決算説明：ウィルズ（4482）

2025年12月期第2四半期決算説明資料

エグゼクティブサマリー

• 経営陣のメッセージ: 連結・単独とも期初計画を上回る着地で通期見込みに変更なし。株主管理プラットフォーム事業（特に「プレミアム優待倶楽部」）が牽引。人材投資（ベースアップ・採用）を積極実施。
• 業績ハイライト: 連結売上高 2,421百万円（前年同期比+112.0%）、連結営業利益 526百万円（前年同期比+5.6%）。期初計画に対する売上達成率 107.1%、営業利益達成率 121.0%（良い目安：計画比上振れ）。
• 戦略の方向性: コア事業（株主管理プラットフォーム）へ経営資源を集中。グループ経営効率化のため2026/01/01付で株式会社ネットマイルを吸収合併（適格合併）予定。
• 注目材料:
  • プレミアム優待倶楽部の契約社数が前期末比+7社で103社に拡大、既存顧客のポイント増加と新規受注で売上が伸長（同118.8%）。
  • 「ふるさと納税サービス」開始（2025/08/29〜）、WILLsCoinを活用した期間限定キャンペーン実施。
  • ネットマイル吸収合併（2026年1月1日）によりグループ最適化・税効果を見込む。
• 一言評価: 主要事業の拡大で上振れ着地、下期状況（サステナビリティ案件の下期偏重）と広告事業の弱さが鍵。

基本情報

• 企業概要: 株式会社ウィルズ（WILLs Inc.）、主要事業は株主管理プラットフォーム事業（プレミアム優待倶楽部、IR-navi、サステナビリティソリューション等）および広告事業。
• 説明者: 発表者（役職）: –、発言概要: 連結・単独で期初計画を上回る進捗、通期見込み維持、人件費増だがコスト削減で吸収、今後の合併とサービス展開について説明。
• セグメント:
  • 株主管理プラットフォーム事業：プレミアム優待倶楽部、IR-navi、サステナビリティソリューション、その他
  • 広告事業：自社媒体Web広告、Web広告代理店及びアドバタイジングゲーム、その他

業績サマリー（連結中心）

• 主要指標（単位：百万円）
  • 営業収益（売上高）: 2,421 百万円、前年同期比 +112.0%（良い目安：増収）
  • 営業利益: 526 百万円、前年同期比 +5.6%（営業利益率 21.7%、良い目安：増益・高水準の利益率）
  • 経常利益: 524 百万円、前年同期比 +4.0%
  • 親会社帰属当期純利益: 351 百万円、前年同期比 +1.7%
  • 1株当たり利益（EPS）: –（未記載）
• 予想との比較
  • 会社予想に対する達成率: 売上高 107.1%、営業利益 121.0%、親会社純利益 124.9%（計画比上振れ：サプライズあり）
  • サプライズの有無と内容: 営業利益が期初計画比で大きく上振れ（+21.0%の達成率）、単独でも上振れ。
• 進捗状況
  • 通期予想に対する進捗率（連結）: 売上高 43.3%、営業利益 45.5%、親会社純利益 46.8%（前年並み／計画比進捗は良好）
  • 中期経営計画や年度目標に対する達成率: –（中期計画の具体数値は資料に明記なし）
  • 過去同時期との進捗率比較: 前年同期比で各指標は増収増益傾向（詳細は上記％参照）
• セグメント別状況（連結・2Q、単位：百万円、前年同期比）
  • 合計連結売上高: 2,421（+12.0%）
  • 1. 株主管理プラットフォーム事業: 2,291（+13.7%）
  • プレミアム優待倶楽部: 1,942（+18.8%） — 契約社数103社（前期末比+7社）で牽引（良い）
  • IR-navi: 178（+4.3%）
  • サステナビリティソリューション: 111（▲29.7%） — 下期偏重の大型統合報告書案件へシフト（注意）
  • その他: 59（+14.3%）
  • 1. 広告事業: 134（▲29.1%）
  • 自社媒体Web広告: 40（▲55.1%） — 大幅減（悪い）
  • Web広告代理店及びアドバタイジングゲーム: 93（+28.7%）
  • その他: 0（0.0%）

業績の背景分析

• 業績概要: プレミアム優待倶楽部の既存顧客ポイント増加と新規受注で売上拡大。サステナビリティ関連は大型統合報告書案件の増加で下期偏重。積極的人材投資で人件費上昇もコスト削減で吸収し、営業利益は計画超過。
• 増減要因:
  • 増収の主因: プレミアム優待倶楽部の既存顧客ポイント増、契約社数増加、新規受注。
  • 減収の主因: 広告事業の自社媒体Web広告が大幅減（前年同期比44.9%の水準）。
  • 増益の主因: コスト削減施策と売上増加による営業レバレッジで期初計画を上回る利益。
  • 減益要因: ベースアップ・採用による人件費増（実施中）。
• 競争環境: 株主管理DX需要は大企業中心に強い需要が継続。競合との比較データは資料に記載なし（–）。
• リスク要因: サステナビリティ案件の下期偏重による上期/下期の業績変動、広告事業（自社媒体）回復の不確実性、吸収合併による統合作業リスク、短期的なキャッシュ減少。

