検討中。
- 配当実績(1株当たり配当金)
- 2021~2024 年: 5.50円(うち中間1.50円)
- 2025 年(計画): 5.50円(うち中間1.50円)→ 前年度同額(維持)
- 配当性向(計画): 15.3%(2025 計画)
- 特別配当: 無し(言及無し)
- その他株主還元: 自社株買い等の記載は無し
製品やサービス
- 製品: 主力OS製品 eMCOS POSIX ver3.0(2025/9/9 に ISO 26262 ASIL D 認証取得)→ 車載機器向けの安全要件対応が強化され、販売上の追い風。
- サービス: エンジニアリングサービス(受託開発、ファンディング型の協業エンジニアリング)→ 今期はファンディング的案件増で増収。
- 協業・提携: AUTOSAR/ROS 等の業界標準活動への参画実績、戦略的ユーザーとのファンディング型協業。
- 成長ドライバー: エンジニアリングサービスの拡大、車載OSの安全認証による採用拡大、グループ拡大による技術/製品ライン強化。
Q&Aハイライト
- 注記: 本資料にQ&A詳細の記載は無し。
- 経営陣の姿勢: 中期計画に沿った成長と配当方針の見直しを示す一方、短期的な利益進捗については慎重な説明。
- 未回答事項: 具体的なQ&Aや詳細なセグメント別採算改善策の定量的な提示は資料上では不明(–)。
- ポジティブ要因:
- エンジニアリングサービスの堅調な伸長(+13.2%)で売上成長を下支え。
- eMCOS の ISO 26262 ASIL D 認証取得により車載分野での競争力が向上。
- 中期経営計画で長期目標と配当方針見直しを提示。
- ネガティブ要因:
- 製品(ライセンス)売上の大幅減少(▲43.4%)が利益喪失を助長。
- 前期の一時利益要因(持分法関連会社解消による未実現利益等)が剥落し、前年比較で利益が大幅減。
- 第3四半期時点で営業利益進捗が低く(約39%)、通期での利益回復が課題。
- 不確実性:
- ライセンス収入の回復時期・規模、低採算案件の発生頻度、京都マイクロコンピュータの統合効果。
- 自動車市場動向や規格対応による需要変動。
- 注目すべきカタリスト:
- ISO/ASIL認証を起点とした車載向け受注の顕在化(案件受注発表)。
- FY末(通期)決算での京都マイクロコンピュータ取り込み効果と最終利益状況。
- 中期計画における数値目標の進捗や配当方針の改定発表。
重要な注記
- 会計方針: 特記事項として、2024年に持分法適用関連会社(オーバス社)の解消があり、前期の一時的利益要因が存在した点は業績比較において考慮が必要。
- リスク要因: 資料末尾に記載のとおり、将来見通しには経済状況や業界動向等のリスク・不確実性が含まれ、将来の業績を保証するものではないと明記。
- その他: IR問い合わせ先 e-mail: esol-ir@esol.co.jp/WEB: https://www.esol.co.jp/
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算説明 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4420 |
| 企業名 | イーソル |
| URL | https://www.esol.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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