以下は、プリントネット(証券コード: 7805)の企業分析レポートです。
1. 企業情報
- 事業内容などのわかりやすい説明
プリントネットは、インターネットを通じて印刷物の注文を受け付け、自社工場で印刷・発送する「ネット印刷通販事業」を主軸とする企業です。フライヤー、パンフレット、名刺、封筒など多岐にわたる印刷物を提供しており、主要顧客は印刷業者やデザイン業者です。オンラインプラットフォーム「PrintNet」「PrintPro」「PrintNetWear」などを運営しています。また、薬局事業や飲食事業などの「その他事業」も展開していますが、売上の大半はネット印刷通販事業が占めています。ネット印刷大手のラクスルとも業務提携をしています。 - 主力製品・サービスの特徴
主力は「ネット印刷通販サービス」で、以下の特徴があります。- 利便性: インターネット上でデザインデータの入稿から注文、決済までを完結できるため、手軽に利用できます。
- 価格競争力: 大量生産によるコスト効率化と、オンラインに特化した運営により、従来の印刷会社と比較して価格競争力があります。
- 幅広い製品ラインナップ: チラシ、パンフレットから選挙ポスター、カレンダー、封筒といった多様な種類の印刷物に対応しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内での競争優位性や課題について
- 競争優位性: ネット印刷専業としてのコスト競争力と、長年の実績に基づく生産ノウハウが強みです。また、自社工場を保有しているため、品質管理や納期管理を徹底しやすい点も挙げられます。大口顧客への依存度を下げることで、利益率重視の顧客獲得にシフトしており、収益性改善に取り組んでいます。
- 課題: ネット印刷市場にはラクスルをはじめとする大手競合企業も存在し、価格競争は激しいです。資材価格の高騰、為替変動、地政学リスクといった外部環境の変化も収益に影響を与える可能性があります。また、広告費の上昇により新規顧客獲得効率が低下している点も課題です。
- 市場動向と企業の対応状況
国内景気は緩やかな回復基調にあるものの、不確実性も残ります。印刷需要はインバウンド回復によりコロナ禍前の水準に戻りつつあると認識しています。プリントネットは、こうした環境下で収益性を重視した戦略へと転換し、大口顧客中心から高利益率の一般顧客層へのシフトを進めています。また、生産性向上、自動化、環境対応、サイトの機能強化やマーケティング投資により市場ニーズへの適応を図っています。20億円の長期借入を行い、九州第二工場建設や次世代基幹システムの構築を進めることで、中長期的な競争力強化を目指しています。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣が掲げるビジョンや戦略
決算短信には具体的なビジョン名は記載されていませんが、ネット印刷事業において「収益性を重視した顧客構成への転換」を掲げています。大口取引の抑制と高利益率顧客へのシフト、生産性向上、自動化、環境対応への取り組みを強化し、成長と収益性の両立を目指しています。 - 中期経営計画の具体的な施策や重点分野
具体的な中期経営計画の数値目標は明示されていませんが、以下の施策を重点分野としています。- 生産能力・効率化の向上: 九州第二工場の建設、次世代基幹システムの構築を推進し、生産ラインの強化と効率化を図ります。
- 収益性改善: 利益率の高い顧客層の開拓と取引強化、広告・マーケティングの最適化による新規顧客獲得効率の向上。
- 環境対応: 環境に配慮した印刷プロセスの導入。
- 新製品・新サービスの展開状況(決算短信参照)
決算短信には具体的な新製品・新サービスの展開状況についての詳細な記載はありませんが、サイト・マーケティングの強化や次世代基幹システムの構築を通じて、既存サービスの品質向上や顧客体験の改善に取り組んでいると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデルや市場ニーズの変化への適応力
プリントネットの収益モデルは、インターネットを介した印刷物の受注と自社工場での生産・発送が基本です。大口顧客からの売上が減少傾向にあるものの、高利益率の一般顧客向けの売上は増加しており、収益構造の改善が見られます。これは、市場全体が価格競争からサービス競争、あるいは特定のニーズに応える方向へシフトしていることに対応しようとする動きと評価できます。今後の市場ニーズの変化に対応するため、新工場建設やシステム投資を通じて生産体制の柔軟性と効率性を高める計画であり、適応力向上への意欲が見られます。 - 売上計上時期の偏りとその影響
