2024年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社の通期予想に対する第1四半期実績は、売上高は通期に対する進捗率28.6%で概ね想定内(四半期比季節性を考慮すればやや良好)、営業利益・経常利益は通期比で大きく前倒しの進捗(営業利益進捗率66.7%、経常利益70.1%)。特に親会社株主に帰属する四半期純利益は554百万円と通期予想508百万円を既に上回る(通期比109.1%)ため会計上の「サプライズ」(税務調整等の影響)といえる。市場予想との比較は情報無しのため記載不可(–)。
- 業績の方向性:前年同期比では増収減益(売上高△10.0%、営業利益△3.2%)だが、経常利益+5.0%、四半期純利益+30.6%と利益面は改善(為替差益や税金調整の影響あり)。
- 注目すべき変化:四半期純利益が前年同四半期比で+30.6%(424 → 554百万円)。経常利益は為替差益(57百万円計上)が寄与して増加。一方で売上総利益は原価高騰で圧迫。
- 今後の見通し:会社は通期業績予想の修正を行っていない(修正無し)。ただしQ1で純利益が通期予想を上回っているため、税務・一時要因を除いた継続的収益力での検証が必要。
- 投資家への示唆:短期的には為替差益や税務調整が業績を押し上げている面が大きく、事業本源の回復(特に半導体関連のサーマル部門および消防ポンプの国内需要回復)が継続するかが中長期の鍵。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:日本フェンオール株式会社
- 主要事業分野:SSP(Safety/Security/Protection)製品、サーマル(半導体製造装置向けセンサー等)、メディカル(人工腎臓透析装置等)、PWBA(基板実装)および消防ポンプ(消防車含む)等の設計・製造・販売
- 代表者名:代表取締役社長 中野 誉将
- URL:https://www.fenwal.co.jp/
- 報告概要:
- 提出日:2024年4月30日(決算短信)
- 対象会計期間:2024年1月1日~2024年3月31日(2024年12月期 第1四半期連結)
- 四半期決算説明会:無
- セグメント:
- SSP部門:検知器・ガス消火設備等(新築案件や機器販売)
- サーマル部門:半導体製造装置向けセンサー、熱板等
- メディカル部門:人工腎臓透析装置及び関連製品(主に海外向け)
- PWBA部門:プリント配線板実装(事務機器・産業機器等)
- 消防ポンプ部門:消防ポンプ及び消防車(国内外)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):5,893,000株
- 期中平均株式数(四半期累計):5,607,478株
- 今後の予定:
- 四半期報告書提出予定日:2024年5月9日
- 株主総会・IRイベント:–(記載無し)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(通期予想との比較は会社公表の通期予想を使用、金額は百万円)
- 売上高:第1Q実績 3,656百万円/通期予想 12,790百万円 → 達成率 28.6%(通常の四半期按分(25%)を上回る)
- 営業利益:第1Q実績 605百万円/通期予想 907百万円 → 達成率 66.7%(通期見通しに対し高い進捗)
- 経常利益:第1Q実績 662百万円/通期予想 944百万円 → 達成率 70.1%
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:第1Q実績 554百万円/通期予想 508百万円 → 達成率 109.1%(既に通期予想を上回る)
- サプライズの要因:
- 為替差益の計上(営業外収益:57,050千円)が経常利益を押上げ。
- 法人税等調整額の影響(当四半期の法人税等調整額△115,718千円)が純利益を大幅に押上げた点が大きい(税効果による一時的要因)。
- 売上総利益は原材料高等により圧迫され営業利益は前年割れだが、営業外要因で利益改善。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想を修正していない(修正無し)。Q1の高い純利益は一時要因が大きいため、通期見通し(特に営業利益ベース)を達成できるかは事業環境(半導体市況、消防用ベース車両供給、部材調達)次第。
財務指標
- 損益(第1四半期累計、百万円)
- 売上高:3,656 百万円(前年同期 4,064 百万円、△10.0%)
- 売上総利益:1,254 百万円(前年同期 1,278 百万円、△1.9%)
- 販管費:649 百万円(前年同期 653 百万円、△0.6%)
- 営業利益:605 百万円(前年同期 625 百万円、△3.2%)→ 営業利益率 16.6%(605/3,656)(目安:高め)
- 経常利益:662 百万円(前年同期 631 百万円、+5.0%)
- 四半期純利益:554 百万円(前年同期 425 百万円、+30.6%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):98.94円(前年同期 75.77円、+30.6%)
- 貸借対照表(第1Q末、金額は百万円表記)
- 総資産:19,718 百万円(前期末 19,075 百万円、+3.4%)
- 流動資産合計:15,023 百万円
- 現金及び預金:6,611 百万円(前期末 6,820 百万円、△3.1%)
- 受取手形及び売掛金:2,067 百万円(前期末 1,783 百万円、+16.0%)
- 投資有価証券:2,087 百万円(前期末 1,670 百万円、+25.0%)
- 負債合計:6,743 百万円(前期末 6,395 百万円、+5.4%)
- 流動負債:5,238 百万円
- 短期借入金:700 百万円、長期借入金(期末残)566 百万円
