2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期業績予想を上方修正(5月公表予想から修正)。第1四半期は会社側の通期計画を踏まえた想定通りの好調な出だしと判断される(市場予想との比較は資料に記載なしのため不明)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高+5.0%、営業利益+31.1%、四半期純利益+16.6%、第1四半期として過去最高)。
- 注目すべき変化:エレクトロニクス事業(売上+24.8%、営業利益+84.3%)および車輌資材事業の改善が利益増を牽引。包括利益は為替換算差損の拡大により大幅減少(136百万円、前期6,792百万円→△98.0%)。
- 今後の見通し:2026年3月期通期予想を営業利益で1,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で900百万円上方修正(営業利益19,200百万円、当期純利益14,300百万円)。第1四半期の進捗状況は売上高進捗約25.4%、営業利益進捗約28.1%、純利益進捗約28.6%で、達成は現時点で「計画通り推移すると判断」。
- 投資家への示唆:事業横断での増益が確認され、特にエレクトロニクスと車輌資材の改善が顕著。一方で為替変動の影響で包括利益や純資産に変動が出ている点は留意が必要。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:セーレン株式会社
- 主要事業分野:自動車・鉄道車輌向け内装材(車輌資材)、衣料素材(ハイファッション)、導電素材・電子機器関連(エレクトロニクス)、建築・介護・生活向け資材(環境・生活資材)、医療・衛生資材(メディカル)など
- 代表者名:代表取締役会長兼最高経営責任者 川田 達男
- 報告概要:
- 提出日:2025年8月4日
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期(2025年4月1日~2025年6月30日、連結)
- 決算補足説明資料:作成有、決算説明会:無
- セグメント(報告セグメント・概要)
- 車輌資材:シート材、エアバッグ、加飾部品等(自動車・鉄道車輌内装材)
- ハイファッション:各種衣料、衣料用繊維加工(Viscotecs®等)
- エレクトロニクス:導電性素材、ワイピングクロス、電子機器、シリコンウェーハ成膜、人工衛星関連
- 環境・生活資材:建築用資材、インテリア、介護・健康商品等
- メディカル:医療用資材、衛生用品、水処理用資材等
- その他:ソフトウェア、人材派遣、保険代理、不動産賃貸管理等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数:64,633,646株(自己株式含む)
- 期末自己株式数:5,986,577株
- 期中平均株式数(第1四半期累計):58,642,880株
- 時価総額:–(資料未記載)
- 今後の予定:
- IRイベント:決算説明資料あり(説明会は開催なし)
- (その他):通期業績予想は2025年5月15日公表分から修正あり(今回修正を反映)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社公表の通期予想に対する進捗)
- 売上高:40,625百万円(通期予想160,000百万円に対する進捗率 25.4%)
- 営業利益:5,399百万円(通期予想19,200百万円に対する進捗率 28.1%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:4,088百万円(通期予想14,300百万円に対する進捗率 28.6%)
- サプライズの要因:
- ポジティブ要因:車輌資材(国内外での受注回復、コスト改善)、エレクトロニクス(ゲーム機・モバイル向け、人工衛星売上計上、導電糸・シリコンウェーハの好調)、ハイファッション(差別化商品とサステナブル素材の需要)等で増収・増益。
- ネガティブ要因:為替換算差損の計上により包括利益が大幅に悪化(為替影響が大きい)。
- 通期への影響:
- 会社は第1四半期の業績を踏まえ通期予想を上方修正(営業利益+1,100百万円、経常利益+1,100百万円、当期純利益+900百万円)。第1四半期の進捗は通期計画に対して良好であり、同社は「計画通り推移すると判断」している。為替や原材料価格等の外部要因が大きく変動した場合は影響を受けるリスクあり。
財務指標
- 財務諸表(要点)
- 総資産:191,817百万円(前連結年度末199,223百万円 → △74.6億円、前期比△3.7%)
- 純資産:141,729百万円(前期比△21.5億円)
- 自己資本比率:73.4%(安定水準、前期71.7%)
- 現金及び現金同等物:38,146百万円(前期末40,317百万円→減少)
- 有利子負債(短期借入金+長期借入金):1,106+7,961=9,067百万円(ネットキャッシュ推定:約29,079~約31,040百万円、保守的見積り)
- 収益性(第1四半期、対前年同四半期)
- 売上高:40,625百万円(+5.0%、前年38,686百万円、増額+1,939百万円)
- 営業利益:5,399百万円(+31.1%、前年4,117百万円、営業利益率 13.3% → 前年10.6%、改善約2.7ポイント)
- 経常利益:5,705百万円(+23.6%、前年4,616百万円)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:4,088百万円(+16.6%、前年3,505百万円)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):69.71円(前年63.51円、+9.8%)
- 進捗率分析(通期予想に対する第1四半期の進捗)
- 売上高進捗率:25.4%(通常ペース:四半期は概ね25%が目安 → 標準的)
- 営業利益進捗率:28.1%(やや上振れ)
- 純利益進捗率:28.6%(やや上振れ)
- 総じて第1四半期での利益率改善により通期予想達成の見通しは良好と会社は判断