データなし
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向や独自性
具体的な技術開発の内容は詳述されていませんが、決算短信において「生産性向上」「自動化」「次世代基幹システム構築」への投資が明記されています。これは、製造プロセスにおける効率化やデジタル化を推進し、コスト削減と生産能力強化を図るための取り組みと推測されます。独自の印刷技術に関する特許等の情報はありませんが、オンラインでの受注から製造までを一貫して行うシステム運用が競争優位性の一つと考えられます。 - 収益を牽引している製品やサービス
売上の99%を占める「ネット印刷通信販売事業」が収益を牽引しています。特に、大口顧客向けの売上減少を一般顧客向けの売上増加でカバーし、利益率の高い注文に注力することで事業全体の収益性を向上させています。
6. 株価の評価
- EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較
- 現在の株価(本日終値):668円
- 1株当たり当期純利益(EPS、会社予想):77.14円
- 1株当たり純資産(BPS、実績):861.15円
- PER(会社予想):668円 ÷ 77.14円 = 8.66倍
- PBR(実績):668円 ÷ 861.15円 = 0.78倍
現在の株価は会社予想EPSを基にしたPERで8.66倍、実績BPSを基にしたPBRで0.78倍となっており、後述の業界平均と比較すると、利益面では割安感があり、資産面では平均水準よりやや高いが依然としてPBR1倍以下であり、割安と評価できます。
- 業界平均PER/PBRとの比較
- プリントネット PER(会社予想):8.66倍
- 業界平均 PER:10.0倍
- プリントネット PBR(実績):0.78倍
- 業界平均 PBR:0.5倍
PERでは業界平均よりも割安な水準にあります。PBRは業界平均よりは高い水準にありますが、PBR1倍を割り込んでいるため、依然として資産価値から見て割安な水準にあると言えます。
7. テクニカル分析
- 直近の株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か
直近10日間の株価は655円~673円のレンジで推移しており、本日終値の668円はこのレンジの中央からやや高値圏に位置しています。 - 年初来高値・安値との位置関係
- 年初来高値:771円
- 年初来安値:580円
- 現在の株価:668円
現在の株価は年初来高値から約13%安く、年初来安値からは約15%高い水準にあります。年初来レンジの中間点((771+580)/2 = 675.5円)とほぼ同水準であり、特別高値圏でも安値圏でもない中立的な位置にあると言えます。
- 出来高・売買代金から見る市場関心度
- 本日出来高:5,000株
- 本日売買代金:3,331千円
直近10日間の出来高は1,600株から13,000株の間で推移しており、今日の出来高5,000株は平均的な水準です。売買代金も300万円程度と、大手企業と比較して非常に少ないです。市場からの関心度は限定的で、流動性が低い傾向にあります。
8. 財務諸表分析
- 売上、利益、ROE、ROAなどの指標を評価
- 売上高: 2025年8月期は9,213百万円(前年同期比△1.0%)と微減。過去数年で見ると90億円前後で推移しており、成長には課題があります。
- 営業利益: 2025年8月期は563百万円(前年同期比+25.5%)と大幅増益。利益率重視の戦略転換が奏功しています。
- 経常利益: 2025年8月期は565百万円(前年同期比+24.0%)と大幅増益。
- 当期純利益: 2025年8月期は433百万円(前年同期比+105.7%)と大幅増益。前年の減損損失計上がなかったこと、保険解約返戻金等の特別利益が寄与しました。
- ROE(実績): 10.90%。目標とされる10%を上回る優れた水準です。
- ROA(算出): 当期純利益433百万円 / 総資産7,488百万円 = 5.78%。こちらも目標の5%を超える良好な水準です。
