決算説明：くふうカンパニーホールディングス（4376）

2025年９月期 第３四半期決算説明資料

エグゼクティブサマリー

• 経営陣のメッセージ: 組織再編を進め「毎日の暮らし事業」を中核に、オンライン・オフラインを一気通貫で提供するグループ体制へ移行。事業の統廃合・コスト見直しで利益底打ちを図る一方、出店や新業態開拓で成長を目指す。
• 業績ハイライト: 売上高は9,938百万円（前年同期比 86.3%）で減収、営業利益は207百万円（前年同期比 60.5%）で減益、EBITDAは1,079百万円（前年同期比 95.2%）。（注：営業費用配分方法を2025期から見直し、遡及修正済）
• 戦略の方向性: トクバイ等の小売プラットフォーム拡大（店舗登録／利用者の拡大）、住まい領域の出店強化（イエタテの拡大）、結婚領域では式場向けサービス拡充・レンタルドレス事業を取り込み収益化。投資事業は収益化のタイミング調整を実施。
• 注目材料:
  • トクバイ：有料掲載店舗数38,628店、定額課金店舗30,422店（定額課金平均単価は概ね横ばい、定額課金店舗は前年同月比 +3.6%）。
  • イエタテ：Q3までに5店舗出店、前年Q3末から+11店で合計20店舗に。
  • 組織再編・M&A：RETRIP吸収合併（2024/11/1）、ロコガイドとくふうAIスタジオ統合（2025/1/1）、持株会社商号変更（2024/12/31）。
• 一言評価: 減収ながらコスト見直しで利益は下げ止め、成長投資と収益化のタイミングが今後の鍵。

基本情報

• 説明者: 発表者（役職）：–、発言概要：資料に基づく決算・セグメント概況の説明（詳細は資料）。
• セグメント:
  • 毎日の暮らし事業：トクバイ（SaaS/広告等）、Zaim（課金/データソリューション/広告）、その他（グループ内取引等）
  • ライフイベント事業：住まい領域（くふう住まいコンサルティング、イエタテ等）、結婚領域（メディア、プロデュース、ドレス販売/レンタル等）
  • 投資・インキュベーション事業：投資先事業の支援・収益化（SSI、キッズスター等）

業績サマリー

• 主要指標（Q3累計／単位：百万円）
  • 売上高：9,938 百万円（前年同期比 86.3%）（目安：減収 → 悪い）
  • 営業利益：207 百万円（前年同期比 60.5%）（営業利益率 約2.1%） （目安：減益・低水準 → 悪い）
  • EBITDA：1,079 百万円（前年同期比 95.2%）（目安：ほぼ横ばい → 中立/やや良い）
• 予想との比較:
  • 会社予想に対する達成率（Q3累計→通期予想に対する進捗）
  • 売上高進捗率：71.0%（通期予想 14,000 百万円）（目安：進捗良好→良い）
  • 営業利益進捗率：41.5%（通期予想 500 百万円）（目安：進捗低め→注意）
  • EBITDA進捗率：67.5%（通期予想 1,600 百万円）（目安：比較的良好→良い）
  • サプライズの有無：資料上で特段の上方修正や想定外の一時益は記載なし（サプライズ無し）。
• 進捗状況:
  • 通期予想に対する進捗（上記）。営業利益の進捗が特に低く、下期での利益確保が課題。
  • 中期経営計画や年度目標に対する達成率：数値的目標（No.1宣言）あり、達成状況の定量比較は資料に未記載。
  • 過去同時期との進捗率比較：前年同期比は全体で減収減益（売上 86.3%、営業利益 60.5%）。
• セグメント別状況（Q3累計）
  • 毎日の暮らし事業：売上 2,109 百万円（前年同期比 91.8%）、営業利益 546 百万円（前年同期比 95.1%）。（売上は小幅減、利益はほぼ維持。目安：売上やや悪い／利益は中立〜良い）
  • ライフイベント事業：売上 5,927 百万円（前年同期比 89.1%）、営業利益 462 百万円（前年同期比 118.9%）。（売上減だが利益改善。目安：売上悪い・利益良い）
  • 投資・インキュベーション事業：売上 1,981 百万円（前年同期比 70.7%）、営業利益 275 百万円（前年同期比 65.7%）。（減収・減益。目安：悪い）
  • 調整額：▲79 百万円（売上ベース）、営業調整▲1,076 百万円（営業利益ベース）

業績の背景分析

• 業績概要: 全体で前年同期比減収・減益。トクバイの店舗課金は拡大するも売上回復は限定的、グループ内取引の減少が売上へ影響。コスト削減や事業統廃合で利益は下げ止まりの動き。EBITDAはほぼ前年並み。
• 増減要因:
  • 増収要因：トクバイの定額課金店舗数増（定額店舗30,422店、前年同月比 +3.6%）、ユーザー基盤（約月間1,400万人、累計DL約1,300万）。
  • 減収要因：グループ内取引減少、投資事業（RETRIP吸収後の調整等）やSSIでの収益計上遅延、結婚・住まい領域での出店先行コスト。
  • 増益/減益要因：毎日の暮らし事業は統廃合・コスト削減で利益底打ち、住まい領域は先行投資（自社施工の寄与遅れ）で費用先行、投資事業は収益化のタイミング後退で減益。
• 競争環境: 小売情報プラットフォームは多数プレイヤーが存在し、店舗獲得競争が継続。結婚メディアは市場環境が厳しいと明記。市場シェアや具体的数値比較は資料に記載なし。
• リスク要因: SSI等での収益計上遅延、出店拡大に伴う費用先行、キャッシュの減少（現金預金▲766百万円）、マクロ（消費動向）や法改正による納期長期化（住まい領域）など。

