2024年10月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社が公表している通期業績予想に修正は無し。第1四半期は売上はほぼ横ばいだが、営業利益は減少、一方で経常利益・四半期純利益は為替差損の縮小や特別利益の計上により大幅に増加(上振れ要素)。
  • 業績の方向性:増収増益(売上は微増 +1.6%、営業利益は減益だが経常利益・純利益は大幅増)
  • 注目すべき変化:営業利益は178百万円(前年同期比△25.3%)と減少。一方で経常利益181百万円(前年同期比+216.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益127百万円(前年同期比+361.0%)と大幅改善。為替差損の縮小および特別利益(保険解約返戻金など)が寄与。
  • 今後の見通し:通期予想(売上21,500百万円、営業利益1,450百万円、当期純利益1,000百万円)に変更なし。第1四半期の進捗は売上進捗率で約22.7%とやや遅れ、利益進捗率(営業利益 約12.3%、当期純利益 約12.8%)は低めで、通期達成には下期での回復またはコスト/価格転嫁の改善が必要。
  • 投資家への示唆:原材料高などによるマージン圧迫が営業利益に影響している点と、為替・一時項目の動きで純利益が大きく変動している点を注視(業績の中長期トレンド確認が重要)。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:ナトコ株式会社
    • 主要事業分野:塗料・コーティングの開発・製造(塗料事業)、ファインケミカル(コーティング剤等)、蒸留事業(廃液処理・蒸留リサイクル等)
    • 代表者名:代表取締役社長 粕谷太一
    • URL: https://www.natoco.co.jp/
  • 報告概要:
    • 提出日:2024年2月29日
    • 対象会計期間:2024年10月期 第1四半期連結累計期間(2023年11月1日~2024年1月31日)
    • 四半期決算補足説明資料作成:無
    • 四半期決算説明会開催:無
  • セグメント:
    • 塗料事業:金属用塗料、建材用塗料(内装・外装)等
    • ファインケミカル事業:モビリティ向け、PC/スマホアクセサリ・光学フィルム向けコーティング剤等
    • 蒸留事業:廃液の蒸留・リサイクルサービス
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):8,144,400株
    • 期末自己株式数:595,055株
    • 期中平均株式数(四半期累計):7,549,345株
    • 時価総額:–(資料に記載なし)
  • 今後の予定:
    • 四半期報告書提出予定日:2024年3月15日
    • 株主総会、IRイベント等:資料上の記載なし(–)

決算サプライズ分析

  • 予想vs実績(会社予想との比較)
    • 会社は通期予想の修正なし(直近公表予想からの修正:無)
    • 売上高:4,877百万円(通期予想比進捗率 4,877/21,500 = 22.7%)— 通期に対してやや低めの進捗(線形目安25%に対して若干遅れ)
    • 営業利益:178百万円(通期予想比進捗率 178.944/1,450 = 12.3%)— 進捗は低い
    • 純利益(親会社株主に帰属):127百万円(通期予想比進捗率 127.925/1,000 = 12.8%)— 進捗は低いが前年同期比では大幅増
  • サプライズの要因:
    • 営業利益の下振れ要因:原材料等の価格高騰分の製品価格転嫁が遅れているためマージン圧迫
    • 経常利益・当期純利益の上振れ要因:為替差損の縮小(前年は大きな為替差損が発生)および特別利益(保険解約返戻金等)の計上により改善
  • 通期への影響:
    • 現状通期予想は据え置き。だが営業利益進捗が低い点から、下期での価格転嫁、コスト管理、需要回復がないと達成は厳しくなる可能性あり(会社は現時点で予想修正なし)