戦略と施策

• 現在の戦略: コア事業（株主管理プラットフォーム）へ資源集中、グループ経営効率化（ネットマイル吸収合併）。
• 進行中の施策: プレミアム優待倶楽部の顧客拡大、WILLsCoinを活用したサービス（ふるさと納税）投入、採用とベースアップによる人材強化。
• セグメント別施策:
  • プレミアム優待倶楽部: 契約社数拡大とポイント活用施策（会員サービス強化）。
  • サステナビリティソリューション: 大型統合報告書案件の獲得シフト（下期重視）。
  • 広告事業: 自社媒体の改善・再成長が課題（具体施策の記載なし）。
• 新たな取り組み: ふるさと納税サービス（掲載自治体30、返礼品数40,000点以上）とキャンペーン（WILLsCoin還元）。ネットマイルの適格合併（2026/01/01）発表。

将来予測と見通し

• 業績予想（会社は通期見込みを据え置き）
  • 次期業績予想（通期ベース）: 売上高 5,580 百万円、営業利益 1,155 百万円、親会社純利益 750 百万円（資料内の通期計画参照）。
  • 予想の前提条件: サステナビリティ案件は下期偏重、為替等の前提は資料に明記なし（–）。
  • 経営陣の自信度: 2Q実績が計画を上回っており、通期見込みは据え置き（ある程度の自信表明）。
• 予想修正: 通期予想に対する修正はなし（通期見込み維持）。
• 中長期計画: 中期計画の数値的進捗は資料に詳細なし（–）。グループ再編による効率化・税効果を中期的に期待。
• 予想の信頼性: 直近で計画比上振れが確認されているが、サステナビリティ案件の季節性や広告事業の復調が鍵。
• マクロ経済の影響: 為替・金利等の明示的前提は記載なし。主要影響は国内企業のDX投資動向と広告市場動向。

配当と株主還元

• 配当方針: 資料上の今後の方針詳細は記載なし（–）。
• 配当実績: 中間配当・期末配当・年間配当の金額は資料に明記なし（–）。
• 特別配当: なし（記載なし）。
• その他株主還元: 自己株式取得の実施があり（資料で自己株式取得による支出146百万円を計上）、短期的に株主還元を行っている様子。

製品やサービス

• 製品/サービス概要:
  • プレミアム優待倶楽部: 株主優待ポイントを提供する株主管理プラットフォーム（主力サービス、顧客数103社）。
  • IR-navi: IR関連プラットフォーム（顧客数は内包で、IR-navi単体は265社）。
  • サステナビリティソリューション: 統合報告書等の制作サービス（大型案件化で下期集中化）。
  • ふるさと納税サービス: 新規サービス（掲載自治体30、返礼品40,000点以上）。WILLsCoin利用時の換算や還元キャンペーン実施。
• 協業・提携: 資料上の協業情報は限定的（–）。
• 成長ドライバー: プレミアム優待倶楽部の既存顧客ポイント拡大、新規契約増、WILLsCoinを軸としたサービス拡張。

Q&Aハイライト

• 注目の質問と回答: 質疑応答の詳細は資料に記載なし（–）。
• 経営陣の姿勢: 中期的な事業集中と人材投資に前向き、業績については計画遵守かつ上振れを強調する姿勢が読み取れる。
• 未回答事項: 広告事業（自社媒体）の回復策詳細、合併による具体的なコスト削減・スケジュール詳細、配当政策の数値的方針などは明確な記載なし（–）。
• ポジティブ要因:
  • コア事業（プレミアム優待倶楽部）の堅調な成長（売上1,942百万円、前年同期比+18.8%）。
  • 期初計画比での上振れ（売上107.1%、営業利益121.0%）により通期見通し据え置き。
  • WILLsCoin・ふるさと納税サービス等による新たな収益機会。
  • ネットマイル吸収合併でのグループ効率化と繰越欠損承継による税効果見込み。
• ネガティブ要因:
  • 広告事業（特に自社媒体）の売上大幅減（40百万円、前年同期比44.9%）は短期的なマイナス。
  • サステナビリティソリューションの売上減（111百万円、前年同期比70.3%）は下期偏重で業績の変動性を増加。
  • 人件費増（ベースアップ・採用）によるコスト上昇リスク。
  • 自己株取得等で現金預金が減少（現金及び預金 2,885→2,522 百万円、▲362百万円）。
• 不確実性:
  • 下期に偏重する大型案件の受注確度と納品時期。
  • 広告市場の回復タイミングと自社媒体の回復策の効果。
  • 吸収合併の統合作業と想定される効果の実現時期。
• 注目すべきカタリスト:
  • ふるさと納税サービスの市場反応と収益化状況（キャンペーン終了後の継続利用率）。
  • ネットマイル吸収合併（2026/01/01）の詳細開示（シナジー、コスト削減見込み）。
  • サステナビリティ大型案件の受注・納品進捗（下期実績）。

重要な注記

• 会計方針: 変更・特記事項の記載なし（–）。
• リスク要因: 資料末尾に将来予測に関する一般的ディスクレーマーあり（外部要因で実績が大きく異なる可能性）。
• その他: 財務面では短期借入金の返済や自己株取得がキャッシュ減少要因。投資CFは定期預金払戻の反動でマイナス化。

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