2025年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:通期予想に対する第3四半期累計の実績は、売上高は会社予想ほぼ順調、営業利益・経常利益は通期予想を上回る進捗(営業利益は通期予想900百万円に対し累計944百万円=達成率105.0%)だが、当期純利益は社外清算益等の特別利益の計上により上振れ(累計1,013百万円)。会社予想・直近公表値に対する修正は無し。
  • 業績の方向性:増収増益(売上高9,305百万円で前年同期比+4.8%、親会社株主に帰属する四半期純利益1,013百万円で前年同期比+19.0%)。ただし営業利益・経常利益は微減(営業利益△2.6%、経常利益△7.2%)。
  • 注目すべき変化:消防ポンプ部門の受注・売上が大幅増(受注+20.1%、売上+27.8%)でセグメント収益を牽引。一方、SSP部門は受注増(+14.9%)も高付加価値製品(ハロン等)の売上減で売上は減少(△8.9%)し、構成利益に影響。
  • 今後の見通し:通期業績予想の修正は無し。だが第3四半期に計上した関係会社清算益(322百万円)や投資有価証券売却益(57.5百万円)といった特別要因が当期純利益を押し上げており、これらを除いた基礎利益で通期を評価する必要あり。
  • 投資家への示唆:売上は順調だが営業利益はやや圧迫されている点、当期純利益の上振れは一時的要因が大きい点を確認すべき(収益の質に注意)。財務は自己資本比率71.9%と非常に健全。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:日本フェンオール株式会社
    • 主要事業分野:安全・防災機器(SSP)、サーマル(半導体関連熱板・センサー)、メディカル(人工腎臓等受託生産)、PWBA(プリント配線板組立)、消防ポンプ(消防ポンプ・消防車)
    • 代表者名:代表取締役社長 中野 誉将
    • URL:https://www.fenwal.co.jp/
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年10月31日
    • 対象会計期間:2025年1月1日~2025年9月30日(第3四半期累計、連結・日本基準)
  • セグメント:
    • SSP部門:防災・防爆感知器、消火設備など(高付加価値製品を含む)
    • サーマル部門:半導体製造装置向け熱板・センサー等
    • メディカル部門:海外向け人工腎臓透析装置等の受託生産(2026年12月で主力品の受託終了予定)
    • PWBA部門:基板実装(事務機器・産業機器向け)
    • 消防ポンプ部門:消防ポンプ、消防車等(官公庁・自治体向け)
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数:5,893,000株(自己株式含む)
    • 期末自己株式数:285,522株
    • 期中平均株式数(四半期累計):5,607,478株
    • 時価総額:–(資料に記載なし)
  • 今後の予定:
    • 次回決算発表:通期(2025年12月期)の確定開示は期末発表予定(既存予想から修正無し)
    • 株主総会等:–(資料に記載なし)
    • IRイベント:決算説明会の開催無し(本四半期)

決算サプライズ分析

  • 予想vs実績(会社公表の通期予想に対する第3四半期累計進捗)
    • 売上高:累計9,305百万円。通期予想12,900百万円に対する進捗率72.1%(通常の進捗範囲)。
    • 営業利益:累計944百万円。通期予想900百万円に対する進捗率105.0%(累計が既に通期予想を上回る)。
    • 純利益(親会社株主帰属):累計1,013百万円。通期予想930百万円に対する進捗率108.9%(ただし特別利益の寄与が大きい)。
  • サプライズの要因:
    • 一時寄与要因:関係会社清算益322百万円、投資有価証券売却益57.5百万円の計上が当期純利益上振れの主要因。
    • 逆方向要因:為替差損45.9百万円の計上で経常利益を圧迫。SSP部門の高付加価値製品売上減少で営業利益は前年を下回る。
    • ポジティブ:消防ポンプ部門の大幅増収増益が全体を支える。
  • 通期への影響:
    • 会社は通期予想の修正無し。だが純利益の上振れは特別要因が主体であるため、特別利益を除いた基礎的収益(営業利益の動向)を見るべき。営業利益は既に通期目標を上回る進捗だが、為替や受注の期ずれで変動リスクあり。