戦略と施策

• 現在の戦略: 「毎日の暮らし」領域のプラットフォーム強化（店舗契約数・ユーザー数でNo.1を目指す）、住まい・結婚の各領域で取扱件数No.1を目標（中期目標：買い物2年、住まい4年、結婚4年でNo.1）。
• 進行中の施策: 事業統廃合・コスト削減、トクバイの小売業態拡大（約25業態への拡大を想定）、イエタテの出店強化（Q3末で合計20店舗）。
• セグメント別施策:
  • 毎日の暮らし：SaaS／広告の収益強化、非採算事業整理。
  • 住まい：建築コンサル強化、自社施工事業の収益化を目指す（寄与は遅れている）。
  • 結婚：式場向けサービス拡充、レンタルドレス「TIG DRESS」を連結化し収益化。
  • 投資事業：投資先（SSI、キッズスター等）への支援と収益化促進。
• 新たな取り組み: くふうAIスタジオ／ロコガイド統合、RETRIP吸収合併などを通じた組織再編・グループ統合。

将来予測と見通し

• 業績予想（会社公表の通期予想）
  • 売上高（通期予想）: 14,000 百万円（Q3進捗 71.0%）
  • 営業利益（通期予想）: 500 百万円（Q3進捗 41.5%）
  • EBITDA（通期予想）: 1,600 百万円（Q3進捗 67.5%）
  • 予想の前提条件（為替等）：資料に具体的前提は記載なし。
  • 予想の根拠と経営の自信度：資料では達成に向けた施策を説明するが、営業利益進捗が低いため下期での改善が前提。
• 予想修正: Q3時点で通期予想の修正発表は資料に記載なし。
• 中長期計画:
  • No.1目標（買い物2年、住まい4年、結婚4年）。中期の進捗（定量的）については資料での詳細開示は限定的。
• 予想の信頼性: 過去の予想達成傾向については資料記載なし。営業利益の通期進捗率が低い点は留意。
• マクロ経済の影響: 消費動向、法改正による納期長期化（住まい）、競合環境の変化が業績に影響する旨を注記。

配当と株主還元

• 配当方針: 資料に明確な配当方針の説明なし（–）。
• 配当実績: 中間配当、期末配当、年間配当の金額：資料に記載なし（–）。
• 特別配当: なし（資料記載なし）。
• その他株主還元: 自社株買い／株式分割等：資料に記載なし（–）。

製品やサービス

• 主要製品/サービス:
  • トクバイサービス（小売情報プラットフォーム）：有料掲載店数38,628店（2025年6月末）、月間利用者 約1,400万人、累計アプリDL 約1,300万。
  • Zaim（家計簿サービス等）：収益源として継続。
  • イエタテ（住まいの相談カウンター等）：出店拡大中（20店体制に）。
  • TIG DRESS（レンタルドレス）：Q3から損益連結し収益寄与。
• 協業・提携: コンビニエンスストア約16,000店との取り組み（トクバイの定額課金店舗数算定には不算入と明記）。
• 成長ドライバー: トクバイの店舗登録率拡大（現在登録約18万店／市場約33万店）、ユーザー基盤拡大、住まい領域の施工取扱件数増、結婚領域のサービス拡充。

Q&Aハイライト

• 注目の質問と回答：資料にQ&Aの記載なし（–）。
• 経営陣の姿勢：組織再編・コスト見直しで利益下支えを図りつつ、出店等成長投資を継続する方針。
• 未回答事項: 細かな予算配分、配当方針、EPS・純利益の詳細などは資料未記載（–）。
• ポジティブ要因:
  • トクバイの店舗基盤・ユーザー基盤が堅調（定額課金店舗の増加、月間利用者1,400万）。
  • ライフイベント事業は利益改善（住まい領域の建築コンサルが堅調、結婚領域でのドレス事業寄与）。
  • EBITDAは前年並みを維持（1,079百万円、前年同期比 95.2%）。
• ネガティブ要因:
  • 全体の減収・減益（売上 86.3%、営業利益 60.5%）。
  • 投資・インキュベーション事業で収益計上遅延（投資先の寄与縮小）。
  • 営業利益の通期進捗が低い（41.5%）ため下期の利益確保に不確実性。
  • 現金及び預金の減少（▲766百万円）。
• 不確実性: 投資先の収益化時期、出店投資の採算化、消費動向の変化、会計配分変更の影響。
• 注目すべきカタリスト:
  • トクバイの有料店舗・利用者数の更なる拡大／マネタイズ進展
  • 住まい領域（自社施工）の収益化進捗
  • 投資先（SSI等）の収益計上状況改善
  • 四半期ごとの営業利益回復（下期）

重要な注記

• 会計方針: 2025年9月期より本社費用の配分方法を見直し、各セグメント利益の計上方法を一部変更。2024年9月期は遡及修正後の数値を反映。
• その他: 各種組織再編・吸収合併（RETRIP吸収等）により比較数値に影響あり。

（不明な項目は「–」と表記しています。投資助言は行いません。）

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