2025年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社予想(通期予想)からの修正は無し。第3四半期累計の実績は会社想定の範囲内と判断できるため「ほぼ予想通り」。市場予想は提示無し(–)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高121,151百万円、前年同期比+7.9%;営業利益16,277百万円、同+12.5%)。
- 注目すべき変化:コミュニケーションITとビジネスソリューションがけん引。連結でのれん(M&A)5,760百万円の発生(株式会社ミツエーリンクスの取得による)。
- 今後の見通し:通期予想(売上168,000百万円、営業利益23,000百万円、親会社帰属当期利益16,200百万円)は据え置き。第3四半期までの進捗は売上72.1%、営業利益70.8%、純利益72.3%で、通常の9か月比(理論上75%)や目標達成にはやや余地あり。
- 投資家への示唆:デジタル投資需要で増収基調、セグメント別には成長が偏在。M&Aで事業強化を進める一方、のれんや人件費増などコスト面の管理が今後の注目点。配当は維持(通期116円予想)で株主還元方針に変更なし。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社電通総研
- 主要事業分野:シンクタンク、コンサルティング、システムインテグレーションを軸としたソリューション提供(金融、ビジネス、製造、コミュニケーションIT等)
- 代表者名:代表取締役社長 岩本 浩久
- URL:https://www.dentsusoken.com/
- 報告概要:
- 提出日:2025年10月30日
- 対象会計期間:2025年1月1日~2025年9月30日(2025年12月期 第3四半期累計:連結)
- 決算補足資料作成の有無:有
- 決算説明会:有(アナリスト・機関投資家向け)
- セグメント:
- 金融ソリューション:金融業向けの受託開発、銀行向けシステム等
- ビジネスソリューション:人事・会計等の経営管理ソリューション(STRAVIS、POSITIVE等)
- 製造ソリューション:製造業向けのSAPやCAE/PLM等ソリューション
- コミュニケーションIT:マーケティング変革や自治体向けデジタル改革(ミツエーリンクスの連結化あり)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):65,182,480株
- 期末自己株式数:123,317株
- 期中平均株式数(四半期累計):65,076,196株
- 時価総額:–(レポートに記載なし)
- 今後の予定:
- 通期決算発表等:通期予想は2025年12月期(修正無し)
- 株主総会・IRイベント:今後予定は別途発表(本短信に詳細記載なし)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(第3四半期累計:2025/1/1–9/30)
- 売上高:121,151百万円(前年同期比+7.9%)。会社の通期予想(168,000百万円)に対する進捗率72.1%(目安:9か月で75%が通常ペースのためやや遅れ)。
- 営業利益:16,277百万円(前年同期比+12.5%)。通期予想(23,000百万円)に対する進捗率70.8%(やや遅れ)。
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:11,716百万円(前年同期比+16.3%)。通期予想(16,200百万円)に対する進捗率72.3%。
- サプライズの要因:
- ポジティブ:ビジネスソリューション(STRAVIS、POSITIVE)とコミュニケーションIT(公共向け・電通グループ向け案件、ミツエーリンクス連結)が売上・利益を押し上げ。
- ネガティブ要素:金融ソリューションでは一部ソフトウェアアドオン案件の減少、製造ソリューションではSAP案件減少と人員増による人件費増で利益が伸び悩む。
- のれん(5,760百万円)発生により無形資産関連の償却影響等の会計影響あり。
- 通期への影響:会社は通期見通しを据え置き。現状進捗はやや下ぶれ感あるが、第4四半期に大型案件や季節要因で巻き返せば達成可能との姿勢。予想修正は無し。
財務指標
- 貸借対照表(要点)
- 総資産:158,326百万円(前期末147,331百万円、+10,995百万円)
- 流動資産:129,793百万円(+10,735百万円)——前渡金(サブスクリプション・保守等)増加、預け金増
- 固定資産:28,533百万円(+260百万円)——繰延税金資産増等
- 総負債:63,121百万円(前期末56,137百万円、+6,984百万円)——主に支払手形・買掛金の増加(15,083→21,446百万)
- 純資産:95,204百万円(前期末91,194百万円、+4,010百万円)
- 主要損益(第3四半期累計)
- 売上高:121,151百万円(+8,920百万円、+7.9%)
- 売上原価:77,350百万円(前年71,807百万円)
- 売上総利益:43,801百万円(前年40,424百万円)
- 販売費及び一般管理費:27,524百万円(前年25,961百万円)
- 営業利益:16,277百万円(+1,814百万円、+12.5%)、営業利益率13.4%(前年12.9%、+0.5pt) — 増収で改善
- 経常利益:16,892百万円(+2,479百万円、+17.2%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:11,716百万円(+1,642百万円、+16.3%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):180.04円(前年154.83円、+16.3%)
- 進捗率分析(通期予想に対する第3Q累計)
- 売上高進捗率:72.1%(121,151/168,000) — 理論的な9か月割合75%よりやや低い
- 営業利益進捗率:70.8%(16,277/23,000) — 同上
