2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社予想は未修正(業績予想の変更なし)。四半期実績は通期予想に対する進捗は概ね想定内。四半期ベースでは純利益が大幅増(前年同期比 +979.2%)とサプライズ性あり(主に特別利益計上による)。
  • 業績の方向性:増収増益(売上高 23,872 百万円:前年同期比 +0.4%、営業利益 463 百万円:前年同期比 +154.1%)。
  • 注目すべき変化:親会社株主に帰属する四半期純利益が809 百万円(前年同期 75 百万円)と急拡大。主因は投資有価証券売却益(597 百万円)の計上および前期に計上された訴訟損失引当金(142 百万円)の未発生。営業面では生活・産業資材部門の営業利益が +45.1% と寄与。情報コミュニケーション部門は前年同期比で減収・損失継続。
  • 今後の見通し:通期業績見通し(売上 103,500 百万円、営業利益 2,800 百万円、親会社株主に帰属する当期純利益 3,850 百万円)に対する第1四半期進捗は売上 23.1%、営業利益 16.5%、純利益 21.0%(各値は当該通期予想比)。会社は業績予想を修正しておらず、現時点で達成可能性は「可」に見えるが、一時的な特別利益を除いたベースの収益力に注目が必要。
  • 投資家への示唆:純利益の大幅増は一過性要因(投資有価証券売却等)が大きく、継続的な収益改善を示すものではない点に注意。中期計画「NexTOMOWEL2034」に基づく情報サービスへのシフトや包材等の成長分野の進捗、価格転嫁の遅れ解消やBPO拡大の実現性を注視するべき。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名: 共同印刷株式会社
    • 主要事業分野: 出版印刷・商業印刷などの情報コミュニケーション事業、ビジネスフォーム・証券類等の情報セキュリティ事業、食品・日用品向け包材等の生活・産業資材事業、物流等その他
    • 代表者名: 代表取締役社長 大橋 輝臣
  • 報告概要:
    • 提出日: 2025年8月7日
    • 対象会計期間: 2026年3月期 第1四半期(2025年4月1日~2025年6月30日、四半期累計)
    • 決算説明資料作成: 有、決算説明会: 無
  • セグメント:
    • 情報コミュニケーション部門: 出版印刷・一般商業印刷等
    • 情報セキュリティ部門: ビジネスフォーム、証券類・カード等
    • 生活・産業資材部門: 紙器・軟包装・チューブ・産業資材等
    • その他: 物流、保険取扱、不動産管理等
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(普通株式): 33,480,000 株(自己株式含む)
    • 期中平均株式数(四半期累計): 28,163,143 株(当第1四半期)
    • 時価総額: –(決算短信に記載なし)
  • 今後の予定:
    • 第2四半期(累計)・通期業績予想: 既に公表(変更なし)
    • 株主総会・IRイベント: –(決算短信に明記なし)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(通期予想に対する進捗率)
    • 売上高: 実績 23,872 百万円、通期予想 103,500 百万円に対する進捗 23.1%
    • 営業利益: 実績 463 百万円、通期予想 2,800 百万円に対する進捗 16.5%
    • 純利益(親会社株主帰属): 実績 809 百万円、通期予想 3,850 百万円に対する進捗 21.0%
  • サプライズの要因:
    • 純利益上振れ要因: 投資有価証券売却益 597 百万円の計上(特別利益)および前期に計上された訴訟損失引当金142 百万円が今期は発生していない点。
    • 営業利益改善要因: 生活・産業資材部門の収益改善(原価転嫁や製品ミックス改善等)および売上総利益の改善(売上原価減少)。情報セキュリティ部門では価格転嫁遅延により営業利益は減少。
  • 通期への影響:
    • 業績予想は修正なし。特別利益は一過性のため、通期純利益予想の達成はベース利益(営業利益)次第。第2四半期(上半期)での営業利益回復が鍵。

財務指標

  • 主要財務(当第1四半期末、単位:百万円)
    • 総資産: 124,838(前期末 126,168、減少)
    • 純資産: 63,592(前期末 62,913、増加)
    • 自己資本比率: 50.9%(安定水準、前期末 49.8%)
  • 損益(第1四半期累計、単位:百万円)
    • 売上高: 23,872(前年同期比 +0.4% / +99)
    • 営業利益: 463(前年同期比 +154.1% / +281) 営業利益率 ≒ 1.94%(改善)
    • 経常利益: 779(前年同期比 +55.7% / +279)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益: 809(前年同期比 +979.2% / +734)
    • 1株当たり四半期純利益(EPS): 28.76 円(前年同期 2.58 円、株式分割考慮済)
  • キャッシュフロー(第1四半期累計、単位:百万円)
    • 営業CF: +16(前年同期 1,819 → 大幅減:棚卸増・法人税支払等の影響で低水準)
    • 投資CF: △37(前年同期 △639。投資有価証券売却収入等で減少幅縮小)
    • 財務CF: △1,271(前年同期 △1,059。長期借入返済・配当支払等)
    • 現金及び現金同等物期末残高: 10,981(前期末 12,184、△1,202)
  • 進捗率分析(通期予想比)
    • 売上高進捗率: 23.1%(通期は年間配分から見ると概ね順当)
    • 営業利益進捗率: 16.5%(やや出遅れ)
    • 純利益進捗率: 21.0%(特別利益の影響により高い)
    • 過去同期間との比較: 純利益は前年同期より大幅増加(但し一過性要因が主因)
  • 財務安全性
    • 自己資本比率: 50.9%(安定水準)
    • 流動負債合計: 24,020、流動資産合計: 46,704 → 流動比率 ≒ 194%(十分)
    • 長期借入金は段階的に返済中(1年内返済予定の長期借入金 1,831 等)
  • 効率性
    • 売上高営業利益率は約1.9%(可改善の余地あり)。総資産回転等の詳細は開示数値からは限定的。

