2026年6月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社公表の通期予想に対する修正なし。四半期実績は市場予想(コンセンサス)は不明のため記載不可(――)。全体として「会社見通しとの整合性は良好(修正無し)」。
- 業績の方向性:増収増益(売上高前年同期比+10.2%、営業利益+42.1%、親会社株主に帰属する四半期純利益+151.3%)。
- 注目すべき変化:事業構造の変化が鮮明。CTO事業が大口受注で売上・利益とも大幅増(売上+95.3%、セグメント利益+1,211.0%)なのに対し、従来のHPC事業は需要低調で売上・利益が大幅減(売上△36.6%、セグメント利益△82.3%)。
- 今後の見通し:通期予想(売上7,800百万円・営業利益705百万円)は据え置き。Q1進捗は売上22.8%、営業利益22.2%、当期純利益23.8%で、四半期で均等配分(25%)をやや下回るものの通期達成の可能性は維持。
- 投資家への示唆:短期的にはCTO事業の寄与が拡大しており通期達成の鍵。HPC事業の回復時期・受注動向に注意。役員・従業員向けの株式給付信託(第三者割当による自己株式処分、実行予定日2026/2/16)は希薄化が限定的とされるが確認が必要。
基本情報
- 企業名:HPCシステムズ株式会社
- 主要事業分野:スーパーコンピュータ等のHPC関連ソリューションおよびCTO(顧客向けコンピューティングソリューション)事業。研究機関・産業用途向けハード・ソフト・サービスを提供。
- 代表者名:代表取締役 小野 鉄平
- 問合せ先:取締役 管理部長 下川 健司(TEL 03-5446-5530)
- 報告概要:提出日 2025年11月13日、対象会計期間 2026年6月期 第1四半期(2025/7/1~2025/9/30)、決算説明会:無(補足資料作成あり)
- セグメント:HPC事業(大学・研究機関、民間向けのHPCシステム等)、CTO事業(顧客向けカスタム/大口案件のコンピューティングソリューション)
- 発行済株式:期末発行済株式数 4,370,000株(自己株式含む)/期末自己株式数 217,231株/期中平均株式数(四半期累計) 4,150,389株
- 今後の予定:第三者割当(株式給付信託設定)処分期日(予定)2026年2月16日、その他IRイベント:特になし(決算説明会は無)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(通期会社予想に対する進捗率)
- 売上高:実績1,777,865千円 / 通期7,800,000千円=22.8%(通期見通しに対しまずまずの進捗、25%基準ではやや未達)
- 営業利益:実績156,153千円 / 通期705,000千円=22.2%(同上)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:実績114,362千円 / 通期480,000千円=23.8%(同上)
- サプライズの要因:市場コンセンサスは不明だが、実績はCTO事業の大口受注により上振れ要因(増収増益)となった一方、HPC事業の減収が一部足を引っ張る構図。営業外で前年の為替差損(36,357千円)が無くなり、為替差益8,322千円計上されるなど金融面の改善も経常増益に寄与。
- 通期への影響:会社は通期予想を据え置き。Q1の進捗(売上・営業利益ともに約22%)は期初想定と大きく乖離しておらず、通期達成可能性は維持。ただしHPC事業のさらなる落ち込みが続くと下振れリスク。
財務指標
- 要点(単位:千円)
- 売上高(Q1):1,777,865(前年同期1,612,929、+10.2%/増加額 +164,936)
- 営業利益(Q1):156,153(前年同期109,865、+42.1%/増加額 +46,288) 営業利益率=156,153/1,777,865=8.8%(前年:109,865/1,612,929=6.8%、改善)
- 経常利益(Q1):167,785(前年71,725、+133.9%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益(Q1):114,362(前年45,504、+151.3%)
- EPS(1株当たり四半期純利益):27.55円(前年10.71円、+157.4%)
- 貸借対照表の要点(2025/9/30)
- 総資産:3,970,698千円(前期末4,524,219千円→△553,520千円)
- 純資産:2,602,440千円(前期末2,604,223千円→△1,782千円)
- 自己資本比率:65.5%(安定水準、前期 57.6%)