- 純利益進捗率:72.3%(11,716/16,200)
- 過去同期間との比較:前年同期より増収増益だが進捗はほぼ同等~やや控えめ
- 財務安全性
- 自己資本比率:60.1%(安定水準。目安40%以上で安定と判断)
- 負債合計/総資産比率:約39.9%(63,121/158,326)
- 負債÷自己資本(負債比率):約66.3%(63,121/95,204)
- 流動比率:流動資産129,793 / 流動負債59,460 = 約218%(短期支払余力は良好)
- 効率性
- 営業利益率は前年12.9% → 13.4%へ改善(収益性改善の兆し)
- 減価償却費:2,918百万円(前年2,415百万円)。のれん償却491百万円。
- セグメント別(第3四半期累計)
- 金融ソリューション:売上25,240百万円(△352)、営業利益3,068百万円(△175)
- ビジネスソリューション:売上20,317百万円(+2,947)、営業利益4,871百万円(+1,200)
- 製造ソリューション:売上45,644百万円(+1,066)、営業利益5,771百万円(△167)
- コミュニケーションIT:売上29,949百万円(+5,259)、営業利益2,565百万円(+956)
- 貢献度:製造が売上最大、だが利益寄与はビジネス・製造が大きい。Comm ITはM&A寄与で伸長。
- 財務の解説:増収効果で各段階利益は増加。前渡金の増加や買掛金増があり運転資本は拡大している。
配当
- 配当実績と予想:
- 2024年12月期:第2四半期末 54円、期末 54円、年間108円
- 2025年12月期:第2四半期末(中間)58円、期末予想58円、年間予想116円(修正なし)
- 配当利回り:–(株価情報非提示のため算出不可)
- 配当性向:通期予想のEPS 248.95円に対する年間配当116円→配当性向約46.6%(比率としてはやや高め←株主還元重視の姿勢)
- 特別配当の有無:無
- 自社株買い:言及無し(–)
セグメント別情報
- セグメント別状況(主要ポイント)
- 金融ソリューション:日銀決済管理システム「Stream‑R」や「BANK・R」の販売・導入は拡大したが、会計領域のソフトウェア商品アドオンが減少し減収減益。
- ビジネスソリューション:STRAVIS(連結会計)、POSITIVE(統合人事)が商社・サービス業・保険向けに拡大し増収増益。
- 製造ソリューション:SAP案件減少もCAE/PLMが輸送機器向けに拡大し売上は増加。だが高収益のアドオン案件減と人件費増で営業利益は減少。
- コミュニケーションIT:公共・電通グループ案件の拡大と、ミツエーリンクスの連結化による貢献で増収増益。のれん5,760百万円計上。
- 前年同期比較:ビジネスとコミュニケーションITが大きく伸長。金融がやや弱含み。製造は売上は増だが利益性低下。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画(「社会進化実装 2027」)の目標(2027年12月期)
- 売上高:210,000百万円(2,100億円)
- 営業利益:31,500百万円(315億円)
- 営業利益率:15.0%
- ROE:18.0%以上
- 就業人員数:6,000名
- 進捗状況:第3四半期累計の営業利益率13.4%は中期目標15.0%に近づくが到達には更なる改善余地あり。M&Aやソリューション拡充は計画整合的だが、のれんや人件費増がROE改善の阻害要因となる可能性。
- KPI達成状況:具体KPIの開示は限定的(売上・営業益目標は設定済み)。現状では成長ポテンシャルはあるが余力が必要。
競合状況や市場動向
- 競合他社との比較:本資料に同業他社比較は無し(–)。ただし、企業のデジタル投資意欲は強く、市場需要は堅調との記載。
- 市場動向:国内は雇用・所得改善で緩やか回復。だが金融市場や地政学リスクなど先行き不透明。デジタル投資は継続的な追い風。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想:売上168,000百万円(+10.1%)、営業利益23,000百万円(+9.3%)、経常利益23,500百万円(+11.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益16,200百万円(+7.2%)、1株当たり当期純利益248.95円
- 予想修正:直近公表予想からの修正無し
- 会社予想の前提条件:特段の詳細な前提(為替等)は本短信に沿って4ページ参照(当短信内に限定的な記載)。
- 予想の信頼性:当期第3四半期まで増収増益で推移。ただし第4四半期で大型案件獲得や費用控制がカギ。過去の予想達成傾向は本資料では明示無し(–)。
- リスク要因:
- マクロ関連(政策・金融市場変動、地政学リスク)
- 顧客のIT投資動向の変化
- 人件費増・のれん等無形資産の償却影響
- M&Aの統合リスクやのれんの減損可能性
- 受注構成の偏り(特定セグメント依存)
重要な注記
- 会計方針:グローバル・ミニマム課税制度に関する実務対応報告(第46号)を第1四半期から適用。第3四半期財務諸表では同課税制度に係る法人税等は計上していない(第7項適用)。
- 連結範囲の変更:第3四半期累計で株式会社ミツエーリンクスを取得し連結化(のれん5,760百万円発生)。
- 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は当第3四半期累計期間に係るものは作成していない。
- 監査(レビュー):添付の四半期連結財務諸表に対する公認会計士等によるレビューは無。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4812 |
| 企業名 | 電通総研 |
| URL | https://www.dentsusoken.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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