2026年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 業績の方向性:増収減益(営業収益 136,555百万円、前年同期比+6.7%;営業利益 12,998百万円、前年同期比△14.8%)。
  • 注目すべき変化:国内リテールの営業収益は大きく伸長(59,830百万円、前年同期比+23.2%)した一方で、銀行預金利息等の金融費用増加や保有資産入替等により営業利益が減少(リテール事業は営業赤字化)。
  • 今後の見通し:会社は通期予想(営業収益570,000百万円、営業利益57,000百万円、親会社株主帰属当期純利益21,000百万円)を据え置き。第1四半期の進捗率は売上・利益ともに概ね通期の25%目安をやや下回る(売上進捗約24.0%、営業利益進捗約22.8%、純利益進捗約20.8%)で、通期目標達成には上半期以降の利益改善が必要。
  • 投資家への示唆(判断・助言ではなく観点):売上拡大は顧客基盤拡大と債権残高の増加が牽引する一方で、金利環境変化(預金利息増)や一時的な減損・金融費用増が利益を圧迫。銀行事業の規制対応(マネロン関連の業務改善命令)やイオン・アリアンツ生命の譲渡など構造的な変化も注視が必要。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:イオンフィナンシャルサービス株式会社(コード 8570)
    • 主要事業分野:クレジットカード・決済、銀行業、ローン・リース、国際金融サービス等(国内リテール/国内ソリューション/国際(中華圏・メコン圏・マレー圏))
    • 代表者名:代表取締役社長 深山 友晴
    • 決算説明資料:作成有、決算説明会:有(機関投資家・アナリスト向け)
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年7月31日
    • 対象会計期間:2026年2月期 第1四半期連結累計期間(2025年3月1日~2025年5月31日)
  • セグメント:
    • 国内・リテール:カード与信、割賦・分割、キャッシング等(消費者向け金融)
    • 国内・ソリューション:カード・決済ソリューション、加盟店向けサービス、WAON等
    • 国際・中華圏:主に香港等でのカード/ローン事業
    • 国際・メコン圏:タイ等でのクレジット・ローン事業
    • 国際・マレー圏:マレーシア中心のカード・銀行(デジタルバンク含む)
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株式含む):216,010,128株
    • 期中平均株式数(四半期累計):215,880,565株
    • 時価総額:–(記載なし)
  • 今後の予定:
    • 次回決算発表/株主総会等:–(本資料に明記なし)
    • 決算説明会資料は当社ウェブサイトで提供

決算サプライズ分析

  • 予想vs実績(会社の四半期予想開示なしのため「会社予想=通期計画に対する進捗」での比較)
    • 売上高(営業収益):136,555百万円(達成率=通期予想570,000百万円に対して約24.0%)
    • 営業利益:12,998百万円(達成率=通期予想57,000百万円に対して約22.8%)
    • 純利益(親会社株主帰属):4,357百万円(達成率=通期予想21,000百万円に対して約20.8%)
  • サプライズの要因:
    • 上振れ要因:営業収益は各種取扱高拡大、債権残高増による増収(国内リテール・ソリューションおよび各国の拡大)。
    • 下振れ要因:銀行預金利息の増加や保有資産の入替に伴う金融費用の増加(金融費用 14,071百万円←前期8,113百万円)、のれん等の減損等(減損損失 2,794百万円)が営業利益を圧迫。
  • 通期への影響:会社は通期見通しを据え置き。第1四半期進捗はやや遅れ(特に純利益)で、上半期での費用コントロールや貸倒れ動向、銀行部門の資金コスト動向が通期達成の鍵。

財務指標

  • 財務諸表要点(単位:百万円)
    • 営業収益(第1Q累計):136,555(前年同期127,928、増加+8,626、+6.7%)
    • 営業利益:12,998(前年同期15,249、△2,251、△14.8%)
    • 経常利益:13,853(前年同期15,977、△2,124、△13.3%)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:4,357(前年同期6,083、△1,725、△28.4%)
    • 1株当たり四半期純利益(EPS):20.19円(前年同期28.18円)
    • 総資産:7,885,884(前期末7,756,492、+129,392)
    • 純資産合計:571,683(前期末585,766、△14,082)
    • 自己資本(注):445,547(参照。自己資本比率5.6%)
  • 進捗率分析(通期予想に対する第1四半期進捗)
    • 売上高進捗率:約24.0%(136,555/570,000)→ 四半期均等配分(25%)よりやや低い
    • 営業利益進捗率:約22.8%(12,998/57,000)→ やや低め
    • 純利益進捗率:約20.8%(4,357/21,000)→ 低め
    • 過去同期間との比較:前年同期は増益基調だったが、今期は利益率低下
  • 財務安全性
    • 自己資本比率:5.6%(安定水準の目安40%以上に対して低い=高レバレッジ。注記:同社は銀行業等を含むため自己資本の取り扱いに留意が必要)
    • 負債合計:7,314,200百万円、負債/純資産比(負債÷純資産)=約12.8倍(高い)
    • 流動比率(流動資産 7,554,402 / 流動負債 6,408,614)=約117.9%(短期支払能力は概ね確保)
  • 効率性
    • 売上高営業利益率:営業利益率 = 12,998 / 136,555 ≒ 9.5%(前年同期は15,249/127,928 ≒ 11.9% → 利益率低下)
    • 総資産回転率の明示値は無し(総資産・売上から概算可)
  • セグメント別(第1Q)
    • 国内・リテール:営業収益59,830百万円(+23.2%)、営業利益△706百万円(前期5,305→△706、減益)
    • ショッピングリボ・分割債権残高:371,085百万円(期首差+9,518百万円)
    • キャッシング債権残高:439,371百万円(期首差+11,468百万円)
    • イオン銀行預金残高:5,234,187百万円(期首差+32,554百万円)
    • 留意点:イオン銀行は金融庁による業務改善命令を受領(マネロン等)、改善計画実行中
    • 国内・ソリューション:営業収益46,999百万円(+1.4%)、営業利益4,734百万円(+108.0%)
    • AEON Pay会員・加盟店増加、WAON事業譲受により役務収益拡大
    • 国際(中華圏):営業収益8,494百万円(△1.3%)、営業利益2,486百万円(+27.3%)
    • 国際(メコン圏):営業収益24,312百万円(+5.1%)、営業利益4,033百万円(+55.9%)
    • 国際(マレー圏):営業収益23,537百万円(+9.8%)、営業利益2,887百万円(△31.6%)
  • 財務の解説:
    • 売上は取扱高拡大と債権残高増で増加したが、銀行部門の資金コスト上昇や一部減損で利益が圧迫された構図。
    • 流動資産の現金・預金は減少(814,786 → 615,880 百万円)しているが、銀行業における預金残高は増加(5,206,242 → 5,235,153 百万円)。

