2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:通期予想の修正はなく「ほぼ予想通り」。ただし中間純利益が前年同期比で大幅上振れ(+158.1%)したのは固定資産売却益等の特別利益(計8,362百万円)が寄与しており、一時要因の影響が大きい点に注意。
  • 業績の方向性:増収増益(売上高 +0.4%、営業利益 +18.1%、経常利益 +22.4%、親会社株主に帰属する中間純利益 +158.1%)。
  • 注目すべき変化:中間純利益が前年同期比で大幅増(4,163 → 10,746百万円)。売上は横ばい(88,090 → 88,405百万円)だが、売上総利益率・営業利益率が改善(売上総利益率20.9%、営業利益率8.4%)。
  • 今後の見通し:2026年3月期通期予想(売上180,000百万円、営業利益15,000百万円、当期純利益15,500百万円)に変更はなし。中間進捗では売上・営業利益は概ね順調(進捗約49%前後)だが、純利益は特別利益の影響で進捗が高く、通期での一過性要因の反動に留意が必要。
  • 投資家への示唆:本中間期の利益改善は事業の収益改善(マージン改善・コストダウン)と一過性の特別利益の双方によるため、今後は耐火物需要の変動や原料市況、公開買付(日本製鉄によるTOB)に伴う企業統治・株主構成の変化を注視すべき。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:黒崎播磨株式会社
    • 主要事業分野:耐火物事業、ファーネス(炉)事業、セラミックス事業、不動産事業 等(耐火物を中心に鉄鋼向け製品・設備・サービスを提供)
    • 代表者名:代表取締役社長 江川 和宏
    • 上場取引所:東京・福岡
    • コード:5352
    • URL:https://www.krosaki.co.jp/
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年11月7日
    • 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期間)連結:2025年4月1日~2025年9月30日
    • 決算説明資料作成の有無:有(決算説明会は機関投資家・アナリスト向けは無)
  • セグメント:
    • 耐火物事業:鉄鋼向け耐火物(原料、成形品等)
    • ファーネス事業:炉・設備関連工事
    • セラミックス事業:電子部品向け材料等
    • 不動産事業:賃貸不動産等
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):36,458,112株
    • 期末自己株式数:2,781,805株
    • 期中平均株式数(中間期):33,676,621株
    • 時価総額:–(資料未記載のため省略)
  • 今後の予定:
    • 半期報告書提出予定日:2025年11月14日
    • 株主総会・IRイベント:–(資料未記載)
    • 特記事項:日本製鉄による当社株式に対する公開買付(TOB)について、当社取締役会は賛同・応募推奨を決議(2025年8月1日公表)。上場廃止予定等を前提とした決議。

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(会社が公表している通期予想に対する中間進捗)
    • 売上高:中間実績 88,405百万円/通期予想 180,000百万円 → 達成率 49.1%
    • 営業利益:中間実績 7,421百万円/通期予想 15,000百万円 → 達成率 49.5%
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:中間実績 10,746百万円/通期予想 15,500百万円 → 達成率 69.3%
  • サプライズの要因:
    • 営業面:耐火物でのマージン改善・生産性向上、ファーネスでの工事受注増・価格転嫁等により営業利益率が改善。
    • 特別損益:固定資産売却益(7,609百万円)および投資有価証券売却益(753百万円)により特別利益が大幅増加し、中間純利益が大幅上振れ(これらは一時要因)。
  • 通期への影響:
    • 会社は通期見通しを据え置き。売上・営業利益の進捗は標準的(約50%)で順調だが、中間純利益の高さは一過性要因が大きく、通期で同水準の純利益が続く前提ではないため通期見通しの達成可能性は「営業ベースは概ね可能/純利益は特別要因の反動を考慮」が妥当。

財務指標

  • 財務諸表(要点)
    • 総資産:176,548百万円(前期末187,058百万円、△105.9億円)
    • 純資産:108,423百万円(前期末101,640百万円、+67.82億円)
    • 自己資本比率:57.7%(前期末 50.8% → 安定水準)
    • 流動資産合計:117,089百万円、固定資産合計:59,458百万円
    • 流動負債:45,928百万円(コマーシャル・ペーパー15,000→0で減少)
    • 現金及び預金:10,104百万円
  • 収益性(中間累計、金額は百万円)
    • 売上高:88,405(前年同期比 +0.4%:+314百万円)
    • 売上総利益:18,514(前年同期比 +8.6%:+1,463百万円)、売上総利益率 20.9%(前年同期比 +1.6pp)
    • 営業利益:7,421(前年同期比 +18.1%:+1,138百万円)、営業利益率 8.4%(前年同期比 +1.3pp)
    • 経常利益:8,006(前年同期比 +22.4%:+1,466百万円)
    • 親会社株主に帰属する中間純利益:10,746(前年同期比 +158.1%:+6,582百万円)
    • 1株当たり中間純利益(EPS):319.10円(前年同期 123.63円)
  • 進捗率分析(中間→通期予想に対する進捗)
    • 売上高進捗率:約49.1%(通常の半期進捗)
    • 営業利益進捗率:約49.5%(通常の半期進捗)
    • 純利益進捗率:約69.3%(高進捗、ただし特別利益による一過性)
    • 過去同期間との比較:売上はほぼ横ばいだが利益率改善により営業利益は増加。純利益は一過性要因で大きく上昇。
  • 財務安全性
    • 自己資本比率:57.7%(安定水準)
    • 負債合計/総資産比率:68,125/176,548 = 38.6%(負債割合は低め)
    • 負債/自己資本(負債資本比):68,125/108,423 ≒ 62.9%(適度)
    • 流動比率:117,089/45,928 ≒ 255%(良好、短期支払能力は高い)
    • ネット有利子負債(概算):有利子負債(短期9,664+長期15,664=25,328)-現金10,104=約15,224百万円(中程度)
  • 効率性
    • 総資産回転率(中間換算簡易):売上(年換算で約176,810相当)÷総資産 ≒ –(厳密算出は年換算必要のため省略)
    • 売上高営業利益率:8.4%(改善傾向)
  • セグメント別(百万円、対前年同期比)
    • 耐火物事業:売上 75,010(△0.4%)、営業利益 6,119(+10.2%)
    • ファーネス事業:売上 9,081(+11.0%)、営業利益 983(+228.0%)
    • セラミックス事業:売上 4,122(+9.8%)、営業利益 193(+61.9%)
    • 不動産事業:売上 190(△48.4%)、営業利益 132(△56.2%)
  • 財務の解説:
    • 総資産は受取手形・売掛金・契約資産の回収(スポット入金)等により減少。負債はコマーシャル・ペーパー返済や借入の返済・振替で減少し、純資産は中間純利益計上で増加。自己資本比率の改善(50.8%→57.7%)は財務の健全性向上を示す(安定水準)。

