2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社は第1四半期業績および通期・中間予想を本日(2025/8/7)修正。第1四半期実績は会社予想(※Q1単独予想は開示なし)や市場予想との比較明示はないが、上振れ着地(前年同期比で大幅増収増益)。
  • 業績の方向性:増収増益(売上高 +22.7%、営業利益 +68.0%、親会社株主に帰属する四半期純利益 +63.9%)。
  • 注目すべき変化:情報通信事業部門の急拡大(データセンタ向け需要で売上+58.3%、営業利益+124.8%)が全体業績を牽引。エレクトロニクスは売上微増ながら採算悪化で営業利益大幅減。
  • 今後の見通し:会社は2025/5/13公表の中間・通期予想を修正(同日付のお知らせ参照)。第1四半期の進捗は中間累計(第2四半期累計)予想に対して概ね50%台前半(売上進捗51.0%、営業利益進捗54.0%、当期純利益進捗55.9%)で順調。ただし通期へは下期需給や為替・旧モデル製品の採算などが不確定要因。
  • 投資家への示唆:生成AI・データセンタ需要が情報通信部門の業績を大きく押し上げている点が最重要。エレクトロニクスの旧モデル採算・為替影響や自動車の受注端境期は利益面のリスク要因。中期での生産能力投資(光ファイバ/SWR次世代工場:約450億円、稼働2029年度予定)が成長の注目点。

基本情報

  • 企業名:株式会社フジクラ(Fujikura Ltd.)
  • 上場取引所・コード:東証(5803)
  • URL:https://www.fujikura.co.jp/
  • 代表者:取締役社長 CEO 岡田 直樹
  • 問合せ先:執行役員 経営企画室長 浜砂 徹 TEL 03-5606-1112
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年8月7日
    • 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期(連結)(2025年4月1日~2025年6月30日)
    • 決算説明会:有(アナリスト向け、同日開催予定。資料は後日HP掲載)
    • 監査:四半期連結財務諸表はPwC Japanによる期中レビュー済(結論に重要事項なし)
  • セグメント(報告セグメント):
    • 情報通信事業部門:光ファイバ、データセンタ向け製品等
    • エレクトロニクス事業部門:電子部品等
    • 自動車事業部門:車載用ワイヤ・ケーブル等
    • エネルギー事業部門:電力・建設向け製品等
    • 不動産事業部門:賃貸等
    • その他:新規事業検討等
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株式含む):295,863,421株(第1Q末)
    • 期末自己株式数:19,929,138株
    • 第1Q累計の期中平均株式数:275,911,411株
    • 時価総額:–(資料に記載なし)
  • 今後の予定:
    • 次回決算発表/四半期発表:–(本資料以外の公表日程は別途)
    • IRイベント:2025年8月7日(アナリスト向け説明会。資料HP掲載予定)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(会社予想との比較は通期・中間が修正済。Q1単独の会社予想は非開示のため達成率は通期/中間予想に対する進捗で示す)
    • 売上高(第1Q実績):267,908百万円(前年同期比 +22.7%)
    • 通期予想(修正後):996,000百万円 → Q1の通期進捗率 26.9%
    • 第2四半期累計(H1)予想:525,000百万円 → H1進捗率(Q1/H1)51.0%
    • 営業利益(第1Q実績):41,086百万円(前年同期比 +68.0%)
    • 通期予想:142,000百万円 → 通期進捗率 28.9%
    • H1予想:76,000百万円 → H1進捗率 54.0%
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:31,318百万円(前年同期比 +63.9%)
    • 通期予想:103,000百万円 → 通期進捗率 30.4%
    • H1予想:56,000百万円 → H1進捗率 55.9%
  • サプライズの要因:
    • 主因:情報通信事業部門(光ファイバ等)でデータセンタ向け需要(生成AI普及)が継続、売上・採算とも大幅増。
    • マイナス要因:エレクトロニクス部門は米国関税政策の影響で旧モデルの出荷前倒しがあり、旧モデルの採算悪化と為替差損で営業利益が大幅減。
    • 自動車部門は受注プログラムの端境(納入数量減)で売上減、利益減。
  • 通期への影響:第1Qの進捗はH1目標に対して余裕ある進捗。ただしエレクトロニクスの採算悪化、為替変動、下期の受注・需要動向が通期達成に影響するため、会社は予想修正を行っており、通期見通しの実現可能性はこれら外部要因に依存。