配当

  • 配当実績と予想:
    • 2025年2月期(実績):年間配当 53.00円(第2四半期末 25.00円、期末 28.00円)
    • 2026年2月期(予想):年間配当 53.00円(第2四半期末 25.00円、期末 28.00円)→ 修正なし
  • 配当利回り:–(株価情報が資料にないため算出不可)
  • 配当性向(通期予想ベース):通期純利益予想21,000百万円に対する配当総額は(前期配当総額6,044百万円)→ 配当性向の明示はないが、過去の支払実績から見ると配当継続方針
  • 特別配当の有無:無し
  • 株主還元方針:自社株買い等の記載は無し

セグメント別情報(要点まとめ)

  • 国内・リテール:収益は大幅増(利用増・債権残高増)だが、銀行部門の利息負担等で営業損失に転落。与信・回収の効率化(AIによる与信精緻化等)と顧客利便性向上(イオンウォレットの機能強化)で取扱高は拡大。
  • 国内・ソリューション:WAONバリュイシュア事業譲受の寄与、AEON Pay会員/加盟店拡大で増収増益。
  • 国際:中華圏は利益率改善、メコン圏は貸倒関連費用減で増益、マレー圏は取扱高増だが貸倒・費用増で利益減。
  • 戦略:デジタル化(AI・アプリ強化)、グループ連携強化(小売とのクロスセル)、国際展開の推進が継続テーマ。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画(2021~2025)は「変革フェーズ」。当連結会計年度(計画最終年度)は事業ポートフォリオ見直し・デジタルによる新ビジネスモデル構築を推進。
  • 進捗状況:顧客基盤拡大やデジタル銀行展開、WAON事業譲受等は進展している一方で、銀行部門の規制対応や利益率低下は短期課題。
  • KPI達成状況:具体KPIは資料に限定的記載。カード有効会員数等は増加(国内有効ID 3,679万人、カード有効会員2,637万人)。

競合状況や市場動向

  • 競合比較:同業他社との比較データは資料に無し(市場シェア等は–)。
  • 市場動向:国内は消費者マインドの冷え込み、物価上昇による節約志向が継続。国際は地域によって回復の度合いに差(マレーシア堅調、タイ・香港は当面慎重)。
  • 競争優位性:イオングループの小売ネットワークとの連携(クロスセル)、多チャネル決済基盤が強み。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想の修正:無し(2026年2月期通期:営業収益570,000百万円、営業利益57,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益21,000百万円、EPS 97.28円)
    • 次期予想:–(資料に記載なし)
    • 会社予想の前提:為替・金利等の前提は補足資料参照(本短信内の詳細は限定的)
  • 予想の信頼性:第1四半期は増収だが利益率低下、金融費用動向や貸倒動向、銀行の業務改善進捗が通期達成の重要要因。
  • リスク要因:
    • 金利上昇による資金コストの増加(銀行預金利息等)
    • マネーロンダリング対策等に関する規制リスク(イオン銀行への業務改善命令)
    • 海外経済の不透明性(中国・タイ等の回復遅延)
    • 資産価値(投資有価証券等)の変動

重要な注記

  • 会計方針の変更:2022年改正会計基準(法人税等に関する基準)を期首より適用。四半期財務諸表への影響は無し。
  • 重要な後発事象:
    • 連結子会社の株式譲渡:イオン・アリアンツ生命の発行済株式の大半(734,413株)を明治安田に譲渡(譲渡価額494億円。譲渡完了日:2025年7月1日)。これにより同子会社は連結範囲から除外。
    • 譲渡による連結業績への影響は現時点で未確定(価格調整等あり)。
  • 監査:四半期レビュー(有限責任監査法人トーマツ)において重要な不備は指摘されていない。

(注記)

  • 本まとめは提供された決算短信に基づく事実整理・解説であり、投資助言や具体的な売買推奨は行っていません。
  • 不明な項目や資料に記載のない値は「–」としています。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 8570
企業名 イオンフィナンシャルサービス
URL http://www.aeonfinancial.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – その他金融業

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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