2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社予想の通期見通しは修正なし。ただし中間期の進捗は良好で「上振れに近い」(売上進捗50.8%、営業利益進捗62.9%、親会社帰属純利益進捗64.6%)。市場コンセンサスはここに明記なし(–)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高 +7.9%、営業利益 +7.3%、親会社帰属純利益 +7.7%)。中間期として過去最高水準を更新。
- 注目すべき変化:非支配持分帰属の純利益が前年同期比 +81.5% と大幅増(PayPay・LINEヤフーグループの寄与)。セグメントではディストリビューション(売上 +17.4%)とファイナンス(売上 +24.3%、営業利益 +116.2%)の伸長が目立つ。
- 今後の見通し:通期業績予想(売上 6,700,000 百万円、営業利益 1,000,000 百万円、親会社帰属当期利益 540,000 百万円)は据え置き。中間期進捗は良好で達成可能性は高いが、下期のM&A統合負担・キャッシュフロー動向・サイバー事象の影響を注視する必要あり。
- 投資家への示唆(判断・助言は行わない):成長の主要ドライバーは決済・コマース系(PayPay、LINEヤフー関連)と法人向けソリューションの拡大。自己資本比率は16.5%と低めで財務レバレッジ高めの構成(注意点)。特にキャッシュ創出力(フリーCF)とM&A後のシナジー実現が今後の焦点。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:ソフトバンク株式会社
- 主要事業分野:通信キャリア(コンシューマ)、法人向け(エンタープライズ)、流通(ディストリビューション)、メディア・EC(LINE・Yahoo関連)、ファイナンス(PayPay等)
- 代表者名:代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一
- URL:https://www.softbank.jp/
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月5日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期)連結(2025年4月1日~2025年9月30日)
- 決算説明資料:有(説明会実施)
- セグメント(報告セグメント)
- コンシューマ:個人向けモバイル、ブロードバンド、電力、端末販売等
- エンタープライズ:法人向けモバイル・固定回線・クラウド・セキュリティ・AI・IoT等ソリューション
- ディストリビューション:ICT製品・周辺機器・SaaS等の流通・販売
- メディア・EC:Yahoo!・LINE等の広告・検索・コマース・戦略領域(FinTech等)
- ファイナンス:QR決済、カード、銀行、証券、決済代行等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式):47,908,265,700株(自己株含む)
- 期中平均株式数(中間期):47,628,046,587株
- 時価総額:–(提示なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月11日
- 配当支払開始予定日:2025年12月5日
- 決算説明会:あり(ライブ配信、資料掲載予定)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(中間期、単位:百万円)
- 売上高:実績 3,400,835(+7.9%)/通期予想 6,700,000 → 進捗率 50.8%(会社開示)
- 営業利益:実績 628,894(+7.3%)/通期予想 1,000,000 → 進捗率 62.9%
- 親会社帰属当期利益:実績 348,755(+7.7%)/通期予想 540,000 → 進捗率 64.6%
- サプライズの要因:
- 全セグメントで増収増益(特にディストリビューション、ファイナンスが大幅伸長)。
- 子会社化・段階取得に伴う再測定益(LINE MAN の段階取得差益など)を「その他の営業収益」として計上(2025年9月30日終了6カ月間で58,879百万円)。
- 法人税負担の減少(PayPayの繰延税金資産見直しに伴う追加計上等)で純利益が改善。
- 通期への影響:
- 会社予想は未修正。中間期の進捗は良好で達成可能性は高いと示唆されるが、下期の事業統合コスト、設備投資や割賦債権流動化の影響、サイバーセキュリティ事象(アスクル)などの不確実性あり。
財務指標
- 連結損益(主要項目、中間期、単位:百万円)
- 売上高:3,400,835(+7.9%)
- 営業利益:628,894(+7.3%)
- 税引前利益:573,961(+9.2%)
- 純利益(当期総利益):475,708(+20.8%)
- 親会社の所有者に帰属する中間利益:348,755(+7.7%)
- 1株当たり中間利益(基本):7.22円(前期 6.83円)※株式分割考慮済
- 連結財政状態(期末、単位:百万円)
- 資産合計:17,579,167
- 資本合計:4,477,563
- 親会社所有者帰属持分:2,909,070
- 親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率):16.5%(低水準。目安:40%以上が安定)
- キャッシュ・フロー(6か月累計、会社注記より)
- 営業活動CF:5,745億円(=574,540百万円、前年差減)
- 投資活動CF:△6,005億円(=△600,463百万円)
- 財務活動CF:1,123億円(=112,305百万円)
- フリー・キャッシュ・フロー:△259億円(前年 +2,064億円)← 重要(キャッシュ創出が減少)
- 調整後プライマリー・フリーCF:3,601億円(LINE等除く、長期投資控除後)
- 進捗率分析(中間→通期予想に対する進捗、会社公表)
- 売上高進捗率:50.8%(ほぼ期初想定の中間=50%を上回る)
- 営業利益進捗率:62.9%(順調)
- 純利益進捗率(親会社帰属):64.6%(順調)
- まとめ:業績ベースは上ぶれ傾向だがキャッシュベースは圧迫
- 財務安全性(主な指標)
- 自己資本比率:16.5%(低水準。参考:40%超が安定)
- 有利子負債(期中):流動 1,969,984 / 非流動 4,498,254 → 合計約6,468,238百万円(6.47兆円)(負債依存度高め)