財務指標(主要数値)

(単位:百万円、%は前年同期比)

  • 売上高(第1Q):267,908(+22.7% / 前年 218,330)
  • 営業利益(第1Q):41,086(+68.0% / 前年 24,452)
    • 営業利益率(第1Q):15.3%(改善、前年 11.2%)
  • 経常利益(第1Q):41,775(+60.1%)
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益(第1Q):31,318(+63.9%)
  • 1株当たり四半期純利益(EPS):113.51円(前年同期 69.29円)
  • 総資産(期末):796,114(百万円)← 前期末 830,307(-34,193)
  • 純資産(期末):445,252(百万円)← 前期末 435,329(+9,923)
  • 自己資本(参考):417,677百万円
  • 自己資本比率(期末):52.5%(安定水準)
  • 流動比率(概算):流動資産 530,013 / 流動負債 238,506 ≒ 222%(良好)
  • 負債合計:350,861百万円(前期末 394,978 → 減少)
    • 負債/純資産比(概算):350,861 / 445,252 ≒ 0.79(約78.8%)(適度)
  • 現金・預金:141,664(前期末 184,991、減少。仕入債務支払や配当支払等が要因)
  • 減価償却費(第1Q累計):5,467百万円(前年同期 5,672)
  • 研究開発費(第1Q累計):45億円(4,500百万円)
  • セグメント別売上・営業利益(当第1Q)
    • 情報通信:売上 143,809(第1Q、前年比 +58.3%)、セグメント営業利益 33,977(+124.8%)
    • エレクトロニクス:売上 39,426(+5.3%)、営業利益 1,675(-52.2%)
    • 自動車:売上 44,127(-8.7%)、営業利益 1,361(-33.1%)
    • エネルギー:売上 35,425(-3.8%)、営業利益 3,312(+8.7%)
    • 不動産:売上 2,782(+3.5%)、営業利益 1,353(+1.0%)
  • キャッシュ・フロー:第1QのCF計算書は掲載なし(注記あり)

財務の解説:

  • 情報通信の高採算化が営業利益率を押し上げている。流動比率・自己資本比率は良好で財務基盤は安定。現金・預金は期首比で減少しており運転資金や配当支払が影響。借入実行残高はゼロでコミットメントラインは60,000百万円(未実行)。

配当

  • 配当実績(2025年3月期):中間 33.50円、期末 66.50円、年間 100.00円
  • 配当予想(2026年3月期、修正後):中間 75.00円、期末 75.00円、年間 150.00円(修正有)
  • 配当性向(会社予想ベース、概算):年間配当総額 ≒ 150円 × 平均株数275,911,411 ≒ 41,387百万円。通期当期純利益予想103,000百万円に対する配当性向 ≒ 40.2%(やや高め〜株主還元重視)
  • 配当利回り:–(株価情報が資料にないため算出不可)
  • 特別配当:なし(今回の修正は通常配当額の引上げ)
  • 株主還元方針:配当性向や自社株買いに関する記載は当資料では特記事項なし(ただし配当の増額を公表)。

セグメント別情報(要点)