- 過去数年分の傾向を比較
- 売上高: 2022年8月期(8,648百万円)から増収が続き、2023年8月期(9,629百万円)でピークを迎えましたが、2024年8月期は9,306百万円、2025年8月期は9,213百万円とやや減少傾向にあります。しかし、来期は9,867百万円の増収を予想しています。
- 利益: 2023年8月期は売上高の最高益にもかかわらず減損損失計上等が響き純利益が落ち込みましたが、2025年8月期は利益体質の改善と特別利益の寄与により、営業利益、経常利益、純利益ともに大幅に回復しました。利益率は改善傾向にあります。
- 四半期決算の進捗状況(通期予想との比較)
提供データは非連結の年度決算短信のみのため、四半期決算の進捗状況については不明です。
9. 財務健全性分析
- 自己資本比率、流動比率、負債比率の評価
- 自己資本比率: 55.6% (実績)。目安とされる40%を大幅に上回っており、非常に安定した財務基盤です。
- 流動比率: 流動資産3,325百万円 / 流動負債2,495百万円 = 133%。目安とされる100%を上回っており、短期的な支払い能力は問題ありません。
- 負債比率(負債合計/純資産): 3,318百万円 / 4,170百万円 = 79.6%。過度な借入はなく、中程度で健全な水準です。
- 財務安全性と資金繰りの状況
自己資本比率が高く、流動比率も健全であることから、全体的に財務安全性は非常に高いと言えます。営業キャッシュ・フローも大幅に良化しており(1,348百万円)、資金繰りにも余裕がある状況です。 - 借入金の動向と金利負担
期末の有利子負債は短期借入300百万円、長期借入421百万円と比較的小規模です。インタレスト・カバレッジ・レシオは138.9倍と非常に高く、利払い能力に十分な余裕があります。
ただし、重要な後発事象として2025年9月に九州第二工場建設のための20億円の長期借入(担保あり、期間10年)を決議しており、今後の金利負担は増加する可能性があります。会社は2026年8月期業績への影響は軽微と見込んでいますが、中期的には注視が必要です。
10. 収益性分析
- ROE、ROA、各種利益率の評価
- ROE: 10.90%。資本を効率的に活用して利益を生み出す能力は高いと評価できます。
- ROA: 5.78%。総資産に対する利益率も良好な水準です。
- 粗利益率: 売上総利益2,091百万円 / 売上高9,213百万円 = 22.7% (2025年8月期)。
- 営業利益率: 営業利益563百万円 / 売上高9,213百万円 = 6.1% (2025年8月期)。前期の4.8%から改善。
- 経常利益率: 経常利益565百万円 / 売上高9,213百万円 = 6.1% (2025年8月期)。前期の4.9%から改善。
- 当期純利益率: 当期純利益433百万円 / 売上高9,213百万円 = 4.7% (2025年8月期)。前期の2.3%から大幅改善。
- 一般的なベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%等)との比較
ROE10.90%はベンチマークの10%を上回っており、ROA5.78%もベンチマークの5%を上回っています。各種利益率も改善傾向にあり、収益性は良好と言えます。 - 収益性の推移と改善余地
前年に減損損失があった影響を除けば、大口顧客の取引縮小による減収にもかかわらず、利益率重視の戦略転換により営業利益率が大きく改善しました。今後も生産性向上や自動化への投資、高利益率顧客への注力により、さらなる収益性向上が期待されますが、広告費の上昇や資材価格の高騰は改善余地を圧迫する可能性もあります。
11. 市場リスク評価
- ベータ値による市場感応度の評価
ベータ値のデータなし - 52週高値・安値のレンジと現在位置
- 52週高値(年初来高値に近似):771円
- 52週安値(年初来安値に近似):580円
- 現在の株価:668円
現在の株価は52週レンジの中間点に位置しており、極端な水準ではありません。
- 決算短信に記載のリスク要因(外部環境、為替、地政学等)
- 為替・原材料価格の上昇: 印刷資材の価格高騰は収益を圧迫する可能性があります。
- 大口顧客との取引集中リスク: 主要顧客への売上が減少傾向にあり、特定の顧客への依存リスクは低下しつつありますが、取引状況の変動は業績に影響を与えます。