- 流動比率(流動資産/流動負債):5,308,513 / 7,837,439 = 約67.7%(目安100%未満で短期流動性注意)
- 効率性:
- 調整後EBITDA:9,659億円(前年 9,364億円、+3.1%)—営業利益増加寄与
- 総資産回転率や営業利益率の細目は報告数値から算出可能(売上高営業利益率=628,894/3,400,835 ≒ 18.5%)
- セグメント別(中間期・外部売上高・セグメント利益、単位:百万円)
- コンシューマ:売上 1,467,836(+3.4%)/セグメント利益 330,851(+2.7%)
- エンタープライズ:売上 464,437(+8.1%)/利益 104,070(+10.2%)
- ディストリビューション:売上 430,235(+17.4%)/利益 21,988(+35.5%)
- メディア・EC:売上 809,252(+4.2%)/利益 167,529(+13.0%)
- ファイナンス:売上 177,280(+24.3%)/利益 38,531(+116.2%)
- 財務の解説:
- 増収増益の背景は、法人向けソリューションの伸長、コマース取扱高増、決済取扱高増(PayPay等)、およびM&Aによる範囲拡大。だが資産合計・負債合計とも大幅増(資産+9.2%、負債+10.7%)で、特に銀行事業・子会社化に伴う預金増や有利子負債増が顕著。
配当
- 実績・予想(普通株式、1株当たり)
- 中間配当(実績):4.30円(2026年3月期 中間)
- 期末予想:4.30円(通期合計 8.60円、変更なし)
- 直近修正:無
- 備考:2024年10月の株式分割(1→10)影響に注意(通期での表記は分割後)
- 配当性向/配当利回り:配当性向は通期予想に対する割合で算出可能(通期親会社帰属当期利益予想540,000百万円、通期配当総額算出に要追加情報)→現時点明示なし(–)。
- 社債型種類株式:第1回・第2回とも定期配当あり(詳細は短信参照)。取得(コール)可能性は事業・財務戦略次第。
セグメント別情報(要点)
- コンシューマ:サービス売上はほぼ横ばい(モバイル微増、ブロードバンド増)、物販(端末)増で全体増収。電力(でんき)は取引減で減収。セグメント利益は増。
- エンタープライズ:ソリューション(クラウド・セキュリティ等)が牽引、売上・利益とも堅調。
- ディストリビューション:法人向けICT・継続収入商材やGIGAスクール、PC移行需要等で売上大幅増。利益率改善。
- メディア・EC:コマース(取扱高、アスクル・ZOZO等)伸長。メディアは検索広告減少もアカウント広告増でほぼ横ばい。戦略領域(FinTech等)拡大。
- ファイナンス:PayPay、PayPayカードの決済取扱高増加が主因で売上・利益とも大幅増。販売促進費増が費用側に影響。
- 戦略的M&A:LINE Bank Taiwan、LINE MAN(東南アジア)およびBEENOSの子会社化によりグループ範囲拡大。段階取得差益(その他営業収益)など一時的要素あり。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:2023年5月公表の3カ年計画(“Beyond Carrier”)を継続。長期目標は「デジタル化社会の次世代インフラ提供企業」。
- 進捗状況:中間期は成長分野(クラウド、決済、コマース等)の収益拡大が見られ、通期で中期計画の目標(最終年度で親会社帰属純利益を最高益に)達成へ向け順調との説明。ただし、CF面・資本構成の改善は引き続き課題。
- KPI達成状況:会社公表の主要KPIは明示無し(収益成長・調整後EBITDA等は向上)。詳細KPIは添付資料参照。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社との定量比較は本短信に限定的な開示(–)。ただし、国内通信市場では料金引下げの影響を受ける中、Beyond Carrierで非通信分野の収益拡大を図る戦略は競合との差別化施策。
- 市場動向:生成AIやDX需要の高まりによりクラウド・データセンター・AI基盤投資が重要。キャッシュレス決済やコマースの拡大が追い風。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期(会社予想):売上 6,700,000 百万円(+2.4%)、営業利益 1,000,000 百万円(+1.1%)、親会社帰属当期利益 540,000 百万円(+2.6%)、EPS 11.22円。見通しは未修正。
- 前提条件:為替・原油等の具体前提は短信の注記参照(短信に詳細説明あり)。
- 予想の信頼性:中間期の進捗は良好で達成可能性は高いが、M&Aの統合コストや一時項目、キャッシュフローの悪化、また直近のサイバー事象(アスクル)など不確実性要因あり。
- リスク要因:
- サイバーセキュリティリスク(2025年10月19日:子会社アスクルでランサムウェア感染確認、影響精査中)
- 為替・金利動向(有利子負債が大きく、グローバル調達の影響)
- 規制・法制度変化、競争環境の変化
- M&A関連ののれん・減損リスクや統合失敗リスク
重要な注記
- 連結範囲の変更:当中間期にLINE Bank Taiwan Limited、LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.、BEENOS等を子会社化(連結範囲の重要な変更あり)。Zフィナンシャルは除外。
- 会計方針の変更:該当なし(会計方針・見積りの変更はなし)。
- 一時項目:企業結合に伴う再測定益(その他の営業収益に58,879百万円計上、うちLINE MAN 段階取得差益44,377百万円等)。
- 重要な後発事象:2025年10月19日、子会社アスクルの不正アクセス(ランサムウェア感染)を確認。影響範囲と業績への影響は調査中で、重大影響が判明した場合は速やかに開示予定。
- 監査・レビュー:本第2四半期(中間期)決算短信は公認会計士/監査法人のレビュー対象外。
(注)
- 本要約は会社公表の決算短信および添付資料に基づく整理であり、投資助言ではありません。必要な詳細・数値は原資料(決算短信・決算説明資料)を参照してください。
- 不明・未開示項目は「–」で示しています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 9434 |
| 企業名 | ソフトバンク |
| URL | https://www.softbank.jp/corp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。