2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期予想は修正あり(2025年7月31日付で修正公表)。中間実績は会社予想に対しておおむね順調(下記の進捗参照)。特別利益(関係会社清算益322百万円等)計上により中間純利益はほぼ前年並み。
- 業績の方向性:売上は横ばい(増収)、営業利益は減益(806百万円、△17.6%)。経常利益は為替差損の発生で大幅減(791百万円、△29.5%)。親会社株主に帰属する中間純利益は906百万円(△1.7%)。
- 注目すべき変化:営業利益・経常利益の減少は、SSP部門での高付加価値製品販売減少および円高に伴う為替差損(63.3百万円)が主因。一方、消防ポンプ部門が売上・受注ともに大幅増(売上+24.9%)で寄与。
- 今後の見通し:通期(修正後)予想は売上12,900百万円、営業利益900百万円、経常利益860百万円、当期純利益930百万円。中間実績に対する進捗率は売上約50.5%、営業利益約89.6%、経常利益約92.0%、純利益約97.4%で、利益面は通期達成の可能性は高い一方、為替や製品構成により変動リスクあり。
- 投資家への示唆:中間では特別益が純利益を下支えした点に留意。営業利益の減少は事業構成(SSPの販売構成)と外部要因(為替)によるため、通期での「収益構造改善(SSP販売回復、消防ポンプの寄与)」の進捗を注視すべき。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:日本フェンオール株式会社
- 主要事業分野:安全防護機器(SSP:検知器・ガス消火等)、サーマル(熱板・センサー)、メディカル(人工腎臓透析装置の受託生産等)、PWBA(プリント配線板実装)および消防ポンプ・消防車等の製造販売
- 代表者名:代表取締役社長 中野 誉将
- URL:https://www.fenwal.co.jp/
- 報告概要:
- 提出日:2025年7月31日
- 対象会計期間:2025年1月1日~2025年6月30日(第2四半期/中間期:連結)
- 決算説明会:有(アナリスト向け)、補足説明資料作成:有
- 半期報告書提出予定日:2025年8月8日
- 配当支払開始予定日(中間配当):2025年9月5日
- セグメント(報告セグメント):
- SSP部門:煙感知器、ガス消火装置、爆発抑制装置等
- サーマル部門:半導体製造装置向け熱板、センサー等
- メディカル部門:人工腎臓透析装置(海外向け受託生産等)
- PWBA部門:実装・組立(事務機器・産業機器向け)
- 消防ポンプ部門:消防ポンプ、消防車、非常用浄水装置等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):5,893,000株(2025年中間期末)
- 期末自己株式数:285,522株
- 中間期中の期中平均株式数(中間期):5,607,478株
- 今後の予定:
- 半期報告書提出:2025年8月8日
- 決算説明資料掲載予定:2025年8月22日(同社ウェブサイト)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社予想との達成率=中間実績/通期予想):
- 売上高:6,520百万円(通期12,900百万円に対して進捗率 約50.5%)
- 営業利益:806百万円(通期900百万円に対して進捗率 約89.6%)
- 経常利益:791百万円(通期860百万円に対して進捗率 約92.0%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:906百万円(通期930百万円に対して進捗率 約97.4%)
- サプライズの要因:
- 特別利益の計上(関係会社清算益322.8百万円、投資有価証券売却益57.5百万円)が中間純利益を押し上げた。
- 営業面ではSSP部門で高付加価値製品の販売が減少した影響で営業利益が減少。
- 為替差損(63.3百万円)計上により経常利益が大きく圧迫。
- 通期への影響:
- 中間時点で利益進捗率は高く、通期予想達成の余地はあるが、為替動向・SSP販売回復度合い・投資有価証券の実現状況等が最終業績に影響。会社は通期予想を修正公表済(詳細は同社案内参照)。
財務指標
- 財務諸表要点(百万→百万円表記は原資料に準拠):
- 売上高(中間):6,520百万円(前期中間 6,496百万円、+0.4%)
- 営業利益(中間):806百万円(△17.6%)
- 経常利益(中間):791百万円(△29.5%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:906百万円(△1.7%)
- EPS(中間):161.73円(前期164.53円)
- 総資産:19,360百万円(前期末19,521百万円、△0.8%)
- 純資産:13,906百万円(前期末13,585百万円、+2.4%)
- 自己資本比率:71.8%(安定水準、目安40%以上で安定)
- 損益の内訳(前年同期比較、金額は中間実績):
- 売上高:6,520百万円(+0.4% / +24百万円)
- 営業利益:806百万円(△17.6% / △172百万円)、営業利益率 約12.36%(806/6520)
- 経常利益:791百万円(△29.5% / △331百万円)
- 中間純利益:906百万円(△1.7% / △16百万円)
- EPS:161.73円(前期164.53円、△1.7%)
- 進捗率分析(中間→通期予想に対する進捗):
- 売上高進捗率:約50.5%(通常は50%が均等ペース。概ね想定内)