- 純資産合計:12,975 百万円(前期末 12,680 百万円、+2.3%)
- 自己資本比率:65.8%(安定水準。前期 66.5%)
- 進捗率分析(通期予想に対する第1Q進捗)
- 売上高進捗率:28.6%(過去同期間の標準ペースは四半期按分25%だが、季節性・受注の偏りあり)
- 営業利益進捗率:66.7%(通期予想に対し高進捗)
- 純利益進捗率:109.1%(一時要因の影響)
- 過去同期間との比較:売上は前年同期比で低下している一方、営業外収益や税調整で当期純利益は改善
- 財務安全性
- 自己資本比率:65.8%(安定水準)
- 負債合計/純資産(負債比率):6,743 / 12,975 ≒ 52.0%(中低水準)
- 流動比率:流動資産15,023 / 流動負債5,238 ≒ 287%(高水準=短期支払余力良好)
- 効率性:総資産回転率や詳細キャッシュフローの数値は四半期短信に非掲載のため省略(–)
- セグメント別(第1Q:金額は百万円、前年並びに増減率)
- SSP部門:売上 1,387(△6.8%)、受注高増(+19.9%)、セグメント利益 474,310 千円(前年 351,072 千円、+35.1%)
- サーマル部門:売上 510(△27.7%)、受注高+3.1%、セグメント利益 114,141 千円(前年 165,777 千円、△31.1%)
- メディカル部門:売上 289(+9.8%)、受注高△29.3%、セグメント利益 21,657 千円(前年 24,952 千円、△13.2%)
- PWBA部門:売上 230(+0.8%)、受注高+9.4%、セグメント利益 5,990 千円(前年 23,363 千円、△74.4%)
- 消防ポンプ部門:売上 1,238(△10.0%)、受注高+9.4%、セグメント利益 144,055 千円(前年 199,334 千円、△27.7%)
- セグメント合計利益 760,155 千円、全社調整 △155,084 千円 → 営業利益 605,070 千円
- 財務の解説:
- 売上減(主にサーマル部門の半導体市況停滞や消防ポンプの国内販売減)により売上総利益は減少したが、為替差益と法人税等の調整で経常・純利益は好転。投資有価証券の評価増加で純資産は増加。
配当
- 配当実績・予想:
- 2023年実績:年間 72.00円(期末 72.00円)
- 2024年予想:中間(第2四半期末)37.00円、期末 37.00円、年間 74.00円(前回予想から修正無し)
- 配当利回り:株価情報が無いため算出不可(–)
- 配当性向(会社の通期予想ベース):通期EPS 90.66円に対し年間配当74.00円 → 配当性向 ≒ 81.6%(高水準)
- 特別配当:無し
- 株主還元方針:自社株買い等の記載無し(–)
セグメント別情報(概況と見通し)
- SSP部門:受注は大型・新築案件で増加(受注+19.9%)。売上はやや減少だが、開発(検知器のリニューアル、防災制御盤の開発継続)含め堅調見込み。部材調達がリスク。
- サーマル部門:半導体投資停滞で売上大幅減(△27.7%)、ただし受注は増(+3.1%)で2024年度後半の市況回復期待。新規・既存製品の開発継続。
- メディカル部門:販売台数回復で売上増(+9.8%)だが受注は減(△29.3%)。海外向け主力製品中心に堅調見込み。
- PWBA部門:在庫調整の収束で受注・売上増。医療機器向け回復期待。
- 消防ポンプ部門:国内売上減だが中国での入札好調で受注増。国内はベース車両の供給不安定等で不透明。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:短信に記載なし(–)
- KPI達成状況:特定KPIの記載無し(–)
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社との比較データは報告に非掲載(–)
- 市場動向:
- 半導体市況の影響がサーマル部門に顕著。会社は後半の回復を想定しているが不確実性あり。
- 消防ポンプは国内需要の回復が限定的で、供給面(ベース車両)に制約あり。
- 為替変動が収益に影響(今回の為替差益はプラス要因)。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(変更無し):売上 12,790 百万円(+1.5%)、営業利益 907 百万円(△12.3%)、経常利益 944 百万円(△18.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益 508 百万円(+31.7%)、EPS 通期 90.66円
- 次期予想:記載無し(–)
- 会社の前提条件:添付資料に前提あり(為替等の詳細は添付資料P.3参照)→短信本文では明示的数値は記載無し(–)
- 予想の信頼性:過去の業績予想修正傾向は特に記載無し。Q1の純利益は一時要因が大きく、通期予想を超過したからといって継続的上振れを示すとは限らない。
- リスク要因:
- 半導体設備投資の停滞(サーマル部門)
- 国内消防車用ベース車両の供給制約
- 部材調達リスク(グローバル供給網)
- 為替変動(円安/円高)による損益変動
- 原材料価格の高騰
重要な注記
- 会計方針の変更:無し
- 四半期レビュー:本四半期決算短信は公認会計士/監査法人の四半期レビューの対象外
- その他:四半期純利益の増加は法人税等調整額の計上等、一時的要因が大きい点に留意。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 6870 |
| 企業名 | 日本フェンオール |
| URL | http://www.fenwal.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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