財務指標

  • 財務諸表(要点)
    • 売上高(第1Q累計):4,877,238千円(前年同期 4,798,443千円、+1.6%)
    • 売上原価:3,873,508千円(前年同期 3,753,510千円)
    • 営業利益:178,944千円(前年同期 239,472千円、△25.3%)
    • 経常利益:181,567千円(前年同期 57,355千円、+216.6%)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:127,925千円(前年同期 27,750千円、+361.0%)
    • EPS(1株当たり四半期純利益):16.95円(前年同期 3.68円)
  • 収益性
    • 売上高:4,877百万円(前年同期比 +1.6%)
    • 営業利益:178.9百万円(前年同期比 △25.3%)
    • 営業利益率:3.67%(前年同期 4.99%)→ 営業マージンの低下(悪化)
    • 経常利益:181.6百万円(前年同期比 +216.6%)
    • 純利益:127.9百万円(前年同期比 +361.0%)
    • EPS:16.95円(前年同期比 +13.27円)
  • 進捗率分析(通期予想に対する)
    • 売上高進捗率:22.7%(通常の四半期目安25%に対してやや遅れ)
    • 営業利益進捗率:12.3%(低め、要注意)
    • 純利益進捗率:12.8%(低め)
    • 過去同期間との比較:売上は微増だが営業利益率は低下。経常・純利益は為替・特別項目で大幅改善。
  • 財務安全性
    • 総資産:28,418百万円(前連結会計年度末 28,840百万円)
    • 純資産:22,673百万円(前連結会計年度末 22,753百万円)
    • 自己資本比率:79.8%(前連結会計年度末 78.9%)→ 79.8%(安定水準)
    • 流動資産:19,901百万円、流動負債:5,264百万円、流動比率:約378%(非常に高く流動性は良好)
    • 負債合計:5,744百万円(総資産に対する比率約20.2%)→ レバレッジは低い(財務安全性良好)
  • 効率性
    • 総資産回転率(四半期売上/総資産換算・単純):約0.171(四半期ベースの比率。年換算等は注意)
    • 営業利益率の低下が見られる点は効率性悪化のサイン
  • セグメント別(第1Q)
    • 塗料事業:売上 3,084,583千円(+2.1%)、セグメント利益 213,644千円(+9.5%)
    • ファインケミカル事業:売上 521,711千円(+8.5%)、セグメント利益 67,206千円(△50.3%)
    • 蒸留事業:売上 1,270,943千円(△2.0%)、セグメント利益 66,247千円(△38.4%)
    • 備考:ファインケミカルは売上は増加したが原材料・輸送コスト上昇で利益が大きく圧迫。蒸留は需要減で売上・利益減。
  • 財務の解説:流動資産・現金は潤沢で負債は少なく自己資本比率高い。営業利益悪化は主にコスト転嫁遅延で、経常・純利益は為替差損縮小・一時利益で改善している点に留意。

配当

  • 配当実績と予想:
    • 2023年10月期:中間 20.00円、期末 30.00円、合計 50.00円
    • 2024年10月期(予想):中間 25.00円、期末 25.00円、合計 50.00円(直近の配当予想から修正なし)
    • 第1四半期における配当支払開始予定日:-
  • 配当利回り:–(株価情報無しのため算出不可)
  • 特別配当の有無:無し(今回特別配当の記載なし)
  • 株主還元方針:自社株買い等の記載なし(–)

セグメント別情報

  • 塗料事業
    • 売上高:3,084百万円(前年同期比 +2.1%)
    • セグメント利益:213.6百万円(前年同期比 +9.5%)
    • コメント:金属用塗料(鋼製家具・景観資材)、屋根用遮熱塗料、建材用塗料の内装分野で高機能塗料が伸長。主力ユーザーの外装需要増で増収。利益は増加。
  • ファインケミカル事業
    • 売上高:521.7百万円(前年同期比 +8.5%)
    • セグメント利益:67.2百万円(前年同期比 △50.3%)
    • コメント:モビリティ向けは在庫調整で需要減。一方PC/スマホアクセサリや光学フィルム向けは一部回復。原材料費・輸送費増で利益大幅減。
  • 蒸留事業
    • 売上高:1,270.9百万円(前年同期比 △2.0%)
    • セグメント利益:66.2百万円(前年同期比 △38.4%)
    • コメント:顧客の生産減に伴う需要低調と廃液収集量の減少で売上・利益ともに減少。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:資料中に「2030ビジョン(あらゆる表面のリノベーション&イノベーションカンパニーへ)」を掲示。塗料・コーティング技術の深化とグローバル展開加速が方針。
  • 進捗状況:第1四半期は売上面では微増、利益面は一部セグメントで課題。コスト転嫁や需要回復の進捗確認が中期計画達成に向け重要。
  • KPI達成状況:明確な数値KPIの掲載なし(–)

競合状況や市場動向

  • 競合他社との比較:資料に同業他社比較データなし(–)。ただし市場面では自動車関連の在庫調整や建材業界の低迷、地政学リスク・原材料・エネルギー価格の影響が共通課題。
  • 市場動向:世界経済の先行き不透明、中国経済減速、ウクライナ・中東等の地政学リスク、原材料・エネルギー価格上昇が継続的リスク。国内は個人消費の回復傾向だが不確実性あり。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想の修正:無し(2023年12月14日公表の予想を据え置き)
    • 次期予想:–(当該資料に次期予想記載なし)
    • 会社予想の前提条件:特段の明細は記載なし(為替・原油等の前提は公表済み予想に準ずるが本文には記載なし)
  • 予想の信頼性:第1四半期は為替や一時項目の影響で利益が大きく変動しており、通期予想は今後の原材料価格動向・価格転嫁状況および需要動向に左右されやすい。
  • リスク要因:
    • 原材料価格・輸送コストの上昇
    • 為替変動(過去に大きな為替差損が発生)
    • 顧客業界の在庫調整(自動車向け等)、建材市場低迷
    • 地政学リスク・エネルギー価格の変動

重要な注記

  • 会計方針の変更・見積り変更:無し
  • 四半期レビュー:本四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外
  • その他重要項目:当第1四半期における特別利益として保険解約返戻金(25,877千円)の計上があり、これが純利益を押し上げている点に留意

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 4627
企業名 ナトコ
URL http://www.natoco.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 素材・化学 – 化学

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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