2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期業績予想の修正は無し(発表日現在)。ただし第2四半期(中間)で親会社株主に帰属する中間純損失が2,362百万円となり、通期の純損失見込み(△1,300百万円)を既に上回る(損失拡大)。従って中間時点の損益は想定より悪化。
- 業績の方向性:増収(売上高+105.0%)だが赤字拡大(営業損失拡大、特別損失計上により当期純損失拡大)→ 増収減益(純損失拡大)。
- 注目すべき変化:第1四半期にリリースしたモバイルタイトルの回収可能性を再評価し、減損(特別損失)1,563百万円を計上。これが純損失拡大の主因。
- 今後の見通し:通期は売上17,500百万円、営業利益500百万円の計画を維持。上期進捗は売上で約47.1%にとどまり、損益面では既に通期純損失見込みを上回っているため、下期での大幅な回復(利益化)が必要。会社は現時点で予想修正なし。
- 投資家への示唆:売上は回復基調だが、直近リリースタイトルの不振による減損と販売増に伴う変動費・広告等の増加で採算が圧迫。下期の既存タイトルの収益化/コスト管理と新規パイプラインの成果が重要。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社ドリコム(Drecom Co., Ltd.)
- 主要事業分野:ゲーム事業(モバイルゲームの開発・運用、他社IPや自社IPの運用)、コンテンツ事業(出版・電子書籍、アニメ・MD、SNSを活用したサービス等)
- 代表者名:代表取締役社長 内藤 裕紀
- URL: https://drecom.co.jp/
- 報告概要:
- 提出日:2025年10月29日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期、2025年4月1日〜2025年9月30日)
- 決算説明資料作成:有、決算説明会:有(機関投資家・アナリスト向けは同日開催予定)
- セグメント:
- ゲーム事業:運用中タイトル(11本)を中心に収益化。自社配信タイトルや他社IPタイトルの開発・運用。
- コンテンツ事業:出版(ライトノベル、コミック)、電子書籍、アニメ、MD、SNS活用のファンマーケティング等。
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):29,340,212株(2026年3月期中間期)
- 期中平均株式数(中間期):28,782,245株
- 期末自己株式数:516,395株
- 時価総額:–(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月13日
- 決算説明会資料は説明会後速やかに同社HPへ掲載予定
- 配当支払開始予定日:-(中間・期末ともに無配、期末配当は未定)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(単位:百万円)
- 売上高:実績 8,238(中間)→ 通期予想 17,500 に対する進捗率 47.1%(若干下回る50%ペース)
- 営業利益:実績 △574(中間) → 通期予想 500 に対する進捗率は着地ベースで不適切(上期で損失)。通期500達成には下期で大幅黒字が必要
- 親会社株主に帰属する中間純利益:実績 △2,362(中間) → 通期予想 △1,300(中間で既に上回る損失)
- サプライズの要因:
- 主因は第1四半期での新規リリースモバイルタイトルの将来収益の再評価による減損(特別損失)1,563百万円計上。
- 売上は新規(『Wizardry Variants Daphne』等)の貢献で増加したが、売上増に伴う支払手数料等の変動費とソフトウェア償却費・広告宣伝費等の固定費増加が利益を圧迫。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想の修正を行っていないが、中間での損失水準は通期見通しを上回っているため、下期における既存/新規タイトルの業績回復とコスト抑制が不可欠。リスク要因としては、さらなる減損や売上下振れの可能性。
財務指標(要点)
- 財務諸表の主要数値(当中間連結会計期間:2025年9月30日、単位:百万円)
- 売上高:8,238(+105.0%)
- 営業利益:△574(前年同期 △315)
- 経常利益:△616(前年同期 △354)
- 親会社株主に帰属する中間純損失:△2,362(前年同期 △1,022)
- 特別損失(減損損失):1,563(当期)
- 1株当たり中間純利益(EPS):△82.08円(前年同期 △35.68円)
- 総資産:9,991(前期末 13,506)
- 純資産:2,431(前期末 4,719)
- 自己資本比率:23.5%(前期末 34.6%)→ 低下(目安:40%超が安定水準)
- 1株当たり純資産(BPS):81.39円(前期末 162.48円)
- 進捗率分析(通期予想に対するH1進捗)
- 売上高進捗率:47.1%(8,238 / 17,500)→ 通常の均等進捗50%よりやや低め
- 営業利益進捗率:実績は△574(通期目標500)→ 上期で赤字、下期に黒字化が必須
- 純利益進捗率:実績は△2,362(通期目標△1,300)→ 中間で既に通期目標を超過(悪化)