- 営業利益進捗率:約89.6%(利益面は上振れ寄りの進捗)
- 純利益進捗率:約97.4%(特別益の影響で高進捗)
- 過去同期間との比較:売上はほぼ横ばいだが、営業・経常は前年より低下。
- 財務安全性:
- 自己資本比率:71.8%(安定水準)
- 負債合計:5,454百万円(前期末5,937百万円、△8.1%)
- 流動比率:流動資産13,493百万円/流動負債4,116百万円=約327.6%(高水準で安全)
- 効率性:
- 総資産回転率(中間, 年換算無):おおむね売上高/総資産=6,520/19,360=0.34(参考)
- 売上高営業利益率の推移:中間は約12.4%(前年同期間は約15.1%)。(利益率低下は注意点)
- セグメント別(中間実績):
- SSP:売上2,444百万円(△13.5%)、受注2,907百万円(+12.2%) — 受注増だが売上は案件構成で減少
- サーマル:売上978百万円(△3.7%)、受注1,001百万円(+9.1%)
- メディカル:売上688百万円(+5.1%)、受注653百万円(+0.5%)
- PWBA:売上490百万円(+5.8%)、受注473百万円(△6.5%)
- 消防ポンプ:売上1,918百万円(+24.9%)、受注2,031百万円(+20.6%) — 成長の主力
- 財務の解説:
- 現金及び預金は6,757百万円(前期末6,289百万円、+7.4%)と高水準。受取手形及び売掛金が大幅減(1,821→1,075百万円、△41.0%)で資産流動化が進む一方、棚卸資産は増加(製品等の積み増し)。負債減少により財務は堅調。
配当
- 配当実績と予想:
- 中間配当(支払予定):37円(2025年中間)
- 期末配当(予想):37円
- 年間配当予想:74円(前期同額、修正なし)
- 配当利回り:–(株価不明のため算出不可)
- 配当性向(目安、EPSベース):年間配当74円/EPS165.85円=約44.6%(やや高めの還元水準)
- 特別配当:なし
- 株主還元方針:中間配当実施、特段の自社株買い情報は無し
セグメント別情報(詳細)
- SSP部門:受注は増加(+12.2%)も、ハロン消火設備等の大型案件減で売上は減少(△13.5%)。今後はガス消火のスペックイン、改修工事、メンテ強化、爆発抑制装置拡販などで回復目指す。新製品(爆発抑制装置・ガス消火設備・熱感知器)開発を推進。
- サーマル部門:半導体向けの一時的需要減で売上減(△3.7%)、受注は増(+9.1%)。高機能半導体需要の回復期待に合わせ技術営業・製品改良を進める。
- メディカル部門:人工腎臓透析装置の計画生産で売上・受注増(売上+5.1%)。受託生産は2026年12月までの契約を順次終了予定。
- PWBA部門:受注減(△6.5%)だが売上は僅増(+5.8%)。価格競争下での原価低減と付加価値創出が課題。
- 消防ポンプ部門:総務省向け大型受注などで受注・売上ともに大幅増(売上+24.9%)。収益性改善の取り組み(仕様標準化、製品ライン拡充)を強化。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画との整合性:
- 重点領域(爆発抑制装置、ガス消火設備、熱感知器等)の開発投資を継続。消防ポンプ部門の成長は中期目標と整合。
- SSPの販売改善が中期目標達成の鍵。
- KPI達成状況:具体KPIは開示なしだが、受注高の増加(中間で受注7,068百万円、+11.3%)はポジティブ。
競合状況や市場動向
- 競合他社との比較:詳細データは開示無し(–)。ただし事業分野は技術・規格対応力・アフターサービスが競争要素。
- 市場動向:半導体関連は回復兆し、消防・防災需要は公共投資や災害対策で追い風。為替・米国関税等の地政学リスクは引き続き注意。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期(修正後)予想:売上12,900百万円(+3.1%)、営業利益900百万円(△23.9%)、経常利益860百万円(△36.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益930百万円(△16.7%)、EPS165.85円。
- 直近期の修正:2025年2月公表の予想を2025年7月31日に修正(詳細は別途公表資料参照)。
- 予想の前提条件:為替等の前提は決算資料P.3参照(資料における注意)。為替変動が利益に与える影響が明示されており、円高は逆風。
- 予想の信頼性:中間での利益進捗は高いが、特別益依存の側面があるため通期での業績持続性は営業収益の回復度合いと為替の動向に依存。
- リスク要因:為替変動、米国関税等の貿易政策、半導体需要の変動、価格競争(PWBA等)、大型案件の採算変動。
重要な注記
- 会計方針:変更無し(当中間期における会計方針の変更・見積り変更・修正再表示は無し)。
- その他重要事項:
- 中間決算短信は公認会計士/監査法人のレビュー対象外。
- 主要な特別項目:関係会社清算益322,819千円、投資有価証券売却益57,508千円、為替差損63,306千円等の計上。
- 決算説明資料は2025年8月22日に掲載予定。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 6870 |
| 企業名 | 日本フェンオール |
| URL | http://www.fenwal.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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