- 現金及び預金:1,600,745千円(前期末2,082,421千円、△481,675千円)→現金は減少(注意)
- 流動資産合計:3,646,537千円、流動負債合計:1,130,758千円→流動比率 ≒ 323%(高い流動性)
- 負債合計:1,368,258千円、純資産2,602,440千円→負債比率(負債/純資産) ≒ 52.6%(過度ではない)
- キャッシュフロー:四半期連結キャッシュ・フロー計算書は添付されていない。減価償却費は12,229千円(前年12,124千円)。現預金減少の理由は注記参照(売掛金・未払等の変動)。
- セグメント別(Q1)
- HPC事業:売上658,839千円(前年比△36.6%)、セグメント利益17,569千円(△82.3%)
- CTO事業:売上1,119,025千円(+95.3%)、セグメント利益138,583千円(+1,211.0%)
- 財務の解説:自己資本比率上昇・流動比率高で財務安全性は良好。だが現金預金の大幅減は注意点。繰延税金資産が減少(△46,139千円)している点も留意。
配当
- 中間配当:0.00円(予定)
- 期末配当(予想):32.00円(通期合計 32.00円、前期は28.00円)
- 配当利回り:株価不明のため計算不可(–)
- 配当性向:通期予想ベースで配当性向=(年間配当総額/当期純利益)算出は情報不足のため –(ただし会社は配当予想を据え置き)
- 特別配当:なし
- 株主還元方針:配当は増配(前期28→予想32円)。また、従業員・役員向け株式給付信託による自己株式処分(第三者割当)を実施予定(希薄化は資料上「軽微」と説明)。
セグメント別情報
- HPC事業
- 売上:658,839千円(前年同期比△36.6%)/セグメント利益:17,569千円(△82.3%)
- 背景:大学・公的研究機関および民間向けが低調。案件管理とコスト抑制で採算は改善したが減収で利益大幅減。
- 見通し:需要回復時期が鍵。採算改善努力継続。
- CTO事業
- 売上:1,119,025千円(+95.3%)/セグメント利益:138,583千円(+1,211.0%)
- 背景:継続顧客・新規顧客向けに大口案件を受注。一部低粗利案件があるが価格転嫁・他案件で採算改善。
- 見通し:CTOの大口寄与が通期業績に寄与する見込み。継続受注状況が重要。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:Vision2027 を掲げ、スーパーコンピュータ〜エッジのワンストップ体制や海外ソフトウェアライセンス強化を表明。
- 整合性評価:CTO事業の成長は中期計画の方向(幅広い顧客基盤と事業部間シナジー)と一致。HPC事業の一時的弱含みは懸念だが計画自体に矛盾は見られない。KPIの具体数値は開示なし(進捗:CTO良好、HPC未達)。
競合状況や市場動向
- 市場動向:AI進展に伴うDX需要拡大が追い風。研究用途から産業用途へ市場拡大期待。
- 競合比較:同業他社との相対的地位は資料に記載なし(–)。ただしCTOでの大口受注は競争力を示唆。
- リスク・注意点:為替(円安による輸入コスト上昇)、米国通商政策・地政学リスク、顧客需要の変動性。
今後の見通し
- 業績予想:通期予想に変更なし(売上7,800百円、営業利益705百円、当期純利益480百円、1株当たり当期純利益115.05円)。
- 前提条件:明示的な為替等前提は開示なし(–)。
- 予想の信頼性:過去の予想修正状況は今回「直近公表予想から修正なし」。Q1は通期比で概ね想定レンジ内だがHPC部門の需要動向が不確実要因。
- リスク要因:為替変動、原価上昇、大口案件の期内回転、グローバル経済の不確実性。
重要な注記
- 会計方針の変更や注記:なし(会計方針・見積りの変更無し)。監査レビュー:四半期レビューなし。
- 重要事象:取締役・従業員向け株式給付信託導入および第三者割当による自己株式処分を決議(処分株数:役員用50,000株、従業員用210,000株、合計260,000株/約4.81%+1.14%の割合での開示)。処分日(予定)2026/2/16。処分価額は取締役会決定後に開示予定。流通市場への影響は「軽微」と会社は見做す。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 6597 |
| 企業名 | HPCシステムズ |
| URL | https://www.hpc.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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