- 財務安全性
- 自己資本比率:23.5%(低め、前期末 34.6%)
- 総負債:7,559、純資産 2,431 → 負債/純資産 ≒ 3.11(負債依存度が高い)
- 流動資産 6,621、流動負債 5,218 → 流動比率 ≒ 127%(6,622 / 5,218 ≒ 1.27、短期支払い能力は確保)
- 借入金の状況:長期借入金は前期末 2,888 → 当中間 2,009(減少)。一方で「1年内返済予定の長期借入金」は1,738 → 1,870(増加)で短期の返済負担は残る。
- 効率性
- 売上高営業利益率:H1は営業損失のためマイナス。前年同期は損失幅小さいため改善していない。
- 無形資産(ソフトウェア)の帳簿額が大幅減少(3,683 → 1,246)しており、減損や償却が反映。
- キャッシュフロー(単位:千円)
- 営業CF:+754,675(プラス、前年同期 250,712)→ 営業ベースのキャッシュ創出は改善
- 投資CF:△358,335(無形固定資産の取得等、前年同期 △608,820)
- 財務CF:△752,033(長期借入金返済が主)
- 現金及び現金同等物:期末 3,572,377(△356,397減少)
配当
- 中間配当:0.00円(無配)
- 期末配当:未定(通期予想は未定)
- 年間配当予想:未定(前期は通期0.00円)
- 配当利回り:–(配当未定)
- 配当性向:–(赤字のため参考外)
- 株主還元方針:現時点で特別配当・自社株買いの記載なし
セグメント別情報
- ゲーム事業(主力)
- 売上高:7,937(+109.1%)
- セグメント損失:△114(前年同期はセグメント利益256)
- 主要要因:『Wizardry Variants Daphne』等の新規タイトルが売上寄与。だが売上増に伴う変動費(プラットフォーム手数料等)増、ソフトウェア償却費・広告宣伝費の増加、及び一部タイトルの減損(第1四半期に減損計上)で損失計上。
- 戦略:運用タイトルへの追加投資・体制強化、PC/コンソール向けオリジナル開発によるIP保有目指す。
- コンテンツ事業
- 売上高:324(+44.3%)
- セグメント損失:△459(前年同期 △572)→ 損失縮小
- 主要要因:電子コミックス中心に売上増。出版物の刊行拡大や人気シリーズの累計販売好調。一方で出版・アニメ・MDや生成AI活用等への先行投資が継続。
- 戦略:作品数増加による販売拡大、投資を継続し事業化を目指す。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画・KPI:資料では詳述なし(–)。会社は「IP×テクノロジー」でのグローバル展開とIP保有を中期目標に掲げる。
- 進捗:売上は増加基調だが、減損計上などで純資産・自己資本比率が悪化。中期目標達成には採算改善と資本効率の回復が必要。
競合状況や市場動向
- 競合との比較:同業(ゲーム・コンテンツ)では新作のヒットと継続的運営が業績を左右する構造。ドリコムは複数タイトル運用とコンテンツ拡張で事業ポートフォリオ多様化を図っているが、直近は新作の集客・収益化リスクが財務に影響。
- 市場動向:モバイルゲーム市場は競争激化でユーザー獲得コストが高止まり。IPの二次展開(書籍・アニメ等)で収益の多角化を進める戦略は合理的だが投資回収に時間を要する可能性あり。
今後の見通し
- 業績予想(通期、会社公表値、修正なし)
- 売上高:17,500百万円(前期比+38.3%)
- 営業利益:500百万円(同+346.4%)
- 経常利益:400百万円(同+650.4%)
- 親会社株主に帰属する当期純損失:△1,300百万円(前期 △1,035)
- 1株当たり当期純利益(通期予想):△45.23円
- 予想の信頼性:上期での大幅な純損失超過を踏まえると、通期予想の達成は下期での大幅な収益改善が必要。過去に通期見通し修正を行っており、業績変動リスクは高い。
- リスク要因:
- 新作タイトルの収益性が想定を下回ることによる追加減損
- ユーザー獲得コスト(広告費等)やプラットフォーム手数料の上昇
- 借入金返済スケジュール(短期返済負担)と資本比率低下による財務リスク
- 市場競争・IPの受容性
重要な注記
- 会計方針や連結範囲の重要な変更:無
- 第1四半期でのモバイルゲームに係る将来収益の再評価による減損(特別損失)1,563,462千円を計上(ゲームセグメントにて計上)
- 中間決算短信は監査(レビュー)の対象外
- 今後の開示:決算説明資料は決算説明会後に同社HPへ掲載予定
(注記)
- 「良い/悪いの目安」を併記:自己資本比率23.5%(低め、目安40%以上が安定)、流動比率約127%(短期支払能力は確保)、営業CFがプラス754百万円(良い)。
- 不明な項目は — と表記しています。
- 本資料は提供された決算短信を基に整理した要約であり、投資助言・推奨は行いません。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 3793 |
| 企業名 | ドリコム |
| URL | http://www.drecom.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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