- 地政学リスクや金融政策による需要変動: 世界経済の情勢や国内の金融政策が消費者の印刷需要に影響を及ぼす可能性があります。
- 設備投資(新工場)に伴うプロジェクトリスク・借入増加: 九州第二工場建設や次世代基幹システム構築に伴う投資が計画通りに進捗しないリスクや、20億円の新規借入による金利負担増加リスクがあります。
12. バリュエーション分析
- 業種平均PER/PBRとの比較
- PER(会社予想):8.66倍
- 業種平均PER:10.0倍
- PBR(実績):0.78倍
- 業種平均PBR:0.5倍
PERは業種平均より割安。PBRは業種平均よりは高いものの、1倍以下であり、絶対値としては割安感があります。
- 目標株価レンジの算出(業界平均倍率適用)
- PERに基づく目標株価: 業種平均PER 10.0倍 × EPS(会社予想)77.14円 = 771.4円
- PBRに基づく目標株価: 業種平均PBR 0.5倍 × BPS(実績)861.15円 = 430.58円
PERベースでは現在の株価668円に対し約771円と上振れ余地がありますが、PBRベースでは約430円と下振れ余地を示しています。これはPBRの業界平均が非常に低いことによるものと考えられます。
- 割安・割高の総合判断
現在の株価はPER、PBRともに1倍を割り込んでおり、業績の改善傾向と高い財務健全性を考慮すると、割安感が高いと判断できます。PERベースでは上値余地があり、PBRベースでは業界平均が低すぎるため比較が難しいですが、絶対値としてのPBRは割安です。
13. 市場センチメント分析
- 信用取引の状況(信用買残、信用倍率、需給バランス)
- 信用買残:41,900株
- 信用売残:5,200株
- 信用倍率:8.06倍
信用買残が信用売残を大幅に上回っており、信用倍率は8倍台と高いです。これは、将来の株価上昇を期待する買い方が多いことを示しており、需給面では将来の売り圧力が存在する可能性があります。ただし、売買代金が少ないため、信用取引残高が株価に与える影響は限定的かもしれません。
- 株主構成(経営陣持株比率、安定株主の状況)
- 大株主上位にPNコーポレーション(36.63%)、代表者である小田原洋一氏(13.53%)、自社(自己株口 6.87%)という安定株主が高い比率を占めています。これらを合計すると約57%となり、安定性の高い株主構成と言えます。
- 大株主の動向
大株主上位10社に目立った変動に関する情報はありません。代表者およびPNコーポレーションによる安定的な保有が継続していると見られます。大株主の一つであるラクスルが0.73%を保有しており、業務提携関係が株主レベルでも確認できます。
14. 株主還元と配当方針
- 配当利回りや配当性向の分析
- 配当利回り(会社予想):1.95% (現在株価668円、予想配当13円で計算)
- 1株配当(会社予想):13.00円
- 当期配当性向(2025年8月期):14.5%
- 予想配当性向(2026年8月期):16.8%
配当利回りは2%弱とまずまずの水準です。配当性向は14.5%と低く、当期純利益が大幅に増加したため、配当金も継続しているものの、利益に対しては十分な余力があります。今後は利益成長に伴う増配の可能性も考えられます。
- 自社株買いなどの株主還元策
決算短信の株主還元方針には、定常配当の継続が明記されており、自己株式の取得については期中に限定的な処理(株式給付信託関連)があったとされています。大規模な自社株買いは現時点では積極的に行われていない模様です。 - 株式報酬型ストックオプション等のインセンティブ施策
データなし
15. 最近のトピックスと材料
- 適時開示情報の分析(大型受注、新製品、拠点展開等)
2025年8月期決算短信で「重要な後発事象」として記載された2025年9月12日付の取締役会決議が最大のトピックです。- 20億円の長期借入: 三井住友銀行から九州第二工場建設、借換、設備投資等の資金として20億円の長期借入(担保あり、期間10年、元金均等返済)を決定しました。
- これらが業績に与える影響の評価
- 新工場建設及び次世代基幹システム構築: この大型投資は、今後の生産能力増強と効率化、事業拡大の基盤となるものであり、中長期的な成長への期待が高まります。短期的な負債増加と金利負担はありますが、将来の収益性向上に繋がる可能性があります。会社は2026年8月期の業績への影響は軽微と見込んでいます。