  • 情報通信事業部門
    • 売上:143,809百万円(前年同四半期比 +58.3%)
    • 営業利益:33,977百万円(+124.8%)
    • 主因:生成AI普及等によるデータセンタ向け光ファイバ需要増。高採算製品の出荷増。
    • 今後:需要増に対応する設備投資(光ファイバ・SWR次世代工場)を決議(投資額約450億円、稼働2029年度予定)。
  • エレクトロニクス事業部門
    • 売上:39,426百万円(+5.3%)
    • 営業利益:1,675百万円(-52.2%)
    • 主因:米国関税政策による旧モデルの出荷前倒しによる数量面はプラスだが、旧モデルの採算悪化および為替差損で利益低下。
    • 対応:採算改善策や製品構成見直しが注目点。
  • 自動車事業部門
    • 売上:44,127百万円(-8.7%)
    • 営業利益:1,361百万円(-33.1%)
    • 主因:受注プログラムの端境期で納入数量減。人件費中心に費用抑制実施も利益減。
  • エネルギー事業部門
    • 売上:35,425百万円(-3.8%)
    • 営業利益:3,312百万円(+8.7%)
    • 主因:建設電販市場の需要落ち着きで売上減だが、高採算製品の比率増で利益改善。
  • 不動産事業部門
    • 売上:2,782百万円(+3.5%)、営業利益 1,353百万円(+1.0%)— 深川ギャザリアの賃貸収入等が寄与。

セグメント戦略:情報通信の高成長・高採算化を活かして中長期成長を狙う一方、エレクトロニクスの採算改善と自動車部門の受注回復が短中期の課題。

中長期計画との整合性

  • 主要投資:光ファイバ・SWR次世代工場建設を決議(投資予定額 約450億円、稼働2029年度予定)。中期での供給能力強化・コスト競争力向上を目的。
  • 中期経営計画の進捗:第1Qは情報通信の需要取り込みにより好調。投資は中長期(2029稼働)で効果発現。エレクトロニクス採算悪化の改善がKPIの鍵。
  • KPI(公表KPIは資料に限定的):売上構成比・営業利益率の向上、設備投資による生産能力拡大が主要テーマ。

競合状況や市場動向

  • 市場動向:生成AIの普及によりデータセンタ・光ファイバ需要が拡大。これが情報通信部門の追い風。
  • 競合比較:個別他社比較データは本資料に記載なし。光ファイバ分野で高密度製品(SWR/WTC)に競争力ありと主張。
  • 競争優位性:独自技術(SWR®/WTC®)と設備投資による供給能力強化が差別化要因。ただし世界的な需給変動・価格競争、関税・為替の影響は競合とも共有するリスク。

今後の見通し(会社予想等)

  • 通期連結業績予想(修正後・2026年3月期)
    • 通期売上高:996,000百万円(+1.7%)
    • 通期営業利益:142,000百万円(+4.8%)
    • 通期経常利益:148,000百万円(+7.8%)
    • 通期親会社株主に帰属する当期純利益:103,000百万円(+13.0%)
    • 1株当たり当期純利益(通期予想):373.31円
  • 中間(第2四半期累計)予想(修正後)
    • 売上高:525,000百万円(+17.3%)
    • 営業利益:76,000百万円(+37.8%)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:56,000百万円(+94.9%)
  • 会社予想の前提:資料中に為替・原料価格等の詳細前提は明示されていない(修正理由等は別途「業績予想の修正並びに配当予想の修正に関するお知らせ」を参照)。
  • 予想の信頼性:第1Qの高進捗はポジティブ。ただしエレクトロニクスの採算悪化や為替、下期の需要動向次第で変動の可能性あり。会社は予想を修正しており、慎重な注視が必要。
  • リスク要因:為替変動、米国関税政策、旧モデル採算悪化、下期の受注・納入タイミング、原材料価格、グローバル税制(グローバル・ミニマム課税等)の影響。

重要な注記

  • 会計方針の変更:無し
  • 四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理:一部適用あり(注記参照)
  • 監査(レビュー):PwC Japan による期中レビュー済(重要な点は認められず)
  • 重要な後発事象:取締役会において光ファイバ・SWR次世代工場建設(投資約450億円)を決議。2029年度稼働予定。2026年度への影響は軽微と見込む。
  • その他:当第1Qにおいて「退職給付制度終了益(489百万円)」等の特別益計上、事業再編に伴う事業構造改善費用は小額(29百万円)に留まる。

(注)

  • 不明な項目は「–」と表記しています(例:時価総額、株主総会日等)。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 5803
企業名 フジクラ
URL http://www.fujikura.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 鉄鋼・非鉄 – 非鉄金属

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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