財務指標

  • 貸借対照表要点(百万円、端数切捨て)
    • 総資産:19,625百万円(前期末19,521百万円、+103百万円、+0.5%)
    • 負債合計:5,507百万円(前期末5,937百万円、△429百万円、△7.2%)
    • 純資産合計:14,117百万円(前期末13,585百万円、+532百万円、+3.9%)
  • 収益性(第3四半期累計:2025/1-9)
    • 売上高:9,305百万円(前年同期8,882百万円、+4.8%/+423百万円)
    • 売上総利益:3,153百万円(前年3,057百万円、+3.1%)
    • 営業利益:944百万円(前年969百万円、△2.6%) 営業利益率=944 / 9,305 = 10.15%(前年10.92%)
    • 経常利益:945百万円(前年1,018百万円、△7.2%)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:1,013百万円(前年851百万円、+19.0%)
    • 1株当たり四半期純利益(累計EPS):180.73円(前年151.90円)
  • 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
    • 売上高進捗率:72.1%(9,305 / 12,900)→ 通常ペース
    • 営業利益進捗率:105.0%(944 / 900)→ 累計で通期目標を上回る(ただし下期の変動要因に注意)
    • 純利益進捗率:108.9%(1,013 / 930)→ 特別利益の影響大
    • 過去同期間との比較:売上は増加、営業利益は微減(利益率低下)
  • 財務の安全性
    • 自己資本比率:71.9%(安定水準。目安40%以上で安定)
    • 流動比率:流動資産13,209百万円 / 流動負債4,012百万円 = 329%(健全)
    • 有利子負債(概算):短期借入700百万円+1年内返済予定長期259百万円+長期借入449百万円 ≒ 1,408百万円(約1.4億円)→ 資本に対する比率低め(有利子負債/純資産 ≒ 10.0%)
    • 負債比率(負債合計/資産合計):5,507 / 19,625 = 28.1%(低水準)
  • 効率性
    • 総資産回転率(簡易)=売上高9,305 / 総資産19,625 ≒ 0.47回
    • 営業利益率の低下(前年比)あり。原因は高付加価値製品の売上構成変化等。
  • セグメント別利益貢献(第3四半期累計)
    • SSP:売上3,471百万円(△8.9%)、セグメント利益724.6百万円(前年1,074.0百万円→△約32.6%)
    • サーマル:売上1,545百万円(+10.8%)、利益324.9百万円(+21.7%)
    • メディカル:売上1,021百万円(+4.6%)、利益56.7百万円(+39.7%)
    • PWBA:売上743.5百万円(+2.8%)、利益93.9百万円(+4.6%)
    • 消防ポンプ:売上2,525.4百万円(+27.8%)、利益206.7百万円(前期はセグメント損失→大幅改善)
    • セグメント合計利益(営業ベース):1,406.9百万円、全社調整(管理部門等)△462.3百万円 → 営業利益944.6百万円
  • 財務の解説:
    • 総資産は投資有価証券(+413百万円)、製品在庫(+366百万円)などで微増。受取手形・売掛金は減少(△623百万円)。
    • 負債は買掛金・工事未払金の減少で減少。純資産はその他有価証券評価差額金の増加等で増加。

配当

  • 配当実績と予想:
    • 2024年:中間37円、期末37円、年間74円
    • 2025年(予想):中間37円、期末37円、年間74円(修正無し)
  • 配当性向(目安):
    • 通期予想EPS(会社予想)165.85円に対する配当性向=74 / 165.85 ≒ 44.6%(比較的高め)
  • 特別配当:無し
  • 自社株買い等:無しの記載

セグメント別情報(補足)

  • SSP部門:受注高は増加(+14.9%)する一方、ハロン消火設備等の大型/高付加価値案件の売上が減少し売上減となった。新製品(爆発抑制装置)を8月より販売開始。中期計画の新製品3アイテムのうち1つが販売開始。
  • サーマル部門:半導体市況の回復兆候で受注・売上増。製品改良と技術営業強化を推進。
  • メディカル部門:主力の受託製品(人工腎臓透析装置)は最終オーダー対応段階で受注減だが売上はやや増。受託終了(2026年12月)に伴う事業構成の変化がリスク/注視点。
  • PWBA部門:受注減だが売上は維持。原価低減が主要課題。
  • 消防ポンプ部門:官公庁・自治体向けが堅調で大幅増収増益。仕様標準化や製品ライン拡充で収益性改善を図る。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:新製品投入(爆発抑制装置・ガス消火設備・熱感知器等)を柱に掲げており、うち爆発抑制装置は既に販売開始。進捗は一部で確認できる。
  • KPI達成状況:具体KPIの数値は開示なし。新製品の販売開始は計画の前倒し/実行を示すが、メディカル部門の受託終了など事業ポートフォリオの再構築が必要。

競合状況や市場動向

  • 競合他社との比較:資料内に同業他社比較データは無し(–)。
  • 市場動向:国内経済は緩やかな回復、半導体関連は需要回復の兆し。為替・国際関税等が自動車関連を中心に下押し要因となる可能性。消防ポンプ市場は安定だが拡大は限定的であり、新規市場(非常用浄水器等)拡充を模索。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想(2025年12月期):売上高12,900百万円(+3.1%)、営業利益900百万円(△23.9%)、経常利益860百万円(△36.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益930百万円(△16.7%)。(公表予想に変更なし)
    • 会社予想の前提条件:為替等の前提詳細は添付資料参照(本短信にて修正無し)。
  • 予想の信頼性:第3四半期の純利益上振れは関係会社清算益等の一時要因が大きく、基礎的な営業利益は前年同期比でやや低下している点に留意。会社は業績動向を精査し、必要があれば速やかに修正するとしている。
  • リスク要因:為替変動、半導体市況の不確実性、メディカル部門の主要受託終了による売上構成変化、大型案件の受注変動(特にSSPの大型案件)、原材料価格・物価動向、国際貿易政策(関税等)。

重要な注記

  • 会計方針:当四半期における会計方針の変更・見積り変更・修正再表示は無し。
  • その他重要事項:
    • 第3四半期に関係会社清算益322,819千円、投資有価証券売却益57,508千円を計上(特別利益)。
    • 為替差損45,889千円を計上し経常利益を圧迫。
    • 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていない(注記あり)。

(注)本要約は提出された決算短信の記載内容を整理したものです。投資助言ではありません。不明な項目は「–」としております。


上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 6870
企業名 日本フェンオール
URL http://www.fenwal.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 電機・精密 – 電気機器

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

By シャーロット

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。