- 財務安全性
- 自己資本比率:73.4%(安定水準、目安40%以上で良好)
- 負債合計:50,087百万円(総資産比約26.1%、過度なレバレッジは見られない)
- 流動比率(流動資産117,321 / 流動負債33,049):約355%(非常に高く良好)
- 効率性
- 売上高営業利益率:13.3%(改善傾向)
- 総資産回転率等の詳細は四半期ベースのため割愛(資料に基づく詳細算出可)
- セグメント別(第1四半期)
- 車輌資材:売上 27,650百万円(+3.2%)、営業利益 4,167百万円(+23.5%)
- ハイファッション:売上 5,423百万円(+6.7%)、営業利益 437百万円(+57.5%)
- エレクトロニクス:売上 3,201百万円(+24.8%)、営業利益 629百万円(+84.3%)
- 環境・生活資材:売上 2,418百万円(+2.0%)、営業利益 224百万円(+23.4%)
- メディカル:売上 1,731百万円(+2.0%)、営業利益 235百万円(+35.1%)
- その他:売上 199百万円(+7.6%)、営業利益 145百万円(△0.7%)
- 財務の解説
- 全体として販売増とコスト管理で利益率が改善。営業活動によるキャッシュ・フローは第1四半期で2,324百万円の収入(前年1,538百万円)と改善。投資活動で定期預金の純減があり投資CFは収入となった。財務活動は借入金返済や配当支払で支出。
配当
- 配当実績と予想:
- 2025年3月期:期末38.00円(年間68.00円:中間30.00円+期末38.00円)
- 2026年3月期(予想):中間38.00円、期末38.00円、年間76.00円(直近公表予想からの修正:無)
- 配当利回り:–(株価情報未記載のため算出不可)
- 配当性向(会社予想ベース):配当76.00円 / 1株当たり当期純利益243.38円 ≒ 31.2%(参考:適度な還元水準)
- 特別配当:無し
- 株主還元方針:配当継続・増配傾向(前期実績68→今期予想76円)。自社株買い:直近の四半期で取得は無し。
セグメント別情報
- セグメント別の状況(主なポイント)
- 車輌資材:増収・増益。国内ではエアバッグが商品構成で減収も、カーシート材が受注回復。海外(アジア)でのシート材が好調。品質改善・経費削減が奏功。
- ハイファッション:差別化商品(Viscotecs®)やサステナブル素材が好調。アウトドア・スポーツ向け素材や海外向け原糸が伸長。
- エレクトロニクス:ゲーム機・モバイル向け、人工衛星売上計上、導電糸・シリコンウェーハ加工が好調で大幅増益。
- 環境・生活資材:病床関連や住宅着工減の影響はあるが、非住宅向けや民生資材の回復で増収・増益。
- メディカル:サポーターや衛生ケミカル等が堅調で増収・増益。
- セグメント戦略:製品差別化、サステナブル素材開発、海外展開・コスト改善を継続。セグメント区分の一部変更あり(第1四半期より)。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:「未知の可能性への挑戦!」を基本方針にイノベーションと顧客開発、企業体質の再建を掲げる
- 進捗状況:第1四半期は主力セグメントでの増益により計画に沿った好調な推移。エレクトロニクスの伸長が中期成長の追い風。
- KPI達成状況:具体的KPI数値は資料に限定的開示のため詳細は–。収益性改善(営業利益率上昇)はプラス要素。
競合状況や市場動向
- 競合他社との比較:個別の同業他社比較データは資料に記載なし(–)。ただし自動車向けや電子部品向けは景気動向の影響を受けやすい分野であり、同業は為替・原料高・需要動向に敏感。
- 市場動向:原材料・エネルギー価格の高騰、米国経済政策、地政学リスク等が不確実性要因。衣料分野ではサステナブル素材への需要増が追い風。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(修正後、2026年3月期):売上高160,000百万円(+0.2%)、営業利益19,200百万円(+7.5%)、経常利益19,800百万円(+2.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益14,300百万円(+3.0%)、1株当たり当期純利益243.38円
- 前回予想からの修正:営業利益+1,100百万円(+6.1%)、経常利益+1,100百万円(+5.9%)、当期純利益+900百万円(+6.7%)
- 会社側前提:第1四半期の実績と事業別の計画通りの推移を前提。為替・原材料価格等の外部前提は別途資料参照(添付資料参照を推奨)
- 予想の信頼性:第1四半期での進捗は良好。過去の予想達成傾向の詳細は資料に限定情報のため判断は限定的(過去実績では近年は比較的堅実に推移)。
- リスク要因:
- 為替変動:包括利益の大幅変動が示すように、為替は業績・純資産に影響
- 原材料・エネルギー価格:コスト上昇リスク
- 自動車市場・半導体関連の需要変動:主要顧客の生産動向に依存
- 地政学リスクや米国経済政策の変化
重要な注記
- 会計方針:第1四半期における連結範囲の重要な変更は無し。四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用あり(税金費用は見積実効税率を用いて四半期に按分)。
- セグメント:第1四半期より報告セグメントの区分を一部変更。前期比較は変更後の区分に組み替え済み。
- その他:包括利益の大幅減少は為替換算調整勘定の変動(為替差損)によるもの。
(注)
- 本要約は提出された決算短信に基づく情報整理であり、投資助言や推奨を目的としたものではありません。
- 不明・未記載の項目は“–”としています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 3569 |
| 企業名 | セーレン |
| URL | http://www.seiren.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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