- 利益率重視戦略: 大口顧客売上減少を一般顧客増加でカバーし、利益率を高める戦略が奏功しており、この流れが継続すれば業績にポジティブな影響を与え続けるでしょう。
16. 総評
プリントネット(7805)は、ネット印刷通販事業を主軸とし、収益性重視の戦略転換により大幅な増益を達成した企業です。
全体的な見解:
2025年8月期決算は、売上高は微減ながらも、利益率改善と特別利益の寄与により、営業利益・経常利益・当期純利益が前期比で大幅に増加しました。ROE、ROAもベンチマークを上回る水準で、資本効率も良好です。自己資本比率55.6%と財務基盤は非常に安定しており、現時点での財務健全性に懸念はありません。
今後は20億円を投じる九州第二工場建設や次世代基幹システム構築といった大型投資を通じて、中長期的な成長と効率化を目指しており、これが計画通りに進めばさらなる競争力強化が見込めます。
株価は業界平均PERを下回る水準にあり、PBRも1倍未満と割安感があります。しかし、市場の関心度は限定的で流動性は低いです。
- ポジティブ:
- 利益率重視の戦略が奏功し、収益性が大幅に改善。
- ROE、ROAともに良好な水準で資本効率が高い。
- 自己資本比率が高く、財務健全性は非常に高い。
- 新工場建設や基幹システム構築により、将来的な成長と効率化への投資が進んでいる。
- PERが業種平均より割安で、PBRも1倍未満と割安感がある。
- ネガティブ:
- 売上高は微減傾向にあり、持続的な成長には今後の施策の具体化が待たれる。
- 新規借入(20億円)による金利負担増加や、設備投資の進捗リスクは注視が必要。
- 広告費の上昇による新規顧客獲得効率の低下。
- 地政学リスクや原材料価格高騰など、外部環境からの影響を受けやすい。
- 株取引の流動性が低いため、売買のしやすさには注意が必要。
強み・弱み・機会・脅威の整理 (SWOT分析):
- 強み (Strengths):
- 高い財務健全性(自己資本比率55.6%)と安定したキャッシュフロー。
- 収益性を重視した事業戦略への転換と、それによる利益率の大幅改善。
- ネット印刷通販という成長市場での実績とノウハウ。
- 自社工場保有による品質・納期管理能力。
- 弱み (Weaknesses):
- 売上成長率の伸び悩み(直近は微減傾向)。
- 市場における競争激化と広告費用の増加による顧客獲得効率の低下。
- 株価の流動性が低い。
- 機会 (Opportunities):
- インバウンド需要回復による印刷需要の増加。
- 九州第二工場建設と次世代基幹システム導入による生産能力・効率の大幅向上。
- 高利益率顧客へのシフトによるさらなる収益構造改善の可能性。
- デジタル化を背景としたオンライン印刷サービスの需要拡大。
- 脅威 (Threats):
- 原材料価格(印刷資材)の高騰や為替変動リスク。
- 地政学リスクや経済情勢の悪化による印刷需要の低迷。
- 大手競合他社との価格競争激化。
- 20億円の長期借入に伴う金利負担の増加と設備投資の不確実性。
17. 企業スコア
- 成長性: B
- 売上は△1.0%と微減だが、来期は+7.1%を予想。大口顧客売上は減少も、一般顧客は増加。新工場建設など設備投資による中長期的な成長期待は高い。
- 収益性: A
- 粗利率22.7%、営業利益率6.1%、ROE10.90%、ROA5.78%と、いずれも良好な水準。利益率改善トレンドが明確。
- 財務健全性: S
- 自己資本比率55.6%と非常に高く、流動比率133%、負債比率79.6%も安定水準。現金保有も増加。20億円の借入予定はあるものの、現状は非常に健全。
- 株価バリュエーション: A
- PER 8.66倍は業界平均10.0倍より割安。PBR 0.78倍は業界平均0.5倍よりは高いが、1倍を大幅に割り込んでおり、絶対値としては割安と判断できる。
企業情報
| 銘柄コード | 7805 |
| 企業名 | プリントネット |
| URL | https://odahara.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.5)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。