配当

  • 配当実績と予想:
    • 2025年3月期:第2四半期 45.00円、期末 60.00円、年間 105.00円
    • 2026年3月期(中間):第2四半期 0.00円(中間無配)
    • 2026年3月期(会社予想):年間配当 0.00円(第2四半期 0.00、期末 0.00)
    • 直近公表からの配当予想修正:無
  • 配当利回り:–(株価が資料にないため算出不可)
  • 配当性向:会社予想ベースで0%(現時点)。過去実績では前期は高配当(配当性向は資料未記載のため算出不可)。
  • 特別配当の有無:今回中間では特別配当なし。将来の方針はTOB等により変動の可能性あり(状況注視)。
  • 株主還元方針:特記事項なし(自社株買いの記載なし)。

セグメント別情報

  • 耐火物事業:売上ほぼ横ばい(実力ベースでは増収)、マージン改善とコストダウンで営業増益(売上750億10百万円、営業利益61億19百万円、売上△0.4%、利益+10.2%)。
  • ファーネス事業:工事案件増・価格転嫁で売上増(90億81百万円、売上+11.0%)、要員効率化で利益大幅改善(営業利益9億83百万円、+228.0%)。
  • セラミックス事業:電子部品向け回復で売上増(41億22百万円、+9.8%)、利益改善(+61.9%)。
  • 不動産事業:賃貸不動産の売却が前期にあった反動で売上・利益減(売上1億90百万円、△48.4%)。
  • セグメント戦略:耐火物での価格転嫁と生産性改善、インド事業拡大、ファーネスでの受注拡大が成果を上げている。今後は粗鋼生産量の変動や為替が影響。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:資料内で「2025見直し経営計画」に基づく施策(インド事業拡大、コストダウン等)を継続。中間期の営業面では計画の一部が効果を出している(マージン改善、インド販路拡大)。
  • KPI達成状況:明示されたKPIは資料にないため –。営業利益率改善や海外比率は注視ポイント。

競合状況や市場動向

  • 市場動向:国内粗鋼生産量は前年同期比△4.2%(4,008万トン)など鉄鋼需要は低調。世界粗鋼生産も前年同期比△1.6%と弱含み。中国の過剰生産・低価格輸出が下押し要因。
  • 競合比較:同業他社との詳細比較データは資料にないため –。しかし耐火物需要は粗鋼生産量に強く連動するため、業界全体の供給過剰リスクや価格競争が影響を与える点は共通。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想(変更無):売上高 180,000百万円(+1.2%)、営業利益 15,000百万円(+6.5%)、経常利益 15,000百万円(△2.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益 15,500百万円(+23.6%)、1株当たり当期純利益 460.24円。
    • 会社の前提:粗鋼生産量の変動や耐火物原料市況により業績予想は変動の可能性あり(会社注記)。
  • 予想の信頼性:通期営業ベースは現状の進捗で達成可能性は高いが、純利益は中間の一過性特別利益の影響で進捗が高いため、通期で同様の特別益がなければ純利益が下振れるリスクあり。
  • リスク要因:
    • 為替変動(円高は円換算売上を圧迫)
    • 原料・エネルギー価格の変動(耐火物原料・エネルギーコスト)
    • 世界・国内粗鋼生産量の低迷(需要減)
    • 公開買付(TOB)による株主構成変更や上場廃止の影響(流動性・経営方針の変化)

重要な注記

  • 会計方針の変更等:特記事項なし(会計方針の変更・見積りの変更なし)。
  • 連結範囲の変更:当中間期に新規連結1社(Krosaki Middle East and Africa Ltd.)が追加。
  • その他重要事象:日本製鉄による当社株式に対する公開買付けについて、取締役会は賛同・応募推奨を決議(2025年8月1日付公表)。公開買付けの進展により当社株式の上場廃止が予定されている点を前提とする決議であるため、今後の株主構成・上場状況に注意。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 5352
企業名 黒崎播磨
URL http://www.krosaki.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 建設・資材 – ガラス・土石製品

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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