配当

  • 配当実績・予想:
    • 2025年3月期 実績: 中間 55.00 円、期末 85.00 円、年間 140.00 円(ただし2025年4月1日付で4分割株式分割を実施、表示は分割前の額)
    • 2026年3月期(予想): 第2四半期末(中間) 38.00 円、期末 38.00 円、年間 76.00 円(分割考慮後)
    • 直近公表の配当予想からの修正: 無
  • 配当性向: 通期予想に基づく配当性向は開示なし(計算すると目安で約55~60%台の水準(分割調整等で変動)だが正式数値は–)
  • 特別配当: 無
  • 株主還元方針: 自社株買いの継続的方針についての記載は現四半期短信では特記なし

セグメント別情報

  • 情報コミュニケーション部門
    • 売上高: 7,197 百万円(前年同期比 -5.8%)
    • 営業損失: △361 百万円(前年同期は営業損失 △356 百万円)
    • 主要要因: 定期刊行物や書籍の発行部数減、カタログ・情報誌の減少で低調
  • 情報セキュリティ部門
    • 売上高: 7,817 百万円(前年同期比 +3.8%)
    • 営業利益: 462 百万円(前年同期比 △15.2%)
    • 主要要因: BPO(ヘルスケア向け等)や訪日客増による乗車券類増で売上は増加。一方、材料費等の価格転嫁遅延で営業利益は減少
  • 生活・産業資材部門
    • 売上高: 8,297 百万円(前年同期比 +2.5%)
    • 営業利益: 466 百万円(前年同期比 +45.1%)
    • 主要要因: 紙器、軟包装、チューブ製品が増加。化粧品向けや調味料向けの受注好調が利益改善に寄与
  • その他
    • 売上高: 560 百万円(前年同期比 +10.7%)
    • 営業利益: 33 百万円(前年同期は営業損失 △44 百万円)
    • 主要要因: 物流業務増加等

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画: 2034年度を見据えた長期ビジョン「NexTOMOWEL2034」を発表。2025年度を起点とする3カ年の中期経営計画を策定(第1フェーズ)。
  • 重点: 情報系(印刷から情報サービスへの重心移動、IP活用、ヘルスケア領域BPO拡販)と生活・産業資材系(海外展開、機能性材料、産業用包材育成)。
  • 進捗: 今期は情報サービスのBPO増加や生活・産業資材の利益拡大が見られるが、情報コミュニケーション部門は縮小傾向。中期計画の達成にはサービス軸への更なるシフトが必要。

競合状況や市場動向

  • 競合比較: 決算短信に同業他社との直接比較は記載なし。印刷業界全体は出版印刷の縮小と包材・機能性材料へのシフトが一般的な潮流。
  • 市場動向: 国内は緩やかな回復基調。ただし海外(米国等)の政策不透明感に留意。会社は国内外での包材需要増や情報サービス拡大を想定。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想の修正: 無(2025年5月15日発表の予想から変更なし)
    • 通期数値(会社予想): 売上 103,500 百万円(+3.5%)、営業利益 2,800 百万円(+20.1%)、経常利益 3,250 百万円(+18.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益 3,850 百万円(+16.3%)
    • 前提条件: 特段の記載なし(為替・原料等の前提は添付資料参照)
  • 予想の信頼性: 過去の予想修正状況は今回修正無し。第1四半期の営業利益進捗はやや弱く、純利益は一過性要因で底上げされている点から、通期予想達成は営業面の回復次第。
  • リスク要因: 価格転嫁の遅れ(材料費上昇)、出版市場の構造的縮小、為替・原材料価格、主要顧客需要の変動、訴訟等の不確実性。

重要な注記

  • 会計方針: 会計方針の変更・見積り変更・修正再表示は無。四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用あり(注記参照)。独立監査人による期中レビュー実施(結論に疑義はなし)。
  • その他重要事項:
    • 株式分割: 2025年4月1日付で普通株式 1株→4株の株式分割を実施。EPS等は分割後の前提で表示。
    • 連結範囲の変更: 新規連結 1社(Kodama Tales Inc.)を連結。
    • 特別項目: 当期に投資有価証券売却益 597 百万円計上。子会社工場閉鎖に伴う工場再編費用 16 百万円計上。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 7914
企業名 共同印刷
URL http://www.kyodoprinting.